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住宅ローン月7万円がきつい時どうする?対処法や適正な年収目安とローン総額とは

月7万円の住宅ローン返済がきついと感じたらどうすればよいのでしょうか
住宅ローンの返済額は人それぞれですが、月7万円の支払いがきついと感じている方はいませんか?返済計画を十分に練ったので大丈夫と決断した方も、少し背伸びして決断した方も、実際に住宅ローンの返済が始まると意外ときつい、ということもあると思います。

そこで本記事では、住宅ローンの毎月の返済額7万円がきついと思った時の対処法や、月7万円の住宅ローンを払っていける年収の目安をご紹介します。また、月々7万円の返済で総額いくらの住宅ローンを借りられるのかもわかりやすく解説。住宅ローンの返済中の方も、これから住宅購入を考えている方も、必見です。

もし月7万円の住宅ローンがきついと感じたらどうすればよい?

住宅ローンを毎月7万円ずつ支払うのがきつい時はどうすればよいのでしょうか
住宅ローンを毎月7万円ずつ支払うのがきつい時はどうすればよいのでしょうか

住宅ローンの支払いがきついと感じた時、何か対策をしなければ返済ができなくなり、せっかくのマイホームを失うことになるかもしれません。問題を放置せず解決するには、一体どうすればよいのでしょうか。この章では、住宅ローンの返済がきついと感じた時にできる対処法を紹介します。

支出を見直す

住宅ローンの返済がきついと感じた時は、支出を見直すことが大切。支出の見直しはまず固定費からはじめると効果的です。固定費には携帯代、保険料、光熱費、サブスクリプション、車のローンなどが含まれます。

例えば、通信プランを見直して、データ量や通話料を節約できるプランに変更したり、必要以上のオプションサービスを解約して携帯代を節約できます。保険なら、内容や加入している保険の数を検討し、必要最低限の保障に絞りましょう。保険料を抑えるために他の保険会社と比較検討するのもいい方法です。光熱費は、使用量を抑えるため、節電や省エネ対策を積極的におこないましょう。電気やガスの会社を変更したり料金プランを見直すのも効果的です。サブスクリプションは、必要性を確認し、不必要なものはおもいきって解約しましょう。車のローンがある場合は、支払い条件や金利を再交渉するか、早期返済を検討しましょう。

これらの対処法を取り入れることで、固定費を削減できます。支出を見直し、住宅ローンの負担を軽減し、家計の財政状況を改善しましょう。

金融機関や親族へ相談する

住宅ローンの返済がきついと感じたら、金融機関や親族へ相談するのも一つの方法です。
まずは、ローンを提供している金融機関に相談しましょう。そうすれば、一時的な経済的困難に対して支援策を提案してくれることがあります。ローンのリスケジュールや猶予期間の設定などのオプションが検討できる場合があるかもしれません。

親族に相談するのも一つの選択肢です。家族や親戚のなかに資金的に援助してくれる方がいる場合、一時的な困難を乗り越えるためのサポートを受けることができるかもしれません。ただし、親族に借り入れる際は、お互いの関係を考慮し、契約内容を明確にするのが重要です。

返済がきつい場合は、早めに問題に向き合い解決策を模索するのが大切です。金融機関や親族との相談を通じて、柔軟な対応や一時的な支援をえることで、返済に対する負担を軽減できるかもしれません。

住宅ローンを借り換える

住宅ローンを借り換えるのも選択肢の一つです。現在の住宅ローンの金利が高い場合、借り換えることで低金利のローンに切り替えられる可能性があります。今までよりも金利が低くなれば、総返済額を減らすことができます。また、借り換えにより月々の返済額が減れば、家計の負担を軽くできます。

ただし、住宅ローンの借り換えには手続きが必要で、一定の手数料や諸費用がかかる場合があります。手数料や経費が高くなると、せっかく借り換えても効果がなくなってしまうことも。また、借り換える際に新たな契約を結ぶため、ローンの期間が延びる可能性もあります。

