このページの一番上へ

マンションリノベーション事例「アーチ開口で空間をつなげ、バレエもできる楽しい空間に!」

雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は東京都Iさんの事例をご紹介。自分の思うように暮らしたいという気持ちから、インテリアコーディネーターの資格を取得した奥さま。“全体をワンルームのように自由に使える家”というこだわりによってリノベーションした空間は、家族の会話が自然と弾みます。
(text_ miki matsuura photograph_ hiroshi kiyonaga)

  • 工事費:1,000万円(税・設計料込み)
  • 東京都 Iさんの家
  • 夫40代(会社員) 妻40代(インテリアコーディネーター)長女11歳 次女7歳(当時)
  • 築年数:22年(2001年築) 
  • 専有面積:82.83㎡ 
  • 設計:ブルースタジオ

間取りをほとんど変えることなく、開放感たっぷりの空間に

子ども部屋は、向かい合う寝室と廊下も含めてワンルームのように使えるよう、アーチ型の大きな開口部でつないでいるのがポイントです。子ども部屋側はカーテンで緩く仕切ることができ、一方の寝室側は建具を閉めると大きな鏡が出現。たちまちバレエやダンスを習っている姉妹のレッスン場に変身します。

「子ども用のベッドは自分たちで動かせるので、ときどき配置を変えたりしながら自由に使っているようです。勉強の場所はフリーアドレスで、キッチンやダイニング、寝室のカウンターでもOK。遊びでも勉強でも、家全体を使い倒してほしい」(奥さま)。

間取りはほとんど変えていないのに開放感たっぷりで、隅々まで楽しめる住まいに生まれ変わっています。

アーチ型の開口で向かいの寝室と一体の空間に

大きさの異なるアーチ型の開口部でつながる子ども部屋と寝室。「ワンルームのように使いたい」との要望により、開口部を広げて空間を一体化。カーテンや扉を開けていると自由に行き来でき、実際の広さ以上の開放感が得られる
大きさの異なるアーチ型の開口部でつながる子ども部屋と寝室。「ワンルームのように使いたい」との要望により、開口部を広げて空間を一体化。カーテンや扉を開けていると自由に行き来でき、実際の広さ以上の開放感が得られる
大きなアーチ型の開口部がかわいい子ども部屋。姉妹なので仕切らずに使うことで、ハンモックを吊るすなど、広い空間でのびのびと過ごすことができる。ちなみにハンモックは、リビングにも設置できるようになっている。「帰宅したらランドセルを置いて、宿題だけ持ってLDKに来てほしい」(奥さま)との思いから学習机は置かず、キッチンやダイニングテーブルなど好きな場所で勉強するスタイルに。立体的に見えるユニークな壁紙は、家族全員で選んだもの
大きなアーチ型の開口部がかわいい子ども部屋。姉妹なので仕切らずに使うことで、ハンモックを吊るすなど、広い空間でのびのびと過ごすことができる。ちなみにハンモックは、リビングにも設置できるようになっている。「帰宅したらランドセルを置いて、宿題だけ持ってLDKに来てほしい」(奥さま)との思いから学習机は置かず、キッチンやダイニングテーブルなど好きな場所で勉強するスタイルに。立体的に見えるユニークな壁紙は、家族全員で選んだもの

重ねられるベッドで省スペース。夜は好きな配置で使用

左/子どもでも簡単に持ち上げられるベッドなので、日中は重ねてソファ代わりに。夜は横に並べたりL字型に配置したりと、自分たちで自由に置き方を変えて寝ているそう 右/既存のクローゼットを活用して衣類や学用品を収納。内部はL型にハンガーパイプが設置されており、姉妹で分けて使っている
左/子どもでも簡単に持ち上げられるベッドなので、日中は重ねてソファ代わりに。夜は横に並べたりL字型に配置したりと、自分たちで自由に置き方を変えて寝ているそう 右/既存のクローゼットを活用して衣類や学用品を収納。内部はL型にハンガーパイプが設置されており、姉妹で分けて使っている

寝室の扉を閉めるとバレエのレッスンができる大型ミラーに

左/寝室の引き戸には鏡が取り付けられており、閉めるとあっという間にバレエやダンスのレッスン場になる 右/玄関からの眺め。カーテンや引き戸を閉めておけばプライバシーは守られ、来客時も安心
左/寝室の引き戸には鏡が取り付けられており、閉めるとあっという間にバレエやダンスのレッスン場になる 右/玄関からの眺め。カーテンや引き戸を閉めておけばプライバシーは守られ、来客時も安心

