水商売・夜職だと賃貸は借りづらい?入居審査や部屋探しのポイントを解説

そこで本記事では、水商売や夜職の方が賃貸物件を借りづらい理由や、入居審査に通りやすくするためのポイント、賃貸物件の探し方などをご紹介します。仕事柄、物件探しに難航している方や、水商売でもスムーズに入居まで進めたいという方はぜひ参考にしてください。
記事の目次
水商売・夜職だと賃貸が借りづらいといわれる理由
まずは、水商売・夜職の方が賃貸物件を借りづらいといわれる、主な理由について解説していきます。どれだけ人柄がよく誠実な対応をしていても、実際には仕事のイメージで判断されることは少なくありません。入居審査ではどのような観点で審査されているのか、以下の理由を参考にしてください。
収入が不安定だと判断される
水商売などの夜職に就いている方は、収入が不安定だと判断されがちです。一般的な昼職の会社員だと、勤務し続ければ会社が倒産しない限り安定した収入を得られます。しかし、夜職の場合は固定給ではないため、安定しているとはいえません。また、夜職に就いている方は勤務先が変わりやすいという印象も持たれています。収入証明書などの公的証明書が勤務先から発行されないケースでは、入居申し込み時に申告した収入を証明するものがありません。そのため、大家さんや管理会社に信用してもらえなければ、希望する賃貸物件に住むことが難しくなるでしょう。
生活時間が異なるため近隣トラブルを懸念される
昼職と夜職の方とでは生活リズムが異なります。夜職の方は深夜や早朝に自宅に帰ってくることになるので、小さいアパートなど外部の音が聞こえやすい環境だと、帰宅時の音が騒音に感じる入居者も少なくないでしょう。入居者に昼職の方が多い場合、生活時間が異なることで起こりえる近隣トラブルを懸念して、夜職の方の入居を断ることもあります。
犯罪に巻き込まれる可能性を懸念される
夜職の方に限ったことではありませんが、犯罪に巻き込まれる可能性があることも懸念材料の一つです。特に水商売などの仕事の場合、お店のお客さんに好かれてストーカー被害に遭うことも考えられます。ほかにも、出勤時間がわかりやすいため、部屋にいない時間を見計らって空き巣に入られてしまうリスクもあります。一般の昼職の方と比べて、このようなリスクが高いと判断されやすくなるでしょう。
喫煙者が多い傾向にある
水商売や夜職の方は、喫煙者が多いイメージを持たれているケースが少なくありません。最近では賃貸物件の室内外問わず、喫煙をNGとしているところが増えています。室内でタバコを吸うと、壁紙が黄ばむなど汚れが目立ってしまいます。室内清掃の費用がかかってしまうことや、火事の原因となることを心配している大家さんや管理会社がいることを理解しておきましょう。
大家さんや管理会社の意向で断られるケースもある
単純に、大家さんや管理会社の意向で入居を断られるケースもあります。以前、大家さんが水商売などの夜職の方に部屋を貸した際にトラブルへ発展した経験などがあれば、入居希望者の方がどれだけ素行がよく収入が安定していたとしても、夜職とわかった時点で断られる可能性も。自身の経験から、属性ごとにNGと決めていることもあります。
水商売・夜職で入居審査を通しやすくするには?

