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【画像ぼかし付き】アリの駆除方法は?侵入経路や侵入させない方法も解説!

アリの駆除方法や侵入経路・侵入させない方法も解説!
暖かい時期になると、よく庭先や玄関などでアリを目にするようになるのではないでしょうか。「最近部屋の中でもアリを見かけるのは、どうしてなんだろう」と疑問を持ったことがあるかもしれません。

アリはいろいろな経路から容易に室内に侵入してきて、人間の食料を餌に大量発生します。大量発生したアリは見た目の気持ち悪さだけでなく、電化製品の故障などを引き起こす可能性も。アリによる被害に遭わないためにも、早めの対処が重要です。

本記事では、アリの駆除方法や部屋への侵入を防ぐ方法をご紹介します。また、賃貸物件でアリが大量発生した場合にはどう対処したらよいのかも詳しく解説します。

アリの基本的な駆除方法は?

アリは、巣ごと駆除するのが理想です
アリは、巣ごと駆除するのが理想です

アリは、巣ごと駆除するのが基本です。アリは主に「働きアリ」と「女王アリ」に区分され、私たちが普段目にすることが多いのは働きアリです。働きアリは外から巣へ餌を運搬し、女王アリは運搬された餌を栄養にして巣の中で卵をどんどん産み、巣を大きくしていきます。仮に巣の外で見かけた働きアリを駆除しても、女王アリが生存する限り巣は残るため、女王アリがいる巣ごと駆除しましょう。ここでは4つのアリの駆除方法をみていきます。

ひとつの方法で効果が見られない場合は、駆除方法を併用してみるのもよいでしょう。いずれも薬剤の説明書を事前によく読んでから使うようにしてください。

殺虫剤をまく

アリを駆除する方法として、殺虫剤を使います。殺虫剤にはエアゾールタイプと液体シャワータイプがあります。

まず、餌を運んでいるアリや行列を作っているアリを追って、巣穴を見つけましょう。巣穴を見つけたら、エアゾールタイプの場合はノズルを巣の内部に向けて噴射、液体タイプの場合は巣穴やその周辺に散布します。

殺虫剤をアリに直接かけても効果があります。壁の小さな隙間からアリが出入りしているのに巣が見えない時は、その壁の隙間や割れ目、潜んでいそうな場所などにノズルを直接差し込んで噴霧しましょう。

忌避剤をまく

アリの巣が家の中でなく庭先や玄関先など外にある場合は、家に入ってこないようにするのも有効です。

忌避剤は、アリを近寄らなくさせる忌避効果のある薬剤です。エアゾールタイプや粉剤タイプがあります。

エアゾールタイプはアリの侵入経路になりそうな窓やサッシ、床などに、粉剤は家の周囲や植木鉢、床下、通風口に散布します。

毒餌を置く

アリの巣の近くやアリの通り道になりそうな場所に毒餌を置く方法です。

巣に持ち帰った毒餌を食べたアリを徐々に死滅させて巣ごと全滅させます。吸蜜性のアリと、雑食性のアリのタイプにあった毒餌を選びましょう。

重曹を使用した毒餌の作り方

身近なものでは、重曹を使って毒餌を作れます。アルカリ性の重曹をアリが食べると体内で化学反応を起こし、死亡します。

重曹と砂糖を1:1の割合でよく混ぜて、アリの巣の近くやアリをよく見かける場所や通り道に散布します。

ホウ酸を使用した毒餌の作り方

ホウ酸を使っても重曹の毒餌と同じように、アリの毒餌を作れます。
ホウ酸と砂糖を少量の水で溶いて、段ボール片などに乗せアリの通り道に置いておきましょう。砂糖におびき寄せられたアリが巣へ持ち帰り、それを口にしたアリが死滅します。

洗剤で駆除する

殺虫剤をまきたくない場所は、食器用洗剤による駆除も可能です。食器用洗剤に入っている界面活性剤が、アリの気門と呼ばれる呼吸穴を塞ぎ、窒息死させられます。

洗剤と水を1:2の割合で薄めてスプレー容器に入れ、アリに直接吹きかけ駆除します。駆除後はアリと洗剤をよく拭き取りましょう。

しかしこの方法は、スプレーが直接かかったアリにしか効果がないため、ほかの方法との併用がおすすめです。

アリの主な侵入経路は?

