スローライフとは?田舎暮らしとの違いや始め方・住まいの選択肢をご紹介

記事の目次
スローライフとは

スローライフとは、日々の暮らしを丁寧に過ごす生活スタイルをいいます。一日中だらだらと過ごすという意味ではなく、自分のための時間をつくり、心の余裕を楽しみながらマイペースに過ごす生活様式です。
スローライフと田舎暮らしとの違い

スローライフと聞いて、田舎暮らしを想像する人も多いでしょう。しかし、この2つには違いがあります。スローライフとは、時間にとらわれない丁寧な暮らしのことを指します。田舎で暮らせば、自然とスローライフにつながる場合もありますが、田舎に移住しても忙しく余裕がない生活になってしまっては、スローライフとはいいにくいでしょう。反対に、本質をきちんと把握し自分の時間を大切にする意識を持てば、都会でもスローライフは可能です。
スローライフの始め方

スローライフを始めるには、現在の生活や人間関係、住環境を見直し、自分の時間をつくっていくことが大切です。具体的に見てみましょう。
生活を見直す
まずは、時間、お金、情報、仕事に分けて生活を見直していきます。
時間の使い方
スローライフを送るには時間の使い方が重要です。生活にメリハリをつけ、仕事もしっかりとこなしながら、自分に使える時間を確保しましょう。早起きをして散歩をしたり、いつもより時間をかけて料理をしたり、読書をしたり、ゆっくりとお風呂に入ったり。自分が楽しいと思えて、幸せを感じることがスローライフの第一歩です。
お金の使い方
スローライフを実現するためには、お金の使い方も重要です。家賃や食費などの日々の出費を確認して、抑えられる箇所がないか見直してみましょう。例えば外食を減らして自分で時間をかけて料理をすることも、食費の削減ができ、スローライフの実現につながるでしょう。しかしこの際、無理に削る必要はありません。心に余裕が持てる範囲での実践をおすすめします。
情報の取り入れ方
スローライフはSNSやニュースサイトの頻繁なチェックを避け、情報過多にならないことが大事です。世界のニュースや刺激的なコンテンツが意図せずに目に入ってくる現代では、情報疲れをしてしまうこともあるでしょう。自分に本当に必要な情報は何かを考え、不要な情報をシャットアウトし、自分自身が真摯に向き合えるものを探してみましょう。
仕事
自分に合っていない仕事は、スローライフをするうえで阻害となるものの一つです。生活していくにはお金を稼がなければなりませんが、現在の仕事の環境や内容を見直し、「激務でつらい」「楽しくない」という思いがあれば転職を考えるのもよい方法でしょう。
自分に合った勤務形態や時間の使い方で働くことができれば、スローライフにつながるでしょう。すぐに転職が難しい場合は、将来に向けて資格の勉強やスキル習得をしておくのもおすすめです。
人間関係を見直す
スローライフに大切なのは、自分にとって心地よい人間関係をつくることです。まず、自分がどのような人たちと関係を築きたいのかを考え、改善点を見つけましょう。悩みやストレスは1人で抱えず、信頼できる相手に相談することも重要です。
また、新しい人間関係を築く時は、地域の活動や趣味を通じて交流の場を広げるのもおすすめです。
住まいを変える
人間は環境から大きな影響を受けるため、スローライフを実践したくても現在の暮らしでは難しさを感じることがあります。そんな時は、思い切って住む場所や生活環境を変えるのもよい方法でしょう。静かな場所への移住や、二拠点生活も選択肢になります。
スローライフにおすすめの住まいの選択肢

