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【トレンド調査】一戸建ての修繕費は平均いくら?リアルな費用・時期・場所を専門家が解説

一戸建てに長く住み続けるためには、建物や設備の状態に応じて修繕をおこなうことが大切です。ただし、どのタイミングで、どの部分に、どの程度の費用がかかるのかは、実際に経験してみなければわかりにくいものです。今回は、新築一戸建てを購入して30年以上住んでいる1,098名の方にアンケートを実施し、一戸建ての修繕について調査してみました。

修繕にかかった費用や実際に直した場所、資金の準備方法を経験者のリアルな声とともに解説します。本記事をぜひ参考にして、大切な住まいの修繕計画にお役立てください。

【調査1】築30年以上の一戸建て、修繕費はいくらかかった?

築30年以上の一戸建て、修繕費はいくらかかる?
築30年以上の一戸建て、修繕費はいくらかかる?

30年以上住んだ一戸建ての、修繕費はどれくらいかかるのでしょうか。

建物構造 修繕費の平均
全体 554万円
木造 506.8万円
鉄筋・鉄骨造 666.4万円

※平均築年数37.9年

これまでに支払った修繕費は、全体の平均で554万円でした。木造と鉄筋・鉄骨造では、160万円ほどの差がついているようです。続いて、築年数別での金額も確認していきましょう。

築年数 木造 (平均) 鉄筋・鉄骨造 (平均)
30〜34年 411.3万円 502.1万円
35〜39年 498.7万円 638.8万円
40〜44年 552.9万円 791万円
45〜49年 717.7万円 874.1万円
50年以上 603.5万円 1,130万円

回答サンプル数:1,098人

築年数が経つほど、修繕費の累計額はおおむね増加する傾向にあります。

木造では30〜34年の411.3万円に対し、45〜49年は717.7万円となり、その差は300万円以上となりました。
修繕費は「まだ先の費用」と考えるのではなく、将来的に必要となる可能性のある費用として、あらかじめ備えておくことが大切です。

鉄筋・鉄骨造においては、すべての築年数帯で木造を上回りました。

鉄筋・鉄骨造の築50年以上では、累計修繕費は1,130万円となっています。築50年以上同士で比較すると、木造の約1.9倍に相当します。

鉄筋・鉄骨造の修繕費が高くなる背景には、木造に比べて、構造や使用する資材が高額であることが挙げられます。例えば、鉄骨造では防サビ塗装やシーリングの更新が必要になる場合があり、鉄筋コンクリート造ではヒビ割れやコンクリートの劣化に対応する補修工事が発生することもあります。また、修繕工事の規模が大きくなりやすく、専門的な施工が求められるケースも少なくありません。

一方、木造住宅は築45〜49年の717.7万円をピークに、築50年以上では603.5万円となりました。ただし、この結果だけをもって、築50年以上になると修繕費の負担が小さくなるとは言えません。

築50年以上の住宅では、大規模な修繕が必要となる場合があり、修繕費が高額になるケースもあります。
そのため、修繕でなく建て替えを選択する方が増える傾向があります。こうした背景から、今回のアンケート結果は築50年以上の住宅における実際の負担傾向をすべて反映しているとは限らない点に留意が必要です。
したがって、築年数だけで判断するのではなく、住宅の構造や現在の状態を踏まえ、将来的な修繕費や建て替え費用を見込んでおくことが大切です。

【調査2】一戸建てで修繕した場所ランキング

一戸建ての修繕で多い場所とは?
一戸建ての修繕で多い場所とは?

