大学生の一人暮らしでもペットは飼える?可能な10種類と飼う際の注意点
ここでは、アパートやマンションでも飼育可能なペットの種類や、「ペット可」「ペット不可」の物件とはどういった物件なのかについて説明します。一人暮らしの部屋でペットを飼ってみたいと考えている方は、この記事をぜひチェックしてみてくださいね。
記事の目次
大学生の一人暮らしでもペットは飼える?

結論から言えば、可能ですが動物を飼育するということは一つの命を預かるということ。決して軽い気持ちで飼いはじめることではありません。
動物の種類にもよりますが、飼育期間が10年以上になる場合もありますし、育てるうちに大きくなり一人暮らしのアパートやマンションで飼うには困難となるケースも。
また、ペットを飼いはじめると毎日世話をしなければいけません。ただエサを与えるだけでなく、散歩やしつけが必要なペットもいます。ペットが病気になった場合には多額の治療費が必要となることもあります。
大学生は、勉強はもちろん部活や遊び、アルバイトと毎日とても忙しい生活を送ることが多く、ペットの世話が難しくなる可能性もあります。
どうしてもペットを飼いたい場合は、自分のライフスタイルと飼育したい動物の世話にどれだけのお金や時間が必要になるかをよく考え、本当に飼い続けられるかを見極めることが大切です。
なお、動物を遺棄した場合は、動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)違反として1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。大学生という立場ですべて対応できるのか、動物を飼育する前に今一度しっかり考えてみましょう。
賃貸物件でペットは飼える?

アパートやマンションなどの賃貸物件には「ペット可」の部屋と「ペット不可」の部屋があります。
不動産情報サービス アットホームなどのポータルサイトに「ペット可(相談可)」と記載のある部屋では基本的にペットの飼育が可能です。
ただし、「ペット可(相談可)」と書いてあるからといってどのような動物でも、また何匹でも飼育してよいということではありません。飼育できる動物の種類や頭数は管理規約などにおいて決められているので、事前に確認しましょう。
もちろん、「ペット不可」と記された物件ではペットの飼育はできません。動物を飼育すると、部屋の壁や柱、床などに傷が付いたり、ニオイの問題が発生したりします。そうした傷やニオイが物件の資産価値に影響を及ぼす可能性があるため、多くのアパートやマンションではペットの飼育を禁じています。
しかし、管理会社や大家さんによっては相談次第で「小動物の飼育はOK」となることもあります。「ペット不可」物件でどうしても小動物を飼いたい場合は、一度相談してみましょう。
※アットホームでは、原則として犬猫が管理規約などにおいて問題なく飼育できる場合に「ペット相談可」物件として掲載しています
学生寮や学生アパートではペットは飼える?
すでに実家で小動物を飼っていて、上京する際に一緒に連れて行きたいと考える方も少なくないでしょう。
しかし、多くの場合はペット禁止としていることが多いのが現状です。入居してから見つかると即退去となる可能性もあります。
実家では飼うことができず、どうしてもペットを連れて行かなければならない場合は、ペット可の賃貸物件探すのが無難です。
一人暮らしでペットを飼うメリットは?

一人暮らしで動物を飼育することの一番のメリットは、寂しさが和らぎ癒しが得られるということでしょう。親元を離れて暮らす大学生にとっては心の支え的な存在になってくれるかもしれません。
また、ペット好きの仲間が見つかったり、動物の世話をすることで規則正しい生活が送れるようになったりというメリットもあります。
ペットを飼うことのデメリットや注意点は?

ペットを飼うにあたり、エサ代などの出費がかかります。また、世話に費やす時間が必要となるために自由に使える時間が減り、旅行や遊びもできなくなる場合があります。
さらに、ペットが病気になった場合は治療費が必要となりますし、生き物ですから当然寿命もあります。また、ペットの種類によってはワクチン接種や去勢・避妊手術が必要となる場合も。
加えて、ペットに対するとらえ方には個人差が大きく、動物アレルギーの方や、ペットの鳴き声やニオイに過剰に嫌悪感を抱く人もいます。場合によっては隣室とのトラブルの原因となってしまう可能性もあります。
大学生の一人暮らしにおすすめのペットは?

