新築・中古住宅取得にかかる税金の違いは?住宅ローン控除を含めて徹底解説!
本記事では、不動産購入にまつわる主要な税金と住宅ローン控除で、新築と中古ではどのくらい金額差が出るのかを比較して解説します。住宅購入をトータルコストで考えたい方は必見です。
記事の目次
住宅購入にまつわる税金の種類と概要

住宅購入を検討する際、多くの人がまず意識するのは物件価格でしょう。物件価格は住宅購入費用の大部分を占めます。しかし、実際の住まい探しで忘れてはならないことは、物件代金以外に発生する諸費用と税金の存在です。
諸費用には、不動産会社に支払う仲介手数料や、住宅ローンを組むための事務手数料・保証料、さらには火災保険料などが発生します。加えて税金もかかりますが、住宅購入にかかる税金は、大きく分けて購入時にかかるものと購入後にかかるものの2種類です。本章ではそれぞれの概要をみていきましょう。
購入時にかかる税金(初期費用)
物件を取得するタイミングで発生する主な税金は、以下のとおりです。
- 不動産取得税
- 登録免許税
- 消費税
- 印紙税
不動産取得税は土地や建物の取得に対して、都道府県が一度だけ課す地方税になります。入居後、数カ月から1年後くらいに納税通知書が届くことが一般的です。登録免許税は、土地や建物の所有権を登記する際にかかる国税です。住宅ローンを借りる際の抵当権設定にも必要になるでしょう。消費税は建物の代金や、仲介手数料、融資手数料などにかかる税金です。印紙税は、売買契約書や住宅ローンの契約書(金銭消費貸借契約書)に印紙を貼って納める税金で、契約金額に応じて税額が決まります。
購入後にかかる税金(維持費)
住宅購入では、購入時だけでなく、住み始めてからも税金がかかります。代表的なのは、固定資産税と都市計画税です。
固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に対して、市町村が課す税金です。都市計画税は市街化区域内に物件がある場合に、固定資産税とセットで徴収される地方税です。
これらの税金は、新築か中古かによって軽減措置の内容や、課税されるかどうかが大きく異なります。次章では、新築・中古で具体的にどう変わるのかを深掘りしていきましょう。
新築・中古物件購入時にかかる不動産取得税

不動産を取得した際、忘れた頃にやってくる大きな出費として不動産取得税が挙げられます。これは売買や贈与、新築などで不動産を取得した際、その所在地の都道府県に納める地方税になります。一度きりの納税であるため、見落としやすい点には注意が必要です。
建物の築年数や条件によっては、数十万円単位の差が生まれるケースも珍しくありません。しかし、税金には手厚い軽減措置が設けられており、正しく理解して申告すれば、税負担を抑えられます。本章では、新築と中古でわかれる控除額の壁や、具体的な計算方法、注意点をみていきましょう。
不動産取得税とは
不動産取得税とは、土地や建物を取得した際の経済的負担力に着目して課される税金です。有償・無償を問わず、登記の有無も関係ありません。売買、交換、贈与、あるいは家を新築・増築した際に一度だけ発生します。特徴は、取得してから数カ月から1年程度経ったあとに、都道府県から納税通知書が届く点です。
不動産取引の決済時には、印紙税や登録免許税などの諸費用を支払いますが、不動産取得税はあとからくる請求のため、資金計画から漏れてしまう場合もあるでしょう。ただし、相続による取得は原則、非課税となります。居住用に取得する場合には、建物の面積や築年数、耐震基準などの要件を満たすと、税金がゼロ、あるいは大幅に減額される仕組みが整っています。
計算の仕組みと新築・中古の違い
不動産取得税の基本的な計算式は、以下のとおりです。
税額 =(固定資産税評価額 - 控除額)× 税率
なお、標準税率は4%ですが、2027年3月31日までに取得した住宅・土地では、特例により3%に引き下げられています。
不動産取得税でカギとなるのは、建物の固定資産税評価額から一定額を差し引ける軽減措置です。
【新築】
新築住宅には一律で1,200万円の控除が適用されます。長期優良住宅は1,300万円です。新築一戸建ての場合、建物自体の評価額が1,200万円程度に収まる場合もありますが、そのケースでは税額は0円になるでしょう。