スローライフにおすすめの、住まいの選択肢を紹介します。移住や二拠点生活、別荘といったさまざまな形があるので、自分のライフスタイルや理想に合ったものを探してみてください。
地方に移住する
スローライフを求めて、地方への移住を考える人も多いと思います。都会の生活から解放され、自然豊かな場所でゆっくりとした生活が期待できるでしょう。ただし、移住となると生活スタイルが大きく変化するため、事前に十分な情報収集と準備が必要です。
地方移住のメリット
まず、地方移住のメリットを細かく見ていきます。
家賃や土地が安い
地方では、都会に比べて家賃や土地の価格が安い傾向にあるため、生活費を大きく抑えられます。経済的な負担が軽くなることで、ゆとりのある暮らしを実現しやすくなるでしょう。
物価が安い
地方は都会に比べて、生活用品や食料品などの物価が安いのも特徴です。出費が抑えられ、心の余裕にもつながるでしょう。
時間にゆとりができやすい
都市での生活と比較して、通勤時間や生活コストが低い傾向にあるため、時間にゆとりが生まれやすくなります。仕事や活動のペースがゆっくりと感じられ、より自分らしい時間を過ごせるでしょう。
地方移住のデメリット
地方移住にはデメリットも存在します。地方移住に関するデメリットも把握したうえで検討しましょう。
商業施設や施設が少ない
地方は商業施設や病院、学校などのインフラが都市部と比べて少ない点がデメリットに挙げられます。スーパーマーケットやコンビニ、飲食店などの生活に必要な施設が少なく、これにより買い物に時間がかかったり、品揃えが限られたりする場合があるかもしれません。また、映画館やショッピングモールなどの娯楽施設も少ないため、趣味やレジャーを楽しむ機会が減ってしまう可能性もあります。
交通利便性がよくない
地方は都市部と比べて、交通利便性が低い傾向にあります。電車やバスの本数が少なかったり、都市部までのアクセスに時間を要するケースもあるでしょう。さらに、商業施設も自宅から遠い地域があります。そのため、車がないと生活が不便に感じるかもしれません。運転免許を持っていない場合は、事前に取得することをおすすめします。
害虫・害獣対策の頻度が上がる
山や海といった自然豊かな場所には、虫や動物がたくさんいます。そのため、害虫や害獣対策の頻度が上がるかもしれません。虫や動物が苦手な人にとっては懸念材料となるでしょう。
二拠点生活をする
2020年以降、新型コロナウイルスの影響でリモートワークが普及し、働く場所を比較的自由に選べるようになりました。こうした背景から、都会と田舎での二拠点生活を送る人が増えています。ここでは、二拠点生活のメリットとデメリットをお伝えします。
二拠点生活のメリット
まずは、二拠点生活のメリットを見ていきます。
気持ちの切り替えがしやすい
二拠点生活とは、拠点を異なる地域に2つ持ち、行き来しながら生活するライフスタイルのことです。例えば、平日は都市部の拠点で仕事に集中し、休日は地方の拠点で過ごすなど。仕事とプライベートの場を分けることでオンとオフの切り替えがしやすくなり、心身をリフレッシュできます。こうしたメリハリのある暮らしは、仕事の効率だけでなく、日々の充実感にもよい影響を与えてくれるでしょう。
人間関係が広がる
二拠点生活は、交友関係を広げたい人や新たなコミュニティを求める人にもぴったりの暮らし方です。それぞれの地域で地元の行事やイベントに参加すれば新しい人間関係を築けるチャンスも広がるでしょう。普段の生活では出会えない多様な人々と出会えるのも、二拠点生活ならではの魅力です。
災害時の生活場所が確保できる
二拠点生活には、災害時のリスクを分散できるという大きなメリットがあります。一方の地域で万が一の災害が発生した場合、もう一方の拠点を避難先として活用できます。
また、都市と地方それぞれの防災対策に触れることで、防災意識が自然と高まり、非常時にも柔軟に対応できる力が身につきます。生活のゆとりだけでなく、安心を確保する手段としても、二拠点生活は有効な選択肢といえるでしょう。
二拠点生活のデメリット
二拠点生活のデメリットも把握しておきましょう。
コストがかかる
二拠点生活を始めるには、それなりの費用がかかることを理解しておく必要があります。2つの住まいを持つこととなるので、家賃や管理費、水道光熱費など、維持費は2倍になります。
また、それぞれの住居に家具や家電を揃える費用も無視できません。さらに、移住先の地域に慣れるまでの出費や、新しい生活に必要な準備費用、移動にかかる交通費も確認しておくことが大切です。
定期的な移動が必要
都市と地方を行き来する二拠点生活では、移動にかかる時間や交通費が大きな負担となります。とくに距離がある場合は、移動手段によって時間もコストも大きく変動するため、事前の計画が重要です。
セキュリティ面の不安が残る
二拠点生活では、どちらかの住居が留守になる期間が生じるため、セキュリティ面での不安は避けられません。特に長期間不在となる拠点では、空き巣などの犯罪リスクが高まる可能性があります。防犯カメラの設置やホームセキュリティの導入、貴重品の持ち運びなど、しっかりとした防犯対策が必須です。

