不動産ハウ・ツー


住まいを買う

第3章 物件選びと情報収集

どんな物件を選ぶか

物件選びその1 マンションか一戸建てか

自分のライフスタイルにあった住宅を選ぶには、マンションと一戸建てそれぞれの特徴を理解しておく必要があります。下表にマンションと一戸建ての一般的な特徴をまとめておきますので参照してください。

  マンション 一戸建て
立地場所と環境 基本的に都心部、駅からも比較的近い場所に建設されることが多い。よって、通勤や通学などを含めた利便性は一戸建てに比べ高い。 郊外に建設される場合が多い。都心部の場合は駅から比較的はなれた場所に建設されるケースが多い。緑が多く、環境はマンションに比べ優れている。
構造とプライバシー、防犯性等 ほとんどが鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造。最近では耐震性に優れた構造も取り入れられており、一戸建てに比べ耐火性、耐久性に優れている。隣家とは壁1枚(あるいは床・天井)で接するためプライバシーが保たれにくいと思われるが、構造上の問題は近年改善されている。オートロックや監視装置などの普及により防犯性も高い。 一戸建てには木造のものが多く、鉄筋コンクリート造に比べ、耐震性、耐火性、耐久性が劣る。隣家とは離れて建設されるのでプライバシーは保ちやすいが、出入り口が多くまた構造上独立しているためマンションに比べ防犯性は劣る。
価格と広さ等 同様の立地条件の場合、土地は共有であるため一戸建てよりも安くなる。広さはワンルームから200m²を超える大型のものまでさまざまであるが、一戸建てに比べ天井高は低い。 土地を所有する場合、マンションより高くなるケースが多い。2階建以上が多いため、マンションよりも床面積は広いが、階段があるため表示される床面積ほどの差はない。
ランニングコスト 毎月、管理費と修繕積立金が必要。また、一般的に1階の専用庭や駐車場などは使用料が必要なケースが多い。 毎月のランニングコストはかからない。ただし、定期的に建物のメンテナンスを行う必要はある。
リフォーム建替え 共用部分は個人では行えない。専有部分については構造上問題のある部分(例えば柱など)を除いて基本的にリフォームできる。建替えについては、法律上区分所有者および議決権の5分の4以上の同意が必要。 基本的に自由にリフォームできる。ただし、建築基準法の容積率や建ぺい率を超えるような違法な増築や建替えなどはできない。

※上記の内容はあくまで一般論であり、マンション・一戸建てとも上記内容に当てはまらないようなケースも多々見られます。

物件選びその2 新築か中古か

融資条件や住宅取得に伴う税制上の特典等から比較するならば、圧倒的に新築住宅が優遇されています。下表に新築住宅と中古住宅の一般的な特徴をまとめておきますので参照してください。

  新築 中古
価額と手数料 当然のことながら、建物部分は誰も使っていない新築が高くなります。不動産会社等の企業が売主になっているケースが多いですから、この場合仲介手数料はかかりません。 建物は時間がたつほど価値が下がるため、その分安くなります。不動産会社の仲介により契約を行うケースが多いため、その場合価額の3.24%+64,800円の仲介手数料が必要です。
設備や間取り 最新の設備(床暖房・浴室乾燥機・インターネット)などが備えられていることが多く、構造上も採光や通風が考慮されており、さまざまな工夫が施されていることが多い。 築年が浅ければ、最新の住宅に見劣りしない設備が施されていますが、古いものでは間取りが細かく区切られたり、収納スペースが小さかったりするケースが多い。
融資や税制など 一般的に融資が受けやすく、返済期間も長くできる。税制上でも新築住宅に関する軽減措置は多い。 返済期間は新築住宅より短くなるケースが多い。税制上も優遇措置が限定されることがある。
その他 建物が完成する前に契約することが多いのでパンフレットやモデルルームだけで意思決定を行わなければならない。 実物の物件を見ることができるが、素人では判断が難しいこともある。パンフレットなどの資料がないことが多い。

・定期借地権付き住宅
定期借地権とは、借地権の存続期間が満了した際に、借地を地主に返還しなければならないというものです。普通借地権の場合は、借地権の存続期間が満了した際に、地主側に正当事由が存在しなければ、土地が返還されません。よって地主にとっては必ず土地が返還されるというメリットがあります。
定期借地権を活用した住宅の場合、住宅の購入者は土地を所有するわけではありませんので、その分安価で住宅を購入できるメリットがあります。ただし、期間満了により契約が終了します。

