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雨漏りの原因は?場所別の見つけ方と放置したらどうなるかを徹底解説

雨漏りの原因は?場所別の見つけ方と放置したらどうなるかを徹底解説
「雨漏りが発生する原因は何?」と、雨漏りについて不安を感じている方もいるでしょう。実は、雨漏りの原因は一つではなく、屋根以外からも発生します。発生箇所により原因は異なり、それぞれの原因がわからなければ適切に対処できません。雨漏りは再発しやすく対処が難しいため、原因の理解は非常に重要となります。

本記事では、雨漏りの主な原因や雨漏りを放置するリスク、応急処置の仕方について解説します。雨漏り修理の費用相場を紹介しますので、金額面で心配している方は記事を参考に相場を確認してみてください。

雨漏りの主な原因

雨漏りの主な原因について解説します
雨漏りの主な原因について解説します

雨漏りの主な原因は、以下のとおりです。

  • 台風・大雨による外壁や屋根の損傷
  • 経年劣化によるひび割れ
  • コーキング(シーリング)の劣化
  • 屋根材のズレ・割れ
  • ベランダ・バルコニーの排水不良
  • サッシ周りの隙間
  • 雨樋(あまどい)の詰まり・破損

雨漏りが発生する箇所は、屋根だけとは限りません。適切に対処するためにも、まずは雨漏りが発生する主な箇所を理解しましょう。

台風・大雨による外壁や屋根の損傷

台風や大雨などの厳しい気象時には、外壁や屋根が損傷して雨漏りが発生する可能性があります。強風が吹き荒れると、地面から吹き上がる風圧によって屋根の板金が小さく浮いて雨水が侵入します。強風は瓦やスレートなどの屋根材、外壁に直接損傷を負わせる力があり、その損傷部分からも雨水が内部に入る場合があるため、侵入経路はいくつもあると考えなければなりません。また、台風による破損は高所で発生しやすく、目視だけでは発見が困難なケースが多いことにも注意が必要です。

経年劣化によるひび割れ

経年劣化によってひび割れが発生すると、その割れた部分から雨水が侵入します。建築材料には耐用年数があり、時間の経過とともに劣化して防水機能が徐々に低下します。例えば、外壁のひび割れは物理的な衝撃よりも、温度変化による伸縮や紫外線の影響などで発生する場合が多いです。外壁は常に風雨にさらされているため、経年劣化しやすい箇所と言えます。このように、自然災害が発生しなくても、時間経過によって雨漏りが発生する可能性があるため注意が必要です。

コーキング(シーリング)の劣化

コーキング(シーリング)は劣化しやすく、雨漏りが発生しやすい建築材料です。一般的に、屋根の粘土瓦の耐用年数は50年前後、スレート外壁は30年前後とされるなか、コーキングは5~10年とされています。頑丈な建築材料と比べると、コーキングはシリコンやウレタンを原材料としたものであり、劣化する年数が早いのが特徴です。

しかも、コーキングは防水のために利用されるものであり、劣化を放置すると雨漏りが発生しやすくなります。劣化が早い上に、雨漏り防止に重要な建築材料であることから、コーキングを施した箇所は雨水が侵入しやすい場所といえます。

屋根材のズレ・割れ

台風や経年劣化、施工不良などにより、屋根材のズレや割れが発生すると雨漏りが発生しやすくなります。雨水はほんのわずかな隙間でも侵入するため、屋根の下地や天井裏まで水が入る可能性があります。特に、屋根瓦を利用している場合、板金の浮きや釘のゆるみが発生しやすく、雨漏りにつながるケースも多いです。屋根材は専門業者による点検をおこなわないと発見しにくいため、プロによる定期的な点検が不可欠です。

ベランダ・バルコニーの排水不良

ベランダやバルコニーの防水層が劣化している時に、排水不良による「たまり水」が発生すると雨漏りにつながります。一般的に、ベランダやバルコニーは雨水の影響を直接受けるため、十分な防水処理がおこなわれます。ただし、経年劣化は避けられず、定期的な補修を怠ると雨水の侵入経路になるため注意が必要です。

特に、排水口近くはたまり水が発生しやすく、防水処理の劣化も相まって雨漏りの原因となります。雨を直接受ける部分は、メンテナンスが必要と理解して定期的に補修しましょう。

