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不動産投資で成功する人の共通点とは?初心者が知るべきポイントを徹底解説

不動産投資は、資産形成や副収入の手段として高い人気があります。しかし、成功する人がいれば、失敗する人もいるのが現実です。なぜ同じような投資環境で結果に大きな差が出るのでしょうか?そこには成功する人が実践している「共通の考え方」と「行動パターン」が隠されています。本記事では、不動産投資で成功する人たちの共通点を詳しく解説します。

不動産投資での「成功」とは?

不動産投資において成功とはどういう状態を指すのでしょうか
不動産投資において成功とはどういう状態を指すのでしょうか

不動産投資の成功は、投資する目的によって人それぞれ異なります。どのような目標を持って取り組むかによって、成功の基準が変わるためです。

例えば、不動産投資をおこなう理由として、以下が挙げられます。

  • 家賃収入を得て生活の安定を図る
  • 老後の資金を準備する
  • 節税対策として活用する
  • FIREを実現させる

さらに、「老後資金に備えたい」という目的一つでも、「2,000万円あれば問題ない」と考える方もいれば、「最低でも4,000万円は必要」とする方もいるでしょう。上記のように、不動産投資の目的や目標は個々の状況や価値観によって変わるため、何をもって成功とするかは、人によって異なります。

まずは、自分が何を目的として不動産投資に取り組むのか、しっかり考えてみましょう。

不動産投資で成功する人の特徴

不動産投資で成功する人の特徴を解説します
不動産投資で成功する人の特徴を解説します

まずは、不動産投資で成功する人の特徴を見ていきましょう。

投資目的が明確である

不動産投資で成功する人に共通する特徴は、投資の目的がしっかりと定まっている点です。目的には資産形成、老後資金の準備、節税対策などが挙げられます。具体的な目標があると、適した物件の選定や運用方針を決めやすくなり、成功の確率が高まるでしょう。

例えば、老後の資金準備が目的の場合、安定した賃料収入を得られる物件を優先して選ばなければなりません。反対に、短期的な資産価値の上昇を狙うなら、将来的な値上がりが期待できるエリアの物件が適しています。目的を明確にすることで、投資の方向性がぶれずに済むでしょう。

自ら情報を収集して学ぶ姿勢を持っている

不動産投資は市場動向や融資制度、税金などさまざまな知識が必要です。成功者の多くは書籍やセミナー、インターネットなどを活用して積極的に情報収集をおこなっています。成功するためには、基礎知識から物件選定、融資や管理方法まで幅広く学ぶことが大切です。情報を集めることで悪質な勧誘や不誠実な取引を見抜く力も養われるでしょう。誰かから話を聞いた際には、その情報が本当に正しいのか、自分で調査して確認する意識を持つことが大切です。学び続ける姿勢が、成功への近道となります。

長期的な視野で物事を考える

不動産投資は長期的な資産形成の手段です。物件の購入費用や修繕費、管理費など多くのコストがかかるため、短期間で利益を上げることは簡単ではありません。

市場の変動もあるため、時には損失が発生する可能性もあります。こうした状況を踏まえ、物件の立地や入居者のターゲット、賃料設定、将来的な修繕計画などを長期的な視点で検討することが重要です。冷静な計画が、安定した収益につながるでしょう。

綿密なシミュレーションをおこなう

投資前にシミュレーションを重ねることも成功への鍵です。物件の購入費用や固定資産税、修繕費など、あらゆる費用を計算し、将来的な収支予測をおこなうことが大切。市場動向やエリアの成長性を分析し、キャピタルゲインや需要の変動を見据えることで、リスクを最小限に抑え、収益性を最大化できるでしょう。何度もシミュレーションを重ねることで、より確実な投資判断が可能となります。

決断力があり行動が素早い

市場によい物件が出回ると、すぐに競争相手が現れます。不動産投資で成功するには、迅速な判断力と行動力が必要です。条件のよい物件情報を得たら、すぐに内見の予約を取るなど、スピーディーな対応を心がけましょう。

また、市場は常に変化しており、チャンスを逃さないためにも、その場で即決できる知識と自信を持つことも大切です。日ごろから判断力を養い、チャンスに素早く動ける体制を整えておきましょう。

リスクを見越して対策を立てる

不動産投資にはリスクがともないます。空室リスクや修繕費の発生、経済情勢の変動などがその一例です。成功する投資家は、上記のリスクを事前に予測し、対策を考えています。過去の市場データを分析することで、将来的なリスクを見極めることもできるでしょう。

