初心者でも飼いやすい室内犬は?におわない・毛が抜けないおすすめ犬種10選!

今まで犬を飼った経験がない場合、特に室内で飼育しやすい犬種が好ましいですよね。しかし犬種によって最終的な大きさや性質が異なるため、フィーリングや見た目だけで選んでしまうとのちに後悔してしまうケースも。そこで今回は、初心者でも安心して飼育できる、室内犬におすすめの犬種について詳しくご紹介します。
記事の目次
飼いやすい室内犬の特徴は?
まず、どのような犬種が室内飼いに向いているのか、具体的な特徴から見ていきましょう。
しつけがしやすい
犬を家族としてお迎えするためには、きちんとしつけをしなければなりません。仮にトイレなら、決まった場所でするように教えておかないと、ソファやベッドの上など、どこにでも排泄するようになってしまいます。その他にも、「まて」「おすわり」など、飼い主の言うことをきちんと聞くように育てていかなければなりません。室内でも問題なく生活できるように、しつけがしやすい犬種を選ぶとよいでしょう。
性格が穏やかで育てやすい
犬の種類によっては、ストレスを感じていたずらをしたり、まったくいうことを聞かなくなったり、攻撃的になるケースもあります。また、室内飼いだと基本的に人間と同じ空間にいることが多くなるので、穏やかで人懐っこい性格のほうが育てやすいでしょう。特に小さなお子さんがいる場合には、子どもとも仲良くできそうな、なるべく温厚な犬種がおすすめです。
散歩量が少なくてよい
運動量の多い犬種だと、1日に何度も散歩に出るなど、ストレスにならないようにケアする必要があります。一方、運動量の少ない犬種であれば室内遊びや1日30分程度の散歩時間でも十分に足りるので、あまり時間が取れない場合にも安心です。
ただし室内だとどうしても行動範囲が限られてしまいストレスもたまりやすいので散歩は必須です。運動量には注意しておきましょう。
鳴き声・吠える声が響かない
犬を飼う時に注意したいのが鳴き声です。犬の吠える声は意外と響きますし、特にマンションなどの集合住宅の場合、ご近所トラブルになりかねません。他の住民の方の迷惑にならないためにも、無駄吠えの少ない種類がおすすめです。
とはいえ、まったく吠えない犬はいません。そのため、飼い始めた時にはどのような理由で鳴くのか理解してあげたうえで、しっかりとしつけをするようにしましょう。
体臭が少ない
人間にも体臭があるように犬にも体臭があります。個体差はそれぞれですが、全く体臭のない犬はいないでしょう。
犬の体臭の主な原因となるのは皮脂です。犬は人のように汗はかかないですが、皮脂が分泌されることにより、皮脂をエサとする雑菌が繁殖し梅雨など湿度が多い時期には特ににおいを強く感じやすくなります。シャンプーのしやすさからも、なるべくお手入れのしやすい短毛や被毛の少ない犬種がおすすめです。
また、犬と一緒に暮らしていくうちに、犬の体臭や排泄物によるにおいが、室内に染み付いてしまう可能性があります。賃貸物件に住んでいる場合、退去時にクリーニング代を請求されるケースもありますので室内のケアも怠らないようにしましょう。
抜け毛が少ない・お手入れがラク
犬の換毛期は、春から夏にかけてと秋から冬にかけて年2回あります。抜け毛の多い犬種の場合、室内飼いをしていると、当然ながら部屋の掃除の頻度は高くなります。また、犬の抜け毛にダニや汚れが付着していると、アレルギーの原因になる可能性もあります。飼い主も犬も毎日健康に過ごすためには、トリミングやブラッシングなど、こまめなケアと室内の掃除は欠かせません。
毛の多い種類になれば、その分お手入れしなくてはいけないので、特に忙しいご家庭の場合には注意が必要です。
病気になりにくい
犬種ごとに遺伝性や体格などは異なり、種類によっては患いやすい病気もあります。
例えば、ミニチュア・ダックスフンドやウエルシュ・コーギーなど胴の長い犬種は椎間板ヘルニアに、フレンチブルドッグ、パグ、シーズーなどは皮膚疾患になりやすいといわれています。
何か疾患があれば、通院や体調管理には、より徹底して配慮しておかなければなりません。きちんと時間が取れないと、こまめなケアは難しいでしょう。犬種によってどのような体質なのか、どのようなことに気を付けて生活すればよいのか事前にしっかりと確認しておくことも重要です。
飼育スペースも場所をとらない小型犬がおすすめ!
