ヴィンテージインテリアとは?特徴や部屋づくりのポイント、実例も紹介
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ヴィンテージインテリアとは?
「ヴィンテージ」と聞くと、ヴィンテージワイン、ヴィンテージ家具、ヴィンテージデニムなどの古着を思い浮かべる人が多いかもしれません。もともとはワイン醸造において、上質なぶどうが収穫できた年のワインを指す言葉がヴィンテージでした。そこから意味が広がり、年月を経て独特の趣と希少性を携えるようになった「上質な年代モノ」を指すよう。そしてヴィンテージインテリアは、ヴィンテージ家具などを利用して時間を重ねた、深みや味わい深さを感じさせるインテリアスタイルをいいます。
ヴィンテージと似た言葉には、アンティークやレトロがあります。どれも古いモノに使いますが、どのように使い分けているのでしょうか?
まず、ヴィンテージとアンティークの違いは製造年月日からの年月によります。100年以上経っているものはアンティーク、100年に満たないものはヴィンテージと呼んで区別しています。レトロに関しては、昔のものを懐かしく思う気持ちやその様を示し、アンティークやヴィンテージよりも幅広く使われています。
ヴィンテージインテリアの特徴
ヴィンテージインテリアに漠然と憧れているものの、どういうものがヴィンテージインテリアかよくわからないという人も多いと思います。ここからは、ヴィンテージインテリアの特徴についてみていきましょう。
重厚感
ヴィンテージインテリアは、「時間を重ねた深い味わい」を感じられるインテリア。昔の家具はどっしりとして高級感があるものが多く、重厚感のあるアイテムを取り入れるとヴィンテージ感が出ます。
素材の質感
ヴィンテージインテリアには、経年による味わい深さも大事です。経年変化した無垢材やペンキの飛び散った木や鉄、錆びた鉄など、年代を感じさせるアイテムを取り入れるとヴィンテージインテリアらしくなります。
落ち着いた大人の雰囲気
部屋を構成するアイテムはダークな色合いのものが多く、こだわりのある独特の雰囲気を持つ大人のイメージのインテリアです。
ユニセックスなイメージ
ヴィンテージインテリアは長年使い込んだ雰囲気が格好良く、男女ともに愛されるユニセックスなインテリアです。
ヴィンテージインテリアをつくる3つのポイント
ヴィンテージインテリアの基本は重厚感。重めのトーンでまとめるのがベストです。ここでは、具体的にどうすればよいのか、3つのポイントにまとめました。
素材は木材やアイアン、真鍮、レザー
ヴィンテージインテリアの雰囲気を作り上げるために、もっとも大切なのは素材です。木材、鉄、真鍮、レザーなど経年により変化を楽しめる素材を使うことで、現在はもちろん、今後の変化を楽しむこともできます。また、新品の木やプラスチックなどの素材はエイジング塗装して古材風にすることで、ヴィンテージ感を出せます。
配色はダークカラー、アクセントとしてグレーやホワイト
古材をイメージしたダークブラウン、鉄をイメージさせる濃いグレーや黒などのダークなトーンでまとめると、ヴィンテージインテリアらしい雰囲気になります。白や淡いグレーなどを効果的に使うことで、重厚な色味が引き立つでしょう。
壁や床はレンガ、コンクリート、古材風
壁や床も経年を感じさせるものを取り入れると、ヴィンテージインテリアとの馴染みがよいでしょう。レンガの壁は重みがあり、おこもり感がでます。コンクリートの壁は水分などにより色が変化し、ヴィンテージアイテムとの親和性があります。アンティーク塗料やヴィンテージワックスなどでエイジング加工した木材を使うと、重厚感が増すでしょう。
賃貸でヴィンテージインテリアを取り入れるコツ
ヴィンテージインテリアの特徴に、賃貸住宅ではなかなか取り入れづらいということが挙げられます。持ち家であれば、少し大掛かりであるものの床や壁を張り替えることもできます。しかし、賃貸では大きな変化が難しそうと感じるのではないでしょうか。
しかし、実は最近の便利なアイテムを使えば、賃貸住宅の壁や床に傷をつけずにイメージを変えることができます。ここで、具体的な例をご紹介しましょう。
リメイクシートを活用する
リメイクシートはシール状になったシートで、壁やシステムキッチンの扉、冷蔵庫などに貼ることができます。木目調、レンガ調、大理石風などさまざまなものがあり、木目調でもダークブラウンな木目のもの、レンガ調でも汚れや傷のついた古いレンガ風のものも。そのため、ヴィンテージインテリアに馴染みのよいものを選べます。
リメイクシートのシールは貼って剥がせるものが多く、原状回復が必要な賃貸物件でも安心して使うことができます。ただし、商品によっては粘着力が強すぎて、剥がしたときに下地の壁やフローリングの表面なども一緒に剥がしてしまうかもしれません。剥がして傷をつけないように、まずは目立たない部分に小さくカットしたリメイクシートを貼って数日置き、剥がして下地まで一緒に剥がすことがないかどうか確認しておくと安心です。
クッションフロアを敷く
