注文住宅を建てる時の注意点は?理想の家づくりのためのポイントを詳しく解説

本記事では、注文住宅を建てる時に後悔しないための注意点について解説します。記事の内容を参考にして注文住宅の建築を進め、満足のいく住まいを手に入れましょう。
注文住宅で後悔したことは?

「注文住宅で後悔したことはあるか」と、アンケートを取ったところ、実に9割以上の人が「ある」と回答しました。この結果からも、多くの人が注文住宅で後悔しているのがわかります。それでは、どのようなことで後悔したのでしょうか。
順位 | 後悔したこと・場所 | 票数 |
---|---|---|
1 | 間取り | 57 |
2 | 設備 | 40 |
3 | 収納スペースが少ない | 26 |
4 | コンセントの位置・数 | 24 |
5 | 窓の位置・数・大きさ | 21 |
6 | 冷暖房効率 | 18 |
7 | ベランダの広さ・向き | 15 |
8 | 予算 | 11 |
9 | ハウスメーカー選び | 10 |
10 | 駐車場 | 7 |
(2024年4月・回答サンプル:268 ※複数回答可)
注文住宅で「後悔したこと・場所」についてもアンケートを取り、ランキングにしました。後悔したことや場所は人によってさまざま。ランキングからどのような場所に注意して建築すればいいのか理解すれば、満足できる住まいが完成するか参考にしてくださいね。
注文住宅を建てる時に後悔しないための注意点

ここからは注文住宅を建てる時に後悔しないための注意点について詳しく説明していきます。特に気を付けるべき点は次の4点です。
- 準備・住宅会社選び・土地探し
- 住宅
- 契約
- 費用
それぞれ、どのようなところに注意が必要なのか理解し、理想の住まいを実現させましょう。
準備・住宅会社選び・土地探しに関する注意点
まずは家を建てる前の準備・住宅会社選び・土地探しに関して気を付けることを見てみましょう。
- 建てる家のイメージをしっかりと固める
- 入居希望日から逆算して計画を立てる
- 希望どおりの家を建てられる住宅会社を選ぶ
- 土地の制限・条件を確認する
- 不明点や不安をうやむやにしない
それでは、具体的にどのような点に注意すればいいのか見ていきましょう。
建てる家のイメージをしっかりと固める
自分の思い描く理想の注文住宅を建築するには、建てる家のイメージをしっかりと固めなければなりません。注文住宅を建築する際、イメージを固めずあいまいに進めてしまうと、後悔につながることも。家づくりで失敗を防ぐためにも、次の項目についてしっかりとイメージを固めておきましょう。
- 家族の将来設計
- どのようなテイストの家にするか
- どのような暮らしがしたいか
- 予算はどの程度にするのか
- いつまでに注文住宅に住みたいか
住まいのイメージを固める時には、具体的な内容も含めて思い浮かべてみましょう。「間取りは4LDKがいい」といった大まかなイメージではなく、例えば、「将来、子どもは2人を予定しているため、子ども部屋を含めて4LDK。できれば庭を付けたい」、というような具体的な内容を軸として決めていきます。そうすれば必要な設備や必要な土地の広さ、どのくらいの予算にすべきかなどがわかり、イメージがぶれにくくなっていきます。
また、住宅展示場で完成した家を見学する、ファイナンシャルプランナーに予算を相談するなど、具体的な行動を取るのもイメージ固めとしておすすめです。
入居希望日から逆算して計画を立てる
入居希望日から逆算して計画を立てると、正確なスケジュール管理ができます。入居希望日や時期を決めないと、土地探しはいつまでに終わらせばいいのかなど、いつまでに何をすればいいのか明確にできません。
なお、注文住宅に入居するまでには、準備からおおよそ9カ月~1年半かかるとされています。それでは、注文住宅に入居するまでの時期について、細かく見ていきましょう。
注文住宅が完成するまでのステップ
注文住宅が完成するまでのステップは、次のとおりです。
- STEP 1準備期間【1カ月】
- STEP 2土地探しから施工会社の決定まで【1カ月~3カ月】
- STEP 3土地の契約から建物の契約まで【2カ月~3カ月】
- STEP 4着工から建物完成まで【3カ月~4カ月】
注文住宅には多くのステップがあり、人によって必要な期間が変わります。どの程度の時間がかかるのか施工会社に相談しつつ、スケジュールを決めましょう。
