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スコティッシュフォールドの飼い方は?特徴と準備、注意点を解説

丸みのある顔とつぶらな瞳が可愛らしく、多くの人々から人気を集めているスコティッシュフォールド。SNSや動画サイトでもよく目にする猫種です。これからスコティッシュフォールドを飼いたいと考えている方に向けて、スコティッシュフォールドの飼い方や注意点をご紹介します。特徴や飼うのに必要なモノなどを事前に確認し、飼育を検討してみてください。

記事の目次

スコティッシュフォールドの特徴

スコティッシュフォールドの特徴
スコティッシュフォールドの特徴

まずはスコティッシュフォールドの特徴について、他の猫種との比較も交えながらご紹介します。ただし、同じスコティッシュフォールドでも個体差がありますので、あくまで参考としてご覧ください。

折れ耳

スコティッシュフォールドといえば、折れ耳をイメージする方は多いでしょう。この折れ耳は、「軟骨骨異形成症候群」という軟骨の異常によるものです。なお、スコティッシュフォールドのなかにも、折れ耳ではなく立て耳の個体もいます。

人懐っこく穏やかな性格

スコティッシュフォールドの性格は穏やかな傾向にあります。他の猫種と比べて、もちろん個体差はありますが活発に動き回ることは多くありません。また、人懐っこいため、飼い主に甘えてくることも多いでしょう。そのため、初めて猫を迎える方でも飼いやすい猫種といえるでしょう。

体重は3~6kg

スコティッシュフォールドは成長しても、だいたい3~6kg程度の体重です。さほど大きくないため、一人暮らしの家でも飼育しやすいでしょう。

寿命は10~13年

スコティッシュフォールドの寿命は他の猫種と比べて少し短い傾向があるといわれており、だいたい10~13年となります。

スコティッシュフォールドの飼育に必要なモノ

スコティッシュフォールドの飼育に必要なモノ
スコティッシュフォールドの飼育に必要なモノ

スコティッシュフォールドを飼育するなら、以下のようなモノを用意しましょう。

  • ケージ
  • トイレ
  • 猫砂
  • 食器・給水器
  • キャットフード
  • 爪とぎ用品
  • ケア用品
  • におい対策・除菌グッズ
  • キャリーケース

それぞれなぜ必要なのか、どのようなものを選ぶべきなのか、以下で詳しく解説します。

ケージ

ケージは、スコティッシュフォールドが安心して過ごせる場所として準備しておくとよいでしょう。お迎えしたばかりの子猫は部屋で放し飼いするのでなく、基本的にはケージのなかで過ごしてもらうのがおすすめです。子猫のうちはいたずらして怪我をしてしまう可能性もありますし、ケージのなかが自分にとって安全な場所であることをまずは覚えてもらいましょう。
部屋での放し飼い解禁後も、掃除や体調不良のときなどに安全に過ごせるスペースとして活用できます。猫は上下運動が好きな生き物ですので、ステップがついた高さのあるタイプを選びましょう。
小さいケージに長時間閉じ込めておくのは、猫にとってもストレスになってしまいます。長時間ケージ内で飼育する予定であれば、ケージも大きめのモノを選んでください。トイレや水・エサ入れをケージ内に置くかでも適切なサイズが異なりますので、ケージ選びは慎重におこないましょう。

トイレ

トイレはトレイのみのオープンタイプ、周りを囲まれているドームタイプ、自動で排泄物を処理してくれる全自動トイレなど、さまざまな種類があります。スコティッシュフォールドが落ち着いて用を足せるトイレを選びましょう。また、子猫用・成猫用など、トイレの大きさにも種類があります。成長に合わせてトイレを変えてあげることも大切です。

猫砂

猫砂は、猫の尿や糞を吸収したり固めたりしてくれるものです。鉱物や紙、木など材質はさまざまで、消臭効果のあるタイプもあります。なお、ゴミとしての捨て方は自治体によってルールが異なるので、事前に確認しておきましょう。

