このページの一番上へ

フクロウをペットで飼いたい!種類・値段、飼い方や注意点を解説

フクロウをペットで飼う際の注意点とは?
独特の顔つきと、モコモコとした愛らしいフォルムで、さまざまなキャラクターになっていることも多いフクロウ。最近では、フクロウカフェなどが登場するほどの人気で、「家にいたら癒されそう!」なんて考えてしまうこともあるでしょう。ただフクロウはペットとしてはまだ比較的珍しい存在で、野生では狩りをする猛禽類(もうきんるい)でもあり、「本当に自宅でも飼えるの?」と疑問に感じている方もいるかもしれません。
そこで今回は、フクロウの生態をはじめ、飼育方法についてご紹介していきます。

記事の目次

フクロウについて

フクロウとはどのような生き物なのでしょうか
フクロウとはどのような生き物なのでしょうか

フクロウは、鳥のなかでも比較的大きい狩猟型の種別で、主にユーラシア大陸が中心的な原産地です。狩りの能力に優れていますが、捕食に出ない日中は、止まり木で静かに過ごすのが基本。肉食なので獰猛にも思われがちですが、実はかなり賢く、大人しいのも特徴です。

  • 種類:フクロウ目フクロウ科フクロウ属
  • 和名:フクロウ
  • 英名:owl(アウル)
  • 分布:日本においては、北海道から九州まで
  • 大きさ:全長15cm~70cm
  • 寿命:10年~20年
  • 値段:20万円~80万円

フクロウの特徴

フクロウは、先ほども出てきたようにハンターとしてのさまざまな能力を持っており、次のような特徴がある動物でもあります。

鋭い爪とクチバシを持つ猛禽類

フクロウは、ネズミなどの小さな哺乳類などを食べる肉食性で、獲物をハンティングするための鋭い爪やクチバシを持っています。こうした特徴のある鳥類は、一般的に猛禽類と呼ばれており、タカ・ハヤブサ・ワシなどもフクロウの仲間です。足のつかむ力も非常に強く、4本の指でがっしりと獲物を捕らえることが可能です。

夜行性である

昼間はワシやタカに捕まったり、カラスに敵視されたりする危険があり、なるべく安全に狩りをするためにもフクロウは夜間にかけて動き出します。ただ基本的に日中は静かに休んでいるものの、まったく活動しないわけではありません。特にペットとして飼育されるフクロウは、夕方からのほうが元気にはなりますが、狩猟の必要がないため夜に眠ることもあります。

瞳孔が大きく強い光のなかでもよく見える

フクロウは、くりくりとしたまん丸な瞳が特徴的で、視力にもかなり優れています。これは夜間の暗闇でも、獲物を確実に捕まえられるように発達したもので、瞳孔が大きいのも特徴。昼夜に関係なく、遠方まではっきりと見える能力を持っています。

270度も首が回る

フクロウは後方まで見渡せるように、270度までぐるりと首を回せるのも特徴。音を集めやすい、パラボラアンテナのような顔を回転させて周囲を見ることで、視力も聴力も使って狩猟ができる仕組みになっています。首が回る角度自体は270度ほどですが、視界的には360度カバーできているともいわれています。

身を守る・威嚇する時に体が細くなる

フクロウは普段ならモコモコとした丸みのあるフォルムをしていますが、敵などを見つけて警戒した時には、シュッと体を細くするのも特徴です。これは周りの木にまぎれて身を隠すための手段で、例えば室内で何か警戒した場合にも、体を細くさせることがあります。

フクロウの性格

前述にもあるように、フクロウは基本的には大人しく静かな動物で、さほど攻撃的でもありません。では具体的にどのような性格なのか、以下から簡単にまとめていきます。

温厚で穏やか

種類による違いもありますが、どちらかといえば比較的落ち着いた性格で、普段はゆったりと過ごして眠っている時間も多い動物です。飼い主に遊んでもらいたがったり、甘えたりする性格ではないので、あまり懐くような様子は見られないかもしれません。とはいえ触らせてくれたり、名前を覚えたりして人間に慣れてくれることも。静かにそばで見守るように、のんびりと一緒に暮らすのが向いています。

