新婚生活におすすめの間取りは?おすすめの部屋数や物件選びのポイントを解説

そこで、本記事ではアンケート結果を取り上げながら、新婚生活におすすめの間取りをご紹介します。物件選びのポイントも解説しますので、実際の新婚生活をイメージしながらご覧ください。
記事の目次
新婚生活、どんな間取りに住んでいた?
新婚で住む家を決めるなら、実際に新婚生活を送ってきた方たちの経験談は参考になるはず。そこで、「新婚生活をスタートさせたときの間取り」についてアンケートを実施しました。その結果は下記のとおりです。

回答サンプル数 :790
回答としてもっとも多かったのは、32%の回答を集めた2LDKです。続いて2DKが僅差で27%、少し離れて3LDKと1LDKが16%と並びました。少数派ですが、9%が3DKと答えています。では、なぜこれらの間取りを選んだのか。実際に住んでみて感じたメリットやデメリットなど、回答者の声を見ていきましょう。
第1位:2LDK

第1位だったのは「2LDK」でした。2LDKはリビング・ダイニングに加えて、寝室や趣味、客間などに使える部屋が2つある間取りです。在宅勤務でも仕事スペースが持てますし、2人での新婚生活には適した間取りといえるでしょう。
- リビングと各自の部屋が欲しかったので。(20代/女性)
- 転勤族でいつまで住むか分からないので、子どものことは考えず、会社の規定をベースに選びました。(30代/男性)
- 深くは考えなかったけど、家賃とのバランスや暮らしやすさを考えた。(40代/男性)
- 新婚時は2LDKでした。子どももおらず、夫婦寝室、リビング、ダイニングで充分でした。(50代/女性)

2LDKのメリット
- 夫婦で専用の部屋を分けることができる
- 寝室の他に仕事や趣味などに使える部屋が作れる
- 来客があった際に寝泊まりしてもらえる部屋がある
- 子どもが生まれても大きくなるまでゆとりが持てる
日常生活を考えれば、食事したり寛いだりするリビングとダイニング、そして夫婦の寝室があれば十分かもしれません。しかし、その他にもう1つ部屋があると、仕事や趣味など多用途に使えるので便利です。
また、新婚とはいえ何らかの理由から部屋を分けたいということも考えられ、そうした際にも2LDKであれば対応できます。あるいは、将来的に子どもを持つことを考えた場合でも、しばらくは引越さず生活環境を成長に合わせて考えることができるでしょう。
2LDKのデメリット
- 夫婦にすれ違いが起こりやすい
- 1LDKと比べて 掃除が大変
2LDKだと、夫婦で部屋を分けることができます。一方、そうなると夫婦で顔を合わせる機会が減り、すれ違いが起きてしまうかもしれません。いつのまにか会話が減り、同じ家に住んでいるのにギクシャクしてしまう……ということもあるでしょう。
また、1LDKと比べると部屋数が増えるので、その分だけ掃除に手間が掛かります。新婚生活で初めて実家を離れて家事をするなんていう場合は、いきなり負担が大きく感じてしまうかもしれません。
第2位:2DK

2LDKに続いて人気だったのは、2DKでした。リビングがありませんが、ダイニングキッチンの他に2つ部屋が確保できる間取り。夫婦で寝室を分けることも、寝室以外で自由に使える部屋を持つこともできます。あるいは1部屋を、リビングの代わりに使用するのもよいでしょう。
- 2人で十分な広さだから。(30代/女性)
- 居間と寝室は分けたかった。(30代/男性)
- 駅近なのに抑え目な家賃だったので。(40代/女性)
- 築浅で家賃がリーズナブルなアパート。夫婦2人、小ぶり2DKで、ダイニングと寝室とくつろぐ部屋が1部屋あれば十分だと思ったので。(50代/女性)

