セカンドハウスを賃貸で借りる時の注意点は?二拠点生活のメリット・デメリットや入居審査を解説
記事の目次
セカンドハウスとは?

セカンドハウスとは、普段の生活で利用している自宅とは別に利用する住宅です。あくまでセカンドハウスは「第二の住まい」であり、別荘とは異なります。セカンドハウスは、自宅の他に定期的に居住するための住まいを指し、別荘は日常生活には利用しないものとされています。
このような理由から、趣味や休暇を楽しむために年に数回利用するだけ、または長期休暇中のみ利用するだけでは、セカンドハウスとして扱われません。セカンドハウスとして扱われるには、月に1日以上など定期的に滞在して趣味を楽しんだり、仕事をしたりする必要があります。
セカンドハウスを借りるメリット

セカンドハウスを借りるとどのようなメリットがあるのでしょうか。以下で詳しく解説します。
都会と地方の両方が楽しめる
セカンドハウスを借りれば、都会と地方の両方のよさを享受する生活を送れます。都会ではオフィスや商業、医療など多くの施設が集中しており、利便性の高い生活が手に入ります。一方で、自然が少なく、ゆったりとした時間を過ごすのには適していません。そこで、自然豊かな郊外でセカンドハウスを借りれば、普段の生活の疲れをリフレッシュするといった生活スタイルを確立できます。
近年は自然環境を活かしたレジャーや農業体験など、二拠点生活を充実させる施策を実施している自治体もあります。そのため、郊外で物件を借りれば、都会では味わえない体験も可能です。
ワークライフバランスが向上する
セカンドハウスを利用して二拠点生活を始めると、ワークライフバランスが向上します。職場から近い場所に住み続けていると、休日出勤や残業を受け入れやすい環境で過ごすことになる可能性があるでしょう。仕事がしやすい環境が裏目に出て、オンとオフの切り替えができず、精神的に追い込まれるかもしれません。
そのような状態を避けるためにも、郊外にセカンドハウスを借りて、休日に仕事ができない環境に身を置くのも方法の一つです。仕事と私生活の調和が図れれば、心身の健康を守れることになり、結果的に仕事の生産性も向上します。
人脈が広がる
セカンドハウスで生活を続けると、自宅周辺以外の地域の人との付き合いができ、人脈が広がります。普段の生活圏と異なる地域のコミュニティに参加することで、地元民や移住者などと交流する機会が増えるからです。
ボランティア活動に参加して地域の人たちと交流したり、都市部で得た技術を地方で活かして地域活性化に繋げるなど、自身が成長する機会にもつながります。
趣味に費やす時間が増える
セカンドハウスを活用すれば、趣味に費やす時間を増やせます。都会では、においが出るバーベキューや広い面積が必要なガーデニングを楽しむのは難しい傾向にあります。しかし、自然環境が豊かな地域にセカンドハウスを持てば、周りを気にせずに趣味を楽しめるため、ストレス解消や生活満足度の向上が図れるでしょう。
また、登山や釣り、サーフィンなど、都会から時間をかけて郊外に行かなければできない趣味でも、セカンドハウスを拠点にすれば時間を気にすることなく1日中楽しむことができます。セカンドハウスは単なる2つ目の拠点ではなく、理想のライフスタイルを実現してくれる場所となるでしょう。
災害時の避難場にできる
セカンドハウスがあれば、災害時の避難場所として利用できます。日本は地震や台風、大雨などの自然災害が多く、各地で大きな被害が発生しています。大災害が発生した時、被害が出ている地域で避難するよりも、自宅から離れたセカンドハウスで過ごしたほうが、安全に過ごせる可能性が高いと言えるでしょう。
また、避難所には多くの人が集まり、生活トラブルが発生したり、狭いスペースで暮らしたりしなければならなくなる場合もあります。セカンドハウスなら、安全かつプライバシーを保ちつつ生活できるため、災害リスクを低下させられます。
セカンドハウスを借りるデメリット

