【初心者向け】カブトムシの飼い方ガイド!飼育方法や注意点・飼いやすい種類を解説
カブトムシは、環境さえ整えれば初心者でも飼育できる昆虫です。ただし、温度管理やエサの与え方を誤ると、短期間で弱ってしまうこともあります。そこで、本記事ではカブトムシの飼い方について詳しくご説明します。
記事の目次
カブトムシはどんな生き物?
カブトムシはコガネムシ科に含まれる、コガネムシの仲間です。オスに大きなツノが生えているのが特徴で、日本にはヤマトカブトムシやコカブトムシなどの種類が生息しています。樹液を食べ、視力がなく夜行性です。
カブトムシの寿命
カブトムシの寿命は短く、個体差はあるものの、成虫になってから生きられるのは2~3カ月程度といわれています。
カブトムシの成長過程

カブトムシは卵から生まれ、卵からかえった幼虫は9~10カ月を土の中で過ごします。成長するとさなぎとなり、成虫となるタイミングで地上へ現れますが、そのあとはわずか2~3カ月で生涯を終えます。そのため、一生のほとんどを土の中で過ごす昆虫です。
初心者におすすめのカブトムシの種類は?
初めてカブトムシを飼う場合は、飼いやすさを重視して選ぶことが大切です。
見た目や珍しさで選んでしまうと、温度管理や性格の違いに戸惑い、うまく育てられないことも。
カブトムシにはさまざまな種類がありますが、「飼育がラクなもの」と「少し手間がかかるもの」に分かれます。
ここでは、初心者でも無理なく飼える種類を中心に、選び方のポイントとあわせて解説します。
初めて飼うなら「ヤマトカブトムシ」

- 体長:オスは30~80mm
- 特長:体が大きくて角の長いオスが強く、オスは角を使って戦います。体調は赤茶色や黒色です。
- 分布:日本全土(沖縄には固有亜種のオキナワカブトも生息)
- 金額:500~600円程度
日本で「カブトムシ」と呼ばれるものは、基本的にこのヤマトカブトムシを示します。ヤマトカブトムシは日本の環境に適応しているため、飼育のハードルが低いのが特徴です。ペットショップやホームセンターなどでも販売されているので、誰でも手に入れやすいでしょう。
【ヤマトカブトムシの特徴】
- 日本の気候に合っており、温度管理がしやすい
- 環境の変化にも比較的強い
- 価格も安く、手に入れやすい
- 飼育している人も多いため、インターネット上の情報量も多く、困ったときに調べやすい
飼育環境を整えれば外国産カブトムシも可能
飼育環境が整っていれば初心者でも外国産カブトムシの飼育も可能です。
ただし、ヤマトカブトムシに比べて、飼育する際に注意が必要です。
アトラスオオカブト

- 体長:100mm程度
- 特長:頭角と胸角で合計3本の角があり、気性の荒いカブトムシです。
- 分布:マレー半島やインドシナ半島を中心とした東南アジア
- 金額:1,000~5,000円程度
アトラスオオカブトは東南アジアに生息する外国産のカブトムシで、3本の角を持つのが特徴です比較的安価で手に入れやすく、人気があります。ただし、やや気性が荒くケンカをしやすい傾向があるため、単独での飼育がおすすめです。
【アトラスオオカブトの特徴】
- 3本の角を持つ迫力のある見た目
- 比較的安価で手に入れやすい
- 気性がやや荒く、複数飼育には不向き
- 温度管理にやや注意が必要
ネプチューンオオカブト

- 体長:150mm程度
- 特長:体と同程度にもなる長い角があり、胸角の下にオレンジ色の毛が生えています。
- 分布:コロンビアやペルー、エクアドルといったアンデス山脈周辺の熱帯雨林
- 金額:1万円程度
ネプチューンオオカブトは南米のアンデス山脈周辺に生息するカブトムシで、ヘラクレスオオカブトに次ぐ大型種として知られています。細長く伸びた角と黒い体が特徴で、日本でも人気の高い種類です。ただし、高地に生息する性質から暑さに弱く、飼育には温度管理が重要になります。
【ネプチューンオオカブトの特徴】
- ヘラクレスに次ぐ大型種
- 黒い体に長い角を持つのが特徴
- 暑さに弱いため、低めの温度管理が必要
- 幼虫期間が長く、飼育にやや時間がかかる
サタンオオカブト

