引越しおまかせプランとは?サービス内容や費用相場をご紹介

そこで今回は、引越しおまかせプランの作業内容やメリット・デメリット、費用相場などを詳しくご紹介していきます。
記事の目次
引越しおまかせプランとは
引越しおまかせプランとは、基本的な運搬サービスに加えて、荷物の準備にともなうさまざまな作業も代行してもらえるサービスです。各引越し会社では、顧客のニーズに合わせて、サービス内容の異なる契約プランをいくつか設定しているケースが多々見られます。そのうちの一つとして、毎日忙しいなかでの引越し作業を、幅広くサポートしているのが引越しおまかせプラン。では実際に、引越しおまかせプランではどこまでのサービスをしてもらえるのか、以下で詳しく見ていきましょう。
引越しプランのサービス内容を比較
引越し会社が提供する契約プランとして、一般的なのは以下のとおりです。もちろん引越し会社ごとに、詳細なサービス内容は変わってきますが、大まかな目安として参考にしてみてください。引越しの見積もりや契約にあたっては、きちんと要望に沿ったサービスが受けられるように、詳細はあらかじめ各社に確認してみましょう。
基本 プラン |
おまかせハーフプラン | おまかせフルプラン | |
---|---|---|---|
小物の荷造り | × | 〇 | 〇 |
家具・家電の梱包 | 〇 | ||
搬出 | 〇 | ||
輸送 | 〇 | ||
搬入 | 〇 | ||
家具・家電の解梱 | 〇 | ||
家具・家電のセッティング | 〇 | ||
小物の荷ほどき・設置 | × | × | 〇 |
ダンボールの回収 | × | × | 〇 |
※引越し会社によりサービス内容は異なります
基本プランのサービス
引越し会社による基本プランはおおよそ以下のサービスとなります。
家具・家電の梱包
家具・家電などの大型の荷物は、ダンボールへの箱詰めができないので、引越し当日にスタッフさんが梱包してくれるのが一般的です。引越し会社側で、家具・家電などの大物を保護できる梱包資材や緩衝材を用意してきてくれるため、こちらで梱包資材の準備をする必要は基本的にありません。
旧居から搬出
大型の家具・家電からダンボールまで、旧居にある荷物を運び出して、トラックに積み込むまでの作業です。引越し会社では、単純に搬出するだけでなく、床・壁・建具などを保護するための養生もしてくれるのが基本。賃貸物件の場合も、「搬出時に、床や柱に傷を付けてしまった」などの心配もなく安心です。
新居まで運搬
一般的には、搬出時に積み込んだトラックで新居まで荷物を輸送してもらいます。なお輸送方法によっては、例えば「荷物到着時間の指定はできないものの、コストは安くなる」など、料金が抑えやすくなるケースもあります。もちろん引越し会社ごとに、提供できる輸送サービスにも違いはあるので、どのようなメニューがあるのか確認してみましょう。
新居に搬入
荷物を載せたトラックが到着したら、そこから新居の部屋の中まで運んでもらいます。搬入時も、搬出時と同じく、家屋の養生にも対応してくれるのが一般的です。また荷物の搬入時には、ダンボールに記載された内容に応じて、各部屋に置いてくれるのが基本。例えば調理器具や食器はキッチン、バス用品は洗面所など、荷物の用途に合わせて運んでもらえます。
家具・家電の解梱
大型の家具・家電などは、旧居からの搬出・運搬時に引越し会社側で梱包してくれるので、搬入時に解梱して各種資材を回収するまで対応してくれます。
家具・家電のセッティング
ダンボール類の搬入とあわせて、大型の家具・家電を運び込む際には、指定の場所に設置してくれます。また大型家具で、解体しないと運べない場合、多くの引越し会社では分解から組み立てまで対応が可能。ただし引越し会社や契約プランによっては、有料オプションになるケースもあります。また家電のなかでも、専門知識が必要な洗濯機やエアコンの取り付けに関しては引越し会社のスタッフでなく専門の会社に依頼されるケースが多いため有料となるのが一般的です。引越し会社ごとに異なるので確認しておきましょう。
おまかせプランのサービス
おまかせプランは通常のプランに加え、どのようなサービスを受けられるのか具体的に見ていきましょう。
小物の荷造り
ここまでに見てきた、通常の基本的な引越しサービスでは、ダンボールへの荷造りまでは自分で終わらせておく必要があります。一方、おまかせプランの場合には大型の家具・家電に加えて、小物類の荷造りも引越し会社で対応してもらえます。食器などの梱包に手間がかかる荷物も、すべて引越し会社で箱詰めしてくれる便利なサービスです。