臆病で繊細

フクロウはかなり警戒心が強い生き物でもあり、はじめは人間を怖がるような臆病さを見せることも。また大きな物音や来客に驚いてしまうナイーブな一面もあり、フクロウを飼う際には、なるべく安心して過ごせる空間を作ってあげることも重要です。お迎えした最初のうちは、あまり急に距離を縮めすぎず、じっくりと新しい生活環境に慣れてもらいましょう。

ストレスに弱い

場合によってはストレスで寿命を縮めてしまうケースもあり、フクロウとの過ごし方には十分な注意が必要。そもそも繊細な性格なので、あまり触られ過ぎたりかまわれ過ぎたりするのも、大きなストレスになってしまいます。きちんと適度な距離感を保ちつつ、やさしくお世話することも大切です。

フクロウ・ミミズク・コノハズクの違いは?

そもそもミミズクもコノハズクも名称は違いますが、同じフクロウに分類される猛禽類です。厳密には種類としては異なるものの、すべてフクロウの仲間になります。ちなみにそれぞれの大きな違いは、頭部に耳のような羽があるかです。この耳のような羽は羽角(うかく)といって、一般的には羽角がなく、丸っとした頭をしている種類をフクロウと呼びます。一方で羽角がある耳の付いた頭をしている種類は、ミミズクといわれます。さらにミミズクが小型になると、コノハズクという種類になります。ただしなかには、例えば羽角があっても名前に「フクロウ」と付く種類も。とはいえ基本的には、羽角の有無とサイズによって、フクロウ・ミミズク・コノハズクに分けられるのが基本です。

初心者でも飼いやすいフクロウの種類

フクロウには、生息地・羽の模様・大きさなどの違いによる、さまざまな種類が存在しています。なかでも初心者が飼育しやすいフクロウとしては、次のような種類があります。

シロフクロウ

フクロウのなかでも大型で存在感もあるシロフクロウ
フクロウのなかでも大型で存在感もあるシロフクロウ

シロフクロウは、映画『ハリーポッター』でも知られる寒い地域に住む種類で、その名のとおり真っ白な羽毛が特徴です。ちなみにメスのみ体に黒い模様が入りますが、顔周りはほぼ純白になります。フクロウのなかでも比較的体格がよく、どちらかといえば活発で我が強い性格といわれています。

コキンメフクロウ

体長も小さくかわいい見た目から人気があります。運動量が多いため一緒に遊んであげましょう
体長も小さくかわいい見た目から人気があります。運動量が多いため一緒に遊んであげましょう

コキンメフクロウは、成鳥でも20cm前後と非常に小柄な種類で、目の周りが黄色く囲われているのが特徴。灰色やこげ茶色に白いまだら模様が入った見た目をしていて、頭も大きめなかわいい種類です。やや警戒心が強く神経質ではあるものの、慣れれば活発で環境の変化にも比較的強いフクロウでもあります。

メンフクロウ

ハート形の顔の部分は顔盤といい周囲の音を集める効果があるのだそう
ハート形の顔の部分は顔盤といい周囲の音を集める効果があるのだそう

メンフクロウはお面を貼り付けたような、顔周りをぐるりと囲う羽毛を特徴とする、個性的な見た目の種類です。顔や胸部は白ベースですが、頭部や翼部分を中心に、茶色にまだら模様が入っています。フクロウのなかでも、どちらかといえば人に懐きやすいタイプで、神経質ではあるものの比較的おっとりとした性格をしています。

モリフクロウ

飼いやすいことから国内での飼育数も多いようです
飼いやすいことから国内での飼育数も多いようです

モリフクロウは、まん丸の目と目が近いキュートな顔立ちと、大きめの頭がかわいらしい中型のフクロウです。体全体は茶色っぽく、飼育するフクロウのなかでも定番の種類とされています。穏やかな性格で、比較的人にも懐きやすく、はじめて飼うのにもぴったりです。