室内飼いをする場合には、犬の生活スペースを確保するためにケージやサークルを置くことになります。そうなると、犬種の体格に応じた広さが必要なので、限られた室内で飼うには小型犬がおすすめです。
また、病気やケガで病院に行く時にも、小型犬であれば犬用のキャリーバッグで連れ出せるので移動のしやすさもポイントです!
さらにマンションなどの集合住宅だと、ペット可の物件であっても小型犬に限定されているケースは少なくありません。こうした面からも、室内飼いには小型犬がおすすめです。
飼いやすいおすすめ犬種10選
ここからは、おすすめの具体的な種類をご紹介していきます。初心者でも飼いやすい、臭いが少なく毛が抜けにくい犬種をピックアップしてみました。
トイプードル

トイプードルは、小柄でくるくると巻いた毛がかわいい犬種です。プードルのなかでも特にサイズが小さく、体重は3キロ程で体高は25cm前後。元々は狩猟犬でもあるので、活発に遊ぶのを好む種類でもあります。
なお、起源はヨーロッパ、なかでもフランスといわれていますが、明らかにはされていません。毛色は、アプリコットやブラウン、グレー、レッドなど種類も多く、カットに関してもテディベアカット、アフロカットなどの変化が楽しめます。
飼いやすさのポイント
トイプードルは頭が良くて人にも懐きやすく、従順な性格なのでしつけもしやすいのが特徴です。社交的な面もあり、家族や他の犬ともすぐに仲良くなれるため、多頭飼いにも向いています。さらに、抜け毛や体臭も少なく、初めてのペットでもお世話しやすい犬種です。
飼う時の注意点
抜け毛は少ないですが、その分だけ毛の伸びるスピードが早く、毛玉もできやすい部分があります。こまめなブラッシングとトリミングが必要となるため、シャンプーやトリミング費用は他犬種よりも多くかかることを理解しておきましょう。
かかりやすい病気
- 膝蓋骨脱臼 膝の皿が脱臼しやすい性質があり、滑る・ジャンプをするといった行動や、肥満から膝蓋骨脱臼になるケースも。フローリングの床をじゅうたんに変えるなど足の負担には十分に注意しましょう。
- 流涙症、緑内障、白内障 目の炎症による流涙症や、緑内障・白内障による視力低下が起こりやすい種類でもあります。目の病気は発見が難しい場合が多いので、定期的な検査が大切です。
- てんかん 突然倒れる・震えるなどの症状がある場合には、てんかんの発作が起きている可能性が高いです。発作はすぐに治まることも多いですが、少しでも異変があった際には、すみやかに病院に連れていきましょう。
パピヨン

パピヨンは、大きく立った耳から長く伸びた毛が特徴的な犬種です。優雅な見た目ながら華奢な体格で、体重は5キロ前後、体高は28cm以下。なお起源はスペインとされていますが、パピヨンという呼び名は、フランス語で蝶を意味しています。毛色は、ホワイトを基調にレッドやブラウン、セーブルなどが混ざり、3色の「トライカラー」と、2色の「パーティーカラー」に分かれます。
飼いやすさのポイント
パピヨンは外見のとおり気品があって賢く、人間に対しても友好的な性格です。しっかりと遊んでコミュニケーションを取ることを好むため、たくさんふれあいたい方にはぴったりです。物覚えも非常によいのでしつけがしやすく、きちんと信頼関係が築けていれば、教えたことはきちんと聞いてくれます。
飼う時の注意点
その知能の高さから、どうしたら要求が通るかなど、悪いこともすぐに覚えてしまいます。さらに警戒心の強い神経質な一面もあるため、無駄吠えをしやすい犬種でもあります。しつけがしやすい種類なので、子犬期に正しく教えることが大切です。また、トリミングの頻度はさほど高くなくても問題ありませんが、毛玉ができやすいため、こまめにブラッシングやシャンプーをするようにしましょう。
かかりやすい病気