小物の荷ほどき・設置
基本的な荷物の搬入だけでなく、ダンボールの梱包を開けて、それぞれの荷物の収納までしてもらえます。わずらわしい荷ほどきも含めてお願いできるので、引越し後にあまり時間が取れなさそうな場合にも安心です。
ダンボールの回収
引越しの荷造りで使用したダンボールは、まとめて地域の資源回収に出すことになりますが、引越しサービスの一環として回収まで対応してもらえることが多いです。なお引越し会社によって、おまかせプランの内容は異なるためダンボール回収の取り扱いについては契約時にあらかじめ確認しておきましょう。
引越しおまかせプランのメリットとデメリット

引越しおまかせプランでは、荷造りや荷ほどきなど細々とした作業まで対応してもらえるので、転居にともなう準備が効率的になるのが大きなポイントです。ただし引越し会社に多くの作業を依頼する分、気を付けておきたい部分もあります。ではここからは、引越しおまかせプランのメリット・デメリットを解説していきます。
引越しおまかせプランのメリット
引越しおまかせプランでは、さまざまな手間を省けることから、具体的には次のようなメリットが得られます。
体力的にも精神的にも楽
おまかせプランなら、引越しの荷物関係の作業をほぼ全面的にお願いできるので、時間に追われる心配もありません。「引越し日までに梱包しなければいけない」というような、プレッシャーやストレスもないため安心。また忙しいタイミングだと、休む間を惜しんで引越し準備に割かなければならないケースも考えられますが、そうした場合におまかせプランを利用すれば身体的にも楽になります。
梱包時間が短縮できる
面倒な荷物の梱包時間を省略できるため、引越しの手続き等を進めやすくなるのもメリットです。まず転居するまでに、物件を探すだけでなく役所で手続きをしたり、やるべきことはたくさんあります。そうしたなかで、引越しの荷造りに使う時間を短縮できると、スケジュールにも余裕ができるのは大きな利点です。
引越しで、必要となる手続きについてはこちらの記事を参考にしてください。
新居での生活が快適にスタートできる
引越しのおまかせプランでは、転居後の荷ほどきまで対応してもらえるケースが多くあります。通常の基本的なプランだと、自分で荷物を片付けられない時には、しばらくダンボールに囲まれた生活になることも。
おまかせプランで荷物の収納までお願いできれば、転居した当日から、すぐにキレイな部屋で心地よく過ごせるメリットもあります。
ダンボールも回収してくれる
荷ほどきをして、その場で不要になったダンボールも回収してもらえれば、余計なゴミを置いておく必要もありません。ダンボールのような古紙は、通常のゴミとは違い、月に数回の資源回収に出すことになります。ダンボールを回収してもらえないと、所定の資源回収日まで待つことになるので、場合によってはしばらくゴミが捨てられないことも。おまかせプランでダンボールを回収してもらえるなら、すぐにでも部屋がすっきりするのもメリットです。
引越しおまかせプランのデメリット
引越しのおまかせプランでは、引越し会社にさまざまな作業をお願いすることで、次のようなデメリットが生じる一面もあります。
費用が上がる
当然ながら、通常の引越しより作業工程が増える分、どうしてもコストがかかってしまいます。ただし引越し会社によっては、おまかせプランのなかでも、必要な作業を取捨選択できる場合もあります。仮に引越しまでの時間がないなら、「荷造りだけお願いする」など、サービスが選べる会社に依頼して料金を抑えるのもいいかもしれません。
引越し時間が長くなる
こちらも当たり前ではありますが、依頼する作業が多くなれば、引越しにかかる時間も長くなります。一般的には、荷物を運ぶ引越し当日に、荷造りなども含めた作業を進めていきます。引越し当日には、ある程度の時間を確保しておかなければならないので、なるべく余裕のあるスケジュールを組むことも必要。できるだけ作業時間を短縮したい時には、あらかじめ不用品は捨てて荷物を減らしておくのもおすすめです。
荷物の中身を見られる
荷造りや荷ほどきまでお願いするなら、荷物の中身は、引越し会社のスタッフさんも見ることになります。どうしてもプライバシーが気になる荷物がある場合には、中身の見えない袋や容器などで保護して、目隠しをしておくのがおすすめ。もしくは女性の引越しで、男性スタッフに中身を見られるのに抵抗がある時には、女性スタッフが対応できるレディースプランのある引越し会社に頼むのもひとつの方法です。
