注文住宅の土地探し方完全ガイド!探し方からコツ・注意点まで徹底解説

記事の目次
注文住宅の土地探しはどうする?

注文住宅の土地探しはどうすればよいのでしょうか。土地を探す方法は、おもに4つ考えられます。
- インターネットで検索する
- 不動産会社に相談する
- ハウスメーカー・工務店・建築会社に依頼する
- 現地に訪れて探す
それぞれの方法を詳しく紹介します。
インターネットで検索する
一番手軽なのは、インターネットで検索する方法です。スマートフォンやパソコンがあれば、24時間いつでも探せます。希望する地域や沿線を限定して探せるので、効率がよいのが特徴です。
不動産会社に相談する
土地の条件や周辺環境を相談したい場合は、不動産会社に相談するのがおすすめです。条件や予算に合う土地を紹介してもらうことができ、資金計画や借り入れも相談できます。
ハウスメーカー・工務店・建築会社に依頼する
ハウスメーカーや工務店、建築会社に依頼する方法もあります。土地にあわせて建築プランも相談できるので、着工までをよりスムーズに進められるでしょう。
現地に訪れて探す
希望するエリアが決まっている場合は、実際に現地に訪れて自分の足で探すのも1つの方法です。売地の看板が出ていることもあり、一般に公開されていない土地に出合える可能性もあります。
注文住宅の土地を探す流れ

注文住宅を建てるための土地を探す流れを紹介します。
- STEP 1住みたいエリアを決める
- STEP 2資金計画を立てる
- STEP 3条件に合う土地を探す
- STEP 4買付証明書を提出する
- STEP 5ローンの事前審査を受ける
- STEP 6土地の売買契約を結ぶ
- STEP 7土地の引き渡しと所有権移転登記をおこなう
7つのステップを詳しく解説します。
住みたいエリアを決める
まず住みたいエリアを、おおまかに決めましょう。○○区内や市内、もしくは○○線沿線で○○駅から○○駅まで、などです。また勤務先までの通勤時間や、自宅から最寄り駅までの距離をはじめ、希望条件も具体的に決めておくとスムーズに探せます。
資金計画を立てる
次に資金計画を立てます。自己資金をいくら用意できて、月々いくらまでなら返済できるのか考えましょう。また注文住宅を建てる場合は、土地代と建築費の配分を決めなければなりません。土地や建築費の相場を把握し、バランスを考えます。
条件に合う土地を探す
予算や希望に合う土地を探します。その土地に希望する建物が建てられるかは、必要に応じてハウスメーカーや工務店、建築会社に相談しましょう。
買付証明書を提出する
購入したい土地が見つかったら、「買付証明書」を不動産会社経由で売主へ提出します。買付証明書とは、購入の意思を示す書類のこと。購入希望価格や引き渡し条件の他、氏名や住所を記載します。
ローンの事前審査を受ける
土地の購入価格や建物の予算が決まれば、住宅ローンの事前審査を受けます。金融機関によって金利や条件が異なることもあるため、できれば複数の金融機関に相談し、比較してから決めましょう。
土地の売買契約を結ぶ
金融機関の事前審査が通ったら、土地の売買契約を締結します。契約前に重要事項説明書を確認し、不明点は事前に解消しておきましょう。契約日には手付金や印紙の他、通常仲介手数料が必要になります。契約日に必要な書類も確認しておきましょう。例えば、本人確認書類、印鑑登録証明書、住民票などが挙げられます。
土地の引き渡しと所有権移転登記をおこなう
住宅ローンの本審査が通れば、金融機関と金銭消費貸借契約を結びます。決済日に売主へ残代金を支払い、土地の引き渡しを受けたら、その日のうちに司法書士へ所有権移転を依頼しましょう。
注文住宅の土地決定後から着工までの流れ