2DKのメリット
- 2LDKより家賃が安い
- 寝室以外に寛ぐ部屋を持てる
一番人気だった2LDKと比べると、2DKは家賃が低く抑えられる傾向にあります。新婚生活は何にどれくらいお金が掛かるか分からず、また将来に向けた貯金なども考えると、金銭面に不安を抱える方は多いでしょう。
また、2DKではリビングがありませんが、部屋が2つあるため、寝室以外の部屋をリビング代わりに使うことができます。1LDKや1DKと違い、これは大きなメリットです。
2DKのデメリット
- リビングがない
- ダイニングが狭く感じる
- 物件が古いことが多く数も少ない
2DKはリビングがありません。また、ダイニングから続くリビングがない分、ダイニングが狭く感じてしまうでしょう。例えばLDKなら、リビングスペースを狭くしてダイニングにゆとりあるテーブルやソファを置くということもできます。しかし、2DKではダイニングがさほど広く設けられていないことが多く、ただ食事するだけの場所になってしまうかもしれません。リビング代わりの部屋を1つ作れるとはいえ、リビングがないことは、実際に住んでみるとデメリットに感じる可能性があります。
また、2DKという物件は、昨今の新しい物件ではあまり多く見られません。ある程度の築年数が経過した物件が多いでしょう。リフォームされているものもありますが、新築・築浅で探しにくいのはデメリットといえます。
第3位:3LDK

続いて多くの回答を集めたのは、3LDKでした。1位の2LDKより、さらに1つ部屋数が多い間取りです。夫婦二人での暮らしなら、少し広すぎるように感じるかもしれません。しかし、将来的に子どもを持つことを考えているなら、新婚から3LDKに住んでおくのもよいでしょう。夫婦の部屋を分けることはもちろん、さらに書斎などの部屋を確保することができます。
- 子どもを産む予定だったので。(30代/女性)
- 2LDK以上で探していた。寝室とリビング以外に、収納部屋がほしかった。(30代/女性)
- 3LDKのアパート。価格の割に広かったので契約。子供が生まれても広くて便利。(40代/男性)
- 3LDKです。引越しは1回で済むよう、部屋数が多い物件にしました。(40代/女性)
- 結婚と同時にマンションを購入したので、家族が増えてもずっと住んでいられるであろう部屋数にしました。20年以上経った今でもそこに住んでいます。(60代/男性)

3LDKのメリット
- 子どもが生まれても余裕を持てる
- 夫婦それぞれに部屋を持っても多目的な部屋が1つ作れる
- 先々まで長く住 み続けられる
夫婦2人で住むと考えると、3LDKは少し広いと感じるかもしれません。しかし、将来的に子どもを持ちたいと考えるなら、家族が増えても余裕がある3LDKは魅力的でしょう。家族構成が変わるたび引越しを考える必要がなく、長く住むことができる間取りです。
また、例えば夫婦で寝室を分けたとしても、さらに1つ部屋が余ります。両親が遊びに来たときに泊まってもらったり、使わないものを収納しておいたり。自由に多目的で使える部屋があれば、何かと重宝するものです。
3LDKのデメリット
- 家賃が高い
- 掃除が大変になる
新婚時の間取りとして回答のあったなかでは、もっとも部屋数が多い分だけ家賃も高くなります。新婚生活では、これが大きな負担となるかもしれません。また、掃除も部屋が多いため大変です。1部屋は来客用などで、あまり使う頻度が高くないかもしれません。それでも定期的な掃除が必要になり、住んでから「もう少し部屋数の少ない家でもよかったかな」と感じてしまう可能性があります。
第4位:1LDK

4位の1LDKは、リビング、ダイニング、キッチンに1部屋のみという間取り。リビングがあるので、寛ぐ場所は十分に確保できます。他に寝室さえあればいいということなら、十分な間取りかもしれません。家賃も低く抑えられるため、まずは1LDKに住み、お金を貯めて広い家に引越すのも一つの方法です。
- 夫が住んでいた部屋へ引越した。狭かったが家賃を抑えたかったので我慢した。(30代/女性)
- 最初に同棲していた通勤に便利な都心の部屋にそのまま住んでいたから。(30代/女性)
- 1LDK。子供もしばらく作らないので、生活するには十分でした。(30代/男性)
- 今後子どももできることを見越して貯金をしたかったので、なるべく家賃を抑えられる部屋にしました。(40代/女性)