引越しおまかせプランが向いている人

引越しおまかせプランを利用するシーンとして、実際にどのようなパターンが考えられるのでしょうか。ここからは引越しおまかせプランが向いているタイプ別に分けて、有効的な活用事例を見ていきましょう。
仕事が忙しく荷造りする時間がない人
ここまでにも出てきているように、引越しおまかせプランでは、準備にかかる時間と労力を省けるのが大きな特徴です。多忙だと荷物の準備も先延ばしにしてしまいがちですし、いざ当日になって「荷造りが終わらない」となってしまう方が、引越し会社としても対応が難しくなってしまいます。忙しくて引越しに割ける時間を作れなさそうな時には、あらかじめおまかせプランを頼んでおくと安心でしょう。
妊娠中や小さなお子さんがいる人
特に妊娠中だと、重たい荷物を運んだり動き回ったりするのは難しいので、引越しおまかせプランで作業をお願いしておくと身体的な負担も軽減できます。またお子さんが小さいうちは、何かと手がかかりやすいため、引越しの準備がうまく進まないケースも考えられるでしょう。こうした場合に、引越しおまかせプランに頼んでおくと便利です。
体力などの理由で荷造りが困難な人
前述の妊娠中と同様に、できるだけ身体的な負担を避けたい時にも、引越しおまかせプランを利用するのが安心でしょう。例えば「高齢になってきて、部屋の行き来や荷物の出し入れも大変に感じる」などの場合も、引越しの作業全般を頼めるおまかせプランが役立ちます。
初の引越しで何からはじめたらいいのかわからない人
初めての引越しだと、右も左もわからずに、どこから着手していいのか迷ってしまうことも多いでしょう。例えば「どう荷造りをしたらいいかわからない」「自分で梱包して安全に運べるのか不安」などの場合は、やはり引越しのプロにお願いしておくのが無難です。引越し会社のおまかせプランを使えば、荷物の運搬のノウハウがあるスタッフさんが対応してくれるので、梱包方法で悩む必要もなく、手間もかかりません。
転勤などで急いで引越しをしなければならない人
仕事の都合などで、急きょ引越しが決まってしまった場合には、転居までにあまり時間がないことも多いでしょう。そうしたなかで、引越しに向けた準備をスムーズに進めるには、できるだけ作業工数は減らしておいたほうが効率的です。引越しおまかせプランを利用すれば、基本的に退去当日にさまざまな作業をしてもらえるので、転居までにあまり日数がない時でも安心でしょう。
引越しおまかせプランの費用相場
引越しオフシーズンに50km圏内に引越しをした場合、一般的な荷物の量でおおよそ以下の費用となります。
単身者 | 10万~20万円 |
---|---|
二人暮らし | 15万~25万円 |
ファミリー | 25万円~30万円 |
※引越しの時期や荷物の量、移動距離によって異なります
当然ながら、荷物の量が多くなればなるほど、作業にかかる費用も増えます。例えば単身だとしても、荷造りなどの作業量次第では、上記の相場以上の料金が必要なケースもあるので注意しましょう。また転居する距離や移動距離の他、作業スタッフの人数・追加オプションなどによっても、引越し費用は変わってきます。上記はあくまで目安なので、予算が気になる場合には、必ず引越し会社に見積もりを取って確認するようにしましょう。
引越し会社におまかせする前に自分でやっておくこと

おまかせプランといっても、何もかも引越し会社で対応してくれるわけではありません。もちろん自分でやるべきこともあるため、特に次に挙げていく項目は、忘れず準備しておくようにしましょう。
新居に持っていくモノを選別する
新居では使わない不用品が混じっていると、荷物の量が余分に増えてしまい、作業時間も費用もかかりやすくなってしまいます。できれば引越し前に必要なものは選別して、なるべく荷物が少なくなるように工夫しておきましょう。いるものといらないものを整理して、簡単な断捨離ができるとベストです。
自分で運ぶモノを別にしておく
例えば現金・金券・宝石・実印など、基本的に貴重品類は、引越し会社では運べません。その他にも、自分で持ち運びたい荷物があれば、常備するカバンなどにまとめておきましょう。いざ引越し作業がはじまってしまうと、必要な荷物を取り出すのも大変になってしまうので、自分で手持ちするものは事前に別で分けておきます。
不用品を処分する
