
マンションリノベーション事例「LDKと緩くつながる書庫を兼ねたワークスペース」
雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は東京都府中市Sさんの事例をご紹介。LDK内に設けた奥さま用のワークスペースは、ガラスドアと室内窓を採用したことでバルコニー側からの自然光や風も入り開放的。奥行きのあるカウンターテーブルでは娘が隣で宿題をするなど、さりげない親子の交流場所ができました。 (text:atsuko tanaka photo:koji yamada)
- 東京都府中市 Sさんの家
- 夫51歳 妻47歳 長男15歳 長女11歳 (取材時)
- 物件価格:2480万円(購入時)(取材時)
- 工事費:1200万円(税・設計料込み)
- 築年数:40年(1983年築)
- 専有面積:69.07㎡
- 設計・施工:フィールドガレージ
住まいのダウンサイジングを目指して住み替えを決意
Sさんのお宅は夫妻と子ども2人の4人家族。以前は共働きで、都心の戸建て住宅に住んでいましたが、奥さまの退職にともない、目指したのは住まいのダウンサイジング。この際リノベを存分に楽しみたいと、郊外にある現在のマンションに住み替えを決めました。
「築40年近い居室は現状のままで売られていて、思いきり変更できるのが魅力でした」
とご主人。また、広さが約70㎡あるので兄妹の個室も確保できました。さらに夫妻は、裁縫が好きな奥さま用のワークスペースをつくりたい、と望みました。
「前の家では、リビングにミシンや布を広げ、片付けての繰り返しで、どこまで進んだか分からなくなることもしばしば。だから専用の空間に憧れました」(奥さま)。
Point1 必要なものに手が届きやすいレイアウト

Point2 ガラス入りのドアと室内窓で開放的に

Point3 LDKの手前にあるから何かと便利

ドアを開ければすぐLDKにアクセスできる。双方の行き来がラクで、ちょっとした家事も同時進行しやすい。さらに室内窓を通してリビング壁面のテレビも見られて快適!
Point4 室内窓を通じてお互いの様子が分かりやすい

奥行きを生かしたカウンターテーブルはさりげない親子の交流場所
リノベを依頼したのは、フィールドガレージ。かつて夫妻が見学したリノベ済み物件で、同社の暮らしに寄り添ったプランと内装に引かれたのが依頼のきっかけだったそう。
採用されたのは、リビングの隣にあった広い和室を撤去し、この空間を長女の部屋とワークスペースにつくり替えるプラン。ワークスペースは室内窓を通してリビングと緩やかにつながり、作業中も自然とLDKに目が届く位置関係です。
「LDKにいる家族とも一体感が保たれて安心。それと、長いカウンターデスクをつくってもらったので、夜私が作業していると、娘が横で宿題をすることも多いんですよ」
と奥さまは笑顔で話します。

家族で交流しやすく安心して過ごせる住まいに
キッチンは、作業しやすく家族とも向き合いやすいL字型に配置。
「築年数が経っているので給排水管の老朽化が心配でしたが、工事のタイミングで調査してもらい、すべて交換。基本性能も上がり、安心して過ごせる家ができて何よりでした」(ご主人)。
将来的に夫婦だけの暮らしになったら、ふたり仕様の家に再度リノベするのもいいね、と話すご夫妻です。


長女の個室は、オープンクロゼットの採用で衣類やランドセルなどの出し入れがラクに。「少しでも明るくしようとクロスは白に。ひと口に白といっても種類が多くて迷いましたが、その過程も楽しかった」(奥さま)



建物データ
<建物規模>地上10階建ての9階<設計期間>2022年2月〜4月<工事期間>2022年4月〜7月<設計・施工>フィールドガレージ

※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.47に掲載されたものを転載しています。
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