
マンションリノベーション事例「二世帯住宅から築46年のマンションに住み替え」
雑誌「リノベで解決!50代からの家と暮らし。」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は東京都北区Hさんの事例をご紹介。2人で住むには大きすぎる二世帯住宅から住み替え、マンションを購入。回遊しやすく、断熱性を高めたリノベーションで、どこにいても光が入る快適な住まいになりました。大谷石の壁や越前和紙を使った襖など、お気に入りポイントも満載です。(text miki matsuura photo koji yamada)
- 東京都北区 Hさんの家
- 本人69歳 長女37歳(取材時)
- 築年数:46年(1977年築)(取材時)
- 専有面積:約89㎡
- 設計・施工:エキップ
2人で住むには大きすぎる家から住み替え
3階建ての二世帯住宅に夫と2人の子ども、母の5人で暮らしてきたHさん。母と夫が亡くなり、子どもがひとり独立して、「長女と2人で住むには家が大きすぎたし、断熱性が低くて夏は暑く、冬は1階のお風呂が寒かった」と、住み替えを検討。住み慣れたエリアの近くで中古マンションを購入しました。リノベーションは、たまたま近所で見たリノベ済みマンションがいい雰囲気だったので、その設計・施工を手掛けたエキップに依頼することに。



回遊性を持たせ、断熱性も高めて快適に
購入したマンションは壁式構造のため大きな間取りの変更はできませんでしたが、「どの部屋もできるだけ明るく。全体が続いている感じにしたい」と要望。回遊しやすく、南側の3面の窓を生かして北側の玄関や廊下にも光が届くプランが実現しました。外部に面した壁には断熱材を入れ、すべての窓に内窓も設置しています。
「ゆったりとした玄関や、壁に大谷石を使用した洗面室なども気に入っています」
とHさん。どこにいても光が入り、心地よく過ごせる住まいになっています。
ここが変わった!6つのリノベポイント

開放感をプラスしたキッチン

キッチンは手元を隠しつつ、LDと緩やかにつながるスタイルに。機能的なシステムキッチンを採用し、背面には手持ちの食器棚を組み込んでいる。シンク上部の吊り戸棚は昇降式
土間を広げ、棚を設けた玄関

「玄関を広くしたい」というHさんの要望により土間を拡張し、ゆったりとしたスペースを確保。壁面には花などを飾れるオープン棚も
大谷石の壁で囲まれた洗面室

玄関を入ると正面に見える大谷石の壁の向こうは洗面室。壁の上部が開いているので、玄関の窓からの光が届く
棚と一体化した地窓のある寝室

4畳の和室から、寝室として使っている南側の和室を見たところ。襖で仕切れる和室をつなげることで、回遊性を確保した。地窓と棚を一体化し、小物を置けるようにしている
寝室とつながる4畳の和室

寝室とつながる4畳間には大きな本棚を設置。東の窓から明るい光が入り、読書をするのにぴったり
窓から光が入るようになった廊下

廊下から4畳間を見たところ。以前あった間仕切り壁を撤去して開口にしたことで、窓からの光が届くようになり、廊下がぐっと明るくなった
障子や襖を使って変化に富む空間に

Before




新しい住まいについてHさんに聞きました!
Q 1 新居の住み心地は?
「床暖房も検討しましたが、なくても十分暖かいし、結露もありません。冷え性じゃなくて断熱が必要だったんだね、と長女と話しているんです」と断熱対策の効果を実感しているそう。
Q 2 気に入っている素材は?
玄関に入ると正面に見える大谷石の壁。面積が広いと費用がかさむので半分にしようかと思ったが、全面に使って正解だった。和室の襖に使用している越前和紙も気に入っている。
Q 3 やめたこと、捨てたものは?
以前ほど使わなくなったので、お菓子づくりの道具を処分。「ガスコンロのグリルでちょっとしたケーキも肉も焼けるので、以前は持っていたオーブンを導入するのをやめてよかった」



建物データ
<建物規模>地上5階建ての2階<設計期間>2021年1月~6月<工事期間>2021年6月~9月<設計・施工>エキップ
※この記事は「リノベで解決!50代からの家と暮らし。」に掲載されたものを転載しています。
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