土地が決まった後、注文住宅着工までの流れを紹介します。
- STEP 1工務店・ハウスメーカー・建築会社選び
- STEP 2設計・見積もり依頼
- STEP 3住宅ローン仮審査
- STEP 4工事請負契約の締結
- STEP 5住宅ローン本審査
- STEP 6着工
6つのステップを詳しく見ていきましょう。
工務店・ハウスメーカー・建築会社選び
工務店やハウスメーカー建設会社など、注文住宅の建築依頼先を選びます。思い描くマイホームのイメージに合う設計や建築ができるのか、今まで類似の施工実績があるのかを考慮して選定しましょう。
設計・見積もり依頼
希望や条件を伝え、設計と見積書の作成を依頼します。予算を上回る場合は、コストカットできないかを相談・検討し、あらためて最終的な建築プランと見積書を提案してもらいましょう。
住宅ローン仮審査
建築費や建築プランが決まれば、住宅ローンの仮審査を受けます。
工事請負契約の締結
住宅ローンの仮審査が通ったら、依頼先の会社と工事請負契約を締結します。工事費の支払方法や回数は依頼先によって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。契約後はプランを変更できない場合もあり、変更ができても費用や日数が余分にかかってしまうことがあるため、よく考えたうえで契約しましょう。
住宅ローン本審査
工事請負契約締結後、住宅ローンの本申し込みをします。
着工
住宅ローンの本審査が通ったら、着工です。建築工事中は騒音や振動が発生し、近隣住民に迷惑がかかる恐れがあります。可能であれば、事前に近隣挨拶をするようにしましょう。
注文住宅の土地探しのコツ

注文住宅を建てるために、土地を探す時のコツを4つ紹介します。
土地選びに役立つ用語を学ぶ
土地を探していると、普段は聞きなれないような専門用語を目にすることもあるでしょう。わからない用語はそのままにせず、調べて理解しておくと、スムーズに土地選びができるようになるでしょう。例えば以下のような用語があります。

-
-
中地
正面以外の三方が囲まれた土地。 -
更地
建物が建っておらず、土地に関わる権利(借地権や抵当権など)も付帯していない土地。 -
敷地延長
敷地の一部が通路状で、そこを通って前面の道路と行き来する形状の土地。「路地状敷地」や「専用通路」とも呼ばれ、旗竿地などが該当する。 -
再建築不可
建物を解体したあと、建物を再建築できないこと。
-
中地
建築プランに合った土地を選ぶ
建築プランに合った土地を選びましょう。土地を購入してから後悔しないためにも、希望する広さや間取りの家が建てられるのか、確認をしましょう。また広さが十分である場合でも、用途地域によっては、建築が制限される可能性がありますので、併せて確認しましょう。
建築可能な家の広さの計算方法
土地の面積と建ぺい率・容積率がわかれば、建築可能な家のおおまかな広さを算出できます。例えば120平方メートルの土地で、建ぺい率が40%、容積率が80%の場合は以下のとおり計算できます。
建ぺい率:120平方メートル × 40% = 48平方メートル
容積率:120平方メートル × 80% = 96平方メートル
候補地には早めに訪れる
候補地が決まったら、なるべく早く見学に行きましょう。条件がよい土地は、早期に成約済みになることが多いからです。なお、購入希望者が複数いる場合、売主に買付証明書を最初に提出した人が、優先的に土地の購入を交渉することができます。
土地の価格だけで決めない
土地を購入する際は、価格だけで決めないようにしましょう。価格が安くても、造成費や地盤改良費がかかるケースもあり、結果的に割高になってしまうこともあります。購入を決める前に土地の条件を確認し、可能であれば工務店やハウスメーカー、建設会社へ相談しましょう。
注文住宅の土地探しチェックリスト

