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4人家族におすすめの間取りは?理想の広さと間取り別の特徴、物件選びのポイントを解説

4人家族に適した間取りや理想のリビングの広さ
住まいを探す際に、重要となるポイントのひとつが「間取り」です。家族構成やライフスタイルによって、理想となる間取りは人それぞれ異なります。
例えば、家族4人暮らしで上のお子さんが4月から小学校にあがるご家族の場合、どのような間取りが理想的なのでしょうか。そこで今回は、4人家族のご家庭に間取りに関するアンケートを実施。現在お住まいの間取りや、子ども部屋について聞いてみました。
その他、賃貸物件と分譲物件の家賃と住宅ローンの違いなど、賃貸物件に住み替えるかマイホームを購入するかお悩みの方も、ぜひご覧ください。

記事の目次

4人家族に必要な部屋の広さは?

国土交通省の「住生活基本計画」による、4人家族に必要な広さは以下となります。

  • 最低居住面積水準:50平米
  • 誘導居住面積水準(マンション):95平米
  • 誘導居住面積水準(一戸建て):125平米

「最低居住面積水準」とは、世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活を過ごすうえで必要不可欠な住宅の面積のことです。そして「誘導居住面積水準」とは、多様なライフスタイルに合わせ豊かな生活を過ごすことのできる住宅面積のことをいいます。

子どもの成長に合わせて、「もう少し広い部屋に住みたい……」と考えるご家庭も少なくないでしょう。そこで、子どもの年齢別に誘導居住面積水準を算出してみました。

 

子どもの年齢別・誘導居住面積水準
  6歳未満が2人 6歳未満が1人
6~10歳が1人
6~10歳未満が2人 10歳以上が2人
マンション 75平米 80平米 85平米 95平米
一戸建て 100平米 106.25平米 112.5平米 125平米

※6歳未満は0.5人、10歳未満は0.75人として算定

6歳未満のお子さんが2人いる場合で、マンションでは75平米以上、一戸建てでは100平米以上あると快適に暮らせるようですね。80~100平米の間取りは一般的に2LDK~5LDKの物件となるため、2LDK以上が理想の間取りといえそうです。

【アンケート】4人家族はどんな間取りに住んでいる?

お子さんが2人いる4人家族を対象に、現在どのような間取りに住んでいるのかアンケートを取ってみました。結果は以下となります。

(回答サンプル数197人)

先ほど「80~100平米」の間取りは一般的に2LDK~5LDK が多いことをお伝えしました。夫婦と子ども2人の4人家族の場合、3LDK~4LDKの間取りに住んでいることが多いようです。

現在住んでいる間取りを選んだ理由は?

4人家族の方に現在お住まいの間取りを選んだ理由について詳しく聞いてみました。

1LDKを選んだ理由

4人家族で1LDKの間取りを選んだ理由は以下となります。

    みんなの声
  • とりあえずの間取りでこれから広くなる予定です。(30代/女性)
  • 建てるときにお金がかからないことと、子どもが家を出ても無駄にならないように。(40代/女性)

お子さんが小さいご家庭では、ひとまず大人2人が生活するのに必要な間取りで生活し、成長に合わせて住み替えや、増築を考えていることが多いようですね。また、「子どもたちが成長して実家を離れることを前提に」と、先のことを考えて1LDKに決めたという声も聞かれました。

2LDKを選んだ理由

4人家族で2LDKの間取りを選んだ理由は以下となります。

    みんなの声
  • 最低限必要な間取りで予算内だったから。(30代/女性)
  • 同棲時代から引越しのタイミングを逃したままきてしまった。(30代/女性)
  • 子供がまだ産まれる前で先のことをあまり考えられてなかった。(40代/女性)
  • 一部屋は12畳で入口が2カ所で、子供の成長に合わせて、家具で間仕切りして実質3LDK的に使っています。(60代/男性)

2LDKにお住まいの理由としては、子どもが産まれる前に家を購入した方が多い印象でした。その他では、予算の関係で2LDKとなったことが挙げられました。なかには、「子どもの成長に合わせて間取りを変えられるように部屋の面積を広くとった」という声も聞かれ、あえて部屋の数よりも広さを重視した方もいらっしゃるようです。