また、専門家の意見を聞いたり、書籍で学ぶこともおすすめ。リスクへの備えを怠らず、柔軟に対応できる力を身に付けることが大切です。

妥協せず諦めない姿勢を持っている

理想的な物件は簡単に見つかるものではありません。しかし、妥協して収益物件を購入すると、思わぬトラブルや経営難につながる可能性があります。

自分が譲れない条件を明確にし、それに合った物件が見つかるまで諦めずに探し続けることが大切です。情報収集を怠らず、理想の物件が見つかるまで根気よく取り組みましょう。

自己資金に余裕がある

自己資金に余裕があることも成功するための重要な要素です。頭金が多ければローンの借入金額が減り、返済負担も軽くなります。また、修繕費や予期せぬ出費にも対応しやすくなります。複数の収益物件への投資も可能になり、リスク分散にもつながるでしょう。不動産投資は資金が少なくても始められますが、余裕を持った資金計画が成功への確率を高めることも事実です。

根気強く継続できる

不動産投資は一度物件を購入して終わりではありません。市場動向を注視し、物件の管理や修繕、入居者対応などさまざまな業務が続きます。不動産投資を成功させるためには、上記の業務を長期間にわたって根気強く取り組む姿勢が大切です。短期的な利益に惑わされず、地道な努力を続けることで、徐々に安定した収益を得られるようになるでしょう。

不動産投資で成功するためのポイント

不動産投資で成功するためのポイントを解説します
不動産投資で成功するためのポイントを解説します

不動産投資で成功を収めるためには、適切な物件選びや投資計画だけでなく、さまざまな注意点を理解することが大切です。うまくいくと副収入を得られ、資産形成できますが、失敗すると大きな損失を被る可能性があります。

ここからは、失敗を回避しつつ着実な収益を得るためのポイントを詳しく解説します。

失敗事例を知り、同じ過ちを避ける

不動産投資の成功には「失敗しないこと」が大切です。成功するために積極的な行動を取ることも重要ですが、それ以上に失敗事例を知り、同じミスを避ける知識を持つ必要があります。

不動産投資の典型的な失敗事例には、以下のようなものがあります。

  • 新築ワンルームマンションを購入してしまう:価格が高い割にリターンが少なく、賃料の下落で収益を見込めなくなるケースが多いです。
  • 海外転勤を控えているのに節税目的で投資してしまう:長期間現地管理ができず、キャッシュフローが乱れがちです。
  • 悪徳な会社の話にのってしまう:経験の浅い投資家が、不誠実な不動産会社と契約を結び、価値のない物件を高値で購入するケースも見受けられます。
  • 中古ワンルームマンションで十分なキャッシュフローを得られない:賃料収入よりローン返済が上回り、収支が悪化します。
  • ローンの繰り上げ返済で資金不足に陥る:急な資金不足で運用計画が崩れるトラブルにも注意が必要です。

上記のような失敗事例を事前に把握し、なぜ失敗したのか、どうすれば回避できるのかを学んでおくことが成功の鍵です。具体的なケーススタディを参考に、失敗を未然に防ぐための知識を習得しましょう。

正しい物件選びのポイントを押さえる

不動産投資の成功は、どの物件を選ぶかに大きく左右されます。物件選びで失敗しないためには、「避けるべき物件」と「購入すべき物件」の基準をしっかり押さえることが重要です。

避けるべき物件の条件には以下があります。

  • 都市から遠く需要が低いエリアの物件:賃貸需要が少ないため、空室リスクが高まります。
  • 確認済証がないなど違法建築の物件:法令違反のリスクがあり、金融機関から融資を受けられない場合があります。
  • 心理的瑕疵物件:過去に事件や事故があった物件は市場価値が下がりやすいです。

一方、購入すべき物件は投資目的によって異なります。

  • 副収入を得る場合:利回りが適正で、周辺に物件の魅力を下げる施設がないことがポイントです。
  • 節税目的の場合:木造で築年数が古く、建物価格の割合を大きく設定できる物件が適しています。
  • 相続税対策の場合:都心部にある物件や、サブリース契約も検討しましょう。

上記の基準を理解しておけば、リスクを避けながら利益を最大化できるでしょう。

信頼できる不動産会社を探す

不動産投資で成功するためには、信頼できるパートナー選びが欠かせません。不動産会社は単なる物件の売り手ではなく、投資家にとって頼れるアドバイザーでもあります。信頼できる不動産会社を探すポイントは以下のとおりです。

