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注文住宅の内装の決め方を徹底解説!おしゃれに仕上げるコツとは?

注文住宅の内装の決め方は?おしゃれに仕上げるコツもご紹介
住宅の内装とは、壁や天井、床の仕上げや装飾、設備のことを指します。注文住宅は内装のカラーやデザインによって印象が大きく変わるため、理想とするイメージに合わせて計画することが大切です。

今回は、注文住宅の内装を決める流れとおしゃれにするコツ、内装選びで失敗しないためのポイントを解説します。また内装をテイスト別に7例紹介するので、注文住宅の内装を決める際はぜひ参考にしてください。

注文住宅の内装とは?

注文住宅の内装とは、どこのことを指すのでしょうか?
注文住宅の内装とは、どこのことを指すのでしょうか?

注文住宅の内装とは、室内の壁や天井、床、ドアや間仕切りなどの建具を指します。つまり室内で見える部分の仕上げ材や装飾、住宅設備のことで、キッチンやカーテンの他、造作工事で設置した収納やカウンター、照明なども内装に含まれます。

注文住宅の内装を決める4ステップ

注文住宅は打ち合わせのなかで決めるべき項目が多く、予算や希望に合わせて決定していく必要があります。完成したマイホームをイメージしながら決めていく作業は楽しい反面、難しく感じる方も少なくありません。

ここでは、注文住宅の内装を決める手順を4つのステップで紹介します。全体の流れをつかんで、内装をスムーズに決定できるようにしましょう。

決める箇所を整理する

どこにこだわりたいか考えてみましょう
どこにこだわりたいか考えてみましょう

注文住宅は自由に内装を決められるのが魅力ですが、すべてを自分で決めると想像以上に予算と時間がかかってしまうかもしれません。そこで、特にこだわりたい箇所以外は標準仕様にするなど、自分で決めたい場所を整理することから始めましょう。

デザインのテイストを考える

次に、理想とするマイホームをイメージし、どのようなテイストが好みなのかをリサーチします。取り入れたいテイストが決まったら、ハウスメーカーの施工例やインターネット上の写真などから希望に近いものを探しておくとよいでしょう。

テイストに合う素材・色・柄を選ぶ

次に、取り入れるテイストに合わせて素材やカラー、柄を選びましょう。トータルバランスを考えて内装を選択することで、統一感が生まれます。

例えばナチュラルテイストの場合は、自然素材(無垢材や漆喰(しっくい)など)や木目調の内装を選ぶようにしてみてください。

内装のなかでも、壁・天井・床は大きな面積を占めます。室内の印象を左右するようなクロスや床材を最初に決めて、バランスを考えながらキッチン・建具・照明の順に、室内のなかで目立つ部分から順番に決めていくとよいでしょう。

シミュレーションをして全体のバランスを調整する

内装を選び終わったら、全体のバランスを見て、イメージどおりに計画できているか確認します。ハウスメーカーや工務店によっては、内装のイメージをCGでシミュレーションできるケースもあるため、担当者に相談してみましょう。

例えばモノトーンの内装を計画している場合、ブラックの分量が多すぎると、室内が暗くなりすぎてしまいます。配色バランスに問題ないか確認し、必要に応じて調整してください。

注文住宅の内装をおしゃれにする5つのコツ

注文住宅の内装をおしゃれにするためには、ちょっとした工夫が必要ですが、ポイントをつかめばそれほど難しいことではありません。ここでは特に押さえておきたいポイントを5つ紹介するので、ぜひ実践してみてください。

使用するカラーは3色までにする

内装に使用する色は3色までがおすすめです
内装に使用する色は3色までがおすすめです

カラフルな内装も魅力的ですが難易度が高く、雑多な印象にもなりかねません。内装のカラーは3色までにし、配色バランスにも気を配りましょう。カラーの黄金比率といわれるのは、ベースカラー70%、メインカラー(アソートカラー)25%、アクセントカラー5%の配色です。

ベースカラーは、壁や天井、床に用いるカラーで、内装のなかでもっとも多くの割合を占める色になります。ホワイトやアイボリー、ベージュなど、ベーシックで落ち着いたカラーがおすすめです。

メインカラー(アソートカラー)は、主役(メイン)となるカラーです。メインカラーに何を選ぶかで部屋全体の印象が変わるため、テイストに合わせて選ぶようにしましょう。ベースカラーを引き締めるような、ブラウンやグレー、ブラックがよく選ばれます。