借り換えは住宅ローンがきつく感じた時の選択肢の一つですが、最適な方法かは十分検討しましょう。

売却を検討する

住宅ローンの返済がどうしてもきついと感じた時には、売却するのも一つの選択肢です。売却によって、ローンの残高を一括返済できる可能性があります。新しい住居や賃貸物件など、ローンのない状態で生活でき、負担が軽減されます。住宅の売却によって手に入る資金は、新たな生活に活用できる可能性があります。返済に苦しむよりも、売却によって資金を手にし、より経済的に安定した生活を送ることができるかもしれません。また、収入や生活状況の変化によって、さらに住宅ローンの返済がきつくなってしまう場合もあるでしょう。そんな時は、売却によって住まいを見直すことで、新しい環境に適した生活スタイルを築くことができるかもしれません。

ただし、売却を検討する際には慎重に計画しましょう。住宅の市場価値やローンの残債、将来的な購入予定などを考慮し、総合的な判断が必要です。適切なタイミングと計画を持って売却を検討すれば、よりよい未来を築く一歩となるかもしれません。

住宅ローン月7万円の返済を続けられる年収の目安とは?

住宅ローン月7万円の返済を続けられる年収の目安は、返済負担率を用いて計算できます
住宅ローン月7万円の返済を続けられる年収の目安は、返済負担率を用いて計算できます

月7万円の住宅ローン返済を続けられる年収の目安は、どのように考えればよいのでしょうか。住宅ローンの返済額を考える指標として「返済負担率」があります。返済負担率とは、年収に対して住宅ローンの返済額がどれだけの割合を占めるかを示す指標です。一般的に、返済負担率は25%以下が適正とされています。この指数をもとに、年収を考えてみます。

住宅ローンを月7万円で返済していく場合、年間の返済額は84万円です。適正な年収は、84万円 ÷ 年収(手取り) = 25%で求めることができます。この式に当てはめると、年収は336万円になります。

しかし、336万円の年収が額面だとすると、手取りの金額は約270万円。そうなると、手取りの月収は約22万円となります。住宅ローンの金額を差し引くと手元に残る金額は14万円です。14万円で生活費や住宅の維持費も捻出していくとなると、やや余裕がないと感じるかもしれません。返済負担率で考えると、手取り22万円の収入に対しローンの返済が7万円だとローンの割合が30%を超えてしまっています。

手取り収入に対して返済負担率が25%になるように再計算すると、手取り収入が336万円になる額面の年収は420万円になります。この場合、手取り月収は28万円です。月収が28万円でローンの返済が月7万円だと返済負担率は25%です。

結論として、月7万円の住宅ローン返済がきつくない年収の目安は、手取り月収が約28万円、手取り年収が約336万円、額面の年収が420万円程度です。しかし、返済負担率はあくまで一つの目安であり、個人の生活スタイルや将来のライフプランに合わせて柔軟に考えることが重要です。

そもそも、住宅ローンの返済には慎重な計画と予算管理が必要です。返済負担率を考慮して、自身に合ったローンを選択し、安定した生活を送ることを心がけましょう。

住宅ローン月7万円なら、総額いくら借り入れできる?

住宅ローン返済額が月7万円の場合、総額でいくら借り入れることになるのでしょうか
住宅ローン返済額が月7万円の場合、総額でいくら借り入れることになるのでしょうか

毎月の返済額が7万円だとすると、総額でいくら借入できるでしょうか?そこで、金利が1.5%の場合を【設定1】、0.5%の場合を【設定2】として、借入額をシミュレーションします。期間は15年、20年、25年、30年、35年としました。

【設定1】全期間固定金利 1.5%、返済方法は元利均等方式

  借入額 総返済額
返済期間15年 1,130万円 1,262万円
返済期間20年 1,460万円 1,690万円
返済期間25年 1,760万円 2,111万円
返済期間30年 2,030万円 2,522万円
返済期間35年 2,290万円 2,944万円

【設定2】変動金利0.5%(全期間変わらないものとして計算)、返済方法は元利均等方式

  借入額 総返済額
返済期間15年 1,220万円 1,266万円
返済期間20年 1,600万円 1,681万円
返済期間25年 1,990万円 2,117万円
返済期間30年 2,350万円 2,531万円
返済期間35年 2,700万円 2,943万円

金利が低ければ、さらに借り入れが可能ですが、変動金利0.5%で返済期間が35年の場合だと月7万円の住宅ローンは総額2,700万円の借り入れとなることがわかりました。

住宅ローン月7万円がきつくない年収目安とローン総額は?