水商売・夜職の場合、先述のように審査に不利に働くことがあり、賃貸物件を借りづらい傾向にあります。しかし、入居審査を通しやすくするポイントがいくつかあります。具体的に、押さえておきたいポイントは主に以下の4つです。希望する賃貸物件に入居するために、審査が厳しそうな場合は以下のようなポイントを取り入れてみましょう。
職業をきちんと伝える
職業が不利になるかもしれないからと、本当の職業を隠すのは得策ではありません。嘘をついて審査に通ったとしても、あとで発覚した際に信用を失う可能性があります。職業をきちんと伝えることで、不動産会社から審査に通りやすいアドバイスがもらえることもあるでしょう。嘘をつかず、職業をきちんと伝えるようにしてください。
預金通帳を提出して貯蓄があることを証明する
無職やフリーターなどにも有効ですが、預金通帳を提出して貯蓄があることを証明するのも一つの方法です。家賃を滞納せず支払い続けられることを証明できれば、大家さんや管理会社にとってリスクを減らせるため安心材料になります。一般的に支払い能力があると認められる貯蓄額の目安は、賃料の2年分です。預貯金審査を受けられるか不動産会社に確認してみましょう。
親族に契約してもらう
自分で入居審査の通過が難しい場合には、親族に代理で賃貸借契約を結んでもらうことも可能です。賃貸借契約では入居者が契約者となることが一般的ですが、大家さんや管理会社が問題なければ契約者と入居者が違っていても問題ありません。ただし、まったく関係性のない人では難しいので、親や兄弟などの親族を代理に立てるようにしましょう。
賃貸保証会社を利用する
水商売・夜職の方が入居審査を受ける場合、連帯保証人だけでなく賃貸保証会社(家賃保証会社)に加入することで信用される可能性が高くなります。基本的に、賃貸保証会社に加入すれば大家さんや管理会社への家賃の支払いは保証されます。ただし、賃貸保証会社の審査に通過する必要があるため、場合によっては審査に通らない可能性があることも覚えておきましょう。
オフシーズンを狙う
一般的に、引越しが多いのは入学・就職シーズンの2~4月です。繁忙期は物件の競争率が高くなるため審査基準が通常より厳しくなることも考えられます。そのため、物件探しや引越しが集中する2~4月の時期は避け、6~8月や10~12月頃の閑散期といわれるオフシーズンを狙うようにしましょう。繁忙期では入居を断られるような賃貸物件も、審査が通りやすくなるかもしれません。
昼の仕事を始める
一時的にでも、昼の仕事を始めるのも一つの方法です。事務職や飲食店など、ひとつでも仕事をすることで、水商売などの仕事を記載・申告する必要はありません。ただし、昼と夜で働くことになると体力的に厳しくなってしまうので、それぞれの仕事や自身の生活リズムに無理のないよう調整しやすい仕事を探すことをおすすめします。
印象のよい服装や対応を心がける
水商売などの夜職に限ることではありませんが、審査に通りやすくするために、印象のいい服装や対応を心がけるようにしましょう。もっとも多くやり取りをする不動産会社は、直接審査に関わっているわけではありませんが、不動産会社から伝えられた情報が大家さんや管理会社の審査基準となることもあります。だらしない身なりやトラブルを起こしそうな態度を取ってしまうと、マイナスな印象を持たれてしまうため注意しましょう。
水商売・夜職で賃貸物件を探す方法
ここからは、水商売や夜職の方が賃貸物件を探す方法について解説していきます。普通に探していると、なかなか審査に通らず時間がかかってしまうこともあるでしょう。以下でご紹介するようなところで探すと、入居までスムーズに進む可能性が高くなります。
水商売・夜職歓迎の不動産会社を探す
なかには、水商売・夜職の方を歓迎している不動産会社もあります。実績があって入居審査に通りやすくなるようなノウハウを持っていたり、大家さんや管理会社との交渉が的確だったりするため、物件探しから審査、入居までがスムーズに進められる可能性が高くなります。積極的に相談にのってくれるところもあるので、探してみてください。ただし、高額な費用を取るような不動産会社もあるため注意が必要です。あらかじめ同エリアの家賃相場を調べたり、初期費用の内訳を確認したりするようにしましょう。
繁華街で物件を探す
繁華街にある賃貸物件は、水商売の方でも比較的借りやすい傾向にあります。エリアの特性上、夜職に理解のある大家さんが多く、マンションによっては同業者の人が多く住んでいることもあります。生活時間に大きなズレがなくなって懸念されがちな近隣トラブルなども起こりにくくなるため、大家さんにとっても入居者の方にとっても安心です。エリアで悩んだら、まずは勤務先から近い繁華街にある賃貸物件を探してみましょう。
入居審査でアリバイ会社を使ったらバレる?

水商売や夜職の方が賃貸物件を借りる際、入居審査をスムーズに通過するためにアリバイ会社を利用することがあります。ただし、アリバイ会社を利用しても必ず審査に通る保証はなく、落ちる可能性もあります。勤務先のホームページがない、あるいは違和感がある、在籍確認の電話対応が不自然などの理由からアリバイ会社の利用が疑われ、バレることもあるでしょう。以下ではアリバイ会社とはどんな会社なのか、利用したことがバレたときに起こり得ることについて解説します。
アリバイ会社とは?
アリバイ会社とは社会的地位を偽装する会社のことで、「在籍会社」とも呼ばれています。主な業務内容は、給与明細・在籍証明書・内定通知書などの証明書類の作成や、在籍確認の電話対応などです。賃貸物件においては入居審査を通過するため、無職や水商売など通常の審査では通りにくいとされる方々が利用することがあります。
アリバイ会社を使ったことがバレたら?
アリバイ会社を使って審査が通った場合、嘘をついて賃貸借契約を結ぶことになります。これは詐欺行為にあたるので、アリバイ会社の利用がバレたら退去を命じられる可能性があるほか、訴えられるかもしれません。また、不動産会社から信用を失うことで、横のつながりのある他の不動産会社でも物件を借りられなくなる可能性もあります。
アリバイ会社を利用してその場を凌ぐことができても、バレたときに大きなトラブルに発展することになるため、アリバイ会社は使わないようにしましょう。
この記事のまとめ
最後に、この記事のまとめとして、以下の内容について覚えておきましょう。
水商売・夜職の人でも賃貸物件を借りることはできる?
水商売・夜職の方でも賃貸物件を借りることは可能です。ただし、入居審査は昼職の会社員の方に比べて厳しめになります。物件の探し方を変えたり、審査に通りやすくするためのポイントを押さえて活用したりする必要があります。
水商売・夜職の人が入居審査で気を付けることは?
水商売などの夜職の方は、入居審査の際にどうしても職業を伏せがちです。審査の条件が厳しくなるとしても、職業はきちんと伝えましょう。預貯金が十分にあることを証明したり、保証会社に加入したりすることで、職業を理解したうえで審査に通る可能性があります。普段から良い印象が持たれるように身だしなみを整え、誠実な対応をすることも大切です。
賃貸の契約時にアリバイ会社を使ったらどうなる?
賃貸物件の入居審査や契約時にアリバイ会社を使うと、嘘がバレたときに契約解除や退去を命じられる可能性が高くなります。アリバイ会社を使うことは詐欺行為にあたり犯罪なので、利用せず正しい情報を申告するようにしましょう。
水商売などの夜職に就く方は、実態とは裏腹にいまだに仕事のイメージや収入の不安定さから賃貸物件を借りづらい状態です。そのような状況から、アリバイ会社を利用するケースも少なくありません。しかし、これは犯罪に手を染めてしまうことになるため、利用は避けましょう。数ある物件の中から水商売・夜職OKの条件が付いている物件を見つけることは簡単ではありませんが、その分野を得意とする不動産会社の力を借りたり、エリアを絞ったりして希望する賃貸物件を見つけてみてください。