大学生の一人暮らしでペットを飼う場合におすすめしたい動物を紹介します。
- 鳴かない、鳴き声が小さい
- 飼育の費用が比較的少額
- 手間が比較的かからない
上記のようなポイントから選んでいます。
また、それぞれの動物について、ペットショップでの販売価格や飼育開始に必要となる初期費用などを紹介しています。実際の価格は店舗により異なるため、目安としてご覧ください。
なお、「ペット不可」物件の場合はもちろん「ペット可(相談可)」であっても飼育をはじめる前に必ず管理会社や大家さんに確認をしましょう。
ハムスター

ハムスターの飼育において必要となる世話は、飲み水やエサの交換、トイレの手入れなどです。寿命は2年ほどとなります。種類にもよりますが、ペットショップでは1,000円~3,000円ほどで購入できます。
ケージ、回し車、給水器、トイレ、エサ入れなど飼育に必要なものは1万円ほどあれば揃い、エサ代も1カ月1,000円以下のため、金銭面からも飼いやすいペットといえます。
モルモット

飲み水やエサの交換のほか、糞尿で床が汚れがちなのでケージ内の毎日の掃除が必要です。また、季節によって毛が生え代わるのでブラッシングをしてあげるとよいでしょう。爪を切ってもらうために時々動物病院へ通う必要もあります。
寿命は4年~8年ほど。
注意点としては、鳴き声が近所迷惑になる可能性があること、お部屋の中で放すと柱などをかじってしまうことが挙げられます。
種類にもよりますが5,000円~3万円程度で販売されています。
ケージ、巣箱、給水器、床材、ペットシーツ、エサ入れ、ブラシなど、飼育に必要なものを一通り揃えると1万円程度。エサ代は1カ月1,000円~3,000円ぐらいを想定しておきましょう。
ハリネズミ

部屋の中で遊ばせるときには電気のコードや殺虫剤などを隠しておきましょう。
室温が低すぎると冬眠を始めてしまうので、部屋の温度は25℃~28℃に保ちます。寿命は3~4年程度です。
ペットショップでの価格は1万円~3万円程度です。
飼育に必要なものは、ケージ、給水器、床材、回し車、ヒーターなどで、1万5,000円~2万5,000円ほどで揃います。エサ代は1カ月1,500円~2,500円程度です。
うさぎ

ふわふわで愛らしい姿のうさぎは声帯がなく鳴き声もないうえ、体臭もほとんどないため飼いやすいペットと言えるでしょう。
うさぎに適した飼育環境は、年間を通じて室温18~24度、湿度40~60度を目安に保つのが理想。エサは、朝と晩の2回にうさぎ専用フードのペレットを与えます。
また、うさぎは運動不足になると、胃腸の働きが悪くなってしまうため、ケージから出して室内を歩かせる「うさんぽ(部屋んぽ)」も必要となります。
種類によって金額は異なりますが、ペットショップでは5,000円~10万円程度で販売されています。
飼いはじめる際に必要なケージや給水器などはセットで売られていることも多く、1万5,000円~2万円で手に入ります。その他にも、毎月ペレットや牧草、トイレ砂などで2,000円~5,000円ほどかかります。
リス

小さくて手軽に手に入りやすいことからリスを飼いたいと思ってる方も多いと思います。
リスのペットとしての平均寿命は6~10年ほどで、飼育環境が良好であれば10年以上生きることもあります。エサは朝・夕の2回、体重の10~15%ほどの量を分けて与えます。普段は専用ペレットや種子類を食べさせますが、たまに野菜や果物、ナッツを副食として与えます。
リスは非常に動きが素早く身軽な動物なため、一度ケージから脱走すると捕まえるのが困難です。そのため、狭い隙間や家具の間に入り込みケガをしたり、窓の外に出ていってしまわぬよう気を付けましょう。
リスはペットショップで、7,000円~2万円ほどで、希少種になると10万円以上になることも。初期費用については、2万5,000円~4万円ほどかかります。
小型の鳥類

セキセイインコや文鳥など小型の鳥類に必要となる世話は、飲み水やエサの交換、フンの掃除などです。手乗りにするためにはヒナから育てる必要がありますが、その場合は毎日数時間おきにエサを与えなければいけません。
寿命はセキセイインコが約10年、文鳥は7~8年。長生きするため責任をもって世話ができるか考えましょう。
注意したいのは鳴き声です。アパートやマンションの構造によっては声が響いて近隣の部屋からクレームが来る可能性があります。
ペットショップで販売されている成鳥はセキセイインコが3,000円~1万円ほど。文鳥が8,000円~2万円ほどです。
飼育に必要なものは、ケージ、エサ入れ、給水器、ヒーターなどで、1万円~1万5,000円程度で揃えられるでしょう。毎月のエサ代は数百円~2,000円程度です。
魚類

