液状化現象とは?仕組みや起こりやすい場所、リスクの判定基準と対策を解説
液状化現象は、一見すると固くて安全に見える地盤が、地震の強い揺れによって液体のようにドロドロになる現象です。マイホームの建築や土地選びで、このリスクを知らずにいると、将来的に家屋の沈下やライフラインの寸断など深刻な被害に巻き込まれる可能性があります。
そこで本記事では、液状化現象の基本的な仕組みから、発生しやすい場所の特徴、液状化リスクの確認方法、そして被害を防ぐための具体的な対策までをわかりやすく解説します。
記事の目次
液状化現象とは

「液状化現象」とは、地中の砂粒同士の結び付きが弱まり、地下水の圧力が高まることで、地盤が液体のような性質になる現象です。
通常、地中の砂粒は互いに結び付いて固い地盤を形成していますが、地震で激しい振動が加わると砂粒の結び付きが崩れ、隙間を満たしていた地下水のなかに砂粒が浮いた状態に変わります。
これにより地盤が建物を支える力を失い、重い建物は沈み込み、逆に地中の軽いマンホールなどは浮き上がるのが特徴です。
液状化現象によって、建物の沈下や傾斜、マンホールや地下パイプの浮き上がりや破損、地中の泥水が地表に噴き出る(噴砂)などの被害が想定されます。
家屋の倒壊など命に直結する被害は少ないものの、水道やガスなどの生活インフラが寸断される深刻な災害です。木造住宅は比較的軽量であるため大きく沈み込まない場合もありますが、不同沈下による傾斜が発生しやすい傾向があります。
液状化現象が発生する仕組み
液状化現象は、地盤のなかの砂と水が地震の揺れによってバランスを崩すことで発生します。ここでは、平常時から地震発生時、そして地震直後にかけて地中でどのような変化が起きているのか解説します。
平常時

平常時の地盤は、砂粒同士が接触して安定した状態を保っています。地中の砂粒が互いに結び付いて骨組みを作り、その隙間を地下水が満たしているような状態です。
この時、砂粒同士の接触によって土の重さを支え、水は静かな状態を保つことで地盤の強度が維持されています。
地震発生時

地震が発生して地盤に強い揺れが加わると、かみ合っていた砂粒の結び付きが崩れます。砂粒同士が離れると、これまで砂粒が支えていた地盤の重さが、隙間を満たしている地下水に一気にかかります。
その結果、水圧が急激に上昇し、砂粒が地下水のなかに浮遊した泥水状態へと変化する仕組みです。地盤が液状化すると建物を支える抵抗力が失われるため、重い建物はこの段階から沈み込みを始めます。
地震直後

地震の揺れが収まると、水に浮遊していた砂粒が重力によって再び沈みはじめます。砂粒が沈んでいく過程で、行き場を失った大量の地下水が地表に向かって押し出されます。この時、地面の亀裂から泥水となって勢いよく噴き出すのが噴砂現象です。
最終的に、砂粒は地震が起きる前よりも密度の高い状態で再び堆積します。砂の層が収縮することにともない、地盤全体が沈下する被害が引き起こされます。
液状化現象が起こる条件

液状化現象は、地震が起きればどこでも発生するわけではありません。発生しやすい3つの条件を解説します。
緩く堆積した砂地盤である
1つ目の条件は、地中の砂が締め固まっておらず、緩く堆積した状態であることです。
地盤の固さを評価する調査で、固さを示す指標にN値があります。一般的にはN値が低い砂質地盤ほど液状化しやすい傾向があり、N値が20以下、なかでも10以下の緩い砂の層ではとくに注意が必要です。
また、地中に含まれる砂の粒の大きさが均一であるほど、地震の揺れによって砂粒の結び付きが崩れやすくなり、粒度がそろった緩い砂地盤ほど液状化の危険性が高まる傾向にあります。
地下水位が高い
2つ目の条件は、地下水位が高い、つまり地表から浅い位置に地下水があることです。地中の砂の層が地下水で満たされていなければ、地震の揺れによって砂が水に浮遊する現象は起きにくいでしょう。一方で地中の砂が地下水で満たされている(地下水位が高い)と液状化現象のリスクが高まってしまうのです。
一般的に、地下水位が地表から10m以内で浅い場所にあるほど液状化の危険性が高まります。
強い地震動が長時間続いた
3つ目の条件は、強い地震の揺れが長時間続くことです。
一般的には震度5以上の揺れで液状化が発生する可能性が高まりますが、地盤条件によってはそれ以下の揺れでも発生する場合もあります。さらに、揺れの強さだけでなく、揺れが続く時間も液状化被害に直結する要因です。
例えば、2024年に発生した能登半島地震では、約40秒間もの長時間の揺れが観測されました。このように長時間の揺れが要因となり、震度5弱の地域でも甚大な液状化被害が引き起こされたことがわかっています。
液状化現象が起こりやすい場所