- 眼疾患 いわゆる逆まつげといわれる眼瞼内反症、失明の可能性がある進行性網膜萎縮や白内障など、目の病気にかかりやすい犬種です。
- 膀胱炎、尿路結石 排泄関連の疾患にも注意が必要です。また、便が緩くなるタンパク漏出性腸症などにもかかりやすい傾向があります。
マルチーズ

体重2~3キロ程、体高22cmという小型犬のなかでも特にコンパクトな、古来よりペットとして親しまれている犬種です。真っ白でふわふわの長い毛は顔まで続いており、まるでぬいぐるみのような愛らしさが特徴。また、地中海のイタリアに属する温暖な島に起源があり、寒さを防ぐアンダーコート(短い下毛)がない種類でもあります。毛色は、ホワイトが主流ですが、レモンと呼ばれるやや黄色がかった色や、淡いベージュなどもみられます。
飼いやすさのポイント
甘え上手かつ人懐っこく陽気な性格で、運動量が少ない犬種でもあります。室内遊びでも十分に満足してくれて、人間への忠誠心も高いので、しつけがしやすい性質です。さらに被毛は長いですが、抜け毛が少ない特徴もあります。
飼う時の注意点
人間とのスキンシップが大好きですが、甘やかしすぎると人見知りで神経質になってしまう点に注意が必要です。徐々に攻撃的な一面が出てくるようになってくるので、子犬期の距離の取り方には十分に気をつけましょう。また、抜け毛は少ないですが細く絡まりやすい毛質のため、こまめなブラッシングが欠かせません。
かかりやすい病気
- 眼疾患 色の白い犬種は目の病気にかかりやすい性質があり、遺伝的に流涙症による涙やけ、あるいは眼瞼内反症になりやすいので注意が必要です。
- 皮膚炎 敏感肌な体質なので、真菌が繁殖するマラセチアや、垂れ耳による蒸れから生じる外耳炎などの皮膚炎にも気をつけましょう。
ブリュッセル・グリフォン

ブリュッセル・グリフォンは、その名のとおりベルギー生まれの王室で親しまれた歴史もある高貴な犬種です。口周りが長い毛で覆われているのが特徴で、目と鼻の近い顔立ちがかわいらしい種類でもあります。体重は3~5キロ、体高は20cm前後。かなり小柄ながら、体の長さと高さがほぼ同じという、スクエア型のスタイリッシュな見た目も特徴です。毛色は、レッドが主流ですが、ブラックやベージュもみられます。
飼いやすさのポイント
勇敢で活発な性格から、はっきりとした自己主張もしますが、飼い主に対する愛情が非常に強い犬種です。理解力が高く、物覚えもよいので信頼関係を築きやすい性質もあります。人懐っこいため、子どもや家族以外との人間とも仲良くなりやすいのが特徴。また太く荒い毛質で、抜け毛も少なめです。
飼う時の注意点
体は小さいですが、ほかの小型犬に比べるとアクティブなタイプなので、毎日の散歩が大切です。また、抜け毛は少ないものの毛が長いので、日頃のブラッシングも重要。さらに、剛毛のため家でのカットは素人では難しいため、トリマーによる定期的なケアも必要となります。
かかりやすい病気
- 軟口蓋過長症 顔の短い犬種なので、呼吸系の病気にかかりやすく、気管・心臓関連の疾患になりやすい体質です。
- 熱中症 動き回ることが好きな犬種ですが、暑さに弱い一面もあるので、夏の散歩や外遊びには要注意。部屋の室温も適切に保つようにしましょう。
ミニチュア・シュナウザー

ミニチュア・シュナウザーは、特徴的な眉毛やひげが愛らしいドイツ生まれの犬種です。体格はしっかりとしていて、体重も7キロ前後。体高は30cm程度のスクエア型で、足も長めの体形をしています。毛色は、ブラック、ホワイトの他、グレーがかったソルト&ペッパーや、黒を基調にホワイトが混ざったブラック&シルバーに分かれます。
飼いやすさのポイント
知能が高く活発であり、人間と遊ぶのも大好きなので、飼い主への忠誠心が高い性格です。少し頑固な一面もありますが、しっかりとしつけをしていけば、小さな子どもとも仲良くできます。また、毛は長いですが硬くて太いため、あまり抜け毛もありません。