・建築条件付土地
建売住宅の場合は、完成している一戸建てを購入することになります。更地を購入した場合は、自由に(建築基準法などの法律の範囲内)建物を建築することができます。
建築条件付土地を購入した場合は、設計者と施工会社が既に決められていて、土地の売買契約後一定期間内にその相手先と建築請負契約を結ぶことになります。既に用意されている設計プランにご自分の希望を反映させるケースが多いようです。
メリットとして、建売住宅に比べ自分の希望を反映させやすいことや基本的な設計プランが用意されているため、始めから設計を行うより費用が安く済むという点があげられます。


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物件情報の収集と読み方

物件情報はどうやって集めるか

不動産会社がどのような立場で住居や買主のあなたと係わり合いを持つのかを知っておくことは非常に重要です。ここでは、一般的なケースとして新築物件の場合と中古物件の場合に分け不動産会社の役割などについて説明します。

○新築物件の場合

新築物件の場合

売主(ディベロッパー)
土地を仕入れ、どのようなコンセプトでマンションや一戸建てを建設するのかを企画します。当然その企画に伴い建物を施工する建設会社を選択します(あるいは自社で建設するケースもあります)。
完成した住宅の販売は、販売会社に委託する場合と直接販売する場合があり、後者については仲介手数料がかかりません。

販売会社
販売会社と売主の契約関係が重要です。「代理」の場合は、売主に代わって販売会社が売買契約を締結しますが、「媒介」の場合は、要するに斡旋してくれているということですから、売主と直接売買契約を締結します。この場合、仲介手数料がかかる場合があります。

○中古物件の場合

中古物件の場合

仲介会社
売主の売出した物件の仲介(斡旋)をしてくれる不動産会社です。売主が個人の場合は仲介手数料がかかります。売主が法人でその「代理」として販売する場合の仲介手数料はケースにより異なります。また、取引態様が売主の場合(いわゆる買取仲介)は、仲介手数料はかかりません。
仲介会社にはさまざまなタイプがあり、それぞれに特徴があります。例えば、大手の仲介会社であればたくさんの物件情報をもっているとか、中小の仲介会社であれば地域密着で営業しており、細かい情報が手に入るなどです。いずれにしろ、営業担当者にこちらの希望を具体的に示しておくことが重要です。

不動産会社を調べる方法

(1)免許番号
不動産業の免許は、「国土交通(建設)大臣免許」と、「都道府県知事免許」の2種類があります。国土交通大臣免許の場合は、複数の都道府県で営業していることを示し、都道府県知事免許の場合は、1つの都道府県内で営業していることを示しており優劣はありません。
その他、必ず記載されているのが宅地建物取引業の免許番号です。( )内に免許の更新回数が記載されています。数字が大きいということは、長期間安定経営を続けてきたという目安になるとも考えられます。

(2)業者名簿
これから不動産の取引をしようとしている方が、取引相手の不動産会社について信用調査を行おうとするときの便宜を図るため、宅地建物取引業の免許を受けている不動産会社についての情報が「名簿の閲覧」というかたちで公開されています。免許番号が分かれば、免許を交付した行政庁で「業者名簿」を閲覧することができます。
業者名簿のチェックポイントは以下の通りです。

  • 業者の現況に関する事項:事務所、代表者・役員等氏名、専任の取引主任者等、従事者の氏名、業者団体への加入状況
  • 業者の経歴に関する事項:営業実績、資産状況、納税状況、行政処分歴

(3)所属している業者団体
不動産会社で構成される各業者団体は、取引にかかるトラブル防止や不動産会社のモラル向上のための研修会を開催するなど、さまざまな活動を行っています。また、対消費者に向け苦情処理の相談窓口を設置しているケースもあります。

・主な事業団体は以下の通りです。
一般社団法人 不動産協会
一般社団法人 不動産流通経営協会
公益社団法人 全国宅地建物取引業協会連合会
公益社団法人 全日本不動産協会
一般社団法人 日本住宅建設産業協会

不動産広告の読み方

物件情報
物件の情報(不動産広告の図面)は初めて見た人にとっては、なかなか分かりにくいものだと思います。しかし、たくさんの情報を収集し、現地見学等を繰り返すことで相場観が養われてきたり、自分の希望と現実のギャップに気が付いたりすることが多いようです。ここで、物件情報の見方の基本について整理しておきましたので、参照してください。

不動産広告の読み方 ダウンロード(116KB)  >>
※PDF形式のデータをご覧になるには、Adobe Reader が必要です。Get Adobe Reader

又、広告中の分からない用語はこちらを参照してください。→R.E.Wordsへリンク  >>

・広告
「一般消費者の不動産の適正な選択に資するとともに、不動産業における不当な顧客の誘引を防止し、もって公正な競争を確保すること」を目的に不動産公正取引協議会では不動産広告において、表示しなければならない項目や禁止している表示を取り決めています。以下に表示しなければならない主な事柄をまとめておきます。