3LDKを選んだ理由

4人家族で3LDKの間取りを選んだ理由を聞いてみました。

    みんなの声
  • 夫婦の部屋と子供の部屋で、ちょうどよかったので。(20代/女性)
  • 子どもに一部屋、親は2人で一部屋。(30代/男性)
  • リビング、子ども部屋、寝室があれば十分かなと。(30代/女性)

3LDKあれば、子ども部屋も1人ずつ与えることも可能です。子どもが独立したあとも、趣味や来客用の部屋として重宝できそうです。

4LDKに住んでいる

4LDKの間取りを選んだ理由を聞いてみました。

    みんなの声
  • 各自の部屋、生活スペース、収納を考えたらそうなった。(20代/女性)
  • 元々子供は2人以上ほしいと思いそれくらいの間取りは最低でもほしいと思ったので。(20代/女性)
  • 全員に一部屋ずつ個人の部屋が行き渡るので。(40代/男性)

4人家族がそれぞれに、プライベートな空間を持てるのが4LDKの魅力です。自室があれば、勉強や仕事、趣味などに集中できる時間も増えそうです。その他、一部屋を来客用の寝室やトレーニングルームとして利用することも可能です。

5LDK以上に住んでいる

5LDK以上の間取りを選んだ理由を聞いてみました。

    みんなの声
  • お客さんを家に呼ぶことがあるため、広さが必要だった。(40代/男性)
  • 子供部屋や夫の書斎も必要だったから。(40代/女性)
  • 男女別々の子供部屋が必要で、書斎や、和室、寝室も必要だったから。(60代/女性)

4人家族であれば、それぞれの部屋を用意してもさらに余裕がある5LDK。各自の部屋以外に来客用や、趣味や仕事のための書斎などの目的で使われているようです。

4人家族の理想のリビングの広さは?

次に、間取りの中でも一番広い空間になることが多いリビングについてです。4人で快適に過ごせる理想的なリビングの広さについて聞いてみました。

(回答サンプル数:183人)

95%の方が10帖以上のリビングを理想としており、もっとも多かったのは10〜15帖。冷暖房の効き具合や、家事動線などを考えると、10〜15帖くらいが理想的なのかもしれません。

2人の子ども部屋はどうしてる?

次に夫婦2人、子ども2人の4人家族の子ども部屋についてのアンケート結果です。

(回答サンプル数:223人)

4人家族の場合、70%のご家庭では子ども1人に1部屋を用意しているようです。2人で一部屋だった子ども部屋も、子どもが成長していくにつれ部屋を別にしたいと思うのかもしれませんね。

子ども部屋はまだない

子ども部屋をまだ用意していないと回答した親御さんは、どのタイミングで子ども部屋を用意する予定なのか聞いてみました。

    みんなの声
  • まだありません。兄と弟で5歳差なので、まず兄を1人部屋にして、落ち着いたら二人部屋にするか、最初から2人部屋にするかで悩んでいます。(30代/女性)
  • まだない。今小1と年中、どちらも男子。いつからどう作ればいいのかわからない。(30代/女性)
  • まだないが高学年になったら用意しようと思う。(30代/男性)

「いつから子ども部屋を用意しようか」と、みなさん悩んでいる様子です。子ども部屋を作ったのに全く利用していない……なんてこともあるようなので、必要となったタイミングで用意するのがいいかもしれませんね。

二人で一部屋

次に、子ども2人を同じ部屋で過ごさせている親御さんにも意見を聞いてみました。

    みんなの声
  • まだ下が小さいので個別ではなく1部屋だけおもちゃ部屋を作っている。(20代/女性)
  • 引越した時(子ども5.3歳)に、兄弟で使える小さい部屋を用意した。(30代/女性)
  • 上の子どもが中学にあがるタイミングに2人で一部屋。(40代/男性)

とりあえず一部屋だけ用意して、子どもの成長、年齢に合わせて子ども部屋を増やそうと考えている方が多いようです。年の近い兄弟や姉妹であれば、室内で一緒に遊べるし、夜寝る時も怖くなさそうですよね。

それぞれに一部屋

どのようなタイミングで、兄弟・姉妹それぞれに自室を与えたのでしょうか。親御さんに聞いてみました。

    みんなの声
  • 小学生で周りが一人で寝はじめたタイミングで。(30代/女性)
  • 下が小学校、上が中学校のタイミングで。(30/女性)
  • 上の子が小学校に入り、学習机や学用品をそろえるタイミングでまずは兄弟二人で一部屋。上の子が小学校を卒業するタイミングで部屋を分けました。(40代/女性)

小学校入学、中学校入学などの節目でそれぞれに部屋を与えているようです。なかには、周りの同級生たちが自分の部屋を手に入れていることから、「自分にも部屋が欲しい」とねだられたケースも。

子ども部屋を作る際に気を付けたポイントは?