- 体長:55~115mm程度
- 特長:光沢のある黒い体で、胸角に無数の毛が生えています。
- 分布:南米ボリビア
- 金額:2~3万円程度
サタンオオカブトは南米ボリビアなどに生息するカブトムシで、黒く光沢のある体と独特な角の形が特徴です。希少価値が高く、過去には100万円以上で取引されたこともある高級種です。幼虫期間が長く、成虫になるまでに時間がかかります。そのため、じっくり飼育を楽しみたい方に向いています。
【サタンオオカブトの特徴】
- 胸角の生え際にオレンジ色の毛が生えている
- 希少価値が高く、高額になりやすい
- 幼虫期間が長く、成虫になるまで時間がかかる
- オスとメスのペアリングでじっくり飼育を楽しみたい人に向いている
ヘラクレスオオカブト

- 体長:50~150mm程度
- 特長:世界でもっとも大きな種類で、胸角や前翅部が黄褐色です。寿命が長く1年以上も生きることがあります。
- 分布:中南米を中心として標高の高い場所に生息
- 金額:5~10万円程度
ヘラクレスオオカブトは中南米に生息するカブトムシで、世界最大級の大きさを誇る人気種です。長く大きな角と特徴的な体色から「カブトムシの王様」とも呼ばれています。見た目の迫力から人気がありますが、幼虫期間が1年以上と長く、成虫になるまでに時間がかかるため、初心者の方にはやや難しいでしょう。
【ヘラクレスオオカブト】
- 世界最大級の大きさで、長く大きな角が特徴的
- 希少価値が高く、高額
- 幼虫期間が長く、飼育に時間がかかる
- じっくり育てたい人に向いている
カブトムシの飼育に必要なもの

カブトムシを飼育するには、適した環境づくりが大切です。まずは基本的な用具として、飼育するにあたり以下のものを揃えましょう。
飼育ケース(虫かご)
飼育ケースは、カブトムシの家になります。体の大きさに応じて、余裕のある大き目なものを選びましょう。昆虫用のプラスチックケースのほか、水槽で代用することも可能です。なお、カブトムシは飛ぶことができるため、必ず蓋のあるケースを使用してください。
昆虫マット
朽ち木が粉状に砕かれたものです。市販されている昆虫マットか、昆虫腐葉土を用意しましょう。園芸用の腐葉土もありますが、使用する場合には農薬が使われていないものを選んでください。
エサ(昆虫ゼリー)
カブトムシのエサには、市販の昆虫ゼリーを用いるのが一般的です。栄養バランスを考えて開発されており、価格も安く購入できます。ただし、種類によっては昆虫ゼリーが適さない場合もあるので、飼育するカブトムシによっては注意が必要です。
エサ台
カブトムシがひっくり返すなどしてゼリーなどのエサがこぼれるのを防ぐため、できるだけエサ台を使用しましょう。ある程度の大きさがあるものなら、後述する登り木としての役割も担ってくれます。
朽ち木、樹皮
飼育ケースの中には、朽ち木や樹皮を敷き詰めましょう。幼虫にとってはエサになりますし、成虫となった後はカブトムシにとって布団の代わりになります。なお、山や森、公園などで拾う人もいますが、害虫が棲みついている可能性があるので市販のものがおすすめです。
登り木
カブトムシがひっくり返った際には、つかまれる木があると起き上がりやすくなります。また、自然に生きるのと同じように登ったり、隠れたりするのにも、登り木があるとカブトムシが過ごしやすくなります。
霧吹き
カブトムシは乾燥を好まないため、元気に過ごすためには適度な湿度が求められます。ただし、水浸しになっていたり、結露していたりする環境は逆効果です。霧吹きを使い、昆虫マットが乾かない程度の状態を保ちましょう。
カブトムシを飼うのに必要な費用
カブトムシを飼育するには、購入時と月々とで以下のような費用が必要です。
初期費用
- 生体:1,000円前後(ペア)
- 飼育ケース:2,000円前後
- マット・エサ・付属品:1,000円前後
初めて一式揃える場合は、3,000~5,000円程度が目安です。
生体価格は種類や大きさによって異なります。霧吹きやエサ台などは、100円均一ショップでも探すこともできるでしょう。
月々にかかる費用
カブトムシを飼育し始めると、月々かかる費用もあります。
カブトムシが潜って隠れる場所やケース内の保湿を保つために昆虫マット(飼育用土)が必要となります。10リットルで500円程度。成虫期は昆虫ゼリー代が中心で、月500円程度に収まるでしょう。
カブトムシに必要なお世話