不動産広告で表示しなければならない事柄の主なもの
市街化調整区域内の土地 市街化調整区域内では原則的に建物は建設できません。よって、市街化調整区域内の土地を売り出す場合はその旨を表示し、「宅地の造成および建物の建築はできません」と明記しなければなりません。また、建ぺい率や容積率、生活の利便性、将来の発展性などを表示することは禁じられています。
道路に適法に接していない土地 幅4m以上の道路に2m以上接していない土地には、原則として建物を建てることはできません。よって、こうした物件を広告する場合は、すでに建物がある場合は「再建築不可」、土地のみの場合は「建築不可」と表示しなければなりません。
宅地として利用できない土地 沼沢地や湿原、泥炭地など宅地として利用できないと認められる土地については、その旨を表示することになっています。
高圧線下の物件 土地の全部または一部が高圧線下になるときは、「土地○○m2(うち○○m2は高圧線下)」などと表示することになっています。
特殊な地形の土地 敷地に占める傾斜地の割合がおおむね30%以上の場合は「土地○○m2(うち約○○m2傾斜地含む)」などと表示することになっています。この他、土地の中に段差があって建築に支障があるもの、有効利用が阻害される著しい不整形画地など特異な区画もその旨を表示する必要があります。
朽廃した建物がある土地 老朽化した建物が建っている土地の場合、新たに住宅を建てる前に解体作業などが必要になります。そこで、そのような土地の広告では「廃屋あり」「古家あり」などと表示することになっています。

一般の方が不動産の売買価格が妥当なのかを判断するのはかなり困難です。
ただし、REINS Market Informationでは国土交通省が成約データを加工し一般の方々に提供していますから参考にしてみてはいかがでしょうか?


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不動産会社との関係を知っておこう

媒介契約とはなにか

(1)媒介契約の種類
媒介契約には次の3種類の契約があります。

一般媒介契約 依頼者は、他の不動産会社にも重ねて媒介契約を依頼できる。
専任媒介契約 依頼者は、他の不動産会社には重ねて依頼できないが、自分で契約相手を発見取引することは可能。
専属専任媒介契約 依頼者は、他の不動産会社には重ねて依頼できない。また、自分で契約相手を発見取引することもできない。

不動産会社は、各媒介契約に応じて依頼者に活動状況を報告したり国土交通大臣指定不動産流通機構レインズ)に物件を登録したりする義務があります。不動産会社と依頼者の信頼関係が強いほど一般→専任→専属専任の契約となっていきます。例えば専属専任媒介契約の場合、他の不動産会社や自分自身でも契約の相手先を見つけることができない訳ですから、不動産会社と信頼関係がなければ任せることは出来ません。当然に、信頼された不動産会社は物件の売買が早くまた適切な価格で成立するよう努力しますから契約が早期に成立する可能性は高くなります。
なお、レインズとは国土交通大臣指定の不動産流通機構のことで、不動産会社同士が物件情報の交換を行うために設立された公益法人です。

(2)媒介契約における注意事項
一般的に物件を購入するときは、先に物件ありきで気に入った物件が見つかった場合に申込証拠金を支払ってしまうことの方が多いでしょうから、前もって媒介契約を結ぶことはあまりないかもしれません。
買換えなども含め物件を売却する場合は、その媒介契約の種類がどの種類なのかを知ることにより、不動産会社と依頼者の関係を知ることができます。気に入った物件が見つかっても、専属専任媒介契約の場合は、その不動産会社に媒介をしてもらわなければ契約は成立しないことになります。
不動産会社が売主の場合は、売主と買主の間を仲介する必要がありませんから媒介契約は存在しないことと(手数料は不要)、媒介が存在する場合はそれに伴う手数料が発生することに注意が必要です。

(3)媒介契約の仲介手数料
仲介手数料は、宅地建物取引業法によりその上限が定められています。不動産会社はこの限度額を超えて仲介手数料を受け取ることはできません。媒介契約を締結するときには予め仲介手数料を確認した上で不動産会社に依頼することができます。
なお、その上限額は次の通りです。

売買価額 仲介手数料の限度額
売買価額が400万円超の部分 売買価額に3.24%を乗じた金額
売買価額が200万円超400万円以下の部分 売買価額に4.32%を乗じた金額
売買価額が200万円以下の部分 売買価額に5.4%を乗じた金額

※売買価額は建物に係る消費税額を除外した額

※売買価額が400万円を超える場合は売買価額×3.24%+64,800円となります。


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