飼う時の注意点
毛は抜けにくいですが、特に口周りなどは汚れやすいので、こまめなブラッシングや拭き取りなどのお手入れが大切です。また、明るく運動が好きな犬種なので、毎日の散歩も欠かさずに行きましょう。なお、警戒心が強い面もあるため、むだ吠えしないしつけが必要です。
かかりやすい病気
- 泌尿・腎疾患 尿の結石ができやすい体質で、膀胱結石や腎結石の他、膀胱炎や尿路結石症にも注意が必要です。
- 皮膚炎 肌が敏感なので、皮下膿瘍やアトピー性皮膚炎を発症しやすく、皮膚を清潔に保つことが重要です。
- 高脂血症 膵炎や糖尿病にもつながりやすい体質があるので、普段の食事には十分に気をつけましょう。
ビション・フリーゼ

真っ白のふわふわとした毛が全身を覆う、アフロのような頭部が魅力的な犬種です。起源は地中海付近で、マルチーズやプードルから生まれたといわれており、くるくるとした巻き毛になっています。ぬいぐるみのような見た目ですが、しっかりとした筋肉質で体格も良く、体重は6キロ前後で体高も30cmほど。また、体長に対して足は少し短めの体形で、毛色はホワイトのみとなります。
飼いやすさのポイント
素直で友好的な性格なので、しつけがしやすく、物覚えも早い犬種です。家族の中心にいるのが好きなので、よく遊んでコミュニケーションを取りたい方にもぴったりです。しかし甘やかしすぎるとわがままに育つので、よい・悪いのメリハリをしっかりつけつつ、たくさん触れ合うようにしましょう。
飼う時の注意点
毛がしっかりと生えていて絡まりやすいため、毛玉防止のためにも、こまめなブラッシングとトリミングが必要です。また、活発なので毎日の散歩も大切ですが、歩きすぎると骨や関節を痛めてしまうので、短めの距離に調整しましょう。
かかりやすい病気
- 膝蓋骨脱臼 先天的に関節や骨が弱い性質があるので、膝の脱臼が起こりやすい犬種です。足や歩き方の異変に注意する必要があります。
- 皮膚炎 被毛で蒸れやすい体質のため、湿疹や外耳炎などになりやすく、かゆそうにしている時には病院で診てもらうようにしましょう。
ボロニーズ

ボロニーズは、長くボリュームのある巻き毛の真っ白な犬種です。頭部・垂れ耳・口周りもふさふさの毛で覆われており、体重3キロ前後、体高も25cmほどのミニチュアサイズでもあります。
毛が長いので足が短く見えがちですが、ほぼ正方形のスクエア体形です。なお、ボロニーズの起源は明らかになっていませんが、マルチーズやビション・フリーゼと同じ系統とされており、イタリア原産といわれています。毛色は、ビション・フリーゼと同様でホワイトのみとなります。
飼いやすさのポイント
被毛が長く多いながらも、見た目より抜け毛が少ない犬種です。また温厚で穏やかな性格で、落ち着いた気品もあり、飼い主にも従順なのでしつけがしやすいのも特徴。あまり吠えることもありません。運動量もさほど多いほうではないので、散歩も軽めでよく、室内遊びを好みます。
飼う時の注意点
愛情深い性格ですが、少し寂しがり屋で臆病な一面があります。かまってもらいたがる場合も多く、多頭飼いにはあまり向いていない犬種でしょう。さらに寒さが苦手なので、冬には服を着せるなどの防寒対策も大切です。また、毛玉になりやすいので、毎日のブラッシングも重要です。
かかりやすい病気
- 関節症 関節があまり強くない体質で骨に異常や痛みが生じやすく、肘関節形成不全やレッグ・ペルテス病、膝蓋骨脱臼などには注意が必要です。
- 皮膚炎 垂れ耳による外耳炎をはじめ、目の周りに炎症が起きる涙やけや、アレルギー性皮膚炎などにもかかりやすい性質があります。
チャイニーズ・クレステッド・ドッグ