  • 投資物件に対する専門知識があり、現地調査をおこなっている
  • 税理士や弁護士など専門家と連携している
  • メリットだけでなくリスクも正確に説明する
  • 賃貸管理も提供している
  • 投資経験のある担当者が在籍している
  • 地方銀行や信用金庫と取引実績がある

また、業歴10年以上、社員数100人以上、大きなオフィスビルに入居しているなどの点も確認しましょう。

投資判断を迅速におこなう

不動産市場では、良質な物件は瞬く間に売れてしまうため、物件見学後に迅速な投資判断を下すことが重要です。
特に人気の利便性のよい立地にある築古木造物件などは、情報公開後わずか数時間で成約してしまうことも。慎重すぎる姿勢では、よい物件を見逃してしまうでしょう。

迅速な判断を可能にするためには、事前に物件選びの基準を持ち、自分にとって理想の条件を明確にしておくことが大切です。

学ぶ姿勢を持ち続ける

不動産投資は一度学べば終わりにできる分野ではありません。市場動向や法律の変更など、常に新しい情報が求められるため、継続的な勉強が重要です。学ぶべき内容は、以下のように多岐にわたります。

  • 不動産投資の基本知識
  • 投資のメリット・デメリット
  • 資金調達方法や融資のポイント
  • 具体的な運用事例の分析
  • 信頼できる不動産会社の見極め方
  • アパート管理の方法
  • 投資の出口戦略

日ごろから不動産投資に関する知識をアップデートしていくことが大切です。セミナーや実際に不動産投資をおこなっている方の話を聞くことも有効でしょう。

配偶者の同意を得る

不動産投資を成功させるためには、家族のサポートが必要です。特に配偶者の同意は重要なポイントとなります。賃料収入で不動産投資に関する経費を賄える場合には、特に問題はないでしょう。しかし、空室が続き、賃料収入で賄いきれず、自己資金が必要になった場合。配偶者の同意を得ていなければ、家族間のトラブルの火種になる可能性もあります。

事前に投資のメリットやリスクをしっかり説明し、家族の理解を得ることで、スムーズな運用が可能になります。家族全体で資産形成の方針を共有することで、よりよい結果が期待できるでしょう。

繰り上げ返済のメリットを活用する

不動産投資での繰り上げ返済は、資産運用をより安定させるための有効な手段です。繰り上げ返済とは、余剰資金を利用してローン残高を一部または全額返済すること。繰り上げ返済をおこなうことで毎月支払う利息額が減少し、総返済額を抑えられます。

また、返済期間が短縮されることで早期に利益を生み出すことも可能に。特にキャッシュフローが安定している場合や、利息負担が重いと感じる場合は、繰り上げ返済を検討するとよいでしょう。ただし、手元の資金が不足すると予期せぬトラブルに対応できなくなるリスクもあるため、余剰資金を確保したうえで無理のない範囲でおこなうことが大切です。
繰り上げ返済は必須ではありませんが、資産形成を効率的に進めるための有力な手段にもなります。

表面利回りと実質利回りを正しく理解する

不動産投資では、利回りの種類とその違いを理解しておくことが重要です。一般的な広告には「表面利回り」が記載されていますが、これは年間賃料収入を物件価格で割った数値です。管理費や固定資産税、修繕費などの経費は考慮されていません。そのため、表面的な数字だけで判断することは危険です。

一方、「実質利回り」は経費を差し引いたあとの純利益を基準に算出します。実質利回りを正しく把握することで、より現実的な収益見込みを立てられるでしょう。不動産投資を成功させるためには、表面利回りの高い物件だけに飛びつかず、将来発生するコストを見越して慎重に物件選びをおこなうことが大切です。

厳格な入居審査で家賃滞納リスクを回避する

不動産投資で安定した賃料収入を確保するためには、入居審査を厳しくおこなうことが重要です。家賃の支払い能力が十分でない入居者を選んでしまうと、家賃滞納などの問題に発展する可能性があります。

入居審査では、入居希望者の収入状況や雇用形態、信用情報などを総合的に判断します。さらに、家賃保証会社への加入を求めたり、連帯保証人を立てたりすることも有効な対策の一つ。しっかり対策を立てることで、家賃滞納が発生した際にも一定の補償を受けられるでしょう。

また、家賃の支払い方法をクレジットカード払いや銀行引き落としにすることで、支払いの確実性を高められます。厳格な審査でリスクを軽減し、安定的な運用を目指しましょう。

失敗した場合の相談窓口も把握しておく

不動産投資は必ずしも成功するとは限りません。ローン返済が賃料収入を上回り、赤字が続くような状況が長期間続いた場合、投資戦略の見直しが必要です。その際には、自分だけで解決しようと思うのではなく、専門家に相談したほうが迅速に解決できる可能性が高くなります。

