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排水口の掃除方法は?場所別におすすめの手順と頻度を解説

排水口のニオイやヌメリに困っている方も多いのではないでしょうか。排水口汚れの主な原因は日々の生活で溜まる髪の毛や調理で使う食材です。キッチンや洗面台の排水口は、ついつい掃除をあと回しにしがちですが、定期的にお手入れをすれば家全体をより清潔に保てるでしょう。

本記事では、キッチンと洗面台、浴室さらに洗濯機の排水口を場所別に分け、家庭にある身近なアイテムを使って簡単に実践できる、掃除手順とお手入れの頻度を解説します。ご自宅の排水口掃除にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

排水口は定期的な掃除が大切

排水口は定期的な掃除ができるのが望ましいです

排水口は毎日使うので、汚れが蓄積しやすい場所です。掃除を怠るとヌメリやヘドロが発生し、詰まって水の流れが悪化したり、イヤな臭いが漂ったりする原因となります。特に、料理をするキッチンや家族全員が使う浴室や洗面台、洗濯機の排水口は汚れが溜まりやすく、不衛生な環境を生みがちです。排水口を清潔な状態に維持するためには、定期的に掃除をおこないましょう。
以下からは、場所別で排水口の掃除方法とおすすめの掃除頻度をご紹介します。

キッチンの排水口掃除方法

キッチンの排水口掃除方法をご紹介します

キッチンの排水口の主な汚れは、食材の切れ端や残りかす、油汚れの絡まりが原因です。特に冷たい水が流れると油が固まりやすくなり、排水口の内部に付着した結果ヌメリが生じます。
キッチンの排水口には、重曹とクエン酸を組み合わせた掃除方法がおすすめ。重曹とクエン酸は水を加えると中和反応によってシュワシュワとした泡(炭酸ガス)が発生し、汚れを浮き上がらせて落としやすくします。

キッチンの排水口掃除で用意するもの

  • 重曹:220g
  • クエン酸:110g
  • お湯(40度から42度)
  • 掃除用ブラシ
  • スポンジ

キッチンの排水口掃除の手順

キッチンの排水口掃除手順は以下の通りです。

  • STEP 1フタやゴミ受け、排水トラップなどの部品をすべて外します。
  • STEP 2排水口の溝に沿って重曹(20g)をふりかけます。
  • STEP 3クエン酸(10g)をお湯(20ml)で溶かした液体を重曹の上にかけます。
  • STEP 4泡立つのを確認したら、溝や排水口の入り口付近を掃除用ブラシで優しくこすり、汚れを取り除きます。
  • STEP 5お湯で流し、汚れを洗い流します。
  • STEP 6排水口に再度、重曹(200g)を振り入れます。
  • STEP 7クエン酸(100g)をお湯(200ml)で溶いた液体を排水口に優しく注ぎ、発泡を促します。
  • STEP 815分程置きます。
  • STEP 9排水口の中をブラシやスポンジを使って丁寧にこすり、最後の仕上げとしてたっぷりのお湯で洗い流します。

重曹とクエン酸の反応により、炭酸ガス(二酸化炭素)が発生します。少量なら問題ありませんが、室内の二酸化炭素濃度が上昇すると眠気や意識障害が引き起こる可能性もあるため、作業中は窓を開けるなどの換気をおこないましょう。
また、排水口に重度の詰まりがある場合は、塩素系漂白剤を用いた掃除が効果的でしょう。ただし、塩素系漂白剤がクエン酸と混ざると塩素ガスが発生して大変危険です。そのため、取扱いには十分注意し、決して混ざらないようにしてください。

排水口のフタ・ゴミ受けなど部品の掃除の手順

  • STEP 1フタ・ゴミ受け・排水トラップなど外せる部品をすべて外します。
  • STEP 2各部品に重曹を適量ふりかけます。
  • STEP 3掃除用ブラシで優しくこすり、汚れをおとします。
  • STEP 4汚れがとれたら水またはお湯で洗い流します。

重曹を使用して掃除したあとに、熱湯と可炭酸ナトリウムを入れたポリバケツにフタやゴミ受け、排水トラップの部品をバケツに入れて浸けておくと除菌にもなります。しつこい汚れには、キッチン用漂白剤を使用してつけ置きするのも効果的。
しかし、塩素系漂白剤の使用はあまりおすすめできません。ステンレスシンクで使用すると、サビが起きる可能性があるためです。また、クエン酸を使用した排水口掃除と並行しておこなう場合は、塩素ガスの危険性もあるため使用を避けてください。

キッチンの排水口をきれいに保つ方法

アルミホイルを丸めてゴミ受けに入れるだけで、キッチンの排水口をきれいに保てるのをご存じでしょうか。アルミホイルは水と触れ合った際に金属イオンが発生するため、細菌の繁殖が抑制されてヌメリの発生防止が見込めます。
作り方も簡単で、アルミホイルを適切な大きさに切り取って小さなボール状に丸め、ゴミ受けに入れるだけです。大きすぎるとゴミ受けに収まりにくくなるので、ご自宅のゴミ受けのサイズに合うよう調節してください。なお、アルミホイルは1週間ごとに交換しましょう。