続いて、修繕した場所について具体的に聞いてみました。











































第1位 外壁 69.10% 17.6年 126.0万円 177.6万円 1.7回
第2位 トイレ 63.80% 21.2年 31.3万円 37.1万円 1.4回
第3位 給湯器 61.10% 17.6年 32.9万円 46.5万円 1.8回
第4位 屋根 59.80% 20.1年 100.3万円 124.4万円 1.6回
第5位 お風呂 49.70% 23.4年 92.2万円 98.2万円 1.2回
第6位 洗面台 45.00% 23.2年 27.0万円 28.9万円 1.2回
第7位 キッチン 39.20% 23.0年 92.9万円 98.9万円 1.2回
第8位 壁紙・内壁 32.60% 21.1年 37.1万円 43.1万円 1.4回
第9位 24.40% 24.3年 45.2万円 48.5万円 1.2回
第10位 22.60% 25.4年 50.1万円 55.8万円 1.3回
第11位 ベランダ
バルコニー
21.00% 21.2年 54.4万円 102.3万円 1.3回
第12位 シロアリ関連 19.50% 18.2年 26.0万円 39.7万円 2回
第13位 玄関 19.20% 25.4年 38.8万円 41.0万円 1.1回
第14位 駐車場 18.00% 20.3年 61.5万円 69.6万円 1.2回
第15位 下水処理設備・浄化槽 16.00% 21.4年 46.8万円 49.2万円 1.1回
第16位 給水管 13.80% 23.6年 25.6万円 29.2万円 1.3回
第17位 11.80% 19.8年 51.6万円 63.9万円 2回
第18位 床下 9.20% 23.5年 39.2万円 43.7万円 1.2回

回答サンプル:1,098人 (複数回答可)

修繕箇所のなかでもっとも割合が高かったのは外壁で、69.1%を占めました。外壁の修繕費用は平均177.6万円となっており、今回の調査対象のなかでも高額な修繕費がかかる箇所といえます。
また、修繕した際の築年数においても平均17.6年と、ほかの修繕箇所と比べて比較的早い時期におこなわれています。

住宅の修繕は、一度で終わりとは限りません。30年以上住むなかで、給湯器は平均1.8回、シロアリ関連や庭は平均2回の修繕が発生していました。1回あたりの金額は小さくても、回数が重なれば負担はふくらみます。

修繕に備える際は、費用の大きさと発生の早さを分けて考えておきましょう。金額が大きいのは外壁・屋根・ベランダ・キッチン、時期が早いのは外壁・給湯器・シロアリ関連・庭です。

主な場所の初回の修繕時期を築年数順に整理すると、以下が目安となります。

  • 築15〜20年未満
    外壁/給湯器/シロアリ関連/庭

  • 築20〜23年未満
    屋根/トイレ/壁紙・内壁/ベランダ・バルコニー/下水処理設備・浄化槽/駐車場

  • 築23年以上
    キッチン/洗面台/お風呂/床下/給水管/床/窓/玄関

築年数や、設備の設置時期をもとに、次はどこを修繕するか早めに見積もっておきましょう。

【調査3】修繕費の準備は計画的にしていた?資金の工面方法TOP5

修繕費はどのように工面したのでしょうか
修繕費はどのように工面したのでしょうか

修繕を経験した方たちは、どのように資金を工面したのか詳しく見ていきましょう。

毎月修繕費を積み立てている?

毎月修繕費を積み立てている?
回答サンプル数:1,098人

毎月積み立てている方は、わずか8.9%にとどまり、毎月積み立てをしていない人が91%を超える結果となりました。

修繕費はどうやって工面した?または工面する予定?

順位 資金の出どころ 割合(%)
第1位 日常の生活費の中から捻出 45.9
第2位 投資・資産(NISA・株式など)を取り崩す 17.7
第3位 退職金 17.1
第4位 ボーナス 10.5
第5位 保険金(火災保険など) 10.1

回答サンプル数:1,000人 修繕費を毎月積み立てていないと回答した方(複数回答可)

もっとも多かったのは日常の生活費からの捻出で、45.9%を占めました。

次いで投資・資産の取り崩しが17.7%、退職金が17.1%と続きます。あらかじめ確保した資金ではなく、その時の手元のお金でまかなう形が主流のようです。

ただし、生活費からの捻出は家計を圧迫しやすく、退職金や投資資産を取り崩せば老後の生活設計にも影響します。

修繕費の相場感については「非常に高いと感じる」が43.7%、「やや高いと感じる」が34.4%で、合わせて78.1%が高いと回答しました。

また、資材価格の上昇や資材不足などの影響により、予定していた修繕時期を変更したり、修繕内容や設備のグレードを見直したりしたケースもみられます。修繕を計画する際は、想定どおりに工事を進められない可能性も考慮し、資金やスケジュールに余裕を持たせておくとよいでしょう。

【調査4】省エネ・エコを意識した修繕を3人に1人が実践

省エネ・エコを意識したきっかけとは?
省エネ・エコを意識したきっかけとは?