食器・給水器

猫が食事したり水を飲んだりするのに、食器と給水器を用意してください。食事の量は成長と共に変わるので、必要な分だけ入る大きさの食器を用意しましょう。給水器も、自動で水が足されるものなどさまざまな種類があります。

キャットフード

キャットフードは、お迎え時はスコティッシュフォールドが食べ慣れているものを選びましょう。餌を変更するときは一気に変えず、今まで食べていた餌と混ぜながら段階的に変えていきます。猫にも味の好みがあり、あまり食べてくれないこともありますので、その場合は根気強く食いつきのいい餌を見つけてあげてくださいね。また、餌の種類もウェットフードやドライフードなど種類が豊富です。子猫用と成猫用もありますので、月齢や用途に応じて餌を変えましょう。

爪とぎ用品

猫の習性として爪とぎがあります。放っておくと壁や柱などを傷つけてしまうので注意しましょう。爪とぎ用品を置いて、そこで爪とぎをするよう誘導してあげましょう。

ケア用品

スコティッシュフォールドを清潔に保ったり怪我をしないようにするため、ケア用品も用意しておきましょう。具体的には、シャンプーやコーム、爪切りなどが挙げられます。

におい対策・除菌グッズ

猫自身の体臭はほとんど気にならないものの、排泄物やトイレから独特なにおいを感じることもあります。においの原因となりやすいトイレの清掃やおもちゃの除菌も必要になるため、ペット用の除菌・消臭剤を用意しておくと便利です。猫が気になって舐めても大丈夫なように、ペット向けに作られた安全なものを選ぶことが大切です。

キャリーケース

室内で飼育している猫も、病院などで外に出かけることがあります。そのため、連れて行くとき用にキャリーケースを準備しましょう。猫の大きさや成長に合わせ、ゆとりあるサイズのものを選んでください。

これらをすべて用意すると、だいたい2~3万円前後の費用になるでしょう。この他、ワクチンや避妊・去勢手術にも費用がかかりますので頭に入れておきましょう。

スコティッシュフォールドを飼うときの注意点

スコティッシュフォールドを飼うときの注意点
スコティッシュフォールドを飼うときの注意点

スコティッシュフォールドを飼う場合には、以下のような点に注意してください。

お迎えしてから1~2週間はケージで飼育する

スコティッシュフォールドを家にお迎えすると、すぐに構いたくなるかもしれません。しかし、その気持ちはしばらく堪えましょう。家の環境に慣れるまで、1~2週間はケージで飼育します。トイレのお掃除と食事・水の補充だけに留め、そっとしておきましょう。十分にケージの環境に慣れたら、猫が出たがるタイミングでケージの外に出してあげるとよいでしょう。部屋の中を探検させることで、少しずつ部屋に慣れてくれます。

室内温度を適切に保つ

スコティッシュフォールドが過ごしやすく体調を崩さないよう、室内温度は適切に保ちましょう。特に暑い夏や寒い冬は、エアコンなどを用いて管理してください。室温は21~28度前後を目安にするとよいでしょう。

トイレを清潔に保つ

トイレは清潔に保ちましょう。排泄物を放置することは猫にとって不衛生なのはもちろん、室内にもにおいが広がってしまいます。あまりにトイレが汚れていると、猫がトイレを我慢したりトイレ以外の場所で粗相してしまうリスクがあります。自動で排泄物を処理してくれるトイレや、1週間分の尿を吸い取ってくれるトイレシートとシステムトイレなども販売されていますので、掃除頻度やライフスタイルに合ったものを試してみるのがおすすめです。また、1カ月に1回程度はトイレ本体を丸洗いするとよいでしょう。

部屋を整理整頓する

部屋の中を整理整頓し、余計なものが置かれていない状態を保ちましょう。小さなものは、猫が思いがけず誤飲してしまうかもしれません。また、キッチンに置きっぱなしにされた包丁で怪我したり、熱いアイロンに触れて火傷したりすることも考えられます。人間の食べ残しや食べかけのお菓子なども、猫にとっては毒になる可能性も。散らかった室内は、猫にとってとても危険です。常に危険なものがないか確認しましょう。