アナホリフクロウ

フクロウのなかでも珍しい昼行性。足が細いのが特徴です
フクロウのなかでも珍しい昼行性。足が細いのが特徴です

アナホリフクロウは、比較的小柄な体つきと、長めの足を特徴としています。顔から体にかけて茶色と白のまだら模様になっていて、先ほどのコキンメフクロウのような、目の囲いがある種類でもあります。非常に大人しく繊細で、どちらかといえば控えめな性格ともいわれています。

コノハズク

日本でも野生で生息しているコノハズク
日本でも野生で生息しているコノハズク

コノハズクは、前述にも出てきた、耳のような羽角のあるミミズクの小型タイプです。体全体は樹木の幹のような色合いをしていて、また成鳥でも全長20cm程度のコンパクトな見た目をしています。フクロウにしては好奇心旺盛で、友好的にも接しやすい種類とされています。

フクロウの飼育に必要なもの

フクロウにストレスを与えず安全・安心に育てるためにも飼育グッズを揃えましょう
フクロウにストレスを与えず安全・安心に育てるためにも飼育グッズを揃えましょう

どのような動物でも同じですが、まず自宅で飼う場合には、適切な飼育環境を整える必要があります。では実際に、フクロウをお迎えする際に、あらかじめ用意しておきたいアイテムをピックアップしていきます。

パーチ(止まり木)

フクロウの飼育方法には、いくつかの種類がありますが、一般的に普段は止まり木で過ごしてもらう係留飼育をおこないます。このようにフクロウが日常生活をする止まり木はパーチといい、足でしっかりとつかめる、棒状の台座になっています。もしくはファルコンブロックと呼ばれる、人口芝タイプの止まり木もあります。いずれも値段としては、2万円~4万円程度です。

グローブ

飼い主に慣れてきたら、腕に乗せてスキンシップをはかることもできますが、その際にはフクロウの爪から保護するグローブをします。一般的にはファルコングローブと呼ばれる、革製の表面が強いタイプを準備しておくのが安全で、大体1万円~1万5,000円前後で市販されています。

アンクレット

アンクレットは、簡単にいえばフクロウを飼うための足輪で、パーチにつないで安全に室内を動けるように保護するアイテムです。アンクレットによって、行動できるスペースを決めてあげることで、危険な場所への出入りやケガを防ぎます。一般的にこのアンクレットも革製で、基本的には1,000円~2,000円ほどで購入できます。

ジェス

ジェスは、前述のアンクレットに通す用の足紐です。簡単なイメージとしては、犬でいえば散歩に使うリードのような役割です。一般的に、ジェスは2,000円前後で販売されています。

リーシュ

リーシュは、先ほどのジェスとパーチを接続する用のロープです。簡単にほどけてしまわないように、きちんとフクロウの飼育専用のものを用意しましょう。リーシュも、2,000円程度で購入可能です。

飲水・水浴び用の水入れ

フクロウは、自分で水分を摂取したり水浴びをしたりするので、体が入るような大きめの容器を準備しておきましょう。フクロウ専用のものでなくても、洗面器などで代用して問題ありません。大体1,000円程度あれば用意できます。

体重計

フクロウの健康管理として、体重計も準備しておきます。こちらもフクロウ専用タイプでなくても、小動物向けやキッチンスケールなどで問題ないでしょう。鳥類で使える体重計(測定器)も、1,000円~2,000円ほどで購入できます。

ハサミ・ピンセット

エサをカットしたり、フクロウにあげたりする用として、きちんとお肉が切れるハサミとピンセットを用意します。ハサミは文房具用ではなく、キッチン用の種類を買うようにしましょう。ちなみにハサミとピンセットは、合計して3,000円~4,000円程度もあれば準備できます。