子ども部屋を作る際に、どのような点に気を付けたのか聞いてみました。

 

順位 理由 票数
1 部屋の広さ 29
2 生活環境 23
3 家具のレイアウト 22
4 収納や整理整頓を重視 21
5 公平性 17
6 家族とコミュニケーションがとれるようにする 11
6 後から各自一部屋に 11
8 安全性 9
8 プライバシーの保護 9
10 鍵について 8

(回答サンプル数:223人)※複数回答可

部屋の広さ

「部屋の広さ」を重視した親御さんの意見は以下となります。

    みんなの声
  • こもらないようにあまり広く作りすぎない。(20代/男性)
  • 小さめの部屋にした。(30代/女性)
  • 豪華にしすぎない。そこそこの大きさ。(40代/女性)

適度な大きさで、広くしすぎないことを重視した意見が聞かれました。子ども部屋を広くて快適にしてしまうと、リビングで家族団欒する時間が減ってしまいそうですもんね。

生活環境

「生活環境」を重視した親御さんの意見は、以下となります。

    みんなの声
  • 部屋にこもってしまわないように、家族誰とも顔をあわさないということがないように気をつけました。あとは日当たり。暗くならないように。(30代/女性)
  • 日当たりのいい場所なのと、クローゼットをスライドにした。(30代/女性)
  • 寝る時と勉強する時以外は部屋にこもらないようにあえて居心地がよくないようにしました。(50代/女性)

子どもの視力低下は、スマホやタブレットの普及が進むにつれて顕著化しています。また、日当たりが悪いと体内時計がうまくリセットできず、ホルモン分泌の妨げや、免疫力の低下など健康に大きな影響を与えます。なるべく子ども部屋は日当たりのよい場所にしてあげるようにしましょう。

家具のレイアウト

「家具のレイアウト」を重視した親御さんの意見は以下のとおりです。

    みんなの声
  • なるべく広く使えるように家具を配置にした。(40代/女性)
  • ロフトベッドなどを使って、空間を利用した。(40代/女性)
  • 家具配置の自由度。(50代/男性)

とくに2人で一部屋を使っているケースでは、収納で間切りをしたり、ロフトベッドの下にデスクを配置したりと、家具のレイアウトでそれぞれのスペースを作ってあげているようです。

自宅に和室はある?

子育てするのに、和室があると便利だとよく聞きます。実際のところ、皆さんのご自宅に和室があるのか聞いてみました。

(回答サンプル数:263人)

75%の方が「和室がある」と回答。一人暮らしや同棲のケースでは、畳よりもフローリングに人気が集まるようですが、子育て世帯に好まれる間取りや設備は異なるようですね。

和室があってよかったと思うことは?

では、実際に和室があるとどのように便利なのでしょうか。和室があるご家庭に聞いてみました。

    みんなの声
  • 小さい子どもだったら、昼寝などの時に役立つと思います。大きくなったら不要かなと思っていましたが最近はこたつを置いたら自室に行かず和室でダラダラする時間が増えました。(30代/女性)
  • 子どもが小さいうちは二階の寝室を使わずにリビング横の和室で寝ていました。2階では目が行き届かないので、夜中や早朝の子どもが寝ている場合は何かと便利でした。(40代/女性)
  • 子供が小さい頃に枕を並べて寝るのに便利でした。日本人なので和室が好きになってほしかったし、そう育ちました。(60代/女性)

ライフスタイルの多様化などにより、最近では和室のよさが見直されているといいます。特に子育て世帯には、お昼寝や添い寝などするのに和室は便利です。寒い冬は、こたつを置くことで、自然と家族が集まる安らぎの場になりそうです。

【4人家族】間取りを選ぶ際のポイントは?

では実際に、4人家族向けの間取りを選ぶ際にどのような点に気を付けて物件を選ぶとよいのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

夫婦の寝室はどうする?