では、具体的にどういった場所で液状化現象が発生しやすいのでしょうか。ここでは、代表的な5つの地形を解説します。
埋立地・干拓地
1つ目は、海や湖沼を人工的に土砂で埋め立てて造成した埋立地や干拓地です。
これらの場所は土が十分に締め固まっていないことが多く、地下水位も高い位置にあるのが特徴です。そのため、地震の揺れが加わると液状化を引き起こす条件がそろいやすい地形となっています。
国土交通省が示す「微地形区分に基づく液状化の発生傾向」の分類基準では、液状化の発生傾向がもっとも強い地形に埋立地、2番目に強い地形に干拓地がそれぞれ位置付けられています。

旧河道・沼や池の跡地
かつて川が流れていた場所(旧河道)や、池や沼を埋め立ててつくられた土地も、液状化の危険性が高い場所です。このような土地は周囲に比べて標高が低いため、雨水や地下水が集まりやすいのが特徴です。
その結果、地下水位が高い位置に保たれやすく、地震の強い揺れが加わると液状化を引き起こしやすい場所となっています。国土交通省が示す基準では、旧河道や旧池沼は、液状化の発生傾向が強い地形に分類されています。
大河川の沿岸部や下流域
大きな川の沿岸部や、川の流れが海に注ぐ下流域も液状化が起こりやすい地形として挙げられます。
具体的には、三角州(デルタ)や海岸低地、自然堤防などです。
これらの地形は、川の流れによって上流から運ばれてきた砂が、長い年月をかけて厚く堆積して形成されます。砂の層が厚いうえに地下水位も高いため、地震の強い揺れが加わると液状化リスクが高まるのが特徴です。
国土交通省が示す基準では、三角州や海岸低地、自然堤防は、発生傾向が強い地形に分類されています。
砂丘と砂丘の間の低地
砂丘と砂丘の間に位置する低い土地(砂丘間低地)や、砂丘の裾野にあたる緩やかな斜面も、液状化の危険性が高い場所です。
これらの地形には、粒の大きさが揃った砂が広く分布しています。それに加えて、周囲の砂丘から地下水が流れ込みやすいため、地下水位が高く保たれやすいのが特徴です。均一な砂の層と豊富な地下水の条件が揃いやすく、地震発生時に液状化が起こりやすくなります。
国土交通省が示す基準では、砂丘間低地や砂丘末端の緩斜面は、液状化の発生傾向が強い地形に指定されています。
谷埋め盛土や低い土地
丘陵地や台地は本来、液状化の危険性が低いとされる地域ですが、谷部を人工的に埋め立てた「谷埋め盛土」や、周囲より低い土地には注意が必要です。
谷部を埋め立てた場所は、もともと水が集まりやすい地形であるため、地中で地下水の通り道になりやすい特徴があります。盛土の中に地下水が溜まって水位が高くなると、地震の強い揺れが加わった際に局所的な液状化を引き起こす危険性が高まります。
山地や丘陵地であっても土地の造成履歴や局所的な地形によっては、液状化のリスクが潜んでいる点を理解しておくことが重要です。
液状化現象の被害事例
日本で発生した大きな地震を振り返ると、液状化はさまざまな場所や条件で引き起こされていることがわかります。ここでは、代表的な3つの地震の被害事例を解説します。
兵庫県南部地震(1995年)
1995年に発生した兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)では、神戸市のポートアイランドや六甲アイランドなど海沿いの人工島で、大規模な液状化被害が発生しました。
これらの人工島は、六甲山から切り出した「まさ土」と呼ばれる山砂を用いて海を埋め立てて造成された土地です。地震の激しい揺れによってこの埋立地の地盤が液状化し、建物の沈下や大量の泥水が地表に噴き出す被害が相次ぎました。
また、液状化した地盤が海側に向かって押し出される現象、すなわち「側方流動(そくほうりゅうどう)」が発生したのも大きな特徴です。護岸が海側へ最大5m以上も押し出されたことで、港湾機能が壊滅的な被害を受けました。
東日本大震災(2011年)
2011年に発生した東日本大震災では、青森県から神奈川県に至る南北約650kmの広範囲で液状化現象が発生しました。被害の大きな特徴は、震度が5強程度の地域でもかつてないほど高密度に液状化が生じた点です。本震の揺れが長時間続いたことに加え、大きな余震が頻発したことなどが要因と推測されています。
この地震では、とくに戸建住宅と生活インフラに甚大な被害が集中しました。具体的な被害の実態は以下のとおりです。
- 9都県の合計26,914棟の住宅で液状化による被害が発生。
- 埋立地が多い千葉県浦安市では約8,700棟が被害を受け、直接基礎の一戸建住宅で沈下や傾斜が発生。
また、海岸沿いの埋立地だけでなく、内陸部にある利根川周辺の旧河道や、湖沼の干拓地、砂鉄や砂利を採掘したあとの埋戻し地など、人工的に改変された土地でも深刻な被害が発生しています。
震源からの距離に関わらず、長時間の揺れと人工的な地盤条件が重なることで、長期間にわたって都市生活の基盤が奪われる甚大な液状化被害が起こりえることがわかる事例です。