セカンドハウスを借りる時には、メリットだけでなくデメリットも理解する必要があります。うまくセカンドハウスを利用するためにも、以下のようなデメリットがあることを知っておきましょう。
家賃・生活費が二重にかかる
セカンドハウスを借りると、住居費が二重にかかります。自宅の居住費に加え、セカンドハウスの家賃や共益費、光熱費なども支払わなければなりません。住宅ローンが残っている時にセカンドハウスを借りると、毎月の支払いが多くなり、経済的に苦しくなる場合もあります。
また、セカンドハウスで生活を開始するにあたり、家具や家電、日用品などの購入費もかかります。賃貸の初期費用のみを用意するだけでは居住できないため、住むにあたって何が必要なのか事前に資金計画を立てましょう。
移動に時間とお金がかかる
二拠点生活を送る場合、それぞれの住まいへの移動に時間もお金もかかります。都会と郊外を行き来する場合、高速道路や新幹線の利用料が必要になるケースもあり、移動するたびに交通費がかかります。定期的にセカンドハウスに行くなら、交通費が積み重なって多額の出費が発生するかもしれません。
また、移動距離が長いと、自宅とセカンドハウスとの行き来に時間を多く費やします。特に遠距離の場合、天候や交通の状況によっては予定通りの時間に到着できず、休日の大半を無駄にする可能性もあります。郊外でセカンドハウスを探すのであれば、自宅からのアクセスを考慮し、移動の時間とお金の負担を軽減しましょう。
使わない期間が長いとコスパが悪い
セカンドハウスを使わない期間が長くなるほど、コスパが悪くなるため注意しましょう。賃貸物件を借りると、実際に利用したかどうかにかかわらず、家賃や共益費が発生します。月に1~2回しか利用しないなら、宿泊施設を活用したほうが金銭的な負担が軽くなるケースも。
セカンドハウスを借りる際は、年間でどの程度利用する予定があるのか、近隣の宿泊施設の相場はいくらくらいなのか確認しましょう。利用頻度が低いのであれば、宿泊施設の利用を検討するのも方法の1つです。
物件管理に手間がかかる
セカンドハウスを借りると、物件管理の手間が増えます。定期的にセカンドハウスを利用する予定がない場合、長期間空き家となり、湿気や高温によって室内にカビが発生する可能性があります。また、人の気配がない建物には害虫や害獣が住み着きやすく、糞や尿などで室内が汚されるかもしれません。
室内が汚れると、退去時の原状回復費用が高額になるおそれもあります。そのため、頻繁にセカンドハウスを行き来できない場合は、管理会社に管理作業を委託するのもよいでしょう。
環境の変化が大きい
都会と郊外に生活の拠点を持つと、環境の変化が大きく、さまざまな問題が発生する場合もあります。例えば春先、都会は暖かくても郊外はまだ寒く、自宅で過ごすような服装で出かけると体調を崩す可能性があります。また、生活利便施設の充実度が大幅に低下する場合もあり、セカンドハウスでの暮らしに不自由するかもしれません。
都会と郊外では大きな違いがあるため、事前に拠点としたいと考える地域に滞在することが重要です。短期滞在やお試し移住などの制度を活用しつつ、環境の違いを理解しましょう。
賃貸でセカンドハウスを借りる時の注意点

物件探しをする際は、借りる時の注意点を確認しましょう。注意点を理解したうえで物件探しをおこなえば、セカンドハウスの利用で後悔する可能性を抑えられるでしょう。
アクセスがよい場所を選ぶ
セカンドハウスを選ぶ際は、アクセスがよい場所にあるかどうかを確認しましょう。都会と郊外では交通機関の充実度が異なり、電車やバスが利用できず、自家用車での移動になる場合があります。移動距離が長いと疲れてしまい、せっかくの休日を楽しめないかもしれません。また、天候が悪化した場合は帰路が渋滞したり、災害の影響を受けたりして戻れなくなるおそれもあります。
自宅で何かトラブルがあってもすぐに駆けつけられず、対応が遅れることも考えられます。そのため、できるだけアクセスのよい場所で物件探しをしましょう。
住民税を支払わなければならない
セカンドハウスを借りると、住民税を納税しなければなりません。住民税は日々の生活で利用する公共施設やインフラ設備などの費用を、各地域で負担するために納付する税金です。
セカンドハウスは生活の拠点とみなされるため、住民税の「均等割」のみ納付する義務が発生します。当然ながら、自宅の住民税(均等割・所得割)の納税義務もあるため、二重の納付が必要となります。長期的にセカンドハウスを借りようと考える場合、住民税の負担額が大きくなる点に注意しましょう。
出典:総務省「個人住民税」
ゴミ出し等のルールを事前に把握する
セカンドハウスを利用する際は、ゴミ出し等のルールを事前に把握しましょう。ゴミ出しルールは自治体によって異なり、きちんと分別しないと引き取ってくれないところ、燃えるゴミとしてほとんどのものをまとめて運搬してくれるところもあります。
間違った出し方をすると、近隣住民とのトラブルに発展するため注意が必要です。また、トラブルを避けるため、自宅にゴミを持ち帰ったりするなどの手間がかかる場合もあるかもしれません。特に、近隣住民とのトラブルは避ける必要があるため、事前にセカンドハウスがある地域のルールを確認しましょう。
セキュリティ対策をおこなう
セカンドハウスを借りる際は、セキュリティ対策をおこないましょう。自宅と異なり、一般的にセカンドハウスは空き家にする時間が長く、不法侵入のターゲットになりやすい傾向があります。不審者の侵入を防ぐためには、防犯カメラやスマートロックを設置したり、郵送物が溜まらないよう転送サービスを利用するとよいでしょう。セカンドハウスは滞在しない時間のほうが長いと踏まえ、防犯面を意識した物件選びが重要です。
セカンドハウスの入居審査を通るためには?