サッシ周りの隙間

窓サッシ周りの隙間はコーキングの劣化や施工不良などによって発生し、その隙間が雨水の侵入経路となります。また、引き違い窓といった複数の窓が接する部分は強風によって隙間ができる場合があり、劣化や施工不良以外でも雨漏りが発生するケースがあります。特に、横殴りの雨が降っている場合、引き違い窓の隙間に雨が入り込みやすくなるため注意が必要です。

横殴りの雨で雨漏りが発生する場合は施工不良といった問題はないため、侵入した雨水を拭き取るだけで構いません。

雨樋(あまどい)の詰まり・破損

雨樋(あまどい)が詰まると雨水があふれだし、破損すると水が屋根に逆流して雨漏りの原因となります。構造上、雨樋は落ち葉やホコリが溜まりやすく、定期的にメンテナンスをおこなわないと詰まります。水を一点に流すようにできているため、集まった水がすべてあふれて外壁を濡らしてしまうわけです。

また、破損も同様に外壁を濡らすため、ひび割れがあると雨漏りの原因となります。雨樋は詰まりやすく、破損しやすい材質であるため、定期的なチェックや災害後の点検を怠らないようにしましょう。

雨漏りと結露の違いと見分け方

雨漏りと結露の違いと見分け方について解説します
雨漏りと結露の違いと見分け方について解説します

雨漏りと結露は似たような症状を引き起こしますが、以下のようにまったく異なる原因によって発生します。

雨漏り 外部からの雨水の侵入
結露 外気温と室温の温度差によって湿気が水滴となる現象

雨漏りは雨水の侵入であるため雨天時、もしくは雨天後に発生しやすく、結露は外気温と室温の差によって発生するため冬場に発生しやすいのが特徴です。

また、雨漏りは壁や天井にシミができたり、水滴が発生したりします。一方、結露は窓ガラスが水滴によって曇り、その水滴が垂れて周囲を濡らします。水が発生する場所が異なるため、雨漏りと結露を見分けるのは容易です。

【場所別】雨漏りの原因と見つけ方

雨漏りの原因と見つけ方を場所別に解説します
雨漏りの原因と見つけ方を場所別に解説します

雨漏りの原因は、発生箇所によって異なります。ここからは、以下のように場所別の雨漏りの原因と見つけ方を解説します。
場所別の雨漏りの原因と見つけ方を理解し、早期対処へ繋げましょう。

屋根

屋根の雨漏りの原因と見つけ方は、以下のとおりです。

【原因】

  • 瓦・スレートの割れやズレ
  • 板金の浮き
  • 釘の緩み
  • 下地や防水シートの劣化

【見つけ方】

  • 天井のシミ
  • 濡れ跡
  • ポタポタ音

屋根からの雨漏りは天井よりも上の部分で発生するため、一般的に雨水が侵入すると天井にシミが発生します。屋根と天井には広い空間がある場合が多く、雨漏りがシミの真上で発生したとは限らず、梁を伝って遠い位置から水が移動してシミができる場合もあります。

外壁

外壁の雨漏りの原因と見つけ方は、以下のとおりです。

【原因】

  • 経年変化によるひび割れ
  • コーキングの劣化
  • 破損によるクラック

【見つけ方】

  • 側面の壁のシミ
  • 濡れ跡

外壁は建物の側面を守る建築材料であり、雨漏りが発生すると、室内の壁にシミや濡れ跡が発生します。壁には天井のような空間がなく、ポタポタ音はせず無音でシミが広がるケースもあります。

サッシ(窓)

サッシ(窓)の雨漏りの原因と見つけ方は、以下のとおりです。

【原因】

  • コーキングの劣化
  • 施工不良
  • 窓パーツ同士の隙間

【見つけ方】

  • 窓周辺のシミ
  • 濡れ跡

サッシからの雨漏りの原因の多くは、コーキングの劣化や施工不良です。雨水が侵入するとサッシ周辺にシミや濡れ跡が発生します。ただし、サッシから漏れたのではなく、外壁からの雨水がサッシ周辺にシミを発生させる可能性があります。

ベランダ・バルコニー

ベランダ・バルコニーの雨漏りの原因と見つけ方は、以下のとおりです。

【原因】

  • 排水詰まり
  • 防水層の劣化

【見つけ方】

  • 天井や壁面のシミ
  • 濡れ跡
  • ポタポタ音

バルコニーやベランダから雨漏りが発生すると、建物との接合部にシミや濡れ跡が発生します。また、ルーフバルコニーの場合、天井にシミや濡れ跡ができる場合があります。その他にも、手すりが設置してある場合、床や外壁との境目の防水処理が不十分になりやすく、その部分から雨漏りが発生する可能性もあるため注意が必要です。