キッチンの排水口掃除におすすめの頻度

キッチンの排水口掃除は毎日~1週間に3回を目安にし、ブラシで優しくこすり、汚れを落とす習慣をつけましょう。重曹とクエン酸を使用した掃除も週に1回程度おこなうのが理想的です。毎回重曹とクエン酸で掃除をするのは負担が大きいと感じる方は、市販の専用商品を活用すると手間や時間を減らしながら清潔な状態が保てます。

洗面台の排水口掃除方法

洗面台の排水口掃除方法をご紹介します

洗面台の排水口は、髪の毛や石鹸カス、歯磨き粉のカスやメイク用品の粉末が主な原因です。以下で洗面台の排水口掃除の手順と、洗面台を清潔に保つコツを紹介します。

洗面台の排水口掃除で用意するもの

  • 重曹:30g
  • クエン酸 :10g
  • 弱アルカリ性洗剤
  • お湯(適温)
  • 掃除用ブラシ

洗面台の排水口掃除の手順

洗面台の排水口掃除は大きく分けて4ステップです。

  • STEP 1ヘアキャッチャーを取り外し、付着した髪の毛や汚れを掃除用ブラシで取り除いたあと、弱アルカリ性洗剤と掃除用ブラシで洗います。
  • STEP 2排水口に重曹(30g)とクエン酸(10g)を振りかけ、上から適温のお湯を少しずつ注ぎます。
  • STEP 3発泡するのを確認し、15分程度置きます。
  • STEP 4たっぷりのお湯で洗い流します。 汚れが残っている場合は、掃除用ブラシで排水口の内部を丁寧にこすりましょう。

洗面台の排水口の汚れが特にひどかったり、詰まりが発生していたりする場合は、排水管専用クリーナーの使用がおすすめです。市販の専用クリーナーは家庭でも簡単に使用でき、排水管の深部に蓄積した汚れや詰まりを効果的に解消するのに役立つでしょう。

洗面台の排水口掃除をきれいに保つ方法

洗面台の排水口を清潔に保つためには、毎日小さなゴミを水で流さないよう注意しましょう。洗面台を使うたびに、洗面ボウルへ落ちた髪の毛やゴミをティッシュでキャッチして捨てる習慣がつくと排水口の汚れの蓄積を遅らせられるでしょう。また、洗面台の排水口用のゴミ受けが100円均一ショップなどで市販されているので、活用するのもおすすめです。

洗面台の排水口掃除におすすめの頻度

ヘアキャッチャーのゴミの回収や、ヌメリ取りの軽い清掃は毎日おこなうのが理想的です。重曹やクエン酸を使用した掃除の目安は月に2回程度。時間に余裕があるタイミングで丁寧に掃除をし、きれいな洗面台をキープしましょう。

浴室の排水口掃除方法

浴室の掃除方法をご紹介します

浴室の排水口は、髪の毛や石鹸カス、皮脂の蓄積が主な汚れの原因です。汚れは時間とともに排水口で絡まり、放置するとヘアキャッチャーをすり抜けた髪の毛や石鹸カスなどが、黒いヌメリやヘドロとなって特に出やすい場所です。意識して掃除する習慣をつけ、清潔な状態を保ちましょう。

浴室の排水口掃除で用意するもの

  • 中性洗剤
  • 重曹 :120g
  • クエン酸 :60g
  • 掃除用ブラシ
  • 使い古しの歯ブラシ

浴室の排水口掃除の手順

浴室の排水口掃除の手順はこちらです。

  • STEP 1排水口カバーを外し、溜まった髪の毛や汚れを手で取り除きます。ヌメリやヘドロが多い場所でもあるので、ゴム手袋を使って作業するのをおすすめします。
  • STEP 2ヘアキャッチャー、封水筒など、外れる部品をすべて外します。
  • STEP 3外した部品はすべて中性洗剤と掃除用ブラシでこすり、ヌメリや石鹸カスをきれいに落とします。
  • STEP 4排水口内部に重曹(120g)をまんべんなく振りかけます。
  • STEP 5クエン酸(60g)をかけたあと、お湯を少しずつかけます。
  • STEP 6発泡するのを確認して10分程度置いたあと、掃除用ブラシでこすって汚れを落とします。歯ブラシを使うと細かい部分も掃除しやすいです。
  • STEP 7お湯で洗剤をしっかりと流し、外した部品を戻します。

浴室内での掃除には、塩素系の漂白剤や洗剤の使用を控えてください。塩素系の洗剤は浴槽の素材にダメージを与える可能性があるだけでなく、クエン酸と混合すると有害な塩素ガスが発生し、健康に深刻な影響をおよぼす恐れがあります。

浴室の排水口掃除をきれいに保つ方法

浴室の排水口をきれいに保つには、入浴のたびに髪の毛やゴミを取り除くなどの習慣をつけるのがポイントです。毎日の習慣にするのが難しい場合は、排水口に市販のフィルターを設置すれば、フィルターをゴミ箱に捨てるだけなので掃除の手間を軽減できます。

浴室の排水口掃除におすすめの頻度

清潔な浴室を保つために、少なくとも週に1回は排水口の掃除をおこないましょう。週に1回のペースで掃除をすれば、汚れがこびりつくのを防いで快適な入浴環境を維持できるはずです。もし週に1回が難しい場合でも、2週間に1回は掃除をおこない、早めの対策で排水口のつまりや不快な臭いの発生を防ぎましょう。

洗濯機の排水口掃除方法

洗濯機の排水口掃除方法をご紹介します

洗濯機の排水口は普段目につかない場所ですが、糸