【中古】
中古住宅も控除がありますが、金額は新築日により段階的に決まります。1997年(平成9年)4月以降の物件なら新築と同じ1,200万円です。しかし、それ以前に建てられた物件は築年数が古いほど控除額が減り、税負担が増える傾向にあります。
具体例で見る不動産取得税の差
【前提条件】
建物の固定資産税評価額が1,500万円の住宅を購入する場合(税率3%)
【新築】
(1,500万円 - 1,200万円)×3% =9万円
※長期優良住宅なら控除1,300万円のため、税額は6万円まで下がります。
【中古】(築年月1982年1月)
1982年築の場合、自治体によりますが控除額は420万円程度まで下がります。
(1,500万円 - 420万円)×3% = 32万円
同じ評価額の建物でも、築年数が古い中古物件は新築に比べて20万円以上も税負担が重くなる可能性があります。
軽減措置は申告が必要
注意点は、これらの軽減措置は自動的に適用されない場合がある点です。原則、不動産を取得してから一定期間内に都道府県税事務所へ申告書を提出しなければなりません。申告を忘れると、軽減前の高額な請求書が届いて驚くでしょう。なお、あとから還付申請することも可能ですが、手間がかかります。また、住宅が建っている土地には別途、大きな軽減措置があります。建物と土地で要件が異なるため、併せて確認しておきましょう。
新築・中古物件購入時にかかる登録免許税

不動産を購入した際、自分の権利を公に示す登記のプロセスで発生するのが登録免許税です。印紙税などと並び、決済時にその場で支払う性質があるため、住宅購入の諸費用のなかでも特に実感が湧きやすい項目となるでしょう。
この税金は、同じ不動産でも、建物の名義をどのように登録するかなどの所有権の種類や、建物の耐震基準により、税率が変化する点に注意が必要です。2026年度の税制改正でも、土地の軽減措置が2029年度(令和11年)3月末まで延長されるなど、政策的な配慮が強く反映されています。本章では、新築と中古で分かれる税率の境界線や、注意点をみていきましょう。
登録免許税とは
登録免許税とは、不動産や会社などの情報を登記簿に記録する際に国に納める国税です。不動産取引では主に、土地を買った時、建物を建てた時、中古住宅の持ち主が変わった時、住宅ローンを借りて抵当権を設定した時などのタイミングで課税されます。
この税金の役割は、単なる手数料ではなく、国が登記をおこなう公的なシステムを維持・管理するための財源です。通常、登記手続きは司法書士に依頼するため、司法書士への報酬とあわせて登記費用に一括されて請求されるでしょう。
住宅用家屋の場合、床面積が50平方メートル以上になっている、自分が住むためのものになっている点など、一定の要件を満たせば住宅用家屋証明書を取得して大幅な軽減措置を受けられます。この軽減措置があるおかげで、多くのマイホーム購入者の税負担は本来(本則)よりも低く抑えられるでしょう。
計算の仕組みと新築・中古の比較
登録免許税は、以下の式で計算されます。
税額 = 課税標準(固定資産税評価額)× 税率
建物の登記にかかる登録免許税は、建物の名義をどのように登録するかで本則税率が変わります。
【新築保存登記】
新しい建物を初めて登記するには所有権保存登記をおこないます。本則は0.4%ですが、2027年3月末までの軽減措置があるため税率は0.15%です。
【中古移転登記】
前の所有者から名義を移す所有権移転登記となり、本則は2.0%と高めです。しかし、2026年度の税制改正でも延長された軽減措置により、1982年以降の新耐震基準を満たせば0.3%まで下がります。
具体例で見る登録免許税の差
【前提条件】
建物の固定資産税評価額が2,000万円の住宅を登記する場合
| 物件の種類 | 登記の種類 | 適用税率 | 税額 |
|---|---|---|---|
| 新築 | 保存登記 (軽減あり) |
0.15% | 3万円 |
| 中古 (新耐震) |
移転登記 (軽減あり) |
0.3% | 6万円 |
| 中古 (旧耐震等) |
移転登記 (軽減なし) |