詳しい流れや期間は以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
希望どおりの家を建てられる住宅会社を選ぶ
希望する家を建てることができる会社を選ぶために、事前に次のポイントを押さえておきましょう。
- 要望が伝えやすいか
- こまめに連絡してくれる担当者か
- 施工事例と自分の理想とする家があっているか
- 建築実績が豊富か
住宅会社との相性は、家を建てるうえで非常に大事です。雑誌やインターネットなどの口コミやモデルハウス・建設現場の見学時に、上記のようなポイントを確認しておいてください。
また、会社選びにはあまり時間をかけすぎないほうがいいでしょう。長期間にわたって住宅会社選びすると、かえってどの会社と相性がいいのかわからなくなります。大手ハウスメーカーと地域密着型の工務店にはそれぞれ特徴や強みもあるため、どのような会社が自分に合うのか事前に情報収集をしておきましょう。
土地の制限・条件を確認する
土地は家を建ててしまうと後から変更できないため、非常に重要なポイントとなります。自分がどのような立地に住みたいのかイメージします。そして、条件に合う土地が見つかった時には、その土地にイメージしている家を建てることができるのか、建築制限も確認しておきましょう。ここからは、土地を探す際に確認しておくことと、建築制限について解説します。
土地の条件
土地を選ぶ際には以下のポイントを確認しましょう。
- 地盤
- ライフラインの整備状況
- 日当たり
- 駅からの距離
- 買い物施設・医療施設などの周辺環境
- 学区
- 危険な施設の有無
土地を選ぶ際に確認するのは、まず住みよい場所かです。将来設計に合う周辺環境なのか、安心して住むことができるエリアなのかなど、できれば現地に足を運んで確認するとよいでしょう。
また、建物が建築しやすい土地か、補強のための費用がかかりにくいのかも確認しておかなければなりません。地盤がやわらかいと地盤補強工事の費用がかかりますし、ライフラインが整備されていないと、本管延長工事費用がかかることもあります。
土地にかかる費用が高くなると、理想の間取りや設備にかける費用が足りなくなってしまうかもしれません。あらかじめ建築費用に影響する内容まで調べておけば、希望の注文住宅を予算内で建てられるようになるでしょう。
土地の建築制限
土地を選ぶ時には、次のような建築制限についても確認しましょう。
- 用途制限
- 建ぺい率
- 容積率
- 日影制限
- 宅地造成規制
土地を購入すれば、自由に家を建てられるわけではなく、建物の大きさや高さなどの定められた建築制限内で建てなければなりません。どの制限も専門的な内容であるため、土地の購入を決める前にはハウスメーカーや工務店に建物制限を確認してもらい、理想の家が建てられるのか確認しましょう。
不明点や不安をうやむやにしない
不明点や不安をうやむやにすると、次のような問題が起こる可能性も考えられます。
- 理想の家とはかけ離れた建物になってしまった
- 予想よりも建築費用が高くなった
- 家族間で意思疎通できず不満が溜まってしまった
このように、不明点や不安をうやむやにすると、住宅会社や家族間の調整不足による問題が発生します。まずは家族間で建てる家についてしっかりと話し合いましょう。そして、家族間で決めた内容は、正確に担当者に伝えます。
家族間での話し合いが、理想の家を建てるための基本的な考えとなります。そして、その考えを正確に担当者に伝えることで、理想の家が完成するのです。どちらの話し合いが欠けても理想の家は完成しないため、きちんと不明点や不安を残さないようにしましょう。
住宅に関する注意点
建てる家について検討する時には、次の点に注意します。
- 耐久性・耐震性を確認する
- デザインにこだわりすぎない
- 仕上げ材の確認を怠らない
- 間取りは入念に検討する
- 生活動線を確認する
- 収納量は適切か確認する
- コンセント・スイッチの場所を確認する
- 立ち合いで不具合がないか確認する
注意点を押さえ、理想の住宅を実現させましょう。
耐久性・耐震性を確認する
耐久性が低いと家の寿命が早くきてしまうため、資産価値の減りも早くなります。また、家の耐久性が低いと、何度も修繕工事をおこなわなければならず、工事のたびに費用がかかってしまうことも。耐久性が高い家にすることで修繕費用を抑えることができ、資産価値の減少を防ぐことが可能です。