(https://www.mlit.go.jp/toshi/content/001466323.pdf)、PDL1.0
(https://www.digital.go.jp/resources/open_data/public_data_license_v1.0)
参照:消防防災博物館「東北地方太平洋沖地震による液状化被害の特徴」
能登半島地震(2024年)
2024年に発生した能登半島地震では、石川県の内灘町や金沢市、富山県、新潟県の広い範囲で液状化が発生しました。
石川県内灘町に広がる砂丘の背後にある低い土地では、液状化した地盤が斜面に沿って最大数メートル移動する側方流動が起きています。地盤が大きく移動したことで、家屋が引き裂かれたり道路が隆起したりする深刻な被害につながりました。
また、1964年の新潟地震で液状化した旧河道で、再び地盤が液状化する現象が数多く確認された点も特徴の一つです。一度液状化した土地は、適切な地盤の改良工事をおこなわない限り、地震が起きるたびに繰り返し被害を受ける危険性があります。

液状化リスクの判定基準

ここでは、国土交通省の技術指針に基づく、一戸建て住宅向けの液状化リスクの判定基準を解説します。
リスクの判定は、いきなり大がかりな地盤調査をおこなうのではなく、段階を踏んで進めるのが一般的です。具体的には一次判定から三次判定までの手順で液状化リスクを絞り込んでいきます。
-
一次判定(既存資料による確認)
まずは、過去の地形図やハザードマップなど既存の資料から、対象となる土地のリスクを大まかに判定します。ここで「顕著な被害の可能性が低い」と明らかになった場合は、次の調査は不要です。それ以外の場合は二次判定へ進みます。 -
二次判定(地盤調査による3段階評価)
一次判定でリスクが疑われた場合、ボーリング調査などの地盤調査を実施します。調査結果から「地表近くの液状化しない層の厚さ」と「地盤全体の液状化のしやすさ(沈下量など)」を算出し、3段階で被害の可能性を判定します。 -
三次判定(詳細な解析)
二次判定の結果、さらに詳しく調べる必要があると判断された場合、土の強度を調べる高度な試験やシミュレーションをおこない、最終的なリスクを判定する三次判定をおこないます。
このように、まずは手に入りやすい地図やデータでの一次判定からスタートし、必要に応じて実際の地盤調査へと進むことで、効率的かつ客観的に液状化の危険性を把握できます。
出典:宅地の液状化被害可能性判定に係る技術指針(案)の概要|国土交通省
液状化リスクの確認方法