夫婦が同じ部屋で寝る場合、寝室は8帖程度とされています。例えば、シングルベッドを2台設置する場合、約3帖必要となります。テレビや収納、ドレッサーなども設置するとなると、8畳くらいあるのが理想です。
起床・就寝時間が異なる場合は、寝室は分けたほうがお互いに気を遣わずに生活できそうです。健康でいるためにも睡眠は大切なので、お互いのライフスタイルに合わせて部屋数を決めましょう。

書斎や仕事部屋を設ける?

テレワークや長引くステイホームで見つけた新しい趣味のためにワークスペースが欲しいと思う方も増えています。
書斎や仕事部屋にも、完全に扉で閉ざされた個室タイプ、リビングなどの共用スペースの一角を利用したオープンタイプ、一部を壁で区切ったセミクローズドタイプなどがあります。
もしワークスペースを設ける場合、なるべく仕事や作業に集中したい方は、個室タイプやセミクローズドタイプ、お子さんが目に届く場合で作業をおこなうにはオープンタイプを選ぶとよいでしょう。

子ども部屋はいくつ設ける?

4人家族の場合、子ども部屋を設けるとすれば1つか2つ。そのときに考えたいのは、子どもの性別と年齢差です。2人が同性で年もあまり離れていない場合は、同じ部屋でも十分かもしれません。しかし、上のお子さんが受験勉強をスタートした際には、勉強に集中できる環境を整えてあげなければなりません。小学生までは2人1部屋でも、成長に合わせて部屋を分ける、住み替えるなど先を見越して考えておくとよいでしょう。

収納スペースはどれくらい必要?

一般的に収納スペースは、マンションでは8%~10%、一戸建てなら12〜13%が標準とされています。これらを目安として、夫婦の趣味や持ち物の量、子どもがいつまで同じ家で生活するかを考えながら必要な収納スペースを計算してみてください。もし足りないようであれば、収納家具を購入したり、トランクルームを借りるとよいでしょう。

来客の頻度はどれくらい?

小さなお子さんがいると、部屋はどうしても散らかりがちに。来客の頻度がかなり多い家庭では、家族がくつろぐリビングとは別に応接室などがあると便利です。両親や兄弟が遊びに来た際に泊めることもできるため、一部屋用意しておくと安心です。

個室とリビングどちらを重視する?

それぞれがプライベートな時間を過ごす個室と、家族のコミュニケーションの場となるリビング。どちらで過ごす時間が長いのか、どちらの時間を優先するのかを考えて、部屋の面積の配分を考えましょう。
あまり広すぎても空間を持て余してしまったり、掃除する場所も増えることになります。間取り選びに悩んだら、不動産会社に相談してみるとよいでしょう。自分たちのライフスタイルに合った間取りを提案してくれます。

タイプ別にみる、4人家族におすすめの間取り

小さいお子さんは1日のほとんどをリビングで過ごすため、「キッズスペース」を設けてあげましょう
小さいお子さんは1日のほとんどをリビングで過ごすため、「キッズスペース」を設けてあげましょう

1LDKから4LDKまで、それぞれの間取りごとにおすすめのポイントと実際の間取り例を探してみました。参考にしてみてくださいね。

「1LDK」がおすすめの4人家族の特徴

  • 2人の子どもがまだ幼い
  • 寝るとき以外はリビングで過ごしている
  • 交通・生活利便を優先したい
  • なるべく家賃を抑えたい
  • 今後住宅購入を考えている
  • 荷物が少ない

1LDKの場合、LDK以外のもう1部屋を寝室として利用することになるため、ある程度の広さが必要となります。プライベートな空間も少ないので、子どもがまだ幼く、今後住み替えを考えているのであれば今のうちにお金を貯めておきたいところですね。お子さんが小さいうちはベッドから転落するおそれもあるため、布団で寝るのがおすすめです。

【1LDK・75.85平米】間取りの実例

6歳未満のお子さんが2人いることを想定し、東京都内ではどのような物件を探すことができるのでしょうか。不動産情報サイト アットホームに掲載されている賃貸物件のなかから、1LDK・75.85平米の間取りをピックアップしてみました。

間取り:1LDK(LDK14帖、洋室12帖)
面積:75.85平米

賃貸物件の1LDKの広さは平均的に40~50平米が多く、75平米の物件は少ない傾向にあります。こちらの物件は、物入れや、収納が充実していてゆとりのある空間となっているので部屋を有意義に使うことも可能です。さらに、寝室はベッドでなく布団を使用することで、昼間は子どもの遊び場としても利用できます。