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次に別荘について解説していきますが、二拠点生活と別荘はメリットとデメリットに似ている部分が多いため、あわせて参考にしてください。
別荘を買う
スローライフを送るための住まいの選択肢として、別荘も挙げられます。ここでは、別荘のメリットやデメリットを解説します。
別荘のメリット
まずは、別荘のメリットから見ていきましょう。
理想に近い環境で過ごせる
別荘は、普段生活する家を選ぶ際に考慮すべき点を気にしすぎなくてよいメリットがあります。例えば、毎日生活する場所ではないため多少不便でも気にならなければ、利便性を考慮せずに心置きなく好みのデザインにできるでしょう。休日を過ごす場所にするなら、通勤のことを考えずに建てたい場所に建てられます。より理想に近い環境を作り出せるのが、別荘の魅力のひとつです。
非日常が味わえる
普段生活している家を離れて別荘で過ごせば、非日常を感じられるでしょう。そのような環境は、心の豊かさを育む大切な要素です。自然に囲まれた場所や静かな空間に身を置くことで、普段の忙しさやストレスから一時的に離れることができ、気持ちに余裕が生まれます。こうした非日常的な時間は、自分自身を見つめ直す機会にもなり、生活のバランスを整える作用も期待できます。
別荘のデメリット
次に、別荘のデメリットを確認しましょう。
住宅ローンが適用されない
別荘を購入する際の大きなデメリットに、通常の住宅ローンが使えないことが挙げられます。住宅ローンは契約者が日常的に生活することを前提としており、週末や休暇だけ使う別荘には基本的に適用されません。そのため、セカンドハウスローンを利用する必要があります。しかし、セカンドハウスローンは審査が厳しく金利も高くなる傾向にあるため、資金計画には注意が必要です。
税金がかかる
別荘を持つことでスローライフを楽しむことはできますが、その一方でさまざまな費用がかかります。たとえば、固定資産税や不動産取得税などの税金に加え、建物の維持費なども発生します。また、別荘は一般的な「住宅」とはみなされないことが多いため、住宅に適用される税制上の優遇措置が受けられないケースもあるでしょう。
地方移住と二拠点生活・別荘の違い
地方移住は現在の住まいから離れ、完全に拠点を移して新しい地域で生活を始めることを指します。仕事や日常生活のすべてをその地域に移すため、移住先の地域との関わりが深くなりやすいのが特徴です。
一方、二拠点生活は都市と地方など異なる場所に2軒以上の住まいを持ち、必要に応じて行き来しながら暮らすスタイルです。仕事は都会、週末は自然の多い場所で過ごすなど、生活にメリハリをつけられるのが魅力といえるでしょう。
そして、別荘は日常的に住む家ではなく、主に休暇や趣味、リフレッシュのために使われる場所です。普段の生活拠点は変えず、非日常を楽しむ場として使われることが多いのが特徴となります。ここまでご紹介したポイントを表にまとめました。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
地方移住 |
・家賃や生活費などの費用を抑えられる
・地域との関りが深くなる
|
・交通の利便性がよくない
・害虫・害獣対策の頻度が上がる
|
二拠点生活 |
・生活にメリハリがつき、人間関係が広がる
・防災意識が高まる
|
・定期的な移動により、コストがかかる
・セキュリティ面での不安が残る
|
別荘 |
・理想に近い環境で非日常が味わえる
|
・住宅ローンが適用されず、税金がかかる
|
スローライフがおすすめの人の特徴

スローライフは誰にでもおすすめですが、とくにおすすめしたい人の特徴をご紹介します。
ストレスを感じやすい人
スローライフは、日々の忙しさや人間関係にストレスを感じやすい人におすすめです。ゆったりと過ごす時間や自分のペースで生活できる環境は、心を落ち着かせてストレスを軽減してくれます。騒がしい環境から離れたいと感じている人には、心と体をリセットするのに適したライフスタイルです。
体調を崩しやすい人
スローライフは体調を崩しやすい人にもおすすめです。過密スケジュールやストレスの多い環境は、身体に大きな負担がかかりますが、スローライフは自分のテンポで無理なく生活できます。そのため、心身のバランスを整えやすくなります。ストレスフリーにのんびりと過ごす時間は、免疫力の向上や疲労回復も期待でき、健康的な生活をサポートしてくれます。
人間関係を広げたい人
スローライフは、人間関係を広げたい人にもぴったりの暮らし方です。時間と心に余裕ができることで地域とのつながりを大切にしやすくなるでしょう。地元の行事やボランティア、趣味の集まりなどに参加する機会を増やすこともできます。都会のような慌ただしい関係ではなく、ゆったりとした時間のなかで信頼関係を築けるのが魅力です。
今とは違う環境に住みたい人
スローライフは今の生活環境に違和感を覚えている人や、新しい土地で心機一転したいと考えている人にもおすすめです。自然に囲まれた静かな場所に移り住むことで、心に余裕が生まれます。自分らしい暮らしを見つけたい人にとって、スローライフはメリットの多い選択肢といえるでしょう。
定年を迎えた人
定年を迎えた人にとって、スローライフは第2の人生を楽しむのにもおすすめなスタイルです。仕事中心の忙しい日々から解放され、自由に過ごせる時間が増えることで、趣味や家族との時間をより大切にできます。これまで頑張ってきた自分を労わり、充実した毎日を送りましょう。
スローライフを継続するポイント

最後に、スローライフを継続するポイントを解説します。スローライフを考えている人は、ぜひ取り入れてみてください。
段階的に生活を変える
これまでのライフスタイルをいきなり変えると、ストレスになってしまう可能性があります。そのため、まずは無理せずできることから始めることが大切です。例えば毎日のスケジュールに少し余裕を持たせたり、スマートフォンやパソコンの使用時間を減らしたり、仕事量を見直し調整するなど、段階的に生活を変えていきましょう。
自分に合った取り入れ方を見つける
自分の現在の生活をしっかりと把握し、理想のライフスタイルを具体的に思い描いてみてください。その後、できる範囲から少しずつ生活に取り入れ、定期的に見直して、自分のリズムで進めていきましょう。自分に合ったスローライフを見つけることが重要です。
まとめ
近年注目されているスローライフは、自分のペースで丁寧に暮らす生活スタイルです。田舎暮らしだけでなく都会でも実現可能で、心身のゆとりや豊かな人間関係を育みます。移住や二拠点生活、別荘など住まいの選択肢も多く、ライフスタイルに合わせて検討することが大切です。
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