セカンドハウスの入居審査に通るか不安な方もいらっしゃると思います。ここからは、セカンドハウスの入居審査に通るための方法を解説します。
セカンドハウスを借りる理由を明確にする
入居審査の際は、セカンドハウスを借りる理由を明確に伝えましょう。貸主(オーナー)や管理会社、家賃保証会社は貸すリスクを抑えるため、借主に理由を確認します。特に不正利用のリスクには敏感であるため、「なぜ自宅以外に物件を借りる必要があるのか?」という疑問を解消しなければなりません。
テレワークのために利用する、余暇を楽しむための拠点にするなどの目的に加え、訪れる頻度や滞在の期間などの目安を伝えれば、より安心感を与えられるでしょう。
セカンドハウスの家賃はいくらまで出せるか把握する
物件探しをする際は、セカンドハウスの家賃をいくらまで出せるのか把握したうえで選びましょう。一般的に、賃貸の家賃は現在の住まいのローンや家賃を含め、手取り月収の3分の1に抑えるとよいとされています。
| 手取り月収 | 現在の住まい+セカンドハウスの家賃 |
|---|---|
| 20万円 | 66,000円以下 |
| 25万円 | 83,000円以下 |
| 30万円 | 100,000円以下 |
| 35万円 | 116,000円以下 |
| 40万円 | 133,000円以下 |
| 45万円 | 150,000円以下 |
| 50万円 | 166,000円以下 |
例えば、手取り月収が50万円で住宅ローンの月々返済額が10万円だった場合、セカンドハウスの家賃は6万前後だと安定した支払いが可能です。
なお、セカンドハウスを利用する場合は水道光熱費の基本料金がかかったり、移動費がかかったりするため、総コストを試算しつつ厳しめに資金計画を立てましょう。
セカンドハウスを借りるのに助成金・支援金は使える?

国は「二地域居住の推進」を図っており、その方針に従って、一部の自治体ではセカンドハウスに対する助成や支援をおこなっています。ただし、制度の対象の多くは、移住希望者やセカンドハウス購入者に対するものです。賃貸契約の場合は、条件から外れるケースが多いと考えなければなりません。また、賃貸契約に対する助成や支援があったとしても、利用期限が定められており、すでに終了したものもあります。
セカンドハウスを借りる時に利用できる助成金や支援金は少ないため、利用の機会を逃さないよう、自治体のホームページの情報を定期的に確認しましょう。
出典:国土交通省「二地域居住の推進」
セカンドハウスを賃貸で借りることに関してよくある質問
セカンドハウスを賃貸で借りることに関してよくある質問をピックアップしました。
セカンドハウスを借りるメリット・デメリットは?
セカンドハウスを借りる際のメリットとデメリットは以下となります。
【メリット】
- 都会と地方の両方が楽しめる
- ワークライフバランスが向上する
- 人脈が広がる
- 趣味に費やす時間が増える
- 災害時の避難場にできる
【デメリット】
- 家賃・生活費が二重にかかる
- 移動に時間とお金がかかる
- 使わない期間が長いとコスパが悪い
- 物件管理に手間がかかる
- 環境の変化が大きい
特に将来的にセカンドハウスを購入しようか考えている方にとっては、その地域での暮らしが自分に合っているか判断材料として利用できるので、失敗リスクを抑えたい人には向いているでしょう。
セカンドハウスの家賃はどう決める?
現在住んでいる住まいの家賃(住宅ローン)とセカンドハウスの家賃の合計が手取りの3分の1以下となるのが理想です。また、家賃以外にも水道光熱費や、交通費などの諸費用もかかります。毎月いくらかかるのかあらかじめシュミレーションしておくことが大切です。
セカンドハウスを借りる際の注意点は?
セカンドハウスは、第二の住まいとして趣味や仕事などに活用できる住宅です。2つの住まいをうまく活用すれば、人生を豊かに過ごせます。ただし、以下の点に注意して借りましょう。
- アクセスがよい場所を選ぶ
- 住民税を支払わなければならない
- ゴミ出し等のルールを事前に把握する
- セキュリティ対策をおこなう
これらの項目に注意してセカンドハウスを借りれば、トラブルを未然に防げます。
将来的にセカンドハウスの購入を考えている場合には、まずは賃貸で暮らしを試してみることで、自分のライフスタイルに合った使い方やエリアを見極めやすくなります。
無理のない予算と目的に合った条件を意識しながら、よりよい二拠点生活を始めましょう。


