このページの一番上へ

住宅ローンの一括審査とは?知っておきたいメリットと注意すべきデメリットを解説

住宅ローンの一括審査はどのようなものでしょうか
「住宅ローンの一括審査って?」「一括審査のメリットが知りたい」など住宅ローンへの申し込みを検討していて、一括審査が気になっている方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ローン利用を検討している方に向けて、住宅ローンの一括審査を詳しく解説します。一括審査を受けることでのメリットと、注意したいポイントも記載します。すべて読めば一括審査の便利さや利用の可否を判断できるため、ぜひご一読ください。

住宅ローンの一括審査とは

住宅ローンの一括審査とは
住宅ローンの一括審査とは

住宅ローン一括審査は、複数の住宅ローンに一括で仮審査を申し込めるサービスです。サービスを提供するWebサイトや、アプリから利用できます。手軽に複数の住宅ローンの仮審査結果を入手できるため、いくつかの住宅ローンを比較したうえで決めたい方におすすめです。

住宅ローン一括審査のメリット

住宅ローンの一括審査にはメリットがあります
住宅ローンの一括審査にはメリットがあります

住宅ローン一括審査を受ければ一度に複数の仮審査結果が入手できるものの、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。一括審査を受けることで得られるメリットは以下のとおりです。

  • 一度に複数社の仮審査が受けられる
  • 仮審査の結果を比較できる
  • スマートフォンから手軽に申し込める
  • 無料で審査を受けられる
  • 借り換えの仮審査も受けられる

など、住宅ローンの利用を考えている方にうれしいメリットがいくつもあるため、詳しく解説します。

一度に複数社の仮審査が受けられる

住宅ローンの一括審査を受ければ、一度に複数社の仮審査を受けられます。住宅ローンの申し込みは、以下の流れで進みます。

  • STEP 1金融機関への申し込み
  • STEP 2仮審査
  • STEP 3本審査
  • STEP 4契約手続き
  • STEP 5融資

住宅ローンで融資を受けるには、仮審査と本審査を受けなければなりません。どちらも重要な審査ではあるものの、チェックされる項目に違いがあります。審査別のチェック項目をまとめました。

審査名 チェック項目
仮審査 ・年収
・借入希望額
・年齢
・職業
・返済負担率
本審査 ・年収
・返済負担率
・申込時の年齢と完済時の年齢
・申込者の健康状態
・連帯保証人
・勤続年数

返済負担率とは、年収に対する総返済額の割合です。1年間の総返済額が年収の20%以内に収まることが望ましいため、申込者の年収と借入希望額を併せてチェックされます。

仮審査はお金を貸してもいいかを簡易的に判断するものです。チェック項目はさほど多くありませんが、仮審査に通過しなければ本審査は受けられません。正式に住宅ローンを申し込む際におこなわれる本審査は、チェック項目が多く、すべて厳しく確認されます。

住宅ローンで融資を受けるには、まずは仮審査に通る必要があります。一度に複数の仮審査に申し込める一括審査を利用すれば、通ったところから条件のいい住宅ローンを選ぶことが可能です。一つひとつの金融機関に申し込む時間を短縮できるでしょう。

仮審査の結果を比較できる

一括審査に申し込めば、複数の仮審査結果を同じタイミングで入手できるため、比較したうえで住宅ローンを決められます。長期間の返済が必要な住宅ローンは、できるだけ条件のいいところを選びたいと考える方も多いでしょう。

住宅ローンを提供する金融機関はいくつもあるため、それぞれを比較したうえで決めることがおすすめです。しかし、一つひとつの金融機関に申し込んでいては、すべての審査結果を入手するまでに時間差が生じる恐れがあります。

最後に申し込んだ金融機関からの結果を待っている間に、最初に申し込んだところの本審査の期限を過ぎてしまうと、いい条件のローンを逃してしまう可能性も。

住宅ローン一括審査で申し込めば、複数の仮審査結果が同じタイミングで届くため、それぞれをしっかり比較できます。融資可能額や金利、返済期間などからいい条件を提示してくれる金融機関に本審査を申し込めるでしょう。

スマホから手軽に申し込める

スマホから簡単に一括審査の手続きをおこなえるため、申し込みが不安な方も安心です。一括審査に魅力を感じても、通常の申し込みに比べて手続きが難しいのでは?と不安を覚える方も多いでしょう。スマホやパソコンの操作に慣れていない方は、申し込みを躊躇してしまうかと思います。