アリは、新築や築浅、2階以上の居室にも発生します。アリはどのような侵入経路で家の中に入ってくるのでしょうか。主な3つの侵入経路を確認していきましょう。

壁の穴・窓の隙間

アリは体が小さいため、配管時にあけた穴や窓、サッシ、ドアや換気扇などのわずかな隙間からも侵入してきます。

侵入してきたアリによっては、室内の壁紙の裏や家具の隙間に巣を作るケースもあります。特に古い家屋は隙間も多いので注意を払っておきましょう。

ベランダ・玄関先の植木鉢

玄関先やベランダに置いておいた植木鉢の中や底に巣を作って繁殖しているアリもいます。

風の強い日や寒い日などに、室内に鉢を取り込んだ時、アリに気付かず室内に入れてしまうケースもあります。

帰宅時の衣類・ペット

外から帰ったあとのアウターやバッグにアリが紛れている場合や、お散歩、外遊び後のペットの身体に紛れて侵入するケースもあります。

特にペットの身体に紛れてしまった場合にはペットの不快感にもつながる可能性もあるため、外から帰った時はチェックするようにしましょう。

アリの発生や侵入を防止するには?

アリの発生・侵入を防ぐ方法をご紹介します
アリの発生・侵入を防ぐ方法をご紹介します

アリの侵入や発生を防ぐにはどうしたらいいのか、具体的な3つの方法をみていきましょう。

餌になるものを放置しない

食べ残しや食べかす、ゴミなど、アリの餌になりそうなものは極力放置しないようにしましょう。また、食品は密閉容器に入れる、袋の口は隙間なくしっかり閉じるなど、保存方法も見直しましょう。

侵入経路をふさぐ

パテを塗ったり窓や玄関用の隙間テープを貼ったりして、アリの侵入口になりそうな場所を極力ふさぎましょう。さらに残留性の高い殺虫剤などを併用散布して、アリが侵入してこないようにするのも有効です。

屋内外を掃除する

テーブルの下や床上にアリの餌になる食べかすやごみなどを残さないようにこまめに掃除をしましょう。

また、アリは一度餌を見つけた場所に道しるべとなるフェロモンを出して、餌の場所の目安にすることもあります。アリの行列ができるのはこのフェロモンのためです。

家の中でアリを見かけた際はその付近の拭き掃除をすることでフェロモンを取り除き、アリの再訪を防げます。

アリの駆除に適した時期は?

アリが活発になるのは春から秋、特に5月上旬~10月頃です。その時期にあわせて対策すると効果が出やすくなります。
アリは変温動物の一種のため、気温が下がる冬の時期になると活動が低下します。

【種類別】アリを駆除しないとどうなる?

アリを駆除しないとさまざまな被害が出る可能性もあります
アリを駆除しないとさまざまな被害が出る可能性もあります

私たちの身近にいるアリの食性は、大きく分けて雑食性と吸蜜性の2種類です。

また、アリはクロオオアリをはじめとする日本に元々いる在来種のほかに、近年テレビでも取り上げられ社会問題にもなっている外来種のアリもいます。

ここではアリの種類別による、想定される被害をそれぞれ見ていきましょう。

雑食性のアリ

雑食性のアリの一種であるオオズアリは、名前の通り頭部が大きいのが特徴です
雑食性のアリの一種であるオオズアリは、名前の通り頭部が大きいのが特徴です

雑食性のアリには、イエヒメアリ、オオズアリ、トビイロシワアリ、ルリアリなどがいます。

民家周辺に生息し、虫の死骸や蜜、食べ残しなど、どのような食糧にも群がり、餌を巣に持ち帰る習性があります。

とくにイエヒメアリは、土がなくても壁紙や家具の隙間に巣を作って大繁殖するため、駆除が難しいアリです。

また、ルリアリは肉食の傾向が強く、機械のグリス(潤滑油)も好むため、家電製品の中に巣を作り故障させることもあります。見つけたら速やかに駆除しましょう。

吸蜜性のアリ

吸蜜性のアリの一種であるトビイロケアリには羽があり、体全体が微細な毛で覆われています
吸蜜性のアリの一種であるトビイロケアリには羽があり、体全体が微細な毛で覆われています

吸蜜性のアリには、アミメアリ、トビイロケアリなどがいます。砂糖や蜜、アブラムシが分泌する甘露を好んで舐める種もいます。

雑木林に生息していますが、非常に優れた嗅覚を持っているので、家屋に侵入して菓子や砂糖に群がることもあります。

外来種のアリ

特定外来生物にも指定されている、アルゼンチンアリやヒアリがあげられます。輸入木材やコンテナの中に紛れ込んで上陸し、根本的な駆除が難しいアリです。

とくにヒアリは有毒で、ヒアリの毒針に刺されると体質によってはアナフィラキシーショックを起こすこともあり、非常に危険です。見かけた場合はすみやかに自治体に報告をしてください。