エサ

フクロウは肉食なので、エサとしてマウス・ウズラ・ヒヨコなどを食べます。フクロウ用に冷凍のエサが市販されているので、そちらを購入して用意しておきましょう。ちなみにエサ代は、大体1カ月分にして、5,000円~1万円程度になります。

ケージ

ケージは室内の飼育用ではなく、動物病院などに連れて行くためのキャリー型を指しています。安全に移動できるように、体がすっぽりと入るハードタイプを用意しましょう。フクロウ専用のケージもありますが、犬や猫に使うもので代用も可能です。大体3,000円~5,000円ほどで購入できます。

フクロウにかかる初期費用

フクロウの種類などにもよりますが、冒頭にも出てきたように、生体価格は20万円~80万円が目安です。仮に、生体価格を30万円として考えてみます。また前述にご紹介した、各飼育アイテムの合計費用を算出してみると、それだけで4万8,000円~8万3,000円ほど。
生体価格も加えると、初期費用として大まかに35万円前後は必要となる計算ができます。きちんとフクロウが生活できる環境を整えてお迎えするには、やはりある程度のまとまった金額が欠かせません。こうした金銭面もしっかりと考慮したうえで、本当に飼えるのか検討しましょう。

フクロウの飼い方

一緒に暮らすためにまずは飼い主に慣れてもらうことからはじめましょう
一緒に暮らすためにまずは飼い主に慣れてもらうことからはじめましょう

ではここからは、フクロウの毎日のお世話やケア方法について、あらかじめ知っておきたい基本的なポイント中心に解説していきます。

エサは1日1~2回

フクロウは体が小さいほどエサが必要となり、小型で1日2回、中型以上で1日1回程度を目安に与えるようにします。ちなみにエサの分量は、体重の15%~20%が適量です。特に大型であれば、10%前後でも問題ありません。

週に1~2回水浴びをさせる

フクロウは、定期的に水浴びをしてストレスを発散したり、体の汚れを落としたりします。自分で水浴びをして遊びながら体を洗うので、わざわざシャンプーなどをする必要はありません。むしろ大事な皮脂を落としてしまうため、洗剤などは絶対に含まないようにしましょう。なお水浴びをしたあとは、すぐに自然と乾燥するので、ドライヤーなどで乾かすこともしません。羽毛が傷んでしまうため、水浴び後は自然乾燥でOKです。

ペリットで健康をチェックする

ペリットは、エサを食べて消化できなかったものを指し、食後に口から出して体内から排出します。フクロウには歯がなく、食事はすべて丸々飲み込むことになるため、エサの羽毛や骨はペリットとして吐き出します。このペリットがエサと同じような色味であれば、きちんと栄養摂取ができている証拠です。毎日ペリットの状態をチェックして、健康的にエサを食べられているのか確認しましょう。

エサは下処理をしてから与える

フクロウは、マウス・ウズラ・ヒヨコなどを食べる肉食性で、鮮度の高さも重要です。フクロウ用のエサとしては、すでにカット済みのお肉も市販されていますが、できれば本体そのままを冷凍したタイプがおすすめ。自宅でさばいてカットしたエサを与えられるのがベストです。ちなみにエサは基本的に冷凍のため、なるべくドリップが出ないように、じっくり冷蔵解凍しましょう。こうしたエサの下処理も、フクロウを飼うのに欠かせないお世話です。

懐くではなく「慣れる」

きちんと信頼関係ができてくれば、例えばそばに近寄ってきたり腕に止まったりするケースも見られますが、基本的にフクロウは警戒心が強くデリケートな性格です。犬や猫のように、飼い主に懐いて甘えるようにはならないのが一般的。あくまで飼い主との生活に慣れてもらう意識で、フクロウとの時間を過ごすことが大事です。無理に距離を詰めたり触ったりせずに、そっと見守りながら一緒に生活するようにしましょう。

爪やクチバシの手入れは専門家に任せる

フクロウの爪やクチバシはだんだん伸びてくるので、定期的にメンテナンスをする必要があります。ただし日常的なケアではないため、飼い主が爪やクチバシのお手入れをしようとすると、フクロウが異変に感じてしまうケースも。なんとなく「嫌なことをされる」などのストレスになりかねないので、爪やクチバシのケアは、購入したお店や動物病院のプロにお願いするのが安心です。

野生のフクロウは飼ってはいけない?

