
マンションリノベーション事例「20年以上住んだマンションを今を楽しめる住まいに」
雑誌「リノベで解決!50代からの家と暮らし。」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は東京都江戸川区Mさんの事例をご紹介。リノベーションではキッチンの向きを変え、和室の撤去で広くなったLDと向き合うような間取りに。エレガントな框つきの扉で統一された眺めのいいキッチンは、フラワーアレンジメント教室もできる開放的なLDKになりました。(text: atsuko tanaka photo: susumu matsui)
- 東京都江戸川区 Mさんの家
- 夫60代 妻50代 (取材時)
- 築年数:築25年(1998年築)(取材時)
- 専有面積:約70㎡
- デザイン:FILE
長女の独立をきっかけにリフォームを決意
新築時に購入したM邸のマンションは、現在築25年。長女が独立後、空いた部屋をご主人の仕事部屋にし、水回り空間をリフォーム。このリフォームをきっかけに、さらに住まい全体を見直すことにしました。
「スッキリと暮らせるように収納を充実させて、妻のフラワーアレンジメントの教室も開ける空間をと、一念発起しました」(ご主人)。
「長年続けてきた趣味を何か形にしたくて。実現するなら今かも、と思いました」(奥さま)。

フラワーアレンジメント教室もできる開放的なLDKに
リノベーションを依頼したのは、奥さまが「雑誌で家具のようなキッチンを見て、これだ、と思いました」というFILE。リノベではキッチンの向きを変え、和室の撤去で広くなったLDと向き合うよう間取りを変更。キッチンとLDは収納部が同じ面材、色、部材で統一され、機能的かつ洗練された空間に仕上がりました。
「素材や色など私の意向とはちょっと違う部分もありましたが、どちらかの意見を優先させないとまとまらなので(笑)、妻に任せました」
とご主人。
リノベでは、窓を二重サッシにし、壁などの仕上げ材は吸湿性に優れた素材を採用。「冬も暖かく、以前困っていた結露も解消。ずっと快適に暮らせそうです」と、住宅性能の向上にも喜ぶ夫妻です。
ここが変わった!5つのリノベーションポイント
After

花がより美しく見えるアクセントクロスを採用

部屋のように使えるキッチンは居心地も格別

キッチンにはたっぷりの収納を確保。「必要なものがすべて定位置に収められて快適」(奥さま)。既存の出窓を生かして植物を楽しめるスペースに
ニッチを巧みに使いフラットに収納

正面奥の壁面は、パイプスペースと柱のすき間を活用し電子レンジの定位置に。「くぼみを美しく仕上げるのに苦労しました」と石川さん。埋め込み式エアコンの囲い(手前上部)にスピーカーをスッキリ収めている点にも注目
ガラスドアとアーチ型の天井で開放感アップ

全面ガラスの引き戸は、光を奥まで届けるのに効果的。防音のために床を少し上げたので、天井を上げてアーチ型にして開放感をプラスした
キッチンを壁際に寄せておもてなししやすい空間に

Before


回遊できないので移動しにくく、光が入りにくいのも不満だった以前のキッチン。作業スペースが狭いのも悩みのタネだった

カウンターの上だけが開いているセミクローズキッチンで、会話はできるものの閉鎖的。隣の和室はあまり使用していなかった

和室があったため、リビングダイニングが細長く、家具を置くと圧迫感があり、動線もよくなかった
Mさん夫妻に聞きました!
Q 1 リノベーションのきっかけは?
「長女が独立したタイミングで、子ども部屋と水回りを中心にリフォーム。住み替えも検討しましたが、今後の暮らしを考え、一大決心してリノベーションすることに」(ご主人)
Q 2 50代を過ぎてやめたことは?
「安全面を考えて、大好きで何台も持っていた自転車を処分しました」(ご主人)。「リノベを機に、ものをためこむことをやめました。雑誌などはマメに処分するようにしています」(奥さま)
Q 3 暑さ、寒さの感じ方は?
「夫は暑がりで私は寒がり。リノベでLDKのドアを引き戸にしたことで風がよく抜けるようになったので、夏場はエアコンのつけっぱなしがなくなり、快適になりました」(奥さま)



建物データ
<建物規模>地上14階建ての7階 <設計期間>2018年6月~2019年5月<工事期間>2019年5月~9月<設計>FILE<施工>山口建設
※この記事は「リノベで解決!50代からの家と暮らし。」に掲載されたものを転載しています。
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