屋根裏・天井

屋根裏・天井の雨漏りの原因と見つけ方は、以下のとおりです。

【原因】

  • 瓦・スレートの割れやズレ
  • 板金の浮き
  • 釘の緩み
  • 下地や防水シートの劣化

【見つけ方】

  • 天井シミ
  • 濡れ跡
  • ポタポタ音

屋根裏や天井からの雨漏りは、屋根に原因がある場合が多いです。屋根材にズレがあったり、下地や防水シートが劣化したりすると断熱材や梁を伝わり、天井にシミや濡れ跡を作ります。

雨漏りを放置するとどうなる?

雨漏りを放置するとどうなるか解説します
雨漏りを放置するとどうなるか解説します

雨漏りを放置すると、以下のようなリスクが発生します。

  • 木材の腐朽
  • カビ発生による健康被害
  • シロアリ誘発リスク
  • 建物の寿命短縮
  • 修理費の増大

発生するリスクによっては、金銭的な損失や健康被害、建物の寿命の低下など、さまざまな問題が発生します。各リスクを理解し、雨漏りの被害が増大する前に適切に対処しましょう。

木材の腐朽

雨漏りによって木材が腐食すると、建物の耐久度が下がる可能性があります。木材は乾燥した状態だと、建物の強度を維持できるほどの耐久性を誇ります。しかし、木材に水分が入ると腐食して軟らかくなり、建物全体の耐久性が下がるため注意が必要です。

雨漏りは自然に直るものではありません。放置するほど建物の耐久性が下がり、重量に耐えきれなくなって崩壊するおそれもあります。

カビ発生による健康被害

雨水が侵入した部分は高温多湿の状態となり、カビが発生しやすい環境になります。カビが発生すると空気中を舞って人体に侵入し、健康被害を発生させます。代表的な健康被害は、菌自体による中毒、カビに対するアレルギーなどです。これらの被害が発生すると、吐き気や頭痛、下痢などを引き起こす場合があります。

また、木材に発生すると強度が低下して、建物の強度を下げる原因ともなるため、カビはいくつものデメリットを持つ要因といえるでしょう。

シロアリ誘発リスク

雨漏りによって高温多湿の状態になると、シロアリが増殖しやすい環境となります。シロアリはかみ砕きやすいものを好むため、高温多湿で軟らかくなった木材は恰好の餌です。また、シロアリは繁殖力が強く、侵入した時点では数が少なくても、数年後には数万匹になると言われています。

シロアリの食害が進むと木材の内部がスカスカの状態となり、建物の崩壊につながる危険性があります。雨漏りとシロアリの害が同時進行すると、修繕が不可能となる場合もあるため注意が必要です。

建物の寿命短縮

雨漏りによって建物構造が劣化すると、建物の寿命が短くなります。建物の内部に雨水が侵入すると、木材強度の低下や金属部材の錆びが進行し、構造の強度が下がります。強度が低下すると建物の寿命が短くなり、利用できる期間が減ることから、資産価値が低い物件とみなされる可能性が高くなる点には注意が必要です。構造の劣化は建物の寿命を短縮する上に、資産価値の低下をもたらすため、早めの対処が不可欠といえます。

修理費の増大

雨漏りを放置すると、修繕費が増大します。一般的に、雨漏りは放置するほど雨水が侵入する範囲が広がり、補修対象となる箇所が増えます。また、そもそも雨漏りしている箇所を探し出すこと自体に時間がかかるため、補修費用だけでなく点検費用が増加する可能性もあるため注意が必要です。早期発見できれば比較的低いコストで補修できるため、定期的な点検が重要です。

自分でできる雨漏りの応急処置

自分でできる雨漏りの応急処置を紹介します
自分でできる雨漏りの応急処置を紹介します

雨漏りの対処は最終的に専門業者に任せますが、早期の対応が重要なため、まずは自分で応急処置をおこないます。応急処置の方法は、屋内と屋外で異なるため、それぞれの方法を理解することが大切です。ここからは、自らできる雨漏りの応急処置について解説します。

