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マンションリノベーション事例「柔軟生のある間取りで居場所がいっぱい!子どもとともに育つ家」

雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は千葉県流山市Iさんの事例をご紹介。中古マンションをリノベーションして作られた、窓際の家族共有のワークスペースでは奥さまが仕事をしている横でお子さんも一緒に勉強しているそう。つながりを意識した家は子どもたちの居場所も多く、見守る両親も楽しくなるような空間です。
(TEXT_ atsuko tanaka PHOTOGRAPH_ naoshi usuda)

  • 工事費:1200万円(税・設計料込み)
  • 千葉県流山市 Iさんの家
  • 夫42歳(会社員) 妻41歳(会社員)長男10歳 次男6歳(取材時)
  • 築年数:17年(2006年築)(取材時)
  • 専有面積:82.00㎡

時間と労力をかけて出合った地元・千葉の物件

Iさん夫妻は、小学5年生と1年生の子を持つ4人家族。数年前、転勤先の名古屋から、ようやく地元・千葉に戻れるめどがつき、浮上したのが持ち家の計画でした。「戸建てを建てる選択肢もありましたが、前から憧れていた中古マンションを購入してのリノベーションで、自分たちらしい家をつくろうということに」(奥さま、以下同)。
名古屋に住みながらリノベを進行したため、依頼先探しに苦労したそう。「物件探しから工事までワンストップサービスを行う数社に相談。打ち合わせから何から、ともかく遠いので難しいと言われ続けた中、唯一『大丈夫、できます』と力強い返事をくださったのがSHUKEN Reさんでした」と奥さまは振り返ります。物件探しでは室内や建物周辺の画像などを同社からたくさん受け取り、ピンときた物件のみ新幹線で内覧に。時間と労力をかけて出合ったのが、築17年の現在のマンションです。「4人家族に十分な80㎡以上の広さがあり、希望する間取りの変更も可能。またバルコニー前の木々の眺めも魅力的でした」。

【可変性】ワンルームの子ども部屋は将来2室に仕切って各自のドアから出入りOK

奥行きのある子ども部屋。将来2室に分けられるよう、壁の中央に厚い下地を入れてある。「壁ではなく収納家具で仕切るのもアリかなと考えています。いずれはベッドもこちらに移すことになるので、いろいろ思案中です」(奥さま、以下同)
奥行きのある子ども部屋。将来2室に分けられるよう、壁の中央に厚い下地を入れてある。「壁ではなく収納家具で仕切るのもアリかなと考えています。いずれはベッドもこちらに移すことになるので、いろいろ思案中です」(奥さま、以下同)
子ども部屋はドアを左右につけ、2室になった際、それぞれから出入りできる仕様に。壁につけた小窓を通じて、内部の気配をそっと感じ取れるようにした
子ども部屋はドアを左右につけ、2室になった際、それぞれから出入りできる仕様に。壁につけた小窓を通じて、内部の気配をそっと感じ取れるようにした
子ども部屋で遊ぶ4歳違いの仲よし兄弟。仕切りのない広々空間だから、カーペットを敷いてゆったり遊べる。移動のしやすさを考慮して、デスクや棚などは造り付けにせず置き家具を配置。スチール製の棚など、長く使っていけそうなものを選んだ
子ども部屋で遊ぶ4歳違いの仲よし兄弟。仕切りのない広々空間だから、カーペットを敷いてゆったり遊べる。移動のしやすさを考慮して、デスクや棚などは造り付けにせず置き家具を配置。スチール製の棚など、長く使っていけそうなものを選んだ
キッチンからはLD、窓際のワークスペースまで見渡せて、子どもたちと会話もしやすい位置関係
キッチンからはLD、窓際のワークスペースまで見渡せて、子どもたちと会話もしやすい位置関係

【つながり①】必ずリビングを通る動線だから見守りやすくて安心

ダイニングからリビング、子ども部屋へと緩やかにつながる間取り。「学校から帰って自分の部屋に行く際リビングを通ることになるので、顔を合わせられて安心です」
ダイニングからリビング、子ども部屋へと緩やかにつながる間取り。「学校から帰って自分の部屋に行く際リビングを通ることになるので、顔を合わせられて安心です」

【つながり②】多目的空間も子どもたちの居場所に。室内窓越しに様子を見守れる

窓際のワークスペースには、壁沿いにカウンターを造作。「私が日中テレワークをするほか、子どもたちも日々活用しています。長男は、ものを広げたい、集中したい、など状況に応じてこことダイニング、子ども部屋を自在に使い分けています」
窓際のワークスペースには、壁沿いにカウンターを造作。「私が日中テレワークをするほか、子どもたちも日々活用しています。長男は、ものを広げたい、集中したい、など状況に応じてこことダイニング、子ども部屋を自在に使い分けています」

子ども部屋はもちろんワークスペース、キッチンも子どもたちのお気に入り!