住宅ローン月7万円がきつくない年収目安とローン総額の結果は
住宅ローン月7万円がきつくない年収目安とローン総額の結果は

これまでの試算をまとめると、返済負担率25%を適正値として、月7万円の住宅ローン返済がきつくならない目安は以下のとおりです。

  • 額面年収が420万円、手取り年収が336万円、手取り月収が28万円
  • 借入額は2,700万円(金利が0.5%、返済期間が35年の場合)

ただし、年収が420万円あれば2,700万円を借り入れるための住宅ローン審査に必ずしも通るわけではありません。また、頭金の有無によって借り入れ金額が変わったり、生活水準によっては年収が低くても生活はきつくならない場合もあります。必ずしもこの結果のとおりになるわけではないので、一つの目安としてとらえてください。

家賃を月7万円支払っていた人は、同額の住宅ローンならきつくない?

月7万円の賃貸に住んでいた方なら同額の住宅ローンはきつくならないでしょうか
月7万円の賃貸に住んでいた方なら同額の住宅ローンはきつくならないでしょうか

今まで家賃月7万円の賃貸に住んでいたから、住宅ローンの支払いも月7万円なら大丈夫と考える方は多いのではないでしょうか。家賃と同額の住宅ローンがきつくないかは、個人の経済状況やライフスタイルによっても変わります。しかし、ややリスクが大きい選択です。

自己所有の住宅には維持費用がかかります。修繕や固定資産税などの各種税金などがかかるため、予期せぬ出費に対応できる余裕が必要です。また賃貸の場合は、契約は2年程度で終了し、更新しなければ月々の支払いも終了しますが、住宅ローンは複数年にわたって支払い続けていく必要があります。住宅ローンの返済は長く続くため、数年先の経済状況を見越して金額設定をしておく必要があります。家賃と同額だから大丈夫と安易に考えると、返済がきつくなる可能性があります。

以上の点から、住宅ローンは余裕を持った設定を、家賃よりも低めに設定したほうが無難です。もし、家賃と同額のローンを組む場合は、収入や生活費のバランスをよく考慮し、慎重な判断が必要です。適切なローン額を見極め、安定した生活を送るためにも金融機関や不動産会社などと相談するのが大切です。

記事のおさらい

Q:月7万円の住宅ローンがきついと感じたらどうすればよい?

A:住宅ローンの支払いがきつい時の軽減法は、支出を見直す、住宅ローンを借り換える、金融機関や親族への相談、売却を検討する方法があります。

Q:住宅ローン月7万円の返済を続けられる年収の目安とは?

A:返済負担率を25%以下と設定すると、手取り額336万円、手取り月収28万円、額面年収420万円程度が目安になります。

Q:住宅ローン月7万円なら総額いくら借りられる?

A:住宅ローンの種類や、借入期間によっても異なりますが、35年ローンで2,700万円位が目安になります。ただし、年収によってはそのとおりにならない場合もあります。

Q:今支払っている家賃と同額の住宅ローンはきつくない?

A:家賃は毎月返済額を決める参考値にはなるものの、同額に設定するのはややリスクが大きくなります。持ち家を所有するには、固定資産税などの各種税金、メンテナンス費用など維持費が発生します。また、変動金利型の住宅ローンを借りている場合は、途中で金利が上昇してしまうリスクもあります。賃貸と同額よりも低く設定するのが賢明です。

まとめ

本記事では、住宅ローンの返済が月7万円できついと思った時の対処法や、月7万円の住宅ローンを払っていける年収の目安をご紹介しました。また、月7万円の返済で総額いくらの住宅ローンを借りられるのかをわかりやすく解説しました。住宅ローンは、継続的に返済していきます。期間は10年以上になるものなので、十分な資金計画が重要です。月々の返済がきつくならないよう注意して借り入れしましょう。

長谷川賢努

執筆者

長谷川賢努

AFP(日本FP協会認定)、宅地建物取引士

大学を卒業後、不動産会社に7年勤務、管理職を務めたが、ひとつの業界にとどまることなく、視野を拡げるため、生命保険会社に業界を超え転職。しかしながら、もっと多様な角度から金融商品を提案できるよう、再度転職を決意。今までの経験を活かし、生命保険代理業をおこなう不動産会社の企画室という部署の立ち上げに参画し、商品、セミナー、業務内容の改善を担う。現在は、個人の資産形成コンサルティング業務などもおこなっている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

ライフマネー研究所
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