チャイニーズ・クレステッド・ドッグは、無毛種でよく知られている犬種です。ヘアレスの種類だと頭・足先・しっぽの一部だけ長い毛で覆われていますが、全身に細くやわらかい毛が生えているタイプもいます。起源は明らかにされていませんが、名前には中国の辮髪(べんぱつ)を意味するクレストが入っており、個性的な見た目で人気です。毛色は、ホワイト、グレー、クリームなどがみられます。
飼いやすさのポイント
特にヘアレスの種類では、体の一部にしか毛が生えていないので、抜け毛や体臭も気になりません。毛並みのお手入れも簡単で、さらに非常に毛が少ないことから、アレルギーの方にもおすすめです。明るく活発で、飼い主を喜ばせることが好きなので、いうこともよく聞いてくれます。
飼う時の注意点
ヘアレスの場合は毛で覆われていない分、皮膚の保護には十分に配慮しなければなりません。夏は日焼け防止、冬には防寒対策というように、季節ごとにきちんと肌を守るケアが求められます。
長毛タイプは、毛が柔らかく絡まりやすいのでブラッシングが必要となります。
性格的には繊細で感受性も高いため、警戒すると激しく吠えることもあるでしょう。しかし、きつく叱りすぎるのはNGです。殻に閉じこもってしまう一面もあるので注意してください。
かかりやすい病気
- 皮膚炎 肌が露出しているため刺激に敏感で、アトピー性皮膚炎やカビやダニなどのアレルギーになりやすい性質があります。また、ケガや切り傷も付きやすいので要注意です。
- 関節症 足がすらっと細い犬種で、関節があまり強くない一面もあり、脱臼やレッグ・ぺルテス病には注意が必要です。
ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア

ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアは、白く真っ直ぐで長い被毛が特徴の犬種です。目の周りなどの顔も毛で覆われており、小さく尖った立ち耳もかわいらしく、人気を集めています。体重は8キロ前後、体高は28cm程度で、体と足の長さが同じスクエア型。比較的頭が大きくコロコロとした見た目ですが、元々は狩猟犬であるため、筋肉量が多く体格もよい種類です。毛色はホワイトのみになります。
飼いやすさのポイント
社交的で自立心が強く、見た目以上にたくましい犬種です。小型犬ながら運動も好きで、活発で陽気な性格でもあり、家族やその他の人ともすぐに仲良くできます。一方で警戒心も強いので番犬向きですが、信頼した人にはとことん甘える一面も。しっかりと飼い主との関係が理解できれば、従順で飼いやすい種類です。
飼う時の注意点
意思が強く頑固な面もあるので、元々の気質を十分に理解したうえで、きちんと飼い主との関係をわかってもらえるようにしつけることが必要です。相手を下だと感じると、ワガママな態度が強くなります。
とはいえそもそも賢い犬種のため、子犬期にしっかりとお世話しておけば問題ないでしょう。またパワフルで好奇心も旺盛なので、室内飼いでも窮屈にならないよう、毎日の散歩が欠かせません。
かかりやすい病気
- 皮膚炎 毛がしっかりと生えている犬種なので、汚れも付きやすく、脂漏性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎などの心配があります。きちんと毎日ブラッシングすることが重要です。
- 頭蓋下顎骨症 先天性の顎の疾患で、痛みから口の開閉が難しくなったり、頭部が腫れたりします。遺伝的なものなので、予防策はありませんが、異変に気付いたらすぐに病院へ行きましょう。
ベドリントン・テリア