配線を隠す

引っ掻いたりかじったりいたずらしないよう、配線を隠しましょう。配線カバーを付けると効果的です。コードを強くかじってしまうと、最悪の場合感電してしまうことも考えられますので、コードで遊んでいる気配がしたらその箇所は必ず対策しましょう。

スコティッシュフォールドを飼う際に注意すべき病気

スコティッシュフォールドを飼う際に注意すべき病気
スコティッシュフォールドを飼う際に注意すべき病気

スコティッシュフォールドは、次のような病気に注意が必要です。

骨軟骨異形成症

スコティッシュフォールドの特徴でもある折れ耳は、骨軟骨異形成症によるものです。これは猫の骨・軟骨が変形してしまう遺伝性の疾患で、症状が進行すると関節痛が起きたり、歩行が難しくなったりすることがあります。

肥大型心筋症

スコティッシュフォールドは、心臓が厚くなって機能低下を起こす肥大型心筋症になりやすい猫種です。重症になると、食欲減退や呼吸困難、血栓症、後ろ足麻痺といった症状が起こります。

外耳炎

スコティッシュフォールドは耳に垢や湿気が溜まりやすいため、外耳炎を患いやすいでしょう。これは、耳道軟骨が硬いためです。そのほか、アレルギー性皮膚炎を患っている場合も、外耳炎になりやすくなります。

このように、スコティッシュフォールドは病気にかかりやすい猫種です。症状が現れたらすぐ病院へ連れて行くのはもちろん、あらかじめ理解・覚悟を持ってお迎えしてください。

一人暮らし・共働きでもスコティッシュフォールドは飼える?

一人暮らし・共働きでもスコティッシュフォールドは飼える?
一人暮らし・共働きでもスコティッシュフォールドは飼える?

一人暮らし、あるいは共働きだとスコティッシュフォールドをお留守番させることが多いため、飼育できるのか不安に感じる方もいるでしょう。飼うことは可能ですが、以下の点には注意してお迎えするか検討してください。

分離不安症に注意する

いつも一緒にいてくれていた飼い主がいなくなることで不安定な状態になり、問題行動を起こしてしまうのが分離不安症です。お迎えしたての頃に可愛いからという理由で構いすぎてしまうと、飼い主の留守中など一緒にいない時間をストレスに感じてしまうケースがあります。猫との適度な距離感と関係を築くためにも、必要以上に構いすぎないことが大切です。とはいっても猫の様子は気になってしまうと思うので、ペットカメラを設置するなどして見守ってあげるのがよいでしょう。

生涯にかかるコストを把握する

スコティッシュフォールドに限ったことではありませんが、猫を飼うにはお金がかかります。初期費用だけでなく食事は毎日必要ですし、おもちゃや食器なども買い替えが必要になるでしょう。病気になれば医療費もかかりますので、お金に余裕のない方は諦めた方がよいかもしれません。必要な費用を事前に確認し、余裕を持って飼育できるか十分に考えてください。

長期間家を空ける場合はペットシッターやペットホテルを活用する

猫の留守番は長くても1泊2日程度に留めましょう。それ以上の長期間家を空ける際は、ペットホテルやペットシッターを利用するか、信頼できる方にお世話を頼みましょう。

ペット不可物件でもスコティッシュフォールドは飼える?

ペット不可物件でもスコティッシュフォールドは飼える?
ペット不可物件でもスコティッシュフォールドは飼える?