今回のアンケートでは、一戸建ての修繕に関する実態に加え、省エネ・エコについても調査しました。住宅の修繕費負担を軽減する方法の一つとして補助金制度が注目されるなか、省エネ・エコをどれくらい意識しながら修繕をおこなったのでしょうか。

省エネ・エコを意識して修繕した?

省エネ・エコを意識して修繕した?
回答サンプル数:1,098人

省エネ・エコを意識して修繕した方は34.3%と、およそ3人に1人にのぼりました。修繕を検討する際には、住宅の断熱性能の向上や光熱費の削減につながる設備・工事を選択する方もいるようです。
続いて、どのような理由で省エネ・エコを選んだのか聞いてみました。

省エネ・エコを意識したきっかけは?

順位 理由 割合(%)
第1位 建物の劣化が進んだから 31.0
第2位 補助金制度があることを
知ったから
30.5
第3位 長期的な目で見ると
家計に優しいと感じたから
28.4
第4位 月々の光熱費が高かったから 23.9
第5位 自宅の断熱性が悪い
と感じたから
21.8

回答サンプル数:377人(複数回答可)

修繕が必要になる時期と省エネ化を検討する時期は重なりやすく、「どうせ直すなら性能も上げたい」と判断する方が多いようです。修繕を計画する段階で、省エネ設備への切り替えもあわせて検討するとよいでしょう。

2位の「補助金制度があることを知ったから」は30.5%と、1位とほぼ横並びでした。制度を知っているかどうかが、行動を左右していることがわかります。

ただし、制度の要件を満たさず利用できなかったケースもあるため、対象となるかどうかは事前に確認しておくとよいでしょう。
また、工事の内容によっては効果を感じやすいものと、変化を実感しにくいものがある点にも留意が必要です。

経験者に聞く!省エネ・エコ修繕をしてよかったこと

省エネ・エコを意識して修繕した人たちの声をご紹介
省エネ・エコを意識して修繕した人たちの声をご紹介

ここからは、実際に省エネ・エコを意識して修繕した方たちの声をご紹介します。

    みんなの声
  • 内窓設置で結露と寒さが解消され、あわせて防音効果も感じられた。
  • 窓の内窓設置で防音、結露がなくなり寒さ対策にもつながった。
  • 二重窓にしたら結露がなくなった。
  • 太陽光発電と蓄電池の組み合わせで光熱費を大幅に低減できる。
  • ガスをやめオール電化にしたことで光熱費が減った。
  • 光熱費の抑制にエコキュート(R)が大変効率的だった。
  • 省エネを考えて太陽光発電をつけてよかった。
  • 修繕費は高く付くが、地球温暖化等を考える必要があるように思うし、また長期的に見れば費用面は安く感じます。
  • 省エネについては補助金が有るのでそれを上手く使う。
  • 修繕したときに省エネ、エコになるものを導入したが、長い目で見て良かったと思っている。
  • ガス給湯器も劣化によって交換しましたが、省エネタイプだと火災保険が少しですが安くなりました。

窓まわりの工事では、結露や寒さの解消を挙げた方が目立ちました。内窓や二重窓によって窓の表面が冷えにくくなり、カビの原因となる結露が抑えられます。

また、二重窓にして外の音が入りにくくなったという声もあり、光熱費以外の面でも住み心地の変化も感じられるようです。

給湯・電源まわりでは、光熱費の削減を実感した方が多く見られます。太陽光発電に蓄電池を組み合わせれば、日中につくった電気を夜間にも使えます。
オール電化やエコキュート(R)への切り替えも、毎月の負担を減らす手段として選ばれているようでした。

経験者に聞く!修繕を依頼する会社選びのポイント

施工会社を選ぶポイントとは?
施工会社を選ぶポイントとは?