2.0% | 40万円 |
軽減措置が受けられる中古物件なら新築との差はわずかですが、耐震基準を満たさない古い物件では37万円もの差が開いてしまいます。中古購入時は、軽減税率の対象となる新耐震基準かをチェックすべきです。
登録免許税の軽減を受けるには住宅用家屋証明書が必要
登録免許税の軽減を受けるには、市区町村が発行する住宅用家屋証明書が必要です。この証明書は、登記申請時に法務局へ提出する必要があります。あとから「実は要件を満たしていたから返金してほしい」などの還付申請は原則認められないため、事前の準備が欠かせません。また、中古物件で1981年(昭和56年)以前の旧耐震物件でも、耐震基準適合証明書を取得している場合などは軽減対象となる可能性があります。購入前に不動産会社や司法書士に確認し、資金計画に反映させておきましょう。
新築・中古物件購入時にかかる消費税と印紙税

物件情報を見ていると、消費税が含まれているものと、そうでないものがある点に気づくことでしょう。不動産取引では、消費税と契約書に貼る印紙税は、物件が新築か中古かによって変わります。特に、中古なら消費税がかからないため、建物価格が高額になるほど大きなメリットとなるでしょう。本章では、新築と中古で分かれる、消費税10%と仲介手数料3%の損得ラインや、電子契約の普及で変わりつつある印紙税のルールを具体的なシミュレーションを交えて解説します。
消費税とは
消費税は、国内で事業者が対価を得ておこなう取引に対して課される税金です。不動産取引では、土地は非課税でも、建物は課税対象な点に注意しましょう。売主が事業者なら消費税がかかりますが、個人の場合は消費税がかかりません。マイホームの買い替えなどで個人が売主となっている中古物件は、建物部分も非課税となるため、大きな節税効果が生まれます。
購入時の消費税具体例
新築の場合、売主が事業者のため、建物代金に10%の消費税がかかります。一方中古は、売主が個人の場合、建物代金に消費税はかかりません。
具体的に消費税を計算してみましょう。例えば、土地を除いた建物価格が3,000万円の物件があると仮定します。その場合の消費税は以下のとおりです。
| 建物価格 | 消費税(10%) | |
|---|---|---|
| 新築(売主直販) | 3,000万円 | 300万円 |
| 中古(個人間売買) | 3,000万円 | 0円 |
中古でも消費税がかかるケースもあるため、中古であれば必ず消費税がかからないと思い込むのは危険です。中古物件でも、売主が不動産会社の場合、リノベーション済み物件でも建物代金に10%の消費税がかかります。この場合、消費税がかかるうえに、場合によっては仲介手数料も発生する可能性があるため、事前に売主は誰かを確認するようにしましょう。
なお、物件購入には、消費税に加えて仲介手数料がかかります。
不動産購入時にかかる仲介手数料については、以下の記事で詳しくご紹介していますのであわせてご覧ください。
印紙税とは
印紙税は、不動産売買契約書や住宅ローンの借用証書(金銭消費貸借契約書)など、特定の文書を作成した際に課される国税です。税額は契約書に記載された金額によって段階的に決まります。契約書に収入印紙を貼り、消印(割印)をして納付します。近年では、タブレットなどを用いた電子契約を採用するケースが増えてきました。電子データによる契約であれば印紙税が非課税になります。現在は紙の契約か電子契約かで、数万円のコスト差が生じる時代です。なお、印紙税は物件が新築でも中古でも金額に差はありません。
印紙税の金額
契約金額(2027年3月末までの軽減税率適用時)事例は以下です。
| 契約金額 | 印紙税額 |
|---|---|
| 1,000万円超 5,000万円以下 | 1万円 |
| 5,000万円超 1億円以下 | 3万円 |
なお、紙の契約書の場合、売主用と買主用の2通作成するなら、それぞれに印紙が必要です。
新築・中古物件購入後にかかる固定資産税と都市計画税

不動産を購入したあとに発生する税金のなかで、長く付き合わなければならないのが固定資産税と都市計画税です。これらは、物件を持っているだけでかかる税金で、無視できない家計のランニングコストになります。