住宅ローン一括審査は、Webページや専用のアプリから申し込み可能です。申し込みは専用フォームに必要な情報を入力するだけで終わるため、難しい手続きは必要ありません。

無料で審査を受けられる

金融機関に直接申し込む場合はお金の不安がないものの、一括審査をおこなうサービスに依頼する場合は、審査料や仲介料がかかるのでは?と心配になりますよね。
提供されている住宅ローン一括審査のサービスは無料で受けることが可能です。別途料金が発生することはないため、安心して申し込みましょう。

借り換えの仮審査も受けられる

住宅ローンを新規で申し込む方だけでなく、既存の住宅ローンからの借り換えを検討している方も一括審査を利用できます。住宅ローン契約後に、条件のいいほかの住宅ローンが見つかることも少なくありません。住宅ローンは長期的な返済が必要になるため、条件のいいところが見つかれば、そちらに借り換えることがおすすめです。

条件のいい住宅ローンは見つかっていないけれど、返済負担を抑えられるほかのローンを探したい方は、住宅ローン一括審査を活用しましょう。借り換えを検討している方は、既存の住宅ローンよりもいいローンを見つけるために、重視したいポイントが定まっています。

一括審査で仮審査の結果を比較すれば、今よりもいい条件で借りられる住宅ローンが見つかるかもしれません。

住宅ローン一括審査の注意点

住宅ローンの一括審査には注意点もあるので注意しましょう
住宅ローンの一括審査には注意点もあるので注意しましょう

住宅ローンの一括審査は手軽に複数の金融機関から仮審査結果を得られるメリットを持ちますが、その一方で、注意点もあります。

  • 仮審査を受けられる金融機関が限られる
  • 仮審査を受けたあとに本審査を受けなければならない

これらを把握したうえで一括審査を受ける必要があるため、それぞれの内容を解説します。

仮審査を受けられる金融機関が限られる

住宅ローンの一括審査は全国の金融機関から選べるわけではないため、希望する金融機関が見つからない恐れがあります。一括審査を申し込む際、仮審査を受ける金融機関を複数選べます。ただし、サービスによって申し込める金融機関が異なるため、限られた選択肢のなかから厳選しなければなりません。

例えば、住宅ローン一括審査を提供する「住宅本舗」では、以下の金融機関に申し込めます。

  • 三菱UFJ銀行
  • 千葉銀行
  • 栃木銀行
  • 北洋銀行
  • 大光銀行
  • 鹿児島銀行
  • 大垣共立銀行
  • 池田泉州銀行

参考:住宅本舗

大手銀行だけでなく、地方銀行も選択肢に含まれるため、希望する金融機関があれば申込時に選びましょう。
選択肢に含まれていない金融機関を希望する場合は、一括審査ではなく、直接仮審査に申し込むことがおすすめです。金融機関のホームページから住宅ローンの貸し付け条件を確認し、いいと思えたら申し込みフォームから手続きをおこないましょう。

仮審査を受けたあとに本審査を受けなければならない

仮審査を通過しても、本審査に通過しなければ融資を受けられません。前述したように、住宅ローンは仮審査と本審査があります。仮審査は申し込みフォームに入力された情報に基づいて、本審査は入力された情報と提出された各種書類、個人信用情報に基づいて審査をおこないます。

申込時に入力された情報だけ見れば問題なく融資可能と判断されても、各種書類や個人信用情報からマイナス要素が見つかるかもしれません。仮審査を通過したからといって、本審査にも必ず通るわけではないと考えておきましょう。

一括審査を受ける場合は、仮審査の結果から申し込みの優先順位を決めておくことがおすすめです。1番目の金融機関に申し込み、本審査に落ちた場合はすぐに2番目の金融機関に申し込めます。本審査に落ちてしまう可能性を考えて、審査に必要な書類を複数用意しておきましょう。

住宅ローン一括審査を受ける流れ

住宅ローンの一括審査を受ける流れを紹介します
住宅ローンの一括審査を受ける流れを紹介します

住宅ローンの一括審査を検討している方は、申し込みから結果受け取りまでの流れを押さえておきましょう。流れを把握しておけば、スムーズに本審査まで進めます。

  • STEP 1購入する物件を決める
  • STEP 2住宅ローン一括審査のWebサイト、またはアプリにアクセス
  • STEP 3必要事項を入力する
  • STEP 4選んだ金融機関から仮審査結果を受け取る

一括審査の流れは以上です。受け取った仮審査の結果を比較し、申し込む優先順位を決めましょう。優先順位を決めておけば、希望する金融機関の本審査に落ちてしまっても、すぐに別の金融機関に申し込めます。

