土地選びの優先順位を決める方法は?重視される条件と失敗例を紹介
本記事では、土地選びの優先順位を決める方法を整理したうえで、重視されやすい条件と失敗例をご紹介します。記事を読むことで、土地選びの方針を決める際の参考になるでしょう。
記事の目次
土地選びの優先順位を決める方法

土地探しでは優先順位を整理し、何を重視するのか明確にする必要があります。希望する条件を並べるだけでは、候補地を比較するたびに判断に迷うことも。土地選びの優先順位は以下の手順に沿って決めるとスムーズに進みやすくなります。
新しい家での暮らしを具体的に想像する
新しい家での暮らしを具体的に想像すれば、必要な条件を具体的に整理しやすくなります。買い物・通勤・通学など日常の行動、休日の過ごし方などによって、選ぶべき土地の条件は変わります。家族の人数や年齢、ライフスタイルによっても理想的な土地は異なるでしょう。
例えば、子育てしやすい環境を求めるのであれば、土地の広さや公園の近さが優先されます。一方で、通勤の負担を減らしたい場合は、駅までの距離や交通アクセスのよさが重要になるでしょう。家を建てる理由や、暮らしのなかで何を重視したいのかを明確にすれば、土地選びの判断基準を決めやすくなります。
ライフステージの変化を想定する
土地は一度購入すると簡単に買い替えられないため、今の暮らしだけでなく将来の生活の変化も見据えて選ぶことが重要です。現在は住みやすいと感じる立地でも、家族構成や働き方が変わると、重視したい条件が変わるかもしれません。将来の暮らしまで想定する必要があります。
例えば、子どもが小さいうちは保育園や公園の近さを重視していても、長く暮らすなら買い物のしやすさや医療機関への通いやすさを重視したほうが長期的に利便性を実感しやすい場合があります。また、転勤や在宅勤務などにより働き方が変わると、通勤の利便性に対する考え方も変わることも。ライフステージの変化をあらかじめ想定すれば、長く暮らしやすい土地を選びやすくなります。
譲れない条件とできれば満たしたい条件に分ける
土地選びでは、希望する条件をすべて満たす土地を見つけることは簡単ではありません。条件を増やしすぎると候補が絞れなくなります。そのため、希望する条件を譲れない条件と、できれば満たしたい条件の2つに分けて整理しましょう。
できれば満たしたい条件は、希望として持ちながらも状況に応じて調整する条件です。優先度を分けることで、候補地を比較する時の判断がしやすくなります。条件に優先順位をつけることで、納得できる土地選びがしやすくなるでしょう。
避けたい条件も考える
土地選びでは、希望する条件だけでなく、避けたい条件も考える必要があります。例えば災害リスクが高いエリアなど、生活に支障をきたしやすい条件は優先して考えておきたいところです。加えて、騒音が気になりやすい人であれば、交通量が多い場所も避けるとよいでしょう。
避けたい条件を明確にすれば、候補地に該当する要素があった場合に購入を見送れます。他の条件のよさに目が向き、自身にとって都合の悪い条件を見落とすことを防げるでしょう。
家族で相談して条件を整理する
土地選びの優先順位は一人の考えだけで決めるのではなく、家族と相談しながら条件を整理することが重要です。家族それぞれで重視したい条件が異なることも多いため、実際に土地を選ぶ前に希望を共有する必要があります。考えを話し合わずに進めると、土地を決めたあとで不満が出ることも。家族全員が納得して家づくりを進めるためにも、話し合う時間を設けるようにしましょう。
土地選びの優先順位で重視される条件