アルゼンチンアリには毒はありません。しかし、人に咬みつく場合もあるほど攻撃性や繁殖力が強く、生態系へ被害を与えることが懸念されています。

シロアリ

シロアリは「アリ」と名がつくため混同されがちですが、シロアリは分類学上、ゴキブリの仲間にあたります。一方でアリはハチの仲間にあたるため、まったく別種です。

シロアリは家の木材を食べることで住宅の耐久性を下げる害虫。雑食性で屋内に巣を作るアリはシロアリも餌として好んで食べるため、家の中でアリをよく見かける場合は、シロアリが潜んでいる可能性もあります。シロアリの食害を被る前に、プロの駆除会社へ床下点検や防除の依頼をしましょう。

賃貸物件でアリを見つけたら?

集合住宅でアリを見つけたら、大家さんや管理会社に報告しましょう
賃貸物件でアリを見つけたら、大家さんや管理会社に報告しましょう

賃貸物件でアリの大量発生を見つけた場合は、どのように対処したらよいのか確認をしていきましょう。

大家さん・管理会社に連絡する

アリが大量に発生したら、どこで、どれくらい、どこからアリが侵入してくるのか、わかる範囲でできるだけ詳しい状況を大家さんや管理会社に連絡してください。

可能であれば、写真を撮影してアリの種類も確認して報告できるとより早い対処が可能です。

アリが発生した理由や状況次第で、アリの駆除作業をおこなってくれたり、駆除費用を負担してくれたりするケースもあります。

専有部分に侵入させないようにする

アリの発生場所が共用部分の場合、専有部分(部屋)に侵入させない対策も重要。

極力ドアや窓を密閉して、市販されている窓や玄関用の隙間テープと忌避剤を併用してアリの侵入を防ぎましょう。

自分の不注意でアリを発生させてしまった時は?

発生したアリの経路をたどってみたら、自分の食べ物やゴミの放置が原因であるケースも。

大家さんや管理会社によりますが駆除費用を自己負担しなければならない可能性もあります。普段からアリに侵入されないように部屋の掃除はこまめにおこないましょう。

アリの駆除に関してよくある質問

アリの駆除でよくある質問としてまとめました。
アリの駆除でよくある質問としてまとめました

アリの基本的な駆除方法は?

殺虫剤を使ってアリの巣ごと駆除します。重曹やホウ酸を使った毒餌も有効です。

屋内にアリを侵入させたくない場合は、侵入経路となりうる場所に忌避剤を散布しましょう。室内に侵入したアリをとにかく駆除したい場合は、殺虫剤をまきます。

駆除剤がすぐに手に入らない時は食器洗用洗剤を水で1:2の割合で薄めたものを散布するのも有効です。

アリの駆除に適した時期は?

アリの駆除は春から秋の、アリが活発に活動している時期が適しています。気温が下る冬の時期はアリの活動量が減り、餌もあまり食べなくなるので駆除するのが難しくなります。

賃貸物件でアリの大量発生を見つけたら?

まずは、どこでアリが大量発生しているのか、その状況を大家さんや管理会社に早めに連絡をとって報告しましょう。

専用部分(部屋)の外で大量発生したアリが侵入しそうな時は、隙間テープをドアや窓に貼ったり、忌避剤を併用したりして対策しましょう。

まとめ

大量発生したアリは気味が悪いだけでなく、建物や人にもいろいろな被害を及ぼす可能性も。屋内に営巣したアリを放置しておくと繫殖してしまうため、アリを発見したら、速やかな対処が必要です。賃貸物件の場合は、自ら対処するのみでなく、大家さんや管理会社への連絡もおこないましょう。

また、アリが活発に活動する春から秋にかけては駆除のチャンスです。
今回ご紹介した方法で、適切に駆除していきましょう。

有賀 照枝

執筆者

有賀 照枝

整理収納コンサルタント・ハウスクリーニング技能士

株式会社ハート・コード代表取締役。2007年から家事代行・整理収納サービス開始。現場をよく知る整理収納のプロとして、セミナー講師、ジュピターショップチャンネルなどメディア多数出演中。部屋磨きは自分磨き・職場磨きはスタッフ磨きに通じるがモットー。著書「片付けが苦手な子が驚くほど変わる本」(青春出版社)。

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