魚類は種類が豊富でそれぞれ飼育方法が異なりますが、どの種類の魚を飼うにしても水槽の取り扱いには注意が必要です。
水槽は水を入れると思っている以上に重くなります。床に直接水槽を置かず水槽台を使うようにしましょう。
また、地震の際に水槽が倒れてしまわないように注意する必要もあります。水槽を置くことで部屋の湿度が上がりやすくなるのでカビが生えないように換気したり、騒音トラブルが発生したりしないよう静音タイプのエアーポンプを選ぶなどといった配慮も必要です。
種類にもよりますが、ペットショップでは1匹100円程度から販売されています。エサは1袋500円程度で手に入ります。
金魚やメダカを飼育するための水槽やエアーポンプのセットは3,000円程度から購入可能です。
亀

亀の飼育に必要な世話は、水槽の水の毎日の交換やエサを与えることです。ゼニガメ(クサガメの幼体)の場合寿命は30年~60年と非常に長いのが特徴です。
魚類や亀を飼う場合は、共用スペース(廊下やバルコニーなど)に水槽を設置することはやめましょう。火災で避難する際に通行の妨げとなり大変危険です。水槽を置くことを管理規約で禁止しているほか、階段や廊下に物が置かれている場合は消防機関から消防法に基づく物件除去命令が発令される場合がありますので注意しましょう。
ペットショップでは2,000円程度で販売されています。
亀の飼育をはじめるために必要な水槽や浮島などは、セットになったものが3,000円程度で購入可能です。エサは1袋500円程度から入手できます。
ウーパールーパー

ひらひらしたエラにつぶらな瞳が特徴のウーパールーパー。両生類でありながら幼少から成長しても見た目があまり変わらない幼形成熟(ネオテニー)で、手足をはじめ、臓器や脳まで再生する特殊な能力を持ち合わせます。
ウーパールーパーの体長は約25cm~30cmほどで、寿命においては、飼育下では5~8年ですが、10年以上生きることも。1日を水槽などの水の中で過ごすため、ワンルームや1Kで飼育するにはぴったりです。
品種によって金額は異なりますが、ペットショップでは5,000円~10万円程度で販売されています。
初期費用にかかる金額は、1万5,000円~2万円ほどとリーズナブルです。
ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)

ペットといえば、犬や猫、ハムスターや小鳥などを想像しがちですが、最近では、ヘビやトカゲなどの爬虫類も密かに注目を浴びています。なかでもヒョウモントカゲモドキは、性格も穏やかでおとなしくニオイもしません。ウーパールーパー同様こちらも1日をケージの中で過ごすためワンルームや1Kでの飼育にも向いています。
また、成体なら毎日エサをやらなくてもよく、週に1~2回と世話がかからないのも特徴です。しかし、脱皮の際には人の手が必要となるため注意が必要です。
品種によって金額は異なりますが、ペットショップでは5,000円~3万円程度で販売されています。
初期費用にかかる金額は、1万5,000円~2万円くらいです。
犬や猫を飼いたい!大学生の一人暮らしでも飼える?

前提条件として「ペット可(相談可)」物件であることが求められますが、大学生の一人暮らしであっても犬や猫を飼育することは可能です。
ただし、犬の場合は毎日の散歩が必要ですし、犬猫ともに病気にかかった場合は高額の医療費が必要となることもあります。
また、「ペット可(相談可)」の物件で犬や猫を飼育する場合、敷金や礼金がプラスとなることが多いため初期費用もその分高くなります。
一般社団法人ペットフード協会の「令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査」によれば、犬の平均寿命は14.90歳、生涯必要経費は2,711,875円です。1年あたりにすると182,005円かかることになります。
また、猫の平均寿命は15.92歳。生涯必要経費は1,606,097円で、1年あたりにすると100,885円。どちらの場合でも長期に渡って出費が必要となります。
犬や猫を飼う場合、上記のような金銭面での覚悟が必要なことはもちろんですが、時間的な制約も大きくなります。毎日エサを与えることは当然として、しつけもしなければなりません。勉強や遊び、アルバイトの時間を優先したい場合には犬や猫の飼育は困難だと考えましょう。
学年が上がり大学生活に慣れてからや、社会人になり時間やお金に余裕ができてからでも遅くはありません。自分とペットにとって最適なタイミングをじっくり考えてみてください。
まとめ
犬や猫を始め、動物を飼うことには大きな責任がともないます。この機会にペットの命やペットが幸せに生活できる環境について考えるのも悪いことではないでしょう。そのうえで「ペットが飼いたい」と思ったら、ペット可(相談可)の部屋を探すとともに細かい飼育の条件について必ず管理会社や貸主に確認するようにしましょう。
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