ペット不可の物件に住んでいる方は、基本的にスコティッシュフォールドを飼うことはできません。これは他の猫種、あるいは他の動物でも同様です。場合により大家さんに交渉することで許可を得られることもありますが、可能性は低いでしょう。ペット不可の物件に住んでいるなら、飼育できる物件に引越しが必要です。

飼育可でも気を付けること

ペット可の物件でも、実際に飼育する際には以下のような点に注意してください。

スコティッシュフォールドの生活音に気を付ける

猫の動き回る音は、どうしても階下に聞こえてしまいます。特にキャットタワーなどの高い場所から飛び降りると、人によってはうるさいと感じるかもしれません。あらかじめ理解を得ておくと共に、できるだけ音が伝わらないようカーペットを敷くなど対策しましょう。また、鳴き声も周囲に聞こえることがあります。

スコティッシュフォールドを脱走させない

スコティッシュフォールドが野外に脱出しないようにしましょう。特に玄関ドアを開けるタイミングで、素早く出て行ってしまうことが考えられます。ベランダの窓も、開ける際は注意が必要です。出られないよう注意するのはもちろん、脱走防止用のドアを設けるといった対策も必要に応じて講じましょう。

壁や床を傷つけない

賃貸であれば特に、壁や床に傷がつかないようにしましょう。猫によって付いた傷は、退去時に原状回復で直さなければいけません。爪とぎを用意したり、床や壁を傷つかないよう覆ったりする工夫が必要です。

においに気を付ける

こまめに掃除したりトイレを交換したり、排泄物のにおいが室内にこもらないよう気をつけましょう。強いにおいになると周囲にもおよぶ可能性があるほか、退去時に問題となることも考えられます。

スコティッシュフォールドを飼うための物件探しのポイント

スコティッシュフォールドを飼うための物件探しのポイント
スコティッシュフォールドを飼うための物件探しのポイント

スコティッシュフォールドをお迎えするなら、飼育できる物件を探しましょう。以下に、物件探しのポイントを4つご紹介します。

ペット可(相談可)物件を探す

まず、ペット可(相談可)の物件であることが大前提です。ペットの飼育不可の物件で隠れて飼育することは絶対にやめましょう。

防音性の高い物件にする

お迎えした直後は環境に不慣れなため、不安から鳴き止まない子もいます。また、深夜や早朝などに鳴き続けてしまう可能性もあるので、できるだけ防音性の高い物件が望ましいでしょう。

飼育する部屋にエアコンがついている

スコティッシュフォールドの飼育には室温の適切な管理が欠かせません。暑かったり寒かったりする環境では、体調を崩してしまいます。そのため、飼育する部屋にはエアコンが付いているか確認し、なければ自分で付けてもよいか確認しておきましょう。

近隣に動物病院がある

定期的な健康診断はもちろん、何らかの原因でいきなり体調を崩したり病気になったりすることもあります。すぐに病院へ連れて行けるよう、近隣に動物病院のある物件を選ぶのがおすすめです。特に車がなければ、病院までキャリーに入れたスコティッシュフォールドを手持ちで連れて行ける距離が望ましいでしょう。

まとめ

人気の猫であるスコティッシュフォールドについて、飼い方のポイントや注意点などをご紹介しました。スコティッシュフォールドをお迎えするなら、ケージやトイレ、爪とぎ用品など必要なものを揃え、環境を整えておきましょう。スコティッシュフォールドは人懐っこい猫ですが、環境に馴染むまではそっとしておいてください。最初はケージで過ごさせ、少しずつケージの外に出して慣れせることが大切です。
なお、スコティッシュフォールドは病気になりやすい猫種である点も注意しましょう。理解と覚悟と持って飼育し、できるだけ病院に近い場所に住むことをおすすめします。基本的にスコティッシュフォールドは、ペット可(相談可)物件でしか飼えません。現在住んでいる場所で飼育が難しい場合は、引越しを検討しましょう。以下でペット可物件を紹介していますので、参考にしてください。

執筆者

三河 賢文

“走る”フリーライターとして活動。学生時代から15年以上の経験を持ち、現在はディレクションや編集業務も手掛ける。結婚後はライフステージの変化に応じて5回引っ越し。現在は都内の持ち家を手放して千葉県へ移住し、田舎暮らしを楽しむ。趣味はマラソンと薪割り。4人の子と1匹の犬と暮らす大家族フリーランス。熱帯魚やウーパールーパーも飼っている。ナレッジ・リンクス(株)代表、WILD MOVE主宰/ランニングトレーナー。

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