「2LDK」がおすすめの4人家族の特徴

  • 仕事部屋を確保したい
  • 子ども部屋を確保したい
  • 普段リビングで過ごすことが多い
  • 長く住み続ける予定(購入も検討)
  • 荷物が多い

LDK以外に部屋が2つあると、夫婦とお子さん、それぞれの寝室があり、プライベートな時間も確保できます。リビングが広く、仕切ることによってセミクローズな書斎、作業スペースなどを作れるとより快適に生活できそうですね。

【2LDK・95.3平米】間取りの実例

10歳以上のお子さんが2人いることを想定し、不動産情報サイト アットホームに掲載されている賃貸物件のなかから、2LDK・95.3平米の間取りをピックアップしてみました。

間取り:2LDK(LDK23.6帖、洋室10.9帖、洋室9.3帖)
面積:95.3平米

都心部では、2LDKの広さの平均は45~70平米が多い傾向にあります。一部屋を子ども部屋に使う際は、机を2つ並べることを考えると6帖以上あるとよいでしょう。また、子どもが大きくなったタイミングで仕切りを作るなどして、子どものプライベート空間を分けるといいかもしれません。

「3LDK」がおすすめの4人家族の特徴

  • 趣味部屋や仕事部屋を確保したい
  • 子ども部屋は個々に確保したい
  • 長く住み続ける予定(購入も検討)
  • 部屋の広さよりも部屋数を優先したい
  • 荷物が多い

LDK以外に3部屋あると、部屋の使い方にバリエーションが生まれます。

【3LDK・95.7平米】間取りの実例

10歳以上のお子さんが2人いることを想定し、「不動産情報サイト アットホーム」に掲載されている賃貸物件のなかから、3LDK・95.7平米の間取りをピックアップしてみました。

間取り:3LDK(LDK16.2帖、洋室6.9帖、洋室6.7帖、洋室8.5帖)
面積:95.7平米

都心部では、3LDKの広さは70~80平米が多い傾向にあります。また、マンションでは該当する物件も少なくなるため、3LDK以上を選択するのであれば、一戸建ても候補に入れてみると物件選びの幅も広がりますよ。

「4LDK」がおすすめの4人家族の特徴

  • 趣味部屋や仕事部屋を確保したい
  • 将来的に家族を増やしたい
  • 来客用の部屋を確保したい
  • 家賃が多少高くても広さを求めたい
  • 長く住み続ける予定(購入も検討)
  • 荷物が多い

部屋数が多くなる分、限られた予算の範囲内で選ぼうとするとリビングは少し狭くなるかもしれません。子どもが巣立ったあとは仕切りをとれば部屋やリビングを広くすることができるなど、可変できる間取りを選ぶと長く住み続けるのにはよいかもしれませんね。

【4LDK・95.2平米】間取りの実例

10歳以上のお子さん2人がいることを想定し、不動産情報サイト アットホームに掲載されている賃貸物件のなかから、4LDK・95.2平米の間取りをピックアップしてみました。

間取り:4LDK(LDK13.2帖、洋室6帖、洋室5.1帖、洋室5帖、和室6畳)
面積:95.2平米

4LDKになると、該当する物件はマンションよりも一戸建てが多い結果となりました。また、部屋数が増える分だけ、ひとつひとつの部屋の大きさは狭くなってしまうようです。こちらの物件の場合、リビングが10帖で、ダイニングテーブルと2~3人掛けのソファを置くことはできますが、子どもが大きくなると手狭に感じてしまうかもしれません。和室との間の引き戸を開けて、2部屋続けて使えるようにするなどの工夫も必要です。
また、最近では子育てが終わったシニア世代の間で、2階建ての一戸建てを平屋に減築するリフォームも増えているようです。分譲住宅にお住まいで、将来的に間取りを見直したい場合は一度検討してみるといいかもしれません。

4人家族の場合、賃貸と分譲(購入)どちらを選ぶべき?