土地選びの優先順位で重視される条件を以下にまとめました。
予算
土地選びでは、まず予算を明確にする必要があります。予算に合わなければ家づくり全体の計画に無理が生じやすくなるため、最優先事項になるでしょう。また、土地購入では物件価格以外にもさまざまな費用が発生します。土地自体は予算内であっても、他の費用を加えると予算を超えることも珍しくありません。そのため、土地にかけられる予算の上限額を決めるようにしましょう。
立地
土地の場所はあとから変えられないため、土地選びでは立地が重要です。暮らし始めたあとの住みやすさに直結する条件の一部は、建物の工夫次第では改善できる場合があります。しかし、駅からの距離や周辺環境の充実度、治安の安定性などの立地に関する条件は、土地の選び方で決まります。立地に関する代表的な条件を以下にまとめました。
交通機関にアクセスしやすい
通勤・通学など毎日の暮らしを快適にするためには、交通アクセスのよい土地を選ぶ必要があります。最寄り駅やバス停までの距離、移動時間、乗り換えのしやすさなどは、日々の移動の負担に直結します。
また、車を利用する家庭では、幹線道路への出やすさや通勤時間帯の渋滞状況も確認したいところです。交通の利便性は日々の負担に直結するため、立地を判断するうえで優先順位の高い条件になるでしょう。
周辺環境が充実している
土地の周辺環境が充実していることは、日々の暮らしの満足度に大きく関わります。スーパーマーケット・コンビニ、病院・ドラッグストアなどが近くにあれば、買い物や用事を済ませやすくなります。また、子育て世帯であれば、保育園や学校、公園などの位置も重視したいところです。必要な施設が利用しやすい環境かどうかを確認しましょう。
治安がいい
毎日安心して暮らせるかどうかは、周辺の環境にも大きく左右されます。土地選びで治安を確認する場合は、実際に現地を訪れて判断する必要があります。昼の時間帯のみではわからないこともあるため、時間帯を変えて現地を見ると、住み始めてからの不安を減らしやすいでしょう。特に小さな子どもがいる場合や、帰宅時間が遅くなりやすい場合は、周辺の安全性を確認することが重要です。
土地の広さと形
土地の広さと形は、希望する家を建てられるかどうかに関わる重要な条件です。面積が十分にある土地でも、形が細長かったり、いびつだったりすれば、間取りや駐車場の配置に制約が出ることも。特に旗竿地などの変形地は活用に工夫が必要になりやすい土地です。建てたい家の広さや間取りを考えながら、使いやすい土地を選ぶ必要があるでしょう。
日当たりと風通し
日当たりと風通しは、住み心地を左右しやすい重要な条件です。周囲の建物との距離が近い場合や方角によっては、日当たりや風通しに影響を及ぼす可能性があります。建物の位置や日の当たり方を確認し、建築後の日当たりと風通しを想定しましょう。ただし、日当たりと風通しは建物の建て方によって改善できる場合もあるため、建物とセットで考えることが重要です。
法規制
土地選びでは、法規制の内容も確認する必要があります。建築に関する制限によっては、購入した土地では希望する家を建てられないことも。建てられる家の広さや高さ、配置に大きく関わるため、土地選びでは重要な条件です。法規制は専門知識が必要になるため、不明点があれば不動産会社や住宅会社に相談したうえで選ぶようにしましょう。
建ぺい率・容積率・斜線制限
建ぺい率・容積率・斜線制限は、その土地にどのくらいの大きさの建物を建てられるかを決定する重要なルールです。土地ごとに設定されており、建ぺい率は敷地に対して建物を建てられる面積の割合、容積率は延べ床面積の上限を示します。さらに、斜線制限があると、建物の高さや屋根の形にも影響が出ます。法規制によって思い通りの住まいを実現できない場合があるため、必ず確認したい項目です。
接道状況
建築基準法では、原則として一定の幅がある道路に敷地が接していなければ、新しく建物を建てられません。すでに建物が建っている場合は再建築不可物件として扱われ、取り壊すと新しく建物を建てられなくなります。接道条件を満たしていない土地は建物を建てられない可能性があるため、優先して避けたい条件になります。
隣地との境界
隣地との境界が明確になっているかどうかも、土地選びで確認したいポイントです。境界があいまいな土地を購入すると、将来的に隣地との認識のずれが生じ、法的な争いにつながることも。特に、古くからある土地や測量が十分におこなわれていない土地では注意が必要になります。購入後に境界確認や測量が必要になると、手間や費用がかかるため、事前に境界標の有無や測量の状況をチェックしましょう。
災害リスク
土地選びでは、災害リスクの確認も欠かせません。水害や土砂災害、液状化などのリスクが高い場合は、住み始めてから大きな不安を抱えることがあります。災害リスクを確認する時は、自治体が公表しているハザードマップを活用すると判断しやすくなります。災害への不安が大きい土地は、将来的な住みやすさにも影響するため、慎重に確認する必要があるでしょう。
インフラの整備状況
上下水道やガス、電気などのインフラの整備状況は、古い分譲地や郊外の土地を購入する場合に確認したい項目です。インフラが整っていない場合は、追加工事や費用が必要になる場合があります。都心から離れた土地を購入する場合は、家づくり全体の予算に影響するため、上下水道の引き込み状況やガスの種類を見るようにしましょう。
建築条件付き土地
建築条件付き土地とは、一定期間内に指定された住宅会社と建築請負契約を結ぶことを前提に販売される土地のことです。一般的な土地より価格が抑えられている場合もありますが、住宅会社を自由に選べない場合や、工事の開始時期が住宅会社の都合で決まるデメリットがあります。建築条件がある土地は、住宅会社によっては建物の自由度が制限される可能性があるため、価格が安いことを理由に安易に選ばないほうがよいでしょう。
土地選びの優先順位を間違えた場合の失敗例