いくつか提案された中で採用したのは、子どもの成長に合わせて柔軟に変更していけるプラン。子ども部屋はいずれ仕切って、2つの個室にする計画です。また、バルコニーに面した小部屋は家族共用のワークスペースで、ここも子どもたちの居場所に。「日中私が仕事に使っていますが、彼らも大のお気に入り。次男は、私の横に座って漢字を勉強するのが日課です」。長男にいちばん好きな場所を聞くと、意外にも「キッチン」と即答。「料理男子なんです。このまま腕を磨いてほしいですね(笑)」と奥さま。居場所が多く、子どもたちも、見守る両親も楽しそうなI邸です。

キッチンとリビング、ワークスペースに囲まれたダイニングは、暮らしの中心的存在。子どもたちが動きやすいよう、家具を最小限にしている。唯一置かれたキャビネットは、奥さまが1年かけて探したというアンティークで、これまで集めてきた雑貨や植物などがセンスよく並べられている
キッチンとリビング、ワークスペースに囲まれたダイニングは、暮らしの中心的存在。子どもたちが動きやすいよう、家具を最小限にしている。唯一置かれたキャビネットは、奥さまが1年かけて探したというアンティークで、これまで集めてきた雑貨や植物などがセンスよく並べられている
和室の壁を取り払い、さらにワークスペースとの境に室内窓を設けたことで、光がよく入るLD。ソファはゲームが大好きな次男とご主人が特に愛用しているそう
和室の壁を取り払い、さらにワークスペースとの境に室内窓を設けたことで、光がよく入るLD。ソファはゲームが大好きな次男とご主人が特に愛用しているそう
左/ゆったりとした通路幅で移動しやすいキッチン。壁面にはDIYで木とアイアン素材のオープンシェルフを取り付け、「見せる収納」を実現した 右/L字型に設置されたパントリー。「正面から視線の届かないくぼんだ位置に、あまり見せたくないストック品などを収納できて助かっています」
左/ゆったりとした通路幅で移動しやすいキッチン。壁面にはDIYで木とアイアン素材のオープンシェルフを取り付け、「見せる収納」を実現した 右/L字型に設置されたパントリー。「正面から視線の届かないくぼんだ位置に、あまり見せたくないストック品などを収納できて助かっています」
左/室内ドア越しに光が射し込んで明るい玄関。室内ドア近くの引き戸を開ければ、洗面、浴室、ファミリークローゼット、さらにリビングに抜けられる 右/玄関近くの寝室は、シンプルに家族全員のベッドを並べた合宿所のような雰囲気。「中央のベッド2台は幅の狭いタイプ。子どもたちが小さい頃ぜんそくがひどかったので、夜間発作が起きたときに夫婦で同時にひとりずつケアできるように、こういう配置にしました」。今はふたりともよくなり、子どもたちのベッドは徐々に子ども部屋へ移す予定。「寝室に余裕ができたら、夫婦用の収納をつくる計画も」
左/室内ドア越しに光が射し込んで明るい玄関。室内ドア近くの引き戸を開ければ、洗面、浴室、ファミリークローゼット、さらにリビングに抜けられる 右/玄関近くの寝室は、シンプルに家族全員のベッドを並べた合宿所のような雰囲気。「中央のベッド2台は幅の狭いタイプ。子どもたちが小さい頃ぜんそくがひどかったので、夜間発作が起きたときに夫婦で同時にひとりずつケアできるように、こういう配置にしました」。今はふたりともよくなり、子どもたちのベッドは徐々に子ども部屋へ移す予定。「寝室に余裕ができたら、夫婦用の収納をつくる計画も」

クローゼットは2列配置で、通路としても機能。「洗濯スペースと連結しているので洗濯物を片付けやすく、とても重宝しています」 

左/トイレにはアイボリー系のクロスを貼って落ち着けるインテリアに 右/洗面室には造作カウンターを設置。ゆったりとして深さもある実験用シンクは、子どもの上履き洗いなどに便利だそう
左/トイレにはアイボリー系のクロスを貼って落ち着けるインテリアに 右/洗面室には造作カウンターを設置。ゆったりとして深さもある実験用シンクは、子どもの上履き洗いなどに便利だそう

建物データ

<建物規模>地上7階・地下1階建ての3階<設計期間>2019年11月〜12月<工事期間>2020年1月〜3月<設計・施工>SHUKEN Re

南側のLDと和室を広いLDに変え、コーナー窓のある一角をワークスペースに。キッチンはL字型を対面I型に変更し、パントリーを新設。南東側の洋室を子ども部屋とし、将来2室に仕切る計画。家の中央に設けた大型収納は、裏動線としても使える設計
南側のLDと和室を広いLDに変え、コーナー窓のある一角をワークスペースに。キッチンはL字型を対面I型に変更し、パントリーを新設。南東側の洋室を子ども部屋とし、将来2室に仕切る計画。家の中央に設けた大型収納は、裏動線としても使える設計

※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.48に掲載されたものを転載しています。
※relife+は、オンライン書店にてご購入いただけます。amazonで【relife+】の購入を希望される方はコチラ

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