ベドリントン・テリアは、くるくるとした毛質と、少し離れ気味のつぶらな瞳が魅力の犬種です。まるで羊のような個性的な見た目をしており、足も胴体も長め。体重8キロ前後、体高40cm程度と、小型犬のなかでも大きめの種類です。頭部から鼻先にかけて、顔全体までもこもことした毛で覆ったスタイルが人気を集めています。色は、グレー、ワインレッドなどがあり色素が薄いほど望ましいとされています。
飼いやすさのポイント
頭が良くアクティブで、芸もすぐに覚えるしつけやすさがあります。人に懐きやすく忠誠心も強いため、従順に育ってくれやすいのが魅力です。また元々は狩猟犬だったこともあり、丈夫でたくましい点も飼いやすい特徴といえます。
飼う時の注意点
衝動的な本能を持ち合わせている犬種なので、他のワンちゃんとケンカになりやすい一面もあります。きちんと子犬の時期から、社会性を育てることが重要です。さらに活発で十分な運動量も必要なため、毎日の散歩の時間もしっかりと確保しましょう。また抜け毛は少ないですが、すぐに伸びるので、定期的なトリミングも大切です。
かかりやすい病気
- 眼疾患 網膜異常形成や二重まつ毛など、先天性の目の病気を発症しやすい性質があります。
- 肝炎 こちらも遺伝的なものですが、銅が溜まってしまう銅蓄積肝障害になりやすい体質もあります。食欲不振や嘔吐、体重減少、下痢などの症状が見られたらすぐ病院へ連れて行きましょう。
全体として、小型犬は人懐っこい犬種が多く、しつけのしやすさから飼いやすい傾向が見られました。さらに体が小さい分、日頃のお手入れもしやすく、抜け毛が少ない種類が多いのも特徴。忙しいなかでも、しっかりとケアが行き届きやすいのが小型犬の良さでもあります。
オスとメスではどちらが飼いやすい?
ここまでには種類ごとの違いを見てきましたが、性別で見てみると、どのような差があるのでしょうか。以下からは、それぞれの特徴をご紹介していきます。
オスの特徴
犬種や個体差によって多少は異なりますが、おおよそオスには以下のような特徴が挙げられます。
メスより体格が大きい
オスのほうがやや筋肉量が多いため、体格にも差が出てきます。ただし特に小型犬の場合には、ほとんど違いがわからないのが一般的です。
攻撃的で気が強い
オスのほうが野性的な本能が強く、メスのほうが従順になりやすい傾向にあります。攻撃的な性格だと、吠えたり噛んだりの頻度は高くなりますが、もちろん個体差があるので一概にはいえません。
やんちゃでいたずら好き
オスは比較的アクティブになりやすいため、遊びたい意識も強い傾向にあります。活発な特性から、いたずらもしやすく、ある程度の成犬になっても飼い主と遊びたがるのも特徴です。
甘えん坊でさみしがり
オスはメスに比べると、少し子どもっぽい性格になるともいわれています。メスよりもオスのほうが、構ってもらいたがる傾向もあるようです。
マーキングをする
オスには自分のテリトリーを守ろうとする縄張り意識が強く根付いているため、マーキングの癖があります。足を上げて排尿するのも、マーキングの名残です。
メスの特徴
犬種や個体差によって多少は異なりますが、おおよそメスには以下のような特徴が挙げられます。
おとなしく穏やか
オスに比べると、成長するにつれてだんだんと落ち着いてきやすく、大人っぽい性格になりやすい傾向があります。もちろんなかには、元から気の強い性質のワンちゃんもいます。
わがまま
メスのほうが落ち着いている反面、マイペースになりやすいともいわれています。従順ではありますが、少し頑固になりやすい一面もあるようです。
甘え上手
メスのほうが比較的繊細なので、飼い主のこともよく見ています。オスに比べると、メスのほうが上手に甘えられる傾向にあるようです。
ヒートがある
メス特有の発情期が年に2回あり、これをヒートと呼びます。ヒートの時期は不安定になったり、オスに近づいて生殖しようとしたりする特徴も。妊娠を望まないのであれば、事前に避妊手術をしておくとよいでしょう。
メスのほうが飼いやすい?