土地の購入や建築計画を進める際、専門的な知識がなくても自分でリスクを調べる方法がいくつか存在します。ここでは、身近なツールを使った確認から専門的な調査に至るまでのステップを紹介します。
ハザードマップを確認する
まずは、インターネット上で公開されているハザードマップを活用して、その地域の大まかなリスクを把握しましょう。
国土交通省が運営するハザードマップポータルサイトの「重ねるハザードマップ」で、メニューから地形区分に基づく液状化の発生傾向図を選択すると、その土地の地形が色分けで表示され、広域的なリスク分布を視覚的に確認することが可能です。
自治体によっては、独自の液状化予測図や地盤情報を公開している場合があります。例えば、東京都では、「東京の土地履歴マップ」「東京の地盤(ボーリング柱状図)」「液状化予測図」を公開しており、液状化リスクを調べられます。
こういった情報から土地の成り立ちや調べたい場所の地層構造などを読み取り、液状化のリスクを確認してみてください。
地形を調べる
過去の地形や土地の利用履歴(地歴)を調べることで、液状化のリスクを推測できます。現在の地図上では平坦な住宅地に見えても、かつて水田や池、河川だった場所を人工的に埋め立てた土地は、地下水位が高く液状化しやすい傾向があります。
過去の地形を調べるには、以下のようなサイトが便利です。
- 国土交通省国土地理院の「土地条件図」
- 東京都の「東京の土地履歴マップ」
これらのサイトを利用することで、購入や建築を検討している土地が、昔は水域だったのか、それとも固い地盤の丘陵地だったのかを確認できます。
地盤調査をする
実際の敷地で地盤調査をおこなう方法です。地図上の情報はあくまで該当エリアの傾向を示すものであり、自分の土地が本当に安全かどうかを正確に評価するには、個別の調査が必要となります。
一戸建て住宅の代表的な調査方法と費用の目安は以下のとおりです。
-
スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)
一戸建て住宅で主流となっている調査方法です。地盤の固さを簡易的に調べることができ、費用は約10万円が目安です。 -
ボーリング調査(標準貫入試験)
より深い地層の土質や、液状化の判定に必要な地下水位を精密に測定できる調査です。費用の目安は20万~30万円となります。
なお、自治体によっては地盤調査の費用に対する補助金制度を設けている場合があります。例えば東京都では、新築や建替え時の一戸建て住宅等液状化判定調査に対して、調査費用の2分の1(上限10万円)を補助する制度が2027年2月26日まで実施されています。
調査を検討する際は、お住まいの自治体で利用できる補助金がないか、あらかじめ自治体サイトなどで確認しておくとよいでしょう。
参照:東京都「東京都戸建て住宅等液状化判定調査補助金」
液状化被害に備えるための対策