相談先としては、不動産会社や税理士、弁護士などが挙げられるでしょう。任意売却による資産整理や返済計画の再構築など、具体的な解決策を提案してくれるケースもあります。事前に上記のような相談窓口を把握しておくことで、万が一の事態にも冷静に対処できるでしょう。投資を開始する前に情報を集めておくことで、安心して運用を続けられるでしょう。

不動産投資を始める前に押さえておきたいこと

不動産投資を始める前に押さえておきたいことを解説します
不動産投資を始める前に押さえておきたいことを解説します

これまで見てきたように、不動産投資で成功するためには、さまざまな知識が必要です。成功率を上げるためにも、事前に押さえておきたいことを3つ解説します。

新築ワンルームマンション投資は避けたほうがよい

一見すると魅力的に見える新築ワンルームマンション投資ですが、実際には多くのリスクが潜んでいます。特に初心者が手を出すと、予期せぬ赤字に見舞われる可能性が高いです。新築ワンルームマンションが投資先として不向きな理由を以下で詳しく説明します。

  • 価格下落リスクが高い:新築物件は購入後すぐに物件価値が大きく下がります。中古市場に出回る際には価格が大幅に落ちるため、売却益を見込むのが難しいです。
  • 利回りが低い:物件価格が高いため、賃料収入に対して利回りが低くなりがちです。そのため、キャッシュフローが赤字になりやすくなります。
  • 節税効果が期待できない:築古物件に比べて減価償却費が少ないため、節税メリットがほぼありません。
  • 物件運用の見通しが立てにくい:賃料が早期に下落し、長期的な運用プランを考えることが難しいです。
  • 保険としての役割が限定的である:生命保険の代わりとしての価値も薄いです。

収益性やリスク管理の面で考えると、安易に新築ワンルームマンションの投資を始めることは避けたほうがよいでしょう。経験豊富な投資家ほど新築物件を敬遠するのは、上記のリスクを理解しているからです。

海外勤務者は損益通算ができない

不動産投資で節税を図る方法の一つが、給与所得と不動産所得の赤字を損益通算することです。損益通算をすることで、所得税の負担を軽減できるメリットがあります。しかし、転勤などで海外勤務に就く場合、上記の制度が使えなくなるため、注意しましょう。
海外勤務中の給与所得は国内所得とはみなされないため、不動産所得の赤字と損益通算ができなくなります。その結果、キャッシュフローが思うように得られない物件を抱えるリスクが発生します。

もし海外勤務に就く可能性がある場合、運用の仕組みや損益計算方法を事前に見直しておきましょう。国内での所得がない間は、不動産投資を継続するメリットが薄れることもあります。

節税効果が薄いケースもある

不動産投資は節税対策の手段としても有名です。損益通算や減価償却などの税法上の仕組みを利用することで、所得税や住民税を抑えられます。しかし、すべての不動産投資が節税につながるわけではありません。例えば、減価償却費が少ない物件や、本業の給与所得がない場合は、損益通算の恩恵を受けられないでしょう。また、税務署が過度な節税行為と判断した場合、調査の対象となるリスクもあります。

正しく節税するためにも、税金に関する知識をしっかり理解しておかなければなりません。事前に税理士など専門家に相談し、投資の目的に合った運用を計画することが大切です。

まとめ

不動産投資で成功するためには、事前の情報収集や戦略的な物件選び、リスク管理が必要です。また、市場の変化に柔軟に対応し続ける姿勢も大切です。

不動産投資で成功している人たちは、短期的な利益だけに目を奪われず、長期的な視点で安定した運用を目指しています。これから不動産投資を始めようと考えている方は、ぜひ今回のポイントを参考にしてください。正しい知識と戦略を持って挑めば、安定した不動産運用ができるでしょう。

長谷川 賢努

執筆者

長谷川 賢努

AFP(日本FP協会認定)、宅地建物取引士

大学を卒業後、不動産会社に7年勤務、管理職を務めたが、ひとつの業界にとどまることなく、視野を拡げるため、生命保険会社に業界を超え転職。しかしながら、もっと多様な角度から金融商品を提案できるよう、再度転職を決意。今までの経験を活かし、生命保険代理業をおこなう不動産会社の企画室という部署の立ち上げに参画し、商品、セミナー、業務内容の改善を担う。現在は、個人の資産形成コンサルティング業務などもおこなっている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

ライフマネー研究所
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