1LDKのメリット
- 家賃を抑えられる
- 必要最低限のスペースが確保できる
1LDKは2LDKと比べて、部屋数が少ない分だけ家賃を抑えられます。一方、寛いで生活するためのリビングとダイニングに、夫婦の寝室も確保できます。「仕事部屋を持ちたい」「早いうちに子どもを作る予定がある」という場合を除き、必要最低限のスペースは確保できる間取りです。
1LDKのデメリット
- 余分な部屋がない
- 子どもができると手狭になる
1部屋しかないので、自然とこれは夫婦の寝室になるでしょう。そのため、来客用や趣味の部屋などは持てません。例えば夫婦喧嘩して気まずいというときも、同じ部屋で過ごす必要があります。また、寝室の広さにもよりますが、子どもができると狭く感じるでしょう。早い段階で引越しを検討せざるを得なくなる場合もあります。
第5位:3DK

第5位の3DKは、3LDKより賃料を抑えながらも3部屋を確保できます。寝室のほかに2部屋あるので、子どもが生まれても暮らすのには困りません。1部屋をリビング代わりに使ったり、収納代わりに使ったり。夫婦それぞれに部屋を持つことも可能です。
- 3DK。最低でも1部屋は、子供部屋で確保したかった。(40代/男性)
- 3DK。夫婦とも自分の部屋が絶対に欲しかったのと、ペット可の条件で選ぶと選択肢はほぼなかったので。(40代/女性)
- 3DK。別々に寝たかったから。(40代/男性)
- 3DK。お互いモノが多かったので物置がわりの部屋も欲しかった。(50代/女性)

3DKのメリット
- 1部屋をリビング代わりにしても部屋数にゆとりがある
- 賃料を抑えつつ3部屋持てる
リビングがありませんが、1部屋を代わりのスペースと使うことができます。それでも夫婦の寝室、さらにもう1部屋あるので、2DKと比べればゆとりが持てるでしょう。3LDKと比べて賃料が押さえられながら、3部屋を使える間取りです。普段は1部屋をリビング代わりにしていても、来客時のみ布団を敷いて寝泊まりしてもらうのにも使えます。
3DKのデメリット
- リビングがない
- ダイニングが狭く感じる
2DKと同様にリビングがないため、ダイニングが狭く感じてしまうでしょう。結局、1部屋をリビングの代わりに寛ぐための空間として使うのであれば、2LDKのほうが快適で使い勝手がいいかもしれません。
住んでいた住宅は賃貸物件?購入物件?
結婚を機に、家を買おうと考える方がいるかもしれません。賃貸と購入、どちらが多数派なのかアンケート結果をご覧ください。

賃貸物件が81%と、圧倒的に多数でした。ただし少ないながら、購入物件という回答も9%あり、結婚と同時に家を購入する方もいることがわかります。
第1位:賃貸物件
新婚でいきなり家を買うというのは、やはりハードルが高いのかもしれません。また、子どもが生まれるなど将来的に家族構成が変わることを考えると、まずは賃貸物件からスタートする方がよいともいえるでしょう。年月が経って家族構成が代わり、収入なども安定して将来が見えた段階で、賃貸から購入物件へと移り住む方が多いのかもしれません。
第2位:購入物件
すでに一定の収入があれば、新婚でも家を購入するという選択肢が考えられます。また、ずっと夫婦だけで暮らすことを決めている場合も、家族構成に変化がないので購入しても支障は少ないかもしれません。あるいは、すでに夫婦の一方に持ち家があり、そこで新婚生活をはじめるということも考えられるでしょう。
第3位:どちらかの実家
5%と少数ですが、どちらかの実家に住むという回答もありました。家賃や物件購入費用が掛かりませんし、相手側の両親と仲がいいのであれば、一つの選択肢といえそうです。
その他:社宅など
就業先によっては社宅が用意されており、そこに住めるケースもあります。
間取りを決めるための5つのチェックポイント