アクセントカラーを加えることで、メインカラーが引き立ち、インテリアに個性が生まれます。好きな色をアクセントカラーとして採用するか、メインカラーの反対色を選んで、空間に変化を持たせましょう。

  使用箇所の例
ベースカラー 壁・天井・床
メインカラー(アソートカラー) カーテン・家具・建具・ラグ
アクセントカラー クッション・テーブルクロス・
オブジェ・小物

異なる素材を組み合わせる

同じ素材のものにすると統一感を出しやすくなるのも魅力ですが、内装を選ぶ際は、あえて異なる素材をミックスさせるのがおしゃれに見せるコツです。

異なる素材の組み合わせとして、壁の一部に質感が異なるクロスやタイルを使うのもおすすめです。また木目調の内装で統一するのではなく、アイアンやスチールなど金属をポイントに使うと、部屋の雰囲気を引き締められます。

家具との統一感をもたせる

内装を考える時は、家具との統一感を大切にしましょう。いろいろなテイストをミックスさせると、それぞれのよさを引き出せません。

例えば家具が和モダンのテイストであれば、内装も落ち着いたカラーや柄を選ぶようにし、それぞれが引き立つように計画しましょう。

面積効果を意識する

面積が広い部分の内装は、なるべくシンプルに仕上げるのがおすすめ。広い面積に印象が強いカラーや柄を使うと圧迫感が出てしまい、落ち着かない空間になる可能性があります。

ベースカラーは家具やキッチンなどとの相性を考慮して、ホワイト系やアイボリーなど、広さを演出できるカラーを選びましょう。

照明の色や自然光も考慮する

空間演出に欠かせないのが、照明計画です。照明のカラーによって空間の印象が変わるので、照明も含めて内装をデザインしましょう。

例えば温かみのある空間にしたい時は電球色、清潔感を出したい時は昼白色(白っぽい色)がおすすめです。

注文住宅の内装で失敗しないためのポイント

注文住宅の内装で失敗しないためのポイントをご紹介
注文住宅の内装で失敗しないためのポイントをご紹介

注文住宅の内装は、一度完成してしまうと簡単に変えられません。失敗しないためのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

デザインのテイストはサンプルを見て決める

クロスやフローリング、カーテンなどはカタログだけで決めず、サンプルを取り寄せましょう。写真のイメージと、実物を設置した時の印象が異なることがあるため注意が必要です。

できるだけ実物を確認する

注文住宅は、一度建てたら長く暮らし続けることになります。時間が経って後悔をしないためにも、実物を確認できるものは実際に手に取ってみてから、採用するか決めましょう。

機能性・質感にこだわる

内装は見た目だけでなく、機能性や質感にもこだわるのがおすすめ。使いにくい設備や手触りが悪いものは、ストレスになることがあります。

流行にとらわれ過ぎない

内装デザインには少なからず流行がありますが、一時的なものの場合もあるため、長く住むことになる注文住宅はあまり流行にとらわれすぎないようにしましょう。自分の理想を大切にして、好みの内装にすることをおすすめします。

内装のプロに相談する

内装デザインに困ったら、プロに相談するのもひとつの方法です。理想とするテイストを伝えて、アドバイスしてもらいましょう。ハウスメーカーや工務店によっては、インテリアコーディネーターに相談できるケースがあります。

注文住宅の内装デザインのテイスト例

注文住宅の内装デザインのテイスト例を、画像とともに紹介します。

シンプル

飽きにくいシンプルなインテリア
飽きにくいシンプルなインテリア

色見や装飾をおさえることで、シンプルテイストが叶います。ベースカラーに対してメインカラーやアクセントカラーは同系色でまとめ、柄物を採用する場合は、主張が少ないものを選ぶとまとまりがよくなります。

カントリー

木のぬくもりとやさしい配色が魅力のカントリーテイスト
木のぬくもりとやさしい配色が魅力のカントリーテイスト

カントリーテイストにする場合は、欧米の田園風景をイメージして、木製の家具と白い壁を選びましょう。家具は温かみのあるパイン材やメープル、アクセントカラーはイエローやグリーンなど、温かみのあるカラーがおすすめです。