また、日本は大きな地震が発生しやすいため、耐震性がより高い家だと安心です。住宅会社によっては耐久性や耐震性を明示しているところもあるため、会社選びの参考にしましょう。
デザインにこだわりすぎない
デザインの自由度は注文住宅の魅力の一つですが、家デザインにこだわりすぎると失敗につながる可能性も。次のポイントに気を付けましょう。
- 耐久性の低下
- 空調の効果の低下
- メンテナンスの難化
- プライバシー性の低下
例えば、家の壁は建物を支えています。この壁を複雑な構造にすると、耐震性が下がったり、吹き抜けや中2階など空気層が多くなると空調の効果が下がったりすることも。設計の打ち合わせする時には、デザインを優先するデメリットを担当者に聞きながら進めましょう。
仕上げ材の確認を怠らない
仕上げ材とは、直接目に見える表面材料です。天井や壁、床などの仕上げ材は見た目に大きく影響するため、サンプルをよく見てどのような素材なのか見ておきましょう。外壁に使われるサイディングやモルタル、屋根に使われるスレートや瓦も仕上げ材となります。
仕上げ材には多くの種類があり、色彩や光沢、肌触りが異なります。想像どおりの注文住宅を完成させるためにも、仕上げ材のサンプルを見て、イメージに合った素材を選びましょう。
間取りは入念に検討する
間取りは入居後の住みやすさにつながります。先にご紹介したランキングでも後悔したと感じることが多い部分でもあります。特に下記の部分の配置や広さなどには、念入りに検討しましょう。
- 玄関
- 水回り
- リビング
- 寝室
- 子ども部屋
ここからは、間取りを決める際の注意点を解説します。
玄関
玄関を設計する時には、次の点に注意しましょう。
- 必要なスペースが確保されているか
- 採光がなく暗い玄関にならないか
- においがこもりにくいか
- 収納は十分か
玄関はリビングや居室に比べ、設計がおろそかになりがちなスペースです。必要な面積や収納スペースが確保されているかよく確認しましょう。
また、玄関は採光や換気まで考慮して設計する必要があります。十分な採光があれば明るい玄関になり、換気を考えておけばにおいのこもらないスペースになります。
水回り
水回りの計画は、プライバシー面にも関わります。特に次の点に注意しましょう。
- 排水音に配慮した設計か
- 居室と水回りの間の防音対策がされているか
- 家事動線が短いか
- 家事動線の回遊性が高いか
水回りには、排水音や機械音への対策が必要です。シャワーや洗濯機を利用すると大きな音が発生し、居室に響いてしまうケースも。また、トイレの排水音が、ダイニングに聞こえにくい工夫も検討しましょう。
もちろん、家事動線の短さや回遊性の高さも重要です。洗濯物を運びやすい、各水回りを回りやすいと日々の家事が楽になります。
リビング
リビングを検討する時には、次の点も確認しましょう。
- 適切な広さにする
- 冷暖房効率がいいか
- プライバシー性を考慮する
リビングは広ければ広いほどいい、と思っている人もいるかもしれません。しかし、人数に合わせた適切な広さにしましょう。広すぎると冷暖房効率が落ちる、物と物との距離がありすぎて落ち着かないなどのマイナス面が強くなります。リビングの広さは家族の人数を考慮しつつ、適切な広さにすることが大切です。
また、光を多く採り入れたいと考え、窓を多くしたり広くする場合、窓の面積が多くなり外から室内が見えやすくなったりするため、プライバシーを保てるように窓の方向、大きさを考慮しておきましょう。
寝室
寝室は以下のポイントに気を付けながら設計を進めましょう。
- 音がする部屋との距離
- 家具の配置
- 採光の位置
- 照明の位置や数
寝室はできる限り、音が発生しやすいリビングや水回りから距離を離しましょう。ライフスタイルの変化が起き、家族が寝る時間に帰宅するようになったり、水回りを利用するようになるかもしれません。活動する人がいても、寝室を離しておけば音が伝わりにくくなります。
また、寝室にはベッドや布団を置くスペースを確保する必要があり、置くことができる家具が限られるケースも。設計段階でどのような家具を置くか決めておけば、建物完成後に配置したい家具が置けないという問題は避けられるでしょう。
その他にも、寝室は光の強さにも注意が必要です。朝日が強く寝室に入ると睡眠が阻害されたり、照明の場所によっては寝付けないケースもあります。寝室は、広さと音と光に考慮して設計しましょう。
子ども部屋
子ども部屋を設計する時のポイントは以下のとおりです。