土地選びでは、何を優先するかを十分に整理しないまま進めると、購入してからの後悔につながります。優先順位のつけ方がその後の暮らしやすさに大きく影響するでしょう。土地選びの優先順位を間違えることで起こりやすい失敗例を以下にまとめました。
予算に収まらず土地以外の多くの条件を妥協した
土地選びで複数の条件を優先しすぎると、予算を超えることがあります。結果的に土地以外の条件で妥協が必要になります。建物の仕様や間取り、設備などで多くの条件が希望通りにいかず、思い描いていた家づくりが難しくなるケースも少なくありません。
建物の建設費用や諸費用まで含めた全体の資金計画を考えながら、土地にかけられる上限額を決めることが重要です。土地選びは理想の住まいを実現するための過程の一つであり、土地を選ぶことがゴールではありません。家づくり全体の予算を意識してバランスを考えれば、予算の範囲内に収めやすくなります。
暮らし始めてからストレスを感じることが多くなった
土地選びで優先すべき条件は人によっても異なります。十分に優先順位を検討せずに土地を選ぶと、暮らし始めてからストレスを感じる可能性があります。例えば、交通のアクセスが悪く、通勤に時間がかかる場合、暮らし始めた当初は問題を感じなくても、長く暮らすうちに負担が出てくることもあるでしょう。
特に住みやすさに関わる条件を妥協しすぎると、満足度が下がりやすくなります。土地を購入して実際に家を建ててからでは、改善が難しい場合があります。暮らし始めてから不満を持たないためには、実際の生活を想像しながら土地を選ぶことが重要です。
土地選びの総合的な注意点

土地選びの総合的な注意点を以下にまとめました。それぞれ詳しく見ていきましょう。
土地の購入価格以外の費用も想定する
土地選びでは、土地の購入価格以外にも建物や外構の建築費用、土地の購入時の仲介手数料、登記費用などさまざまな費用がかかります。土地にかける費用が増えすぎると、費用がかかりやすい建物の仕様や設備に使える予算が限られるでしょう。そのため、全体の資金計画で土地にかけられる費用を整理することが重要です。購入後に慌てないためにも、事前に必要になりそうな費用を確認して予算を設定しましょう。
時間帯を変えて周辺環境を確認する
実際に暮らし始めてから後悔しないためには、できる限り現地へ足を運ぶことが必要になります。資料や地図だけでは把握しきれない点も多いため、人通りや街灯の数、騒音の度合いなどの周辺環境を確認したうえで土地を選ぶことをおすすめします。また、一度現地を見るだけで周辺環境を判断しないことが重要です。同じ場所でも時間帯によって周辺の雰囲気が大きく変わることがあります。可能であれば、曜日や時間帯を変えて複数回現地を訪れると安心でしょう。
建設会社を選んでから土地を選ぶ選択肢もある
土地探しでは、建設会社を先に決めてから土地を探す選択肢もあります。家づくりを依頼したい会社が決まっていれば、担当者に相談しながら、希望する建物に合う土地を探せることがメリットです。建てたい家に合う土地が探せるため、理想の住まいを実現しやすくなります。
土地選びの優先順位に関するよくある質問
土地選びの優先順位に関するよくある質問を以下にまとめました。
土地選びで家族の意見がまとまらない時はどうすればいい?
土地選びで家族の意見がまとまらない時は、それぞれが重視したい条件を整理しましょう。意見をぶつけ合うのではなく、それぞれが譲れない条件と妥協できる条件に分けると整理しやすくなります。話し合っても決めきれない場合は、建設会社や不動産会社に相談し、プロの視点を交えながら整理すると、意見をまとめやすくなります。
土地選びで妥協してよい条件はある?
土地選びでは、工夫によって調整しやすい条件は妥協してよいと考えられます。一方で、立地や法規制、災害リスクなどは購入後に変えることが難しいため、安易に妥協しないほうがよいでしょう。優先順位の低い条件を見直し、譲れない条件を守りながら全体のバランスで判断すれば、後悔しにくくなります。
土地選びはどこに相談するべき?
土地選びの相談先は、不動産会社と建設会社が代表的です。立地やエリアを優先して土地を探したい場合は不動産会社、建てたい家との相性を重視したい場合は建設会社が相談しやすいでしょう。家づくり全体を見据えながら相談先を選ぶことが重要です。
まとめ
土地選びでは、重視したい条件を明確にすれば、候補地を比較しやすくなります。希望する条件を多く挙げるほど判断が難しくなるため、優先順位を決める必要があるでしょう。ただし、条件の優先順位を誤ると、後悔につながりやすいため、慎重に判断しましょう。
また、今の希望だけでなく、将来の生活の変化まで考えながら条件を整理すれば、長く住みやすい土地を選びやすくなります。家族で話し合いながら優先順位を整理し、理想の家に合った土地を選ぶことが、後悔しにくい家づくりにつながるでしょう。
注文住宅を建てる

執筆者
民辻 伸也
宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ





