防犯性の高い賃貸物件とは?特徴と注目ポイントまとめ

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2020年2月28日更新

防犯性の高い賃貸物件とは?特徴と注目ポイントまとめ

せっかく引越しをするなら、より安全で防犯性の高い物件を選びたいですよね。安全面について不安を抱えてしまうような環境では、穏やかに生活することは難しくなります。
この記事では、防犯性の高い物件選びに欠かせないポイントや、自分でできる防犯対策を紹介していきます。引越しを検討している方は、物件選びの参考にしてみてください。

記事の目次

  1. 防犯性の高い物件を選ぶポイント
  2. セキュリティ重視!賃貸物件選びで抑えておきたい3つの設備
  3. 侵入や窃盗を防ぐために物件の「窓」もチェック
  4. 防犯・空き巣対策が自分でも徹底できる物件かどうかを確認しよう
  5. まとめ

防犯性の高い物件を選ぶポイント

防犯性が高い物件を選択するには、どのような点に注目するべきなのでしょうか。主なポイントを5つ紹介していきます。

まずは周辺環境やエリアの犯罪件数をチェック

物件を選ぶ際には、周辺環境やエリアの治安情報を必ず確認しましょう。

周辺の環境を知るには、不動産会社に聞いてみるほか、自分自身で足を運ぶこともおすすめです。その際は、時間帯・曜日を変えて訪れると、違った街の雰囲気を感じることができ、実際に住んだときのイメージもしやすくなります。

また、周辺地域で過去に起こった犯罪について調べると、防犯性を確かめる一つの材料になります。犯罪が多発しているようであれば、そのエリアは避けた方が良いでしょう。

たとえ物件にオートロックや防犯カメラが設置されていても、周辺の治安が悪ければ犯罪被害に遭うリスクは高まってしまいます。

見通しの良さや侵入経路をチェック

空き巣は、人気(ひとけ)が少ない環境を好みます。そのため、物件が周囲から見通しの悪い場所に位置している場合、空き巣のターゲットにされる危険性があります。また、エントランスにオートロックや防犯カメラが設置されていても、無施錠の裏口や非常階段などから侵入されるリスクも十分にあります。

見通しが良い環境に位置し、すべての経路の施錠が徹底されている物件を選ぶようにしましょう。アパートはオートロックのあるエントランスがない場合が多いので、通路が死角にならないような物件を選びましょう。

鍵の種類から防犯性能の高さをチェック

ディスクシリンダー錠、ピンタンブラー錠など、古いタイプの鍵を使用している場合、複製やピッキングがより難しい新しいタイプの鍵を使用しているよりも被害に遭いやすくなります。どんなタイプの鍵を採用しているか、あらかじめ確認しておきましょう。

警察署や交番の位置をチェック

近くに警察署や交番があると、万が一危険な目にあっても、すぐに助けを求めることができます。特に、女性の一人暮らしの場合は心強い存在になるでしょう。

内見の際は「マーキングサイン」がないかチェック

マーキングサインは、その家の住人の属性や状況を記録するために、空き巣などが使用しているものです。郵便受け・表札・玄関・ガスメーターなどにアルファベットや記号でメモを残し、ターゲットを見極めています。
マーキングサインがあるということは、空き巣に狙われている物件・部屋である可能性が高いため、内見の際には形跡がないか確認しておきましょう。

セキュリティ重視!賃貸物件選びで抑えておきたい3つの設備

セキュリティを重視して物件を選ぶとき、チェックしておきたい3つの設備を紹介します。これらの有無によってセキュリティレベルは大きく変わってくるため、しっかりと抑えておきましょう。

オートロック(鍵の種類)

オートロック付き物件は、自宅玄関の手前にもう1つセキュリティが設けられていることから、居住エリアにいるのは基本的に住人のみとなるため、安心感を得られます。
オートロックを開錠する鍵の種類はいくつかあり、それぞれにメリットとデメリットがあるため、確認しておきましょう。

  • 集合キー式
    自宅玄関を開錠する鍵と同じものを使用して開錠するタイプ。同じ鍵で2カ所の開錠ができ利便性が高いですが、全部屋の鍵に対応させるため作りが簡易的となっており、別の鍵で侵入されるリスクもあります。
  • 暗証番号式
    設置されているテンキーで番号を入力して開錠するタイプ。番号さえ覚えていれば開錠が可能なため、鍵の紛失や忘れる心配がない一方、背後から番号を盗み見られるリスクがあるため、開錠時は注意が必要です。
  • カードキー式
    カード状の鍵で開錠するタイプ。複製しづらくセキュリティは高いですが、ほかのカード類と混在し紛失しないよう注意が必要です。対応機種であれば、スマートフォンに搭載することもできます。
  • 指紋認証式
    センサーに指をかざし開錠するタイプ。道具を用意したり番号を記憶したりする必要がなく、セキュリティも非常に高い種類ですが、高価なシステムのため設置されている物件はあまり多くありません。

オートロックについては、「オートロックって安全?メリット・デメリットとオートロック付き賃貸物件の実情」も併せてご覧ください。

インターホン

インターホンも、セキュリティを保つ上で必須アイテムの一つです。インターホンが設置されていると、玄関を開ける前に訪問者と会話ができるため、不審者の侵入を防ぐことができます。