クッションフロアは、塩化ビニール素材でできたシート状の床材です。接地面が吸着素材になっていてそのまま敷けるタイプと、両面テープで元ある床に貼り付けるタイプがあります。元の床に直接両面テープを貼ると、退去時にうまく剥がせず跡が残ってしまい、原状回復費を請求される危険があります。まず、元の床にマスキングテープを貼ってから両面テープを使うと、傷防止になります。
ヴィンテージインテリアを意識するなら、ダークブラウンや、ブラウンにホワイトやグレーが混じった古木調のものなどを取り入れるとよいでしょう。
2×4(ツーバイフォー)材でラックをつくる
もっと本格的にヴィンテージインテリアを作りたいなら、床と天井にアジャスターで2×4木材を突っ張り、DIYの基礎となる支柱を立て、支柱にした2×4木材をエイジング加工し、古材や同じようにエイジング加工した木材で棚を作ります。棚に大工道具などメンズライクなアイテムや鍵など金属製のもの、こだわりのアイテムなどを置くと、よりヴィンテージインテリア感が増すでしょう。
穴が目立たないピンやフックを使用する
ヴィンテージ感のある壁時計やポスターなどの小物を飾ってヴィンテージインテリアを作りたい場合は、穴の目立たないピンやフックを使用するようにしましょう。画鋲の穴よりも小さい穴であれば、原状回復を求められないでしょう。ただし、ネジなどの穴を開けると費用請求される場合があります。
ヴィンテージインテリアで失敗しないためのコツ
ヴィンテージインテリアを失敗しないために、気をつけたいポイントをまとめました。
暗くなりすぎないよう工夫をする
ダークトーンでまとめるのが基本ですが、すべてをダークカラーで揃えてしまうと暗くなりすぎてしまうこともあります。そのため、アクセントに白やグレーを取り入れるなど、抜け感を意識しましょう。
家具の素材感を意識する
使い古したような味わいのある素材、経年により変化する面白みのある趣のある素材を使った家具選びを意識しましょう。アイアンと古木を組み合わせた家具などは、ヴィンテージインテリアとの相性が抜群です。
統一感のあるデザインのアイテムを揃える
ヴィンテージインテリアに限ったことではありませんが、部屋に置くアイテムは、ある程度統一感を持たせましょう。たとえば、アイアンと古木を使った重厚感のある家具の横に、フリフリのお姫様系アイテムはどうしてもミスマッチ。ポイントになるヴィンテージアイテムに合わせて、統一感のあるデザインのアイテムを揃えましょう。
照明の色を変える
味わい深いヴィンテージインテリアには、青白っぽい色の蛍光灯より、温かみのあるオレンジ色の電球色のほうが雰囲気を出せます。シーリングライトの場合は電球を変えられないタイプのものもありますが、可能であれば電球を変えるか、器具ごとペンダントライトに変えるとよいでしょう。
ヴィンテージインテリアの事例を紹介!
おしゃれでこだわりのある部屋作りを紹介する『こだわり部屋FILE 』から、「ヴィンテージインテリア」の実例をピックアップしました。実際のお部屋づくりの参考にしてみてくださいね。
ヴィンテージ家具とグリーンでできたシンプル大人空間
イームズのソファやウェグナーの1人掛けソファなどのヴィンテージ家具を主役に、窓からのやさしい光が差し込む居心地のよさそうなお部屋。流木を使った手作りのオブジェや天井から吊り下げた観葉植物が、ヴィンテージインテリアのアクセントになっています。
ヴィンテージアイテムが香る温もりのある暮らし
ダークブラウンのカーテン、趣のある色柄のラグがヴィンテージの雰囲気を醸し出す格好いいお部屋。栃木県産の大谷石を積んだ間にサイズオーダーしたガラスを挟んでテレビ台を作るなど、細部にまでセンスのよさが光ります。
こだわりのアイテムで飾るヴィンテージROOM
二人のこだわりのアイテムが詰まった、愛に溢れるお部屋。重厚感のある革素材のソファと味のある古木の家具、猫脚のテーブルなどを組み合わせたヴィンテージインテリアのお見本のような一画は必見です。
まるで古着屋さん!ヴィンテージ愛が溢れる部屋
収納部分の扉を取り払い、一部屋すべてを衣裳部屋にした洋服愛に溢れるお部屋。アイアンと木の組み合わせた棚に服を並べ、古着屋のように陳列したインテリアもヴィンテージ調で、ご自身の大好きな古着にマッチしています。
錆で作るウッドテイストのヴィンテージROOM
重厚な家具も、背の低いものを選ぶことで重くなりすぎない、落ち着いた大人の雰囲気溢れるヴィンテージインテリア。古木デザインのリメイクシートを大きな面の壁に使い、部屋全体の雰囲気を統一しています。壁のリメイクをしたい人は参考にしてみてくださいね!
アンティークとファッションアイテムで飾るヴィンテージROOM
白壁の広い面をドライフラワーや古いレコードを飾ることで、ヴィンテージらしさを演出したインテリア。多くの色を使いつつも、うまく調和させた色使いの名手です。ハンモックを飾るなど、物が多くごちゃごちゃして見えそうなところをバランスよくまとめています。
まとめ
いかがでしたか? 「オシャレに暮らすひとたちのインテリア事例」を実際に見てみると、ヴィンテージインテリアのよさや構成の仕方がよくわかりますよね。どの部屋もそれぞれ住む人の個性が滲み出ていて、味わい深い点もヴィンテージインテリアのよさかもしれません。
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