一括審査後から融資までの流れは以下のとおりです。

  • STEP 1選んだ金融機関に本審査の申し込み
  • STEP 2審査結果の通知
  • STEP 3住宅ローンの契約

本審査は、物件の購入が決まっている、または工事の請負契約を済ませている方のみ受けられます。売買契約書や工事請負契約書を金融機関に提出しなければならないため、仮審査を受ける段階で物件の購入手続きを済ませておきましょう。

本審査通過後は、住宅ローン返済用の口座を開設します。火災保険も案内されるため、併せて申し込んでおくことがおすすめです。

住宅ローンの一括審査でよく寄せられる質問

住宅ローン一括審査の利用を前向きに考えているけれど、まだ気になる点が残っているとお悩みの方もいるでしょう。一括審査を考えている方からよく寄せられる質問は以下のとおりです。

複数の銀行の審査を受けても大丈夫?

一括審査で複数の銀行に申し込んでも、金融機関同士で申し込み情報を共有することはないため、問題ありません。金融機関への申し込みは、信用情報に登録されます。一括審査の場合は金融機関同士で情報を共有することはないため、まとめて申し込んでも審査に影響はないでしょう。

ただし、一つの金融機関で審査に落ちてしまった場合は別です。返済能力などに何かしら問題を抱えているため、複数の金融機関に申し込んでいると考えられるためです。

また、カードローンに申し込む場合も注意が必要です。一度に複数の会社に申し込んだり、審査に落ちてからすぐに他社に申し込んだりすると、申し込みブラック(※)に陥る恐れがあります。

申し込み頻度が多いと収入や返済能力が不安視されるため、審査に通過しにくくなります。収入や返済に不安要素がなければ、審査に通過する可能性は十分にあるでしょう。一度に複数の会社に申し込まず、一社にのみ申し込むことがおすすめです。

※短期間で複数の金融会社にローンやキャッシングを申し込んで審査に通りにくくなってしまう状態のこと

住宅ローンの審査を受けるにはどのような情報が必要?

住宅ローンの審査を受けるには、申込時に複数の情報を記入する必要があるため、事前に調べておくことが大切です。申込時に必要な情報をまとめました。おおよそ以下の情報が必要となりますので、事前に調べておきましょう。

申込者の欄 ・氏名
・住所
・生年月日
・電話番号
・メールアドレス
・運転免許証の番号
・現在の居住物件
・配偶者や同居家族
勤め先の欄 ・業種と職種
・雇用形態
・継続年数
・健康保険の種類
・退職金の有無
・定年の年齢
・勤務先の詳細
現在の借り入れ状況の欄 他社からの借り入れがある場合に記載
住宅ローンの欄 ・住宅ローンの使用用途
・金利
・融資希望金額
・返済年数
・住宅ローンの所要資金

参考:東海ろうきん

仮審査の申し込みの際に上記の情報が必要です。申込者の情報はすぐに把握できるものの、勤務先の情報は調べておかないとわからないことも多々あるでしょう。記載している情報でわからない点があれば、申し込み前に調べておくことがおすすめです。

他社から借り入れがある場合は、借入先の会社名やお金を借りた時期、借りた金額などを記載しなければなりません。住宅ローンの欄は希望する条件を記載できるため、要望に沿って書いておきましょう。

住宅ローンの審査に通らない時はどうする?

住宅ローンの審査に通らない時は、ペアローンや収入合算などを視野に入れましょう。契約者一人の収入だけでは収入不足により、審査落ちすることもあります。ペアローンや収入合算をすることで、審査のハードルを下げられる可能性があります。

また、希望借入額や物件の見直しをすることも一つの手段です。金融機関から借りる金額を減らせば、審査に通過する可能性が上がるため、検討してみましょう。

まとめ

いい条件で住宅ローンを利用したいなら、一括審査を受けることがおすすめです。一度の申し込みで複数の仮審査結果を入手できるため、結果を比較して住宅ローンを選べます。

一点注意しておきたいのが、仮審査の通過=融資を受けられるわけではないことです。仮審査通過後は本審査がおこなわれ、提出した情報や書類、信用情報を厳しくチェックされます。問題なく完済できる見込みがあれば本審査に通過する可能性は十分にあるため、無理なく返済していける金額を希望しましょう。

民辻伸也

執筆者

民辻伸也

宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

ライフマネー研究所
関連する記事を見る
不動産お役立ち記事・ツールTOPへ戻る