液状化被害に備えるための対策として、大きく「地盤そのものを改良する方法」と「建物の基礎などを工夫する方法」があります。それぞれ解説します。
地盤・敷地の改良工事をする
まず、地盤や敷地に対して直接おこなう改良工事です。地盤改良工事にはいくつか種類があり、土地の状況や予算に合わせて適切な工法を選ぶ必要があります。
締固め工法
締固め工法は、緩い砂の地盤を物理的に締め固めて密度を高くする対策です。地盤を密にすることで建物を支える力を強くし、地震時の変形や液状化を未然に防ぎます。
締固め工法は、大きく次の2つの方法に分かれます。
- 振動締固め工法: 振動や重りを落下させる動的なエネルギーを利用して、地盤を締め固める方法
- 静的締固め工法: 振動や打撃などの衝撃を与えず、静かな圧力(静的圧入)で地中に砂を押し込んで杭を作ったり、材料を注入したりする方法
地中に砂の杭を作る仕組みの工法であれば、砂地盤だけでなく、やわらかい粘土質の地盤(粘性土地盤)の沈下を防ぎ、安定させられます。
固結工法
固結工法は、地中にセメントや特殊な薬液を注入し、地盤そのものを固めてしまう方法です。液状化の原因となる砂粒の隙間を薬液で埋めることで、地震の強い揺れが加わっても砂と水が混ざり合わないようにします。水ガラス系と呼ばれる薬液などを注入する手法が一般的です。
専用の細い管を使って地中に薬液を注入するため、大きな重機が入りにくい場所や、すでに建っている一戸建て住宅などでも施工しやすい特徴があります。既存の住宅で液状化対策をおこなう際は、有力な選択肢となります。
排水工法
排水工法は、地中の地下水位を人工的に下げることで液状化を防ぐ方法です。液状化は高い地下水位が発生要因の1つであるため、水位を下げ砂の層から水を抜くことで、地震の揺れが加わっても砂が泥水化する現象を抑えられます。
具体的には、敷地の周辺に水を集めるための管や浅い井戸を設置し、地下水をくみ出して水位を地下3mより深い位置まで低下させる仕組みです。
格子状地盤改良
格子状地盤改良工法は、建物の下の地盤にセメントなどで格子状の壁を作り、対象となる地盤を囲い込む方法です。
地盤を固い壁で囲むことで、地震による地盤の横方向への変形を抑えられる点が特徴です。横方向への揺れを抑え込むことで、液状化の引き金となる地中の水圧の急激な上昇を防げます。
地盤全体を固める工法とは異なり、壁を格子状に配置してピンポイントで囲い込む仕組みのため、地盤の緩さを補いながら効率的に液状化の発生を食い止める効果が期待できます。
建物・住宅の施工を工夫する
地盤改良だけでなく、建物そのものの基礎や構造を工夫することでも液状化の被害を軽減できます。ここでは、液状化対策につながる代表的な基礎の工法を解説します。
杭基礎の採用
杭基礎は、液状化の影響を受けない地中の深い位置にある固い地層(支持層)まで、鋼管やコンクリートの杭を打ち込んで建物を支える対策です。
地震によって地表近くの地盤が液状化しても、深い地層でしっかりと建物の重さを支えるため、建物の沈下や傾斜を防ぐ高い効果が期待できます。新築時だけでなく、すでに傾いてしまった既存住宅の沈下を修正する際にも用いられるのが特徴です。
例えば、延床面積30坪の一戸建てで鋼管杭工法の場合、費用の目安は、90万~200万円となります。杭基礎の費用は、杭の本数や長さ、地盤の状況によって大きく変動するため、正確な費用を知るには地盤調査が必要です。
ベタ基礎の採用と建物の軽量化
ベタ基礎の採用とあわせて建物自体を軽くすることは、液状化による被害を軽減するうえで有効な手段です。
ベタ基礎とは、建物の重さを底面の板全体で受け止め、地盤へ均等に分散させる基礎構造のことです。荷重を分散することで不同沈下を防ぐとともに、建物の耐震性を高められます。さらに、基礎のすぐ下に液状化の恐れがある地層が存在する場合は、その土を掘削して砕石などの材料に置き換える工法を併用することで、被害を未然に防ぐ効果が期待できます。
さらに、建物を軽量化することで、地震によって建物が受ける力を軽減でき、基礎の耐力や建物構造の剛性を高めることが可能です。とくに屋根の軽量化は、建物の強度を落とすことなく構造部材への負荷や基礎の沈下量を減らせるため、地震時の建物の傾斜を防ぐうえで効果的です。
ただし、地震対策として軽量化を図る際は、強風に対しても十分な安全性を確保できるような構造計算や検討が必要となります。
まとめ
最後に、本記事のまとめとして、液状化現象に関する重要なポイントを振り返ります。
液状化現象とは?
液状化現象とは、地震の強い揺れによって、本来は固い砂地盤が液体のようにドロドロになる現象です。地盤が建物を支えきれなくなることで、家屋の沈下や傾斜、マンホールの浮上など、生活に深刻な被害をもたらします。
液状化現象が発生する仕組みは?
地震の強い揺れによって地中の砂粒同士の結び付きが外れ、隙間を満たしていた地下水の水圧が急激に上昇することで発生します。これにより砂と地下水が混ざり合い、地盤全体が泥水のような状態へと変化します。
液状化現象が起こりやすい場所は?
海や湖の埋立地、干拓地、かつて川や沼だった旧河道など、地下水位が高く砂が緩く堆積している場所では、液状化現象は発生しやすくなります。現在の地図上では平坦な住宅地でも、人工的に作られた土地にはリスクが潜んでいるため、ハザードマップや古い地形図で過去の成り立ちを確認することが重要です。
液状化現象は、地震大国である日本で想定しておくべき災害です。土地探しをする際に、一見すると安全に思える土地でも、過去の地形や地盤の状況によっては、深刻なリスクが潜んでいる可能性があります。
しかし、その土地の成り立ちを正しく把握し、事前調査や適切な基礎、工法を採用することで、災害時に大切な家や生活を守ることは十分に可能です。これから土地探しやマイホームの建築を検討される方は、ぜひ本記事で紹介したリスクの確認方法や対策を参考にし、安全で安心できる住まいづくりを進めてください。
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