子どもが生まれる、子どもが小学校に入学するなどのタイミングで、住み替えを考えるご家庭は多いでしょう。その際、賃貸物件にするのか購入するのかは、それぞれにメリット・デメリットがありますし、各ご家庭のライフスタイルや考え方の違いによって一概にどちらがいいとはいえません。

ライフスタイルや将来設計による

賃貸には、すぐに住み替えられる、固定資産税を払う必要がないことなどのメリットがあります。しかし、資産にならない、一生家賃を払い続けなければならないなどの点はデメリットです。転勤の多い仕事に就いているファミリーの場合、賃貸のほうがフットワークも軽くなって便利でしょう。

一方、購入は資産になること、間取りや設備も自由に選択できるなどのメリットがあります。しかし、メンテナンス費用が発生したり、近隣トラブルに合った際なども安易には引越しできなかったりという点はデメリットといえるでしょう。

自分の家族にとって、メリットが多いのは賃貸物件か、分譲物件か比べてみるといいかもしれません。

間取りによっては分譲(購入)が合うケースも

賃貸の場合、不動産情報サイトなどに掲載されている物件のなかから選ぶこととなります。理想の間取りや譲れない条件がある場合、なかなか物件が見つからないことも。その点、分譲住宅であれば、リフォームすることで理想の間取りをつくりあげることも可能です。

賃貸と分譲の物件数を比較してみる

「不動産情報サイト アットホーム」に掲載されている賃貸物件と中古マンションの物件数を調べてみたところ以下の結果となりました。

 

  1DK~2DK 2LDK~3DK 3LDK~4DK 4LDK以上
東京都 賃貸物件 99,551 23,451 7,886 1,503
中古マンション 4,063 8,928 9,776 838
神奈川県 賃貸物件 35,078 14,157 4,782 899
中古マンション 1,416 3,908 6,951 906
千葉県 賃貸物件 20,942 10,628 2,747 642
中古マンション 360 1,270 3,214 585
埼玉県 賃貸物件 21,634 10,679 3,203 826
中古マンション 469 1,761 3,947 444
北海道 賃貸物件 22,845 7,119 1,809 415
中古マンション 359 578 1,423 587
宮城県 賃貸物件 6,022 2,944 660 155
中古マンション 186 695 1,175 240
愛知県 賃貸物件 68,138 35,619 11,178 1,723
中古マンション 453 1,351 3,458 1,180
大阪府 賃貸物件 49,024 19,459 9,722 1,079
中古マンション 1,092 3,322 5,634 1,007
広島県 賃貸物件 10,761 6,344 2,218 325
中古マンション 89 266 579 197
福岡県 賃貸物件 47,517 24,337 7,091 1,283
中古マンション 467 913 2,271 845

※「不動産情報サイト アットホーム」に公開されていた物件数(2022年11月時点)

1都3県では、1LDKや2LDKでは圧倒的に賃貸物件が多いことがわかります。一方、4人家族に人気の3LDKに注目すると、中古マンションの物件数のほうが多い傾向にあるようです。

家賃と月々のローン返済額を比較してみる

やはり賃貸物件と分譲物件を比較した際に一番気になるのは金銭面ですよね。そこで、賃貸の家賃と中古住宅の住宅ローンとの金額差を、具体的にシミュレーションしながら解説していきます。

賃貸物件の家賃相場

東京都内の間取り別での家賃相場は以下となります。

東京都の家賃相場
1DK~2DK 11.9万円
2LDK~3DK 17万円
3LDK~4DK 21.5万円
4LDK 31万円

※「不動産情報サイト アットホーム」に公開されていた家賃相場(2022年11月時点)

東京都の家賃相場は、1DK~2DKで約11.9万円、2LDK~3DKで約17万円、3LDK~4DKでは約21.5万円、4LDKで約31万円という結果となりました。2LDK以上の間取りに住むとなると、家賃は20万円くらいを目安とするとよいでしょう。

中古マンションの価格相場

東京都内の間取り別での物件相場は以下となります。

東京都の中古マンション価格相場
1DK~2DK 4,374万円
2LDK~3DK 5,993万円
3LDK~4DK 5,984万円
4LDK 7,051万円

※「不動産情報サイト アットホーム」に公開されていた価格相場(2022年11月時点)

2LDKや3LDKの間取りでは、おおよそ6,000万弱になりました。ちなみに、アットホームのローンシミュレーターを使って、3LDK、6,200万円の中古マンションを頭金なし・35年ローン・変動金利(0.38%)で購入した場合に月々の返済額はいくらになるか調べたところ、16万円(管理費・修繕費除く)になりました。
賃貸の場合は、収入が減った際などに家賃を下げて住むことができますが、分譲は月々のローンの支払いを下げることはできません。安定した収入が見込めない、今後転職を予定しているといった場合は、しばらく賃貸で様子をみるといいかもしれません。

