「うちも喋りたいと思ってた。春香が泊まったんだってね。」
「うん、小さい部屋だけど、紅茶は揃っているからよかったら来てね。」
「わぁ、行ってみたい！ね、何て呼べばいい？奈央でいい？」
その瞬間、心が躍るのを感じた。新しい友達。それは、私にとって、3ヶ月遅れの春だった。一人暮らしのあの部屋に、新しいフレーバーティー、買い足しておこうかな。あ、マグカップも可愛いものを用意しよう。クッションも新調しようかな。やることが途端に増えそうだ。
「うん、じゃあ私もみのりでいい？」
これから始まるかもしれない新しい世界に想いを巡らせ、みのりの隣に腰かけた。

ピーチティー