インターホンには、会話のみ可能なドアフォンタイプと、映像が見えるモニター付きのものがありますが、相手の顔や様子を伺えるモニター付きの方が安心です。さらに録画機能がついていれば、不審者が訪問してきた際に記録を残すことができます。
また、オートロック付き物件の中にはインターホンがないケースもあるため、内見時に確認しておきましょう。

防犯カメラ

防犯カメラは、その存在を確認しただけで侵入を諦める空き巣もいるほど、効果的なセキュリティアイテムです。玄関前や窓に自分で設置することも可能ですが、エントランスやエレベーター内など共用部分に設置されていると、よりセキュリティレベルが向上します。あらかじめ、設置場所や撮影範囲を把握しておきましょう。

そして、よりセキュリティを強化したい方には、万が一のときに駆けつけてくれるホームセキュリティがおすすめです。

ホームセキュリティというと一戸建て住宅やファミリー向けというイメージが強いかもしれませんが、近年は集合住宅で手軽に利用できる工事不要のタイプも登場しており、後から設置することも簡単になりました。あらかじめ搭載されている物件も増えつつあります。

空き巣などの侵入時だけでなく、火災やガス漏れなどにも対応していたり、必要があれば警察や消防に通報してくれたりと、住宅全般のトラブルに関して対応しているため、心強い存在となるはずです。
不在にしがちな単身の方こそ、24時間監視してくれるホームセキュリティの活用を、併せて検討してみましょう。

侵入や窃盗を防ぐために物件の「窓」もチェック

警視庁が発表した平成30年のデータによると、侵入窃盗事件で最も多くを占めているのは空き巣です。就寝時を狙う忍び込みと比較すると約4倍、在宅時に侵入する居空きと比較すると約13倍もの大差をつける結果となりました。(参考:警視庁「平成30年中の侵入窃盗の傾向」

また、集合住宅への侵入手段をみてみると、無締りといわれる無施錠の玄関や窓から侵入するケースが最も多く、窓ガラスを割って侵入するガラス破りと比較すると2倍前後の差がついています。(参考:警視庁「平成30年中の住宅対象侵入窃盗の発生状況」

侵入窃盗の手口別発生状況

グラフ:侵入窃盗の手口別発生状況

したがって、防犯性を高めるためには外出時の施錠を忘れずに行うことが重要です。玄関の鍵はもちろん、窓ガラスの施錠も日頃から心がけるようにしましょう。また最近は、窓ガラスが壊されてもストッパーによって外部からの窓の開放を阻止できるサッシもあります。そうした窓を採用しているかも物件選びのポイントに挙げておきましょう。

防犯・空き巣対策が自分でも徹底できる物件かどうかを確認しよう

物件自体の設備も大切ですが、自分自身で行える防犯・空き巣対策も多くあります。手軽に実践できる下記の3つの方法が実現できるかどうかも、物件選びの条件にしてみましょう。

郵便受けの施錠ができるか

玄関だけでなく、郵便受けの施錠も忘れてはいけません。郵便物を抜き取られ、個人情報を悪用されるリスクがあります。郵便受けが施錠できるかどうか、鍵が付いていなければ後からつけることができるかどうかを確認しましょう。また、施錠していても郵便物が溜まりすぎると投入口から簡単に抜き取ることができてしまうため、まめに回収するようにしましょう。

窓ガラスに防犯フィルムを貼ることができるか

鍵の設置は必須ですが、窓ガラスを割られてしまうと意味を成しません。そのため、ガラス部分に防犯フィルムを貼っておくと安心です。

防犯フィルムを貼るとガラスの強度が増すため、割れるまで時間がかかります。さらに、力をこめて破壊しようとすると周囲に大きな音が響きます。空き巣は音によって犯行がバレることを嫌うため、防犯フィルムは侵入の抑止に効果的といえます。

セキュリティが不安で防犯フィルムを貼りたい場合は、貼ってもいい物件かどうか、契約前に不動産会社に確認しておきましょう。

洗濯物を外から見えにくい位置に干せるか。カーテンにも注意!

女性の一人暮らしは特に、洗濯物にも注意しなければなりません。外に干す場合に周りから見えにくい位置に干すことができるかどうかを確認しておきましょう。干すときにはなるべく部屋干しするか、洗濯乾燥機を使うか、または浴室乾燥機が付いている物件を選ぶと安心です。どうしても外に干したいときには、外から下着類が見えないようにタオルなどで囲んで干しましょう。

カーテンも、明るい柄や色味のものだと女性の部屋であることがすぐにわかってしまいます。女性らしさを感じさせるものは避け、室内が見えにくいミラーレースカーテンを取り付けるのがおすすめです。

防犯・空き巣対策については、「賃貸物件は防犯が不安?今すぐすべき空き巣&防犯対策まとめ 」も併せてご覧ください。

まとめ

防犯性を高めるためには、物件自体のセキュリティシステムだけでなく、周辺の環境や、自分自身でどこまで対策を行うかという点も重要です。完璧な防犯対策は存在しないものの、万が一の事態に備えるに越したことはなく、決して無駄にはなりません。

より安心できる暮らしを送るために、そうした対策ができる物件かどうかも判断材料の一つにしましょう。

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