新居に運ぶ荷物を選定したら、引越し当日までに処分しておきましょう。せっかく不用品を分けても、引越し当日まで残っていると、新居まで運び出さなければなりません。特に大型の家具・家電は、引越し料金にも影響しやすいため、あらかじめ粗大ゴミや不用品回収サービスなどに出しておきます。なお不用品の処分方法は、以下の記事でも詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
冷蔵庫の霜取りや洗濯機の水抜き
まず冷蔵庫は、霜が残っていると運搬中に溶け出して、水漏れしてしまう危険があります。また洗濯機も、ホースなどに水が残っていると、荷物を運ぶ際に漏れてしまうので要注意。荷台のなかで水漏れしたら、他の荷物が濡れてしまう恐れがあるため、冷蔵庫や洗濯機の事前準備は必ずしておきましょう。おまかせプランには、こうした家電類の手配は含まれていないことも多いので、自分で対応しておくのが無難です。
ライフラインの手続き
水道・電気・ガスなどのライフライン関連の手続きは、引越し前までに済ませておきます。きちんと退去・入居日までに手配しておかないと、「利用していない日数分の料金が余分にかかってしまった」「新居で電気が点かない」などのトラブルになる可能性も。なおライフラインの詳しい手続き方法は、以下の記事でご紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
旧居・新居の大家さんや管理会社に引越し日の連絡
引越しが決まったら、はじめに対応しておきたいのが退去・入居連絡です。入居については、物件契約と同時に連絡するケースも多いので忘れにくいかもしれません。一方で退去連絡は、自分でタイミングを見てやり取りする必要があります。退去連絡が漏れていると、余分な家賃や違約金が発生してしまうリスクもあるため、なるべく早めに手続きしておきましょう。なお引越し全体の流れは、以下の記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
この記事のまとめ
では引越しおまかせプランの概要や特徴について、以下から簡単に整理していきます。
引越しおまかせプランはどこまでやってくれるの?
引越し会社にもよりますが、小物類のダンボール梱包を含めた荷造りから、新居での荷ほどき・収納まで対応してくれるのが一般的です。また基本的には、不要になったダンボールの回収も含まれているので、キレイに片付いた状態で新生活を始められます。
引越しおまかせプランはいくらかかる?
世帯の人数や荷物量にもよりますが、単身で10万円~20万円・二人暮らしで15万円~25万円・ファミリーで25万円~30万円が目安です。なお引越し料金は、時期・移動距離・作業人数・オプションなど、さまざまな要素で変動します。詳しくは、引越し会社までお問い合わせください。
引越しおまかせプランのメリット・デメリットは?
引越しおまかせプランのメリットは、心身ともに負担が少なく準備時間も短縮でき、すぐに快適な新生活をはじめやすい点です。一方で、引越し料金が割高になりやすい・当日の作業時間が長くなる・荷物の中身が見られるなどのデメリットも。ただし引越しおまかせプランでは、作業内容が選べる場合もあり、お願いしたいサービスだけ選択できるケースもあります。自分で必要に応じて、サービス内容をカスタムするのも一つの方法です。
引越しおまかせプランでも自分で運ばなければならないものは?
金銭類(現金や金券など)・印鑑をはじめとした貴重品類は、自分で持ち運ぶのが原則です。紛失などのトラブルを防ぐためにも、あらかじめ貴重品は別にしておき、自分でなくさないように持参しましょう。
引越しおまかせプランは、基本的な運搬サービスだけでなく、細かな荷造り・荷ほどきなどの作業もお願いできる便利なサービスです。自分で準備するのが難しかったり、時間がなかったりする時に活用するのがおすすめ。なお引越し料金や当日に長い時間がかかりやすいなどの一面もありますが、必要に応じてサービスを選ぶことで解消できるケースもあります。また引越しでは、荷物の準備以外にも、さまざまな手配が発生します。引越し会社ではなく、自分で対応しなければならないことも多数。ぜひ本記事を参考に、おまかせプランの利用も検討しつつ、漏れなく引越しの準備を進めていきましょう。
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