住宅ローンを利用するなら40歳までに購入がベスト

国土交通省の「令和2年度 住宅市場動向調査」によると、住宅ローンの平均返済期間は以下となりました。

種目 平均返済期間
新築マンション 31.1年
中古マンション 25.3年
新築一戸建て 31年
中古一戸建て 27.2年
注文住宅(建築費) 32.4年
注文住宅(土地購入費) 34.2年

住宅ローンは借り入れ時だけでなく、完済時の年齢も定められています。例えば頭金を入れずに35年ローンを組もうとすれば、40代半ばまでが借り入れの限度です。購入を考えている方は、上記を参考に何歳までに家を購入するか目標をたてておくとよいでしょう。

4人家族が子育てしやすい物件選びのポイントは?

お子さんが2人いる家庭を想定して、子育てに理想的な物件の条件をまとめてみました。今後住まいを探す際にぜひ参考にしてください。

対面キッチンであること

対面キッチンは、家事をしながら家族の様子を見守ることができる間取り。例えば、小さいお子さんが2人いると、それぞれが自分勝手に動き回って目が離せません。対面キッチンなら視野が広く、2人のお子さんの様子を見守ることができます。

リビングが広い(13帖~18帖程度)

おもちゃを散らかしたり、走り回ったり、子どもが2人になると散らかり具合や騒がしさも2倍に。リビングの広さは、広いほどよいといえます。前半の理想のリビングのアンケート結果では、10~15帖が一番多く、続いて16~20帖という結果を踏まえ、13~18帖程度あるとよいかと思われます。

和室がある

先ほどの和室アンケートの結果でも、子育て世代にとって和室が人気なことがわかりました。添い寝や昼寝、子どもの遊び場、畳の材料である井草は吸湿性や放湿性にも優れています。夏の暑い日はさらっと、冬もフローリングに比べて冷たくならないので過ごしやすいでしょう。

防音性がある

大きな声で泣いたり、地団駄を踏んだり、走り回ったり……。子どもがたてる音は、周りの人たちにとっては騒音と捉えられやすいです。マンションなど集合住宅の場合は、騒音トラブルになる可能性もあります。集合住宅に住むなのであればなるべく防音性の高い鉄筋コンクリート造(RC造)などを選ぶとよいでしょう。

収納スペースが充実している

おもちゃや衣類など、二人分のものを収納するには、ある程度の収納スペースがあることが望ましいでしょう。子どもたちに自分でお片付けする習慣をつけさせるためにも、収納スペースはしっかりとって、使い勝手のいい収納グッズを配置してください。
また、子どもが成長すると足のサイズも大きくなります。靴の数はもちろん、レインコートや傘など玄関まわりの収納があると便利ですよ。

子ども部屋は2人共同で使うなら6帖以上

1つの子ども部屋を2人で使う場合は、6帖以上を目安とするとよいでしょう。2段ベッドにすれば、2人分の勉強机などを置くスペースも確保できそうです。

リビングを通らないと子ども部屋に行けない

4人家族の親御さんの声で多かったのが、「子どもが部屋に引きこもらないような間取りを考えた」ということ。玄関から直接子ども部屋に入れるような間取りではなく、一度リビングを通らないと出入りできない間取りにすることで、「今日、一度も顔を合わせなかった」などというコミュニケーション不足を解消できます。

まとめ

一人暮らしとは違い、家族で住む家を探すときには、どういう基準で選んだらわからない方が多いでしょう。理想の間取りや広さは、家族構成やライフスタイルなどによって異なります。これから引越を検討していると4人家族のファミリーはぜひこの記事を参考にしながら、ご家族にとって暮らしやすい家を探してみてください。

<アンケート調査概要>
対象/全国20 歳〜65歳の4人暮らしのファミリー
調査方法/インターネットリサーチ
調査時期/2022年12月

執筆者

小西尋子

京都ライター事務所

京都市内を拠点にフリーランスの編集ライターとして活動。大学卒業後、出版・広告業界に20年以上携わる。間取りを見ながら引越しを妄想するのが趣味。レトロ物件好きで、取り壊しのために2度の立ち退き経験あり。宅建士の資格取得に向けて勉強中。

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