ナチュラル

全世代で受け入れられやすいナチュラルインテリア
全世代で受け入れられやすいナチュラルインテリア

ナチュラルテイストには、無垢材や木目調の内装が似合います。キッチンは無機質になりやすいため、木の風合いを生かしたタイプを選ぶとよいでしょう。カラーは自然を感じさせる、アースカラーから選ぶときれいにまとまります。

ヨーロッパ風

装飾的で重厚感のあるヨーロッパ風インテリア
装飾的で重厚感のあるヨーロッパ風インテリア

ヨーロッパ風テイストにしたい場合は、デコラティブなシャンデリアやテーブルなどを採用しましょう。奇抜なカラーは避けて、彩度が低いピンクやモスグリーン、グレーなどを選ぶと、優雅な空間を演出できます。

アメリカン・西海岸風

明るく開放的な西海岸風インテリア
明るく開放的な西海岸風インテリア

アメリカンテイストのなかでも西海岸の開放的なイメージを好む方は、白を基調したカラーでまとめ、明るい空間になるようにしましょう。グリーンやブルーなどをアクセントとして加え、一部をレンガや板張りの壁にするのもおすすめです。

モノトーン

シックな雰囲気にまとめやすいモノトーンインテリア
シックな雰囲気にまとめやすいモノトーンインテリア

モノトーンテイストにする場合は、内装を白・黒・グレーでまとめ、デザインもシンプルなタイプを選ぶとおしゃれな印象になります。ただし黒が多すぎると、部屋が暗くなりすぎるケースも。レイアウトや配分を考えながら構成しましょう。
モノトーンインテリアと似たものに、近年ではグレーインテリアも人気。グレーインテリアについてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。

和モダン

日本の伝統的な要素と洗礼された雰囲気が調和した和モダンインテリア
日本の伝統的な要素と洗礼された雰囲気が調和した和モダンインテリア

落ち着いたアースカラーと、無垢材や畳など自然素材を取り入れることで、和モダンなテイストになります。ベッドやソファなどの家具は低いタイプを選び、日本の伝統的な暮らしをイメージさせる空間にしましょう。

注文住宅の内装を決める時の相談の仕方

注文住宅の内装を相談する際は、どのようなことに気をつけたらよいのでしょうか。特に大切なポイントを紹介します。

打ち合わせで相談すべきこと

施工会社との打ち合わせでは、内装やデザインの他に現在の暮らしで不満に思っていることや、改善したいポイントも相談してみましょう。見た目だけでなく機能性も重視して、家族が気持ちよく過ごせる住まいにすることが大切です。

的確な希望の伝え方

好みのデザインを言葉だけで伝えるのは、予想以上に困難です。施工例や写真を活用すれば、的確に伝えることができるでしょう。

注文住宅の内装に関するまとめ

最後に、注文住宅の内装選びのおさらいをします。

注文住宅の内装の決め方は?

まずは「内装を決める箇所を整理する」ことから着手します。そして「希望するテイストを考える」「テイストに合う素材や色を選ぶ」「全体のバランスを見て調整する」の順番で内装を決めましょう。

注文住宅の内装をおしゃれに仕上げるコツは?

内装に使用するカラーは3色までにして、家具と統一感を持たせましょう。あえて異なる素材を組み合わたり、照明の光や太陽光をデザインとして活用するのもおすすめです。

注文住宅の内装で失敗しないためのポイントは?

内装を選ぶ際はできるだけサンプルや実物を見て決めるようにし、機能性や質感にもこだわりましょう。また自分の好みを大切にし、流行にとらわれすぎないようにしてください。

注文住宅の内装を決めるのは難しいように感じますが、ちょっとした工夫次第でおしゃれな空間にできます。もし内装選びに悩んだら、インテリアコーディネーターのいるハウスメーカーや工務店に相談して、好みのテイストを実現させましょう。

桜木 理恵

執筆者

桜木 理恵

大学在学中に宅地建物取引士に合格。新卒で大手不動産会社に入社し、売買仲介営業担当として約8年勤務。結婚・出産を機に大手ハウスメーカーのリフォームアドバイザーに転身し約5年勤務。現在は不動産の知識と経験を活かし、フリーランスのWebライターとして活動。不動産や建築にまつわる記事を多数執筆。保有資格は「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」「管理業務主任者」

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