注目すべきは、新築住宅に適用される3〜5年間の半額特例です。強力な優遇措置のおかげで、新築当初は驚くほど税額が低く抑えられます。しかし、特例が切れるタイミングで税額が倍増したと勘違いすることも。
一方、中古住宅は経年劣化によって評価額そのものが下がっているため、長期的な支払い計画が立てやすい点がメリットです。本章では、新築と中古で異なる税額の推移と、市街化区域ならではの街づくりの税をみていきましょう。
固定資産税とは
固定資産税は、毎年1月1日時点の土地や建物の所有者に対して課される地方税です。税額は、市町村が決めています。ただし、東京都23区に関しては、区ではなく都が徴収しています。不動産の価値を評価した固定資産税評価額が基準です。この税金は、地域の教育、福祉、公園、道路の整備など、私たちの暮らしに直結する公共サービスの財源として活用されます。
都市計画税とは
都市計画税は、道路の整備や公園の建設、下水道の整備などの、都市計画事業や土地区画整理事業の費用に充てられる地方税です。市街化区域内に所在する不動産にのみかかるため、郊外の市街化調整区域などに家を建てる場合は発生しません。固定資産税とあわせて納税通知書が届くため、合算して家にかかる年間の維持費ととらえる必要があります。
計算の仕組みと新築・中古の違い
これらの税金は、以下の計算式で算出されます。
固定資産税 = 課税標準額 × 1.4%(標準税率)
都市計画税 = 課税標準額 × 0.3%(制限税率・自治体により異なる)
新築住宅には、居住部分の床面積120平方メートルまでの分、固定資産税が3年間半分に減額する強力な特例があります。また、新築マンションの場合は5年間です。一方で、中古にはこのような期間限定の半額特例はありません。中古は、建物は年数が経つほど経年減点補正率によって評価額自体が下がっていくため、新築当初のような高い税額にはなりにくいことが特徴です。
一方、都市計画税には原則、固定資産税のような新築限定の建物半額軽減はありません。土地は新築・中古を問わず小規模住宅用地(200平方メートル以下)なら、課税標準額を3分の1に減額する軽減措置が適用されますが、建物は新築でも当初から満額の負担になる場合が多く、注意が必要です。
具体例で見る建物分の税額推移
【前提条件】
建物評価額 2,000万円の一戸建てを購入した場合
| 時期・物件の状態 | 固定資産税(建物) | 都市計画税(建物) | 合計負担額(目安) |
|---|---|---|---|
| 新築 (1〜3年目) |
14万円 (半額軽減) |
6万円 (軽減なし) |
20万円/年 |
| 新築 (4年目以降) |
25.2万円 (※1) |
5.4万円 (※1) |
30.6万円/年 |
| 中古 (築15年) |
14万円 (※2) |
3万円 (※2) |
17万円/年 |
※1:評価額が1,800万円に下がったと仮定。固定資産税の軽減終了により税額が跳ね上がる。
※2:経年劣化で評価額が1,000万円まで下がっていると仮定。
新築は4年目に税額が10万円以上跳ね上がる感覚になります。対して中古であれば、当初から評価額が下がっているため、大きな変動がなく安定します。
評価替えと税額上昇のリスク
固定資産税の評価額は、3年に一度評価替えがおこなわれます。基本的には建物は古くなるほど安くなりますが、土地の価格が上昇している地域では、建物の減税分を土地の増税分が上回ってしまうかもしれません。
また、新築時に長期優良住宅の認定を受けている場合は、固定資産税の半額期間が通常3年のところ5年、マンションの場合は5年から7年に延長されます。中古物件を購入する際も、その物件がかつてどのような認定を受けていたかを確認すると、過去の税額推移を予測できるでしょう。
新築・中古物件の住宅ローン控除の違い

これまで解説してきた不動産取得税や固定資産税は、家を持つと発生するコストでした。しかし、これらとは反対に、税額控除により還付につながる制度も存在します。代表例が住宅ローン控除(減税)です。本章では、住宅ローン控除の仕組みや計算方法、新築・中古で控除額がどのように異なるかを解説します。
住宅ローン控除とは?