それぞれの特徴でも述べたように、オスはやんちゃで、メスは穏やかという傾向があります。こうした面を見るとメスのほうが飼いやすそうと感じるかもしれませんが、実際にはワンちゃんによって性格はまちまちです。また犬の幼少期は、性別問わず何にでも興味を示すため、オスだけでなくメスもいたずらはします。
さらにオスのほうが落ち着きのないイメージですが、しつけ方によっては、成犬になるにつれて穏やかになっていくものです。
どちらが飼いやすいとは一概にはいえないので、各犬種の特性も考慮しながら、オスなのかメスなのか検討していくとよいでしょう。
室内で犬を飼う際に気を付けることは?
では実際に室内で犬を飼うにあたって、人もワンちゃんも快適に過ごすために、特に注意しておきたいポイントを解説します。
誤飲・誤食するものを置かない
例えばおもちゃや食べ物だと思って、部屋に置いてあるものを誤って口に入れたり、飲み込んでしまったりするケースがあります。特に電気コードなどは、かじってしまうとかなり危険なので要注意。ワンちゃんが誤食・誤飲しそうな小物などは、届かない場所かきちんと収納棚に片づけるようにしましょう。
危険な場所には入らせない
特に階段やベランダなどは、何かの拍子に転落してケガをする可能性があります。こうした危険な場所には入れないように、策を置いたり生活スペースを分けたりといった対策が必要です。
どの犬種においても子犬の頃は活発なのでなにをするのかわかりません。玄関を開ける際にも外に飛び出していかないよう注意してください。
滑りやすい床にはカーペットを敷く
フローリングは犬にとって滑りやすく、例えば室内遊びなどをしている時は危険です。また単純に歩いているだけでも、足腰の負担になりやすいので、できれば床にはカーペットを敷くとよいでしょう。特に膝蓋骨脱臼や、椎間板ヘルニアになりやすい犬種は注意しましょう。
留守中のいたずらを防止する
飼い主が出かけている隙に、何かいたずらをすることもあります。場合によっては、いたずらから命の危険が生じることも考えられるので、留守中にはケージやサークルに入れておくようにしましょう。きちんと自分のスペースだと理解してもらうためにもしつけが大切です。
人間の食べものを与えない
人間にとっては何の害もなく、おいしいものでも、犬にとっては大きな刺激になったり毒であったりする場合も多々あります。また、カロリーが高いものをあげることで犬も肥満になり心臓や腎臓にも負担がかかります。
人間の食べものによって、体調を崩してしまうこともあるので、必ず犬の体に適したものを食べさせるよう注意しましょう。
人間には安全で快適な空間であったとしても、犬の目線から考えると、実はたくさんの危険が潜んでいます。同じ家族として暮らしをともにするのであれば、犬にとっても過ごしやすい環境でなければなりません。上記は特に気をつけておきたい部分なので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
いかがでしたか?犬にはさまざまな犬種があり、性格も体質も異なることがわかりましたね。犬を飼って後悔しないためにも、どの犬種だったら自分たちとの生活に合うのか理解することが重要です。
また、犬を飼うことを検討する際には、同時に今住んでいる物件の規約を確認する必要があります。集合住宅の場合、建物全体としてペットを禁止にしているケースは少なくありません。賃貸であれば契約書、マンションを購入した方は管理規約をまずは確認してみましょう。
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