Y字型のキッチンを中心に家全体をワンルームのように楽しむ

ご主人の転勤の可能性があるため、賃貸マンションで暮らしてきたIさん一家。「ずっと仮住まいのような感覚だった」と話す奥さまは、出産後家にいる時間が増えたことから、自分の思うように暮らしたいという気持ちが膨らんで、インテリアコーディネーターの資格を取得。眺望のよさが気に入った築20年(購入時)のマンションを購入し、理想の住まいづくりに踏み切りました。リノベーションは、施工事例を見て好みが合いそうだと感じたブルースタジオに依頼。
「希望を伝えると、こちらの想像を超えるアイデアをいくつも提案してくれて、打ち合わせがすごく楽しかった」と奥さまが振り返ります。
こだわったのは、子どもたちのたまり場になるようなキッチン中心の家にすることと、全体をワンルームのように自由に使える家にすること。これを受けてまず提案されたのが、独創的なY字型のキッチンです。絶妙なカーブに吸い寄せられるように家族が集まってきて、自然と会話が弾み、料理をしながら宿題を見ることもできます。

キッチンのテーブル部分は奥行き60cmで、「会話が濃くなる距離」と奥さま。ときにはここでママ友と食前酒やおつまみを楽しむことも。壁のガラスボードは勉強を教えるときに使ったり、子どもたちがお絵描きをしたり。室内が広く見える効果も
キッチンのテーブル部分は奥行き60cmで、「会話が濃くなる距離」と奥さま。ときにはここでママ友と食前酒やおつまみを楽しむことも。壁のガラスボードは勉強を教えるときに使ったり、子どもたちがお絵描きをしたり。室内が広く見える効果も
キッチンをY字型にしたことで、「『料理しなきゃ』という感じではなく自然とキッチンに立てるし、何をしていても家族とつながるのがいい」と妻。握り寿司のキットを使って子どもたちがカウンターでふるまうこともあるそう 
キッチンをY字型にしたことで、「『料理しなきゃ』という感じではなく自然とキッチンに立てるし、何をしていても家族とつながるのがいい」と妻。握り寿司のキットを使って子どもたちがカウンターでふるまうこともあるそう 
 「以前の住まいは東向きで暗かったので、明るくて視線が抜けるのがありがたい」と夫。LDKの南側にはゆったりとしたバルコニーがあり、より広がりが感じられる。天気のいい日には外で朝食をとることも
「以前の住まいは東向きで暗かったので、明るくて視線が抜けるのがありがたい」と夫。LDKの南側にはゆったりとしたバルコニーがあり、より広がりが感じられる。天気のいい日には外で朝食をとることも
和室だった部分に設けられたリビング。壁にはアクセントクロスが用いられ、一体の空間でありながら、DKとはひと味違う落ち着いた雰囲気が楽しめる。ソファは背もたれを外してデイベッドとして使うことも可能。子どもたちは背もたれを床に置いて座椅子のように使ったり、跳び箱にして遊ぶこともあるそう
和室だった部分に設けられたリビング。壁にはアクセントクロスが用いられ、一体の空間でありながら、DKとはひと味違う落ち着いた雰囲気が楽しめる。ソファは背もたれを外してデイベッドとして使うことも可能。子どもたちは背もたれを床に置いて座椅子のように使ったり、跳び箱にして遊ぶこともあるそう
子ども部屋の向かいに配された夫妻の寝室。既存の出窓をカウンターとして生かし、ご主人がリモートワークの際などにデスクとして使っている。奥に見える下駄箱も既存のまま使用
子ども部屋の向かいに配された夫妻の寝室。既存の出窓をカウンターとして生かし、ご主人がリモートワークの際などにデスクとして使っている。奥に見える下駄箱も既存のまま使用

寝室に併設されたWICは、扉を外して室内のスペースを広げ、カーテンで目隠し。ロッキングチェアを置いてもゆとりのある広さに

建物データ

<建物規模>地上14階建て<設計期間>2021年11月〜12月<工事期間>2022年1月〜3月<設計>ブルースタジオ<施工>シグマテック

LDに隣接していた和室をつなげてLDKを広げ、セミクローズドだったキッチンはオープンなY型に。子ども部屋と寝室はアーチ型の開口部により、廊下を含めた広々とした空間に。水回りは位置を変えずに設備と内装を一新
LDに隣接していた和室をつなげてLDKを広げ、セミクローズドだったキッチンはオープンなY型に。子ども部屋と寝室はアーチ型の開口部により、廊下を含めた広々とした空間に。水回りは位置を変えずに設備と内装を一新

※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.48に掲載されたものを転載しています。
※relife+は、オンライン書店にてご購入いただけます。amazonで【relife+】の購入を希望される方はコチラ

関連する記事を見る
不動産お役立ち記事・ツールTOPへ戻る