住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用してマイホームを新築・購入、あるいはリフォームをした際に、一定期間にわたって所得税から控除できる制度です。特徴は、所得から差し引く所得控除ではなく、算出された税金そのものから直接引く税額控除であることです。
その年の所得税から全額を差し引けなかった場合は、翌年分の住民税からも一定額が差し引かれます。会社員の場合、1年目は確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整で還付が受けられるため、家計の負担軽減につながるでしょう。2026年現在の制度では、住宅の省エネ性能が控除額に直結するようになり、環境性能が高い家ほど、借入限度額が大きく設定されています。
計算の仕組みと新築・中古の比較
住宅ローン控除の計算はシンプルですが、物件の性能によって上限が変わる点に注意しましょう。年間控除額は以下の計算で算出できます。
年間控除額 = 年末のローン残高(借入限度額が上限)× 0.7 %
続いて、新築と中古の控除期間と上限額をみてみましょう。
【新築・買取再販住宅】
控除期間は原則13年間です。借入限度額は、長期優良住宅なら5,000万円(子育て世帯・若者夫婦世帯の場合、以下※3)か、4,500万円(その他の世帯、以下※4)、ZEH水準住宅で4,500万円(※3)か、3,500万円(※4)と高く設定されており、場合によっては年間30万円以上の還付が見込めます。
【中古住宅(個人売買)】
これまでは控除期間10年、限度額2,000万円が一般的でしたが、2026年度税制改正で省エネ性能が高い中古住宅は期間が13年に延び、限度額も拡充されました。例えば、長期優良住宅やZEH水準住宅で4,500万円(※3)か3,500万円(※4)になっています。
具体例で見る控除額の差
前提条件は、年末のローン残高が4,000万円、所得税・住民税を十分に納めているものとします。
【新築(長期優良住宅)の場合】
4,000万円 × 0.7% = 28万円/年
13年間で364万円 の減税効果になります。
【中古(省エネ性能なし・築年1982年など)の場合】
借入限度額が2,000万円に制限されるため、
2,000万円(上限)× 0.7% = 14万円/年
10年間で140万円 の減税効果になります。
同じ4,000万円の借入をしていても、物件の性能や築年数に応じて200万円以上も戻ってくる税金が変わる可能性があります。
新築でも中古でも納税額が上限になる点に注意
住宅ローンの計算上の控除額は必ずしも全額戻ってくるとは限りません。住宅ローン控除はあくまで、自分が支払った税金から戻す仕組みです。例えば、控除額が28万円あっても、自分の所得税と住民税(控除上限)の合計が20万円なら、還付されるのは20万円です。
共働きでペアローンを組む場合は、夫婦それぞれの納税額に合わせて借入比率を調整すれば、控除を無駄なく使い切れます。また、2024年以降に建築確認を受ける新築住宅は、一定の省エネ基準を満たさなければ控除額が0円になるので注意しましょう。
新築と中古の税金の違いに関するよくある質問
新築と中古の税金の違いに関するよくある質問をまとめました。
住宅購入ではどのような税金がかかりますか?