- 子ども部屋の位置は適切か
- 可変性のある間取りにする
子ども部屋が子どもにとって居心地がよすぎて、部屋から出てこなくなってしまったというケースもあるようです。家族でコミュニケーションを取れるような配置やリビングを中心とした間取りづくりをするなど工夫をしましょう。また、子ども部屋と寝室が近いと、生活リズムが異なる場合、音が気になることも。定期テストや受験シーズンなど、子どもが勉強に集中しやすい環境づくりも大切です。
また、子どもが2人以上になるなら、可変性のある間取りにしてプライバシーが守れる空間を作ることも大切です。将来を見据えて可動間仕切りやドアを2つ用意しておくなど、対策をしましょう。
生活動線を確認する
生活動線には、次の4つの動線があります。

-
-
家事動線
家事するのに必要な経路 -
衛生動線
お風呂や洗面所、トイレなど衛生設備を使う時の経路 -
通勤動線
会社や学校に行く時の経路 -
来客動線
家族以外の来客が通る経路
-
家事動線
家事動線や衛生動線は考慮する人が多いものの、通勤動線や来客動線も検討しましょう。会社や学校に行く時には、服や持ち物を用意したり、食事したりと一定の経路をたどります。特に朝の時間帯は家族同士で動線が重なったり、出かけるまでに長い経路をたどる設計だとストレスが溜まったりします。
また、来客時に生活感のある場所や収納などを見られないようにするなど配慮もポイントです。例えば、トイレを玄関の横に設置してしまうと来客時に使用しにくかったり、玄関からリビングの間に洗面所やキッチンなどプライベートな部分が見えてしまうなど。来客があった場合の動きや日々の生活の動きを想定しながら、設計段階でシミュレーションをしてみましょう。
収納量は適切か確認する
住宅の収納量が適切か確認するには、家族の荷物量を知っておくといいでしょう。間取りの設計を確定させる前に、家にある荷物をリストアップします。リストの中から新居に持っていくもの、処分するものを決めておいてください。洗い出しをおこなうことで、新居の収納量が十分か、また必要以上に用意していないかなど判断できるでしょう。適切な収納量がわかってから間取りを確定させれば、物があふれず快適な生活が送れます。
コンセント・スイッチの場所を確認する
コンセント・スイッチの場所は、実際に配置する家具や動線をシミュレーションしておくと設置するところが明確になります。例えば、冷蔵庫やレンジ、オーブンを置く場所を確定させたら、その付近にコンセントを配置しなければなりません。また、玄関からリビングに入る動線がわかれば、どの位置にスイッチを設置すればいいかもわかります。このように、設置場所が明確になれば、必要な数もわかってくるはずです。
立ち会いで不具合がないか確認する
建物の完成後の立ち会いでは、次のポイントに注意して確認しましょう。
- 照明をつけて確認する
- ガスや水道などが通っている状態で確認する
- 天井裏など見えない部分までチェックする
- コンセントやスイッチなどの付け忘れがないか見る
- 設計図と照らし合わせる
立ち会い時は、すべての設備が確認できるようライフラインを開通させて確認しましょう。また、設計図と照らし合わせながら、設置されている場所や数に不具合があるか確認しておくことも大切です。もちろん、天井裏や床下などの場所まで確認しなければなりません。
なお、不備があったとしても引渡し後だと、不備の修正に対応してくれないケースがほとんどです。立ち会いで不具合が見つかったら、引渡しまでに直してもらいましょう。
契約に関する注意点
注文住宅の契約に関しても気を付けるべきポイントがあります。特に下記の点をよく確認しましょう。
- 本契約の内容
- ローンの契約時期
それでは、契約に関する注意点をみていきましょう。
本契約の内容を確認する
本契約の内容の注意点は、次のとおりです。
- 違約金・手付金について
- 契約に含まれる項目について
- 契約に含まれない項目について
- 設計図面の再確認
- 引渡しまでのスケジュール
- 解約条項について
住宅会社と契約する際に契約書には、大まかに分けると、お金・決め事・スケジュールが記載されています。特に決め事をしっかりと理解していないと、引渡しされた家が思ったものと違うといったトラブルが起こりやすいため注意してください。
また、契約を解約する場合、違約金や手付金を支払わなければなりません。注文住宅の解約に必要なお金は高額になるため、金額や解約の条件は必ず理解し進めましょう。
