住まいを借りるのに必要な初期費用とは?
物件ごとや地域によって違う敷金・礼金

敷金が戻ってくるのに対して、返金されないのが礼金。名前の通り、大家さんに対して「部屋を貸してもらうお礼」として支払うものです。主に関東で見られる制度で、家賃の1~2カ月分というのが多数派です。
関西ではこの敷金・礼金の代わりに、「保証金」、「敷引き」という制度があります。保証金の相場は、物件により幅がありますが、家賃の1~5カ月分くらい。このうち、退去時の原状回復費用として、汚損の程度に関係なく一定の金額を「敷引き」として大家さん側が徴収します。敷引きの相場は、こちらも幅がありますが、多くて保証金の半額~6割程度です。保証金と敷引きの金額は契約時に明示されているという点で、関東の敷金制度と大きく違っています。ただし、故意・過失による汚損があった場合は、退去時にその分の費用が別途徴収されるので気を付けましょう。
現在は、関東と同じ「敷金」「礼金」制度をとっている物件も多数あります。物件ごとに異なりますので、きちんと確認しましょう。
前家賃、保険料その他

また大半の物件では、入居者に火災保険などの損害保険への加入を義務付けており、その保険料も初期費用に加算されます。保障内容によって異なりますが、相場は1万5,000円~2万円程度です。
物件によっては、カギの交換費用を求められることもあります。前の住人と同じカギを使うことは防犯面でも避けるべきなので、カギの交換は必須です。その費用の負担は誰がするのかは、事前に不動産会社に確認しましょう。
不動産会社への仲介手数料

このように、初期費用については物件ごとに必要な項目や金額がかなり違います。まとまった金額を一時に支払うことになるので、家賃と同じくあらかじめ上限を定めておいて、その範囲内で物件を探すようにすると安心です。