注文住宅の土地探しをする際、どのようなことを確認したらよいのでしょうか。特にチェックすべきポイントを紹介します。
【注文住宅の土地探しチェックリスト】
- 周辺環境
- 交通や生活の利便性
- 土地面積・形状
- 道路や隣地との高低差
- 境界標の有無
- 災害リスクや災害の履歴
- 道路の種類(公道・私道)や幅員
- 地盤の強さ
- インフラの有無(水道管やガス管の引き込みの有無)
- 法規制や地区計画の有無
- 日当たり・風通しのよさ
- 障害物や嫌悪施設の有無
- 埋蔵物や井戸、土壌汚染の有無
- 再建築が可能であること
注文住宅の土地を探す時の注意点
注文住宅の土地を探す時に、特に注意すべき点を紹介します。
工務店・ハウスメーカー・建築会社には建築の注文をする前提で依頼する
工務店やハウスメーカーの本来の職務は建築です。そのため土地を紹介してもらう時は、建築の注文をする前提で依頼しましょう。
条件にこだわりすぎず建物とセットで100点を目指す
希望や条件と完全に一致する土地は、見つかりにくいのが現実。条件にこだわりすぎると、いつまで経っても土地を購入できなくなってしまうかもしれません。優先順位の高い条件が一致したら購入を検討するのがおすすめ。土地だけでなく建物とセットで理想の家を目指しましょう。
また、一度買い逃してしまうと、まったく同じ土地はありません。条件のよい土地を見つけた際の決断力も重要です。
注文住宅の土地探しでうまくいかない時の対処法3選

注文住宅の土地探しでうまくいかない時、実践すべき対処法を3つ紹介します。
希望エリアの範囲を広げる
希望するエリアで予算にあう土地が見つからない時は、範囲を広げて探してみましょう。例えば同じ区内や市内でも、沿線を変えることで見つかることもあります。また、最寄り駅からの距離を広げてみるのもおすすめです。
建築条件付き・古家付きも検討する
建築条件付きや、古家付きの土地も視野に入れて探しましょう。古家付き土地は解体費用がかかりますが、更地に比べて価格設定が安いこともあります。また工務店やハウスメーカーによっては、建築条件付きの土地を紹介してもらえることもあります。更地に限定せず、条件を広げて探してみましょう。
狭小地・旗竿地・北向きの土地を候補に入れる
一見条件が悪いと思える特徴の土地でも、工夫次第で希望通りの家を建てられることもあります。また狭小地や旗竿地を選ぶことで土地の購入費用を抑えられれば、その分建築費に予算をかけられます。土地の形状や道路の向きは、あまり限定しないようにしましょう。
注文住宅の土地探しに関するまとめ
注文住宅の土地探しの流れやコツ、注意点を紹介してきました。最後に、大切なポイントをまとめておさらいします。
注文住宅の土地を探す方法は?
不動産会社に相談して紹介してもらうのが一般的ですが、事前にインターネットで検索しておくと相場を把握でき、資金計画を立てやすくなります。またハウスメーカーや工務店、建築会社によっては独自の土地情報を持っていることがあるので、注文する会社がある程度決まったら相談してみましょう。
注文住宅で土地探しのコツは?
不動産会社や工務店、ハウスメーカーから土地を紹介してもらったら、なるべく早く現地へ足を運びましょう。よい条件の土地は早期に買い手が決まることが多く、買付証明書の順位によっては購入できません。しかし、早すぎる決断にも注意が必要です。価格が安くても、造成費や土壌改良費などがかかれば割高になります。建築以外にかかる費用や、希望する広さの家が建てられるのか確認してから購入を決めましょう。
注文住宅の土地探しの注意点は?
工務店やハウスメーカーに土地を紹介してもらう時は、建築の依頼をすることを前提にしましょう。また、条件が完全に一致する土地を求めると、いつまで経っても購入できない可能性があります。条件の優先順位を決めて、建物とセットで理想の家を目指すようにします。
それでも希望に合う土地が見つからないときは、条件を緩和してみましょう。古家付き土地や建築条件付きの土地も視野に入れることで、選択肢が広がります。また条件に合わないと思える土地も、工夫次第で魅力的な家にすることは可能です。ハウスメーカーや工務店とよく相談し、理想のマイホームを実現しましょう。
今回は、注文住宅を建てる際の土地探しのコツを解説しました。ご紹介したポイントを抑えつつ、納得できる土地を探してみてくださいね。
注文住宅を建てる