フクロウは、実は絶滅に近いとされる動物でもあり、野生種を勝手に捕まえて飼育するのは法律で禁止されています。どのような場合でも、どこかから拾ってきて保護するのは違法なので、必ず正規の販売店やブリーダーから入手するようにしましょう。最近では、ふくろうを専門に取り扱うお店なども増えてきています。きちんと正しいルートで購入して、正しく飼育するようにしましょう。

フクロウを飼う時の注意点

フクロウを飼うときどのようなことに注意すればよいのでしょうか
フクロウを飼うときどのようなことに注意すればよいのでしょうか

フクロウも人間と同じ生き物で、毎日丁寧にケアをしてあげることで、長生きにつながります。また生きている動物だからこそ、覚悟しておきたい部分も少なくありません。では実際にフクロウを飼うにあたり、気を付けておきたい注意点も見ていきましょう。

鳴き声が大きい

基本的に、フクロウは大人しく穏やかな性格で、うるさく鳴くような動物ではありません。ただし何かに驚いて威嚇する時など、大きな声を出すケースもあります。また2月~6月はフクロウの繁殖期に入るので、求愛のために大きな鳴き声を発するようになります。ご近所トラブルにならないためにも、フクロウを飼う部屋では防音対策を考えておくなどの工夫が必要です。

室内の気温・湿度に気を付ける

人間と同じく、フクロウも適切な気温や湿度の環境で生活しないと、体調不良や大きなストレスになりかねません。特にフクロウは高温に弱く、夏場の温度管理には十分な注意が必要です。ちなみに室温は、夏場でも25度前後、冬場なら22度前後には保てるようにしましょう。また湿度は50%ほどを目安に、人にとっても不快でない空気感を維持できるとベストです。

他の鳥に比べてニオイがキツイ

フクロウはさほど体臭の強い動物ではありませんが、肉食のため排せつ物のニオイが強い一面があります。基本的に1日1回は、盲腸便と呼ばれる強いニオイのフンをするので、こまめにトイレの掃除をすることも大切。部屋にニオイが付いてしまわないように、排せつしたら早めに対処するようにしましょう。

体調の異変に気付きにくい

大人しい性格なうえに、元々は愛玩動物ではない野生種でもあり、体調不良を隠す習性があります。パッと見では体の異変に気付くのが難しく、例えば下痢・嘔吐・食欲の変化・歩き方など、常に観察して健康管理をするのも重要です。特にフクロウは、熱中症・食中毒・足の壊死や肉芽腫による感染症などの病気にかかりやすい一面も。少しでもおかしな様子が見られる時には、すみやかに動物病院で診てもらうようにしましょう。

寿命が長いため一生飼育する覚悟が必要

フクロウは小型なら短くて10年、中型や大型になると20年~30年ほど生きる長寿な生き物です。何十年も生活をともにしていくので、フクロウを飼う際には、しっかりと先を見据えてお迎えする必要があります。正式な家族としての暮らしをイメージしたうえで、きちんと最期までお世話する覚悟で迎え入れることが大切です。

ペット不可の物件でもフクロウは飼える?

フクロウに限らず、どのような動物であっても、ペット不可の物件では生き物は飼えないのが原則。もし無許可でフクロウを飼ってバレてしまったら、強制退去や賠償金などのトラブルになりかねません。特にフクロウは繁殖期の鳴き声もあり、内緒で飼育していても、ご近所さんからの報告で大家さんや不動産会社に知られてしまう可能性が高いでしょう。

ただしペット不可物件でも、大家さんや不動産会社に交渉してみることで、飼育許可がもらえるケースも例外的にあります。とはいえフクロウのような猛禽類は、獰猛で危ないイメージを持たれている場合も少なくないので、なかなか難しいかもしれません。どうしてもペット不可物件でフクロウを飼いたい時には、必ず一度相談してみましょう。間違っても、無断で飼育するのはNGです。

フクロウを飼うための物件探しのポイント

それではフクロウにとっても飼い主にとっても、安全で居心地のいい住まいを見つけるために、知っておきたいコツをご紹介していきます。

ペット可(相談可)物件である

前述にもあるように、フクロウを飼うのであれば、ペット可物件であるのは大前提です。ちなみにペット可物件に入居する際にも、何か動物を飼育する場合、必ず大家さんや不動産会社への報告をしなければなりません。ペット可物件だからといって、無断でフクロウを飼ってしまうと、敷金の追加請求や退去にいたってしまう可能性も。フクロウを飼うのが決まっているのであれば、入居前に相談するようにしましょう。

防音性の高い物件にする

先ほどの注意点でも触れましたが、フクロウは日常的には静かですが、時期やタイミング次第では大きな声で鳴くことがあります。特に集合住宅では、部屋の隣や上下階に音が響きやすいこともあり、なるべく防音性の高い物件を選ぶのが無難。ご近所さんの迷惑にならないためにも、きちんとした防音対策も重要です。

飼育する部屋にエアコンがついている

フクロウは特に厚さに弱いので、夏に室温が上がりすぎると、熱中症などの体調不良を引き起こす可能性も。適切な温度管理ができるように、必ずエアコン付きの部屋を選ぶようにしましょう。きちんと空調設備が整った物件にすることで、フクロウの健康維持にもつながります。

近隣にエキゾチックアニマル対応の動物病院がある

フクロウは、ペットのなかでも珍しい種類で、犬や猫ほど受診できる動物病院が多くありません。動物病院ごとに診療できる範囲には違いがあるので、フクロウを含んだエキゾチックアニマルに対応しているか、あらかじめ確認しておくことも重要。できれば自宅の近くにあったほうが、何かあった時でもすぐに診てもらえるメリットがあります。物件選びの際には、フクロウにも対応できる動物病院が近隣にある立地も条件として、よりよい部屋を探してみましょう。

まとめ

フクロウは愛らしい見た目で頭がよく、性格的にも穏やかなので、ぜひ癒しの家族としてお迎えしたい存在です。ただし猛禽類でもあるため、例えば部屋での過ごし方やエサやりなど、少し特殊になる部分もあります。こうした飼育方法もしっかりと頭に入れたうえで、一緒に過ごすパートナーにするのか、十分に検討するようにしましょう。ぜひ本記事を参考に、フクロウとの楽しい毎日をスタートさせましょう。

執筆者

たけなつ

2019年よりフリーで活動しているWebライター。
広告会社でのコピーライターを経て、現在は幅広いジャンルのコラム記事などを執筆。
愛知・東京・北海道と各地を渡り歩き、19歳からの10年で7回引越しを繰り返す好奇心旺盛人。

関連する記事を見る
最近、SNSのショート動画などで器用におしゃべりしたり歌ったりするかわいい姿でインコが話題となっています。数多くのメディアにも取り上げられており、また、人にも懐きやすい種類で、毎日の癒しになってくれること間違いなし!そこで今回は、鳥類のなかでも人気が高い、オカメインコの飼い方について解説します。
賃貸物件には、ペットを飼ってもよい物件と、そうでない物件があります。ペットの飼育が許可されている物件は比較的少なく、ペットを飼いたいのになかなか条件の合う物件が見つからない……ということも。本記事では、ペット不可の物件でも、相談・交渉次第でペットを飼えるのかどうかについて解説します。
不動産お役立ち記事・ツールTOPへ戻る