住宅購入時の税金は取得時と保有時の2段階に分類されます。取得時にかかるのは、印紙税、登録免許税、不動産取得税、さらに建物代金などへの消費税です。これらは初期費用で必要になるため資金計画に組み込んでおきましょう。一方、保有中は固定資産税と都市計画税が毎年発生し家計を圧迫します。各税金は新築か中古か、また物件の性能や築年数によって軽減措置が大きく異なるため、事前の把握が不可欠です。
不動産取得税は新築と中古でどのように違いますか?
不動産取得税は、取得後しばらくして都道府県から届く地方税です。新築住宅は1,200万円、長期優良住宅は1,300万円の控除が受けられ、税額がゼロになるケースもあります。対して中古住宅は、築年数が古いほど控除額が段階的に減るため、同じ評価額でも新築より税負担が重くなるかもしれません。軽減を受けるには自治体への申告が原則必要です。万が一、忘れた場合は高額な通知が届くため注意しましょう。
登録免許税は新築と中古でどのように違いますか?
登録免許税は、不動産の所有権を登記する際に国へ納める税金です。新築物件は保存登記(税率0.15%)、中古物件は移転登記(税率0.3%)となり、名義登録の種類で税率が異なります。中古物件では、1982年以降の新耐震基準を満たさない古い物件の場合、軽減措置が受けられず税率が2.0%の本則税率が適用されることに注意しましょう。軽減を受けるには住宅用家屋証明書を登記時に提出する必要があるため、事前の準備が不可欠です。
消費税と印紙税は新築と中古でどのように違いますか?
消費税は、建物代金に対して課税されます。新築や買取再販物件は売主が事業者のため10%の消費税がかかりますが、個人が売主の中古物件は非課税です。そのため、建物価格が高いほど中古の割安感が強まるでしょう。一方、印紙税は契約書に貼る税金で、金額に応じて税額が決まり、新築・中古による差はありません。特に、近年普及している電子契約を選択すれば非課税にできるため、契約形態によるコスト差に注目が集まっています。
固定資産税と都市計画税は新築と中古でどのように違いますか?
固定資産税と都市計画税は、所有期間中は必ず発生するランニングコストです。新築には建物分の税額が3〜5年間半分になる強力な軽減措置がある点が異なります。ただし、特例終了後は税額が倍近くに跳ね上がるため、資金計画に注意しましょう。一方、中古にはこの特例はありません。しかし、経年劣化により評価額自体が下がっているため、当初から税負担が低く、将来にわたって支払い額が安定するメリットがあります。
住宅ローン控除は新築と中古でどのように違いますか?
住宅ローン控除は、ローンの年末残高の0.7%を所得税などから直接差し引くキャッシュバックのような制度です。新築は原則13年間の控除を受けられ、省エネ性能に応じて高い借入限度額が設定されます。中古も2026年の改正で高性能物件なら13年間の控除が可能です。一般的には期間10年・限度額2,000万円となるケースも多いです。物件の性能次第で還付総額に200万円以上の差が出るため、性能選びが節税の鍵となります。
まとめ
住宅購入にまつわる税金にどのような違いがあるか、新築と中古で比較しました。新築は住宅ローン控除や固定資産税の軽減が手厚く、初期のランニングコストを抑えられる魅力があります。一方の中古は、建物への消費税がかからないケースが多く、評価額の安定により長期的な支出が見通しやすい点が魅力です。さらに2026年度の住宅ローン控除改定では、中古でも省エネ性能が高ければ新築並みの控除を受けられるなど、選択肢が広がっています。
新築と中古の選択は、物件価格だけでなく、その後の税制メリットを含めたトータルコストで見極める視点が欠かせません。それぞれの税金の特徴を正しく理解し、入居後の生活まで見すえた賢い住まい選びを実現しましょう。
物件を探す
注文住宅を建てる

執筆者
民辻 伸也
宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
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