カブトムシを飼育する際、気を付けたいお世話の方法をご説明します。
エサをきらさないようにする
エサの残量を確認し、切らさないようにしましょう。また、暑い時期はエサが悪くなりやすいため、たとえ残っていても必要に応じて早めに交換します。
湿度と室温を一定に保つ
カブトムシは乾燥した環境が苦手なので、霧吹きなどを使って湿度を保ちましょう。マットの表面を確認し、乾かないよう定期的に湿らせてあげてください。室温は25度以下が理想です。30度を超える環境は避けましょう。
腐葉土やマットを交換する
腐葉土やマットの状態を確認し、汚れが目立つようなら交換しましょう。汚れたまま放置すると不衛生ですし、周囲へ臭いが及んできます。
カブトムシを飼う時の注意点
カブトムシを飼う際には、以下のような点に注意してください。
直射日光を避ける
飼育ケースの温度、あるいはカブトムシの体温が上がり過ぎないよう、直射日光の当たらない場所で飼育しましょう。
室外で飼わない
カブトムシは室内で飼育してください。室外ではダニやアリ、コバエなどが寄って来ることがあります。また、万が一ケースから逃げてしまった場合、室外だと見つけることは困難です。
スイカやメロンは与えない
スイカやメロンを、カブトムシのエサとして与える人が少なくありません。しかし、これらは水分が多過ぎるため、身体を壊してしまう可能性があるので避けましょう。。
同じケースに複数入れない
なかには気性の荒いカブトムシもいるため、同じケースで複数のカブトムシを飼育するケンカしてしまうかしれません。ケンカするとストレスになるほか、他のカブトムシが怪我する可能性があります。そのため、できるだけ1つのケースに複数のカブトムシを入れるのは避けましょう。
求愛時「キュウキュウ」音が鳴るので寝室から遠ざける
カブトムシは夜行性のため、夜間になると活発に動きます。特につがいで飼っている場合、求愛時には「キュウキュウ」という音がうるさく感じるかもしれません。音で起きてしまう可能性があるので、寝室からは離れた場所で飼育するのがおすすめです。一人暮らしであれば、玄関などに置くとよいでしょう。
カブトムシの産卵からさなぎの飼い方

飼っているカブトムシが産卵した場合、どうやって育てたらいいか分からずに慌ててしまう方は多いでしょう。産卵から幼虫になるまでの育て方を、以下にご説明します。
産卵(7月~8月)
カブトムシが産卵するピークは7~8月です。成虫になって2~3週間ほど経つと交尾を始めます。意図的に産卵させたい場合は、オスとメスをケースへ1匹ずつ入れましょう。交尾後、1週間ほどで産卵が始まります。卵はひとつではなく1日に数個、数日かけて合計20~50個の卵が産まれます。
なお、産卵するのは腐葉土やマットの中です。メスのカブトムシが長く潜って過ごしているようなら、産卵している可能性があります。ただし、産卵後すぐ卵を探さないようにしましょう。手で触れた際、傷ついたり壊れたりしてしまう可能性があります。1カ月ほどすれば確認しても構いませんが、その後は再度、腐葉土やマットに穴をあけて埋め直してあげてください。
孵化(ふか)(8月~9月)
8~9月頃になると卵が孵化します。ここからの幼虫期が、カブトムシにとってもっとも長い期間です。生まれたばかりの幼虫は「1令」と呼ばれ、大きさは8~10mmほど。その後、腐葉土を食べて成長していきます。
脱皮・さなぎ(9月~6月)
カブトムシの幼虫は脱皮を繰り返しながら大きくなります。生まれて1週間ほど経つと脱皮して「2令」に、その後また3週間ほどで脱皮して「3令」になり、この頃には大きさも40mmほどになるでしょう。3令まで育ったら、そのまま土の中で冬を過ごします。翌年春には100mm前後に成長し、さらに脱皮してさなぎになります。
ペット不可の物件でもカブトムシは飼える?
犬や猫などと違い、昆虫くらいならペット不可の物件でも、黙って飼育できると思う方もいるでしょう。しかし、カブトムシは夜行性で音を立てることがあるため、近隣迷惑になる可能性があります。そのため、カブトムシを飼育したいなら、事前に大家さんや管理会社へ確認しておいた方がよいでしょう。また、引越しを機にカブトムシを飼うのなら、あらかじめペット可の物件を探し、不動産会社へ確認しておくと安心です。
まとめ
カブトムシの飼い方について、詳しく解説しました。カブトムシは種類によりますが、初心者でも飼いやすい昆虫です。ペットショップやホームセンターなどで安価に売っている種類もありますし、飼育にもさほどお金がかかりません。ただし、直射日光を避けるなど注意点がありますので、本記事を参考にしながら飼い始めてみてはいかがでしょうか。
ただし、ペット不可の物件に住んでいる場合は、黙って飼わず事前に大家さんや不動産会社に確認してください。夜に活動する音がうるさく、近隣の迷惑となってトラブルにつながることも考えられます。これから引越してカブトムシを飼おうと検討している方は、あらかじめペット可の物件を選択肢に入れると、より安心して飼育できるでしょう。
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