ローンの契約時期を確認する
注文住宅のお金の支払いは、着手金・中間金・残金の支払いになるケースが多く、住宅ローン以外にもつなぎ融資を利用する人もいます。しかし、つなぎ融資を併用するとローンの手続きや契約を何度もおこなわなければならず、正確なスケジュール管理が必要になります。お金の支払いがスケジュールどおりに進まないと、家の完成が遅れたり、違約金を請求されたりするため注意しましょう。
費用に関する注意点
費用に関する注意点は、次のとおりです。
- 追加費用・工期の延長に気を付ける
- 住宅ローンの返済計画を確認する
- 将来的な修繕費やメンテナンスまで見込んでおく
注文住宅に関わる費用の注意点を理解し、お金に関するトラブルを予防しましょう。
追加費用・工期の延長に気を付ける
追加で設備の導入を決めると追加費用が発生し、設計と違う内容に変更すると工期に影響する場合もあります。また、次のような理由で工期が延長されるケースもあるでしょう。
- 天候不順
- 人手不足
- 資材不足
なお、工期が遅れるとお金の支払い時期がずれてしまって、つなぎ融資にも影響します。つなぎ融資は残金支払い時に住宅ローンで一括返済するローンであるため、工期が延びるほど利息が多くなる点に注意してください。
住宅ローンの返済計画を確認する
住宅ローンの返済計画は、無理のない内容なのか確認しましょう。無理のない返済かは、返済比率を確認すればわかります。返済比率とは、手取り収入に占めるローンの年間返済総額の割合で、次の計算式で算出できます。

- 返済比率 = ローンの年間返済総額 ÷ 年収 × 100
余裕ある生活を送りたい場合、返済比率は20%~25%程度に抑えましょう。注文住宅の設計を進めると追加費用が発生することも多いですが、余裕を持った計画なら多少の追加にも対応できるケースもあります。
将来的な修繕費やメンテナンスまで見込んでおく
一戸建てに長年住むと、メンテナンスが必要になって修繕費がかかります。修繕費とは、建物の傷みを補修したり、設備を取り換えたりする費用です。一般的な木造の家だと、新築から30年経過するまでに400万円~800万円くらいの修繕費が発生するといわれています。修繕費も含めて資産計画を立てましょう。
注文住宅の注意点に関するよくある質問

ここからは、注文住宅の注意点に関するよくある質問を見ていきましょう。
注文住宅を建てる時の優先順位は?
注文住宅を建てる時の優先順位は、次の順番です。
- 予算
- 建物
- 土地
予算を明確にしなければ、どのような建物が建築でき、どのような土地が購入できるかわかりません。つまり、予算は建物と土地の内容に影響します。
そして、予算は土地よりも建物に多く使ったほうがいいでしょう。建物は土地の長所を伸ばし、短所をカバーしてくれます。例えば、日当たりが悪い土地なら、吹き抜けを設置するといった対策が可能です。
住宅会社を決める時の注意点は?
住宅会社を決める時の注意点は、次のとおりです。
- どのようなデザインが得意か
- 構造・工法はどのようなものか
- 価格帯は自分に合っているか
- アフターサービスは充実しているか
- 営業担当者が信頼できるか
注意点はいろいろありますが、結局は希望どおりの家を安心して建てられる会社を見つけましょう。自分の理想とする家はどのような家か、それを叶えてくれる住宅会社はどこなのかしっかり情報収集をして見つけることが大切です。
間取りを決める時の注意点は?
間取りは、住みやすさを左右する重要なポイントです。特に下記の場所は慎重に設計を進めましょう。
- 玄関
- 水回り
- リビング
- 寝室
- 子ども部屋
各場所の採光や広さ、家事のしやすさを考えながら念入りに検討しましょう。
まとめ
注文住宅を建てた人にアンケートを取ったところ、回答者の9割以上は後悔したこと・後悔した場所があると答えています。後悔せずに注文住宅を建築するには、次の点に注意して進めることが必要です。
- 準備・住宅会社選び・土地探し
- 住宅
- 契約
- 費用
それぞれの注意点に気を付けながら計画を進めることでスムーズに対応できます。希望が叶う注文住宅を建築するためにも、注意点を理解し手続きしていきましょう。
■アンケート概要
注文住宅でどんなことに後悔しましたか?理由も教えてください。
調査方法:インターネットリサーチ
回答サンプル数:228人
対象:10代~80代男女(全国)
調査時期:2024年4月
注文住宅を建てる