新婚生活にどのような間取りが最適なのかは、人それぞれ異なります。以下のようなポイントから考えると、自分たちにあった間取りが明確になるでしょう。
お互いの生活リズムやライフスタイル
仕事などの関係からパートナーと就寝時間がズレていたり、お互いが在宅勤務だったり。あるいは、仕事の休日が合わないという場合は要注意です。こうした際は夫婦で寝室を分ける、お互いの在宅スペース(プライベート空間)を確保するなど工夫しないと、ストレスの原因になるかもしれません。
プライベート空間が必要か
新婚ですから、最初は「ずっと一緒にいたい!」と思うかもしれません。しかし、いざ一緒に暮らしはじめると、お互いの嫌なところが見えてきてしまい、ケンカが増えることもあります。そんなとき冷静になるためには、お互い別々の部屋があったほうがいいかもしれません。
寝室を分けるか一緒にするか
寝室を分けるなら、それぞれに部屋を確保しなければいけません。一方、寝室が一緒なら一部屋を寝室として、残りの部屋をどうするか考えられます。
子どもの予定はあるか
子どもが生まれる予定があれば、それを見据えた部屋数を確保した方がいいでしょう。ただし、小さいうちは子ども部屋を用意する必要がありません。成長に合わせて、後から広い間取りの家に住み替えるという選択肢もおすすめです。
住み替えの希望はあるか
近いうちに住み替える予定があるなら、最初はあえて広い間取りに住まなくても問題ないでしょう。多少の不便さは我慢し、住み替えに向けてお金を貯めるのも一つの方法です。
夫婦のライフスタイル別!おすすめの間取り

ライフスタイルによっても、快適に暮らせる間取りは異なります。ここで、いくつかケース別におすすめの間取りをご紹介します。
家賃を抑えたい&できるだけ顔を合わせたいなら「1LDK」
家賃を抑えたいなら、1LDKがいいでしょう。また、できるだけ夫婦で顔を合わせて過ごしたい場合も、1LDKならリビングやダイニング、そして寝室と一緒にいられます。
家賃を抑えながらもプライベート空間を確保したいなら「2DK」
2DKは1980年代に流行った間取りのため、築年数が経っている場合が多くなります。その分、家賃が押さえられるでしょう。部屋が2つあるので、それぞれに部屋をもってプライベート空間を確保することが可能です。
もっとも人気でバランスのとれた間取りがいいなら「2LDK」
新婚生活でもっとも人気な2LDK。寛げるダイニングやキッチンがありながら、プライベート空間も確保できる間取りです。寝室を分けることができますし、分けなくても残りの一部屋は多目的に使えます。
2DKと2LDKの違いはリビングの広さ
2DKと2LDKは、リビングがあるかどうかの違いです。通常、ダイニングとリビングが繋がっているので、寛げる空間を広く確保できるかどうかともいえるでしょう。
すぐに子どもの予定があるなら「3LDK」
子どもが生まれると、夫婦二人と比べて広いスペースが必要になります。成長すれば、子ども部屋も必要になるでしょう。そのため、すぐ子どもが生まれる予定があるなら、最初から3LDKに住んでおくとよいかもしれません。
結婚と同時に家を買った方がいい?
結婚する際には指輪に挙式、新婚旅行と、何かとお金がかかるもの。夫婦の貯金が十分にあり、親御さんからの支援も期待できるようであれば、家を購入する選択肢もありかもしれません。しかし、籍を入れるのと同時に家を購入するのは、なかなかハードルが高いという方が多いのではないでしょうか。アンケートのコメントにもあったように、「はじめは賃貸を借りて貯金をし、お金が貯まったタイミングや子どもが生まれた、または大きくなったタイミングで家を購入する」という流れが多いようです。
ただし、賃貸物件を借りるのもタダではありません。仲介手数料や礼金などの初期費用もかかりますし、安く済ませようと「間に合わせの家具や家電」を買ってしまうと、いざ新居を購入したときに不要になり捨ててしまった……というもったいないエピソードもよく聞きます。そして、もちろん引越しを考えた際にもお金が掛かるものです。
頭金や手数料など、初期コストは家を購入するほうがかかります。一方、生涯コストで考えると、賃貸物件を借りるより購入してしまった方がコスパは高いということも。自分たちに向いているのはどちらか、資金計画を立てしっかりと話し合って決めましょう。
まとめ
いかがでしたか?新婚生活といっても、仕事環境やライフスタイル等によって、最適な間取りは異なります。まずは実際の生活をイメージし、ここで解説した内容をもとに、自分たちに必要な間取りを検討してみてください。まずは多少の我慢はあっても、小さめの間取りで生活しながらお金を貯め、いずれ広い家に引越すというのも一つの方法です。本記事の内容を参考にしながら夫婦でしっかり話し合い、素晴らしい新婚生活をスタートできる物件を選びましょう。
<アンケート調査概要>
対象/全国20代〜80代の結婚経験者
調査方法/インターネットリサーチ
調査時期/2022年12月