何を決め手に会社を選んだのか、見ていきましょう。

順位 決め手 割合(%)
第1位 対応が丁寧・誠実だったから 30.1
第2位 知人からの紹介があったから 23.8
第3位 購入時にやり取りした
会社だったから
20.1
第4位 工事の実績が豊富だったから 19.1
第5位 対応が速かったから 17.9
第6位 提案がよかったから 14.8
第7位 担当者の知識が豊富だったから 14.4
第8位 見積もりを取ったなかで
費用が一番安かったから
13.7

回答サンプル数:1,098人(複数回答可)

1位は「対応が丁寧・誠実だったから」で30.1%でした。一方、「価格の安さ」を決め手にした方は13.7%にとどまります。アフターケアも含め、長く付き合える相手かどうかが判断の軸になっているようです。

2位以下も、知人からの紹介や購入時のやり取り、工事実績など信頼につながる項目が並びます。

工事後の対応まで含めた付き合いになるため、会社の姿勢が重視される傾向にあります。まずは対応の丁寧さや工事実績を確認しましょう。

信頼できる会社を見極めるには、相見積もりが有効です。特に外壁塗装では、相見積もりを取らずに契約して後悔したという声もみられました。

ただし、価格だけでなく、適切な塗料が使われないケースもあるため、保証内容や見積書の内訳までしっかり比較しましょう。

依頼先が決まったあとは、定期点検のある会社と付き合うと修繕のタイミングをつかみやすくなります。小さな傷みを放置せず早めに直すほうが、結果的にトータルコストを抑えられます。

    みんなの声
  • 金額だけでなく、保証期間や担当者の人柄を重視したほうがよい。
  • あとあとのメンテナンスを考えると、地元の評判のよい会社がよい。
  • 相見積もりは必ず取ったほうがよい。
  • いろいろな会社から見積もりを取り、信頼できるところを見極める。
  • 窓など地元の会社で対応できる場合もあり、6万円の見積もりが数千円で解決したことがあった。
  • 雨漏りの外壁塗装をしたが、職人の知識が豊富でかなり的確な工事をしてくれて、アフターサービスも無料だったため、2回目も同じ会社に頼んだ。
  • まず良心的な会社を見つけることであって焦って頼むと、とても高いことになったりきちんと責任を持ってしてくれるかわからない。
  • 実際の事例を見学する。口コミの評判を確かめる。
  • 担当者がしっかりしている事業所が事後の満足感につながると思います。

まとめ

一戸建て修繕の実態調査の内容をまとめていきます。

築30年以上の一戸建て、修繕費はいくら?

30年以上住んだ一戸建ての修繕費は、平均554.0万円でした。築年数が経つほど累計額は増えていくため、早い段階から資金を準備しておくことが大切です。

修繕が必要になる場所と時期は?

もっとも多くの方が経験していたのは外壁で、初回は築17年頃が目安です。築15年を過ぎると給湯器や屋根、水回りと続くため、住みはじめた年を起点に見通しを立てておきましょう。

修繕費はどう準備すればいい?

修繕を経験した方の9割超は積み立てをせず、多くは生活費や退職金などでその都度工面していました。

修繕費への備えとしては、毎月一定額を積み立てておく方法もあります。例えば月々1万円を30年間積み立てた場合、合計額は360万円となります。無理のない範囲で計画的に資金を準備しておくことも選択肢の一つといえるでしょう。

修繕は避けられない支出ですが、時期と金額をあらかじめ把握しておけば慌てずに備えられます。今回の解説や経験者の声を参考にして、余裕のある修繕計画を立ててください。

調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査対象:全国の新築一戸建てを購入し、30年以上住んでいる1,098名
調査期間:2026年7月
※小数第2位を四捨五入しているため、合計100%にならない場合があります
https://www.athome.co.jp/corporate/news/data/questionnaire/kodate-shuuzen-202609/

新木 リョータ

執筆者

新木 リョータ

住宅専門ライター

住宅資材の専門商社および不動産会社にて営業職として9年間従事。現在は住宅ジャンルを専門とするWebライターとして活動し、実務経験を活かした専門性・独自性の高いコンテンツを提供している。

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