屋内での応急処置

屋内の応急処置の方法は、以下のとおりです。

  • 天井から落ちる水滴を床に落とさないようバケツを置く
  • 窓やサッシ周りの雨漏りは布で拭き取る
  • 雨漏り箇所に吸水シートや雑巾を当てて水分を取り除く

室内で雨漏りが発生した場合、漏れた箇所から水滴が落ちたり、垂れたりして濡れた箇所が増えます。被害の増大を防ぐためにも、バケツや吸水シート、雑巾などを利用して濡れの広がりを防止します。

なお、水分で壁クロスが膨らんでいる場合は、破らずにそのまま放置しましょう。破ると水が広がりやすくなり、逆効果になる可能性があるためです。

屋外での応急処置

屋外の応急処置の方法は、以下のとおりです。

  • 雨漏り部分にブルーシートを被せる
  • 防水テープで侵入口を塞ぐ
  • 侵入部分をコーキングで埋める

屋外の応急処置は侵入経路を防ぐ方法であり、適切に処理できれば、室内の対策よりも高い効果が得られます。ただし、高所作業が必要なケースもあるため、作業は2人以上でおこなう、転落防止の措置を講じるなどの対策が必須です。あくまで応急処置であることを念頭に置き、危険性の高い行動は控えましょう。

雨漏り修理の費用相場

雨漏り修理の費用相場を解説します
雨漏り修理の費用相場を解説します

雨漏りの修理費用は、補修する箇所や被害の程度などによって大きく変動します。例えば、屋根の部分補修と全体補修では、以下のような金額差が生まれます。

  • 屋根の部分修理:20万円~50万円
  • 屋根の全面修理:80万円~300万円

部分修理とは雨漏りが発生している箇所のみの補修、全面修理は発生箇所も含めて全体を補修する工事です。屋根を例として挙げるのであれば、部分修理は瓦のズレの修正や板金の調整です。一方、全面修理は屋根材をすべて撤去し、下地を補修してから屋根材を新設します。

全面修理のほうが修理費用は高くなりますが、効果が高いため、雨漏りに悩んでいる場合はできる限り全面修理を選択するほうがよいでしょう。

雨漏りは早期発見が一番の節約になる

雨漏りは早期発見が一番の節約になります
雨漏りは早期発見が一番の節約になります

雨漏りは、早期発見が一番の節約になります。雨水侵入の初期段階では、まず室内からは確認できない箇所が濡れ始めます。この段階で処置できれば補修範囲は少なく、該当箇所の補修費用で雨漏りを解消できる可能性が高いでしょう。しかし、室内でシミを確認できるほど規模が大きくなると、全面修理の必要性が高くなり、補修費用が高額になりがちです。

雨漏りを早期発見するためには、専門業者による定期点検がおすすめです。定期点検には目視調査や散水調査、発光液調査などがあり、それぞれで費用が異なります。どのような調査が適しているのか、専門家に相談しつつ、雨漏りしていないかどうかを定期的にチェックしてもらいましょう。

まとめ

最後に、雨漏りについて理解すべき内容をまとめます。

雨漏りの主な原因は?

雨漏りの主な原因は、台風・大雨による外壁や屋根の損傷、経年劣化によるひび割れ、コーキング(シーリング)の劣化、屋根材のズレ・割れ、ベランダ・バルコニーの排水不良、サッシ周りの隙間、雨樋(あまどい)の詰まり・破損などです。

雨漏りと結露の違いと見分け方は?

雨漏りと結露の違いは、雨水の侵入と水蒸気の水滴化です。また、雨漏りは天井や壁のシミ、結露は窓ガラス周辺の濡れが見分けられます。

雨漏りを放置するとどうなる?

雨漏りを放置すると、木材の腐朽、カビ発生による健康被害、シロアリ誘発リスク、建物の寿命短縮、修理費の増大などのリスクが発生します。

雨漏りの発生にはさまざまな原因がありますが、いずれも早期発見すれば補修費を抑えられます。
ただし、シミができる前に発見するのは難しく、専門業者による定期的な調査が不可欠です。雨漏りの被害が大きくなってから対応すると補修費が高額になるため、チェックが重要と認識し、必要な調査を専門家に依頼しましょう。

執筆者

渥美 誠

宅地建物取引士、行政書士、不動産コンサルティングマスター

大手不動産仲介会社など計5社に勤める。不動産売買仲介・不動産買取・事業用定期借地権での法人テナント誘致などに携わる。これらの業務に18年間携わり、不動産売買全般、借地、税金、相続などの分野に強い。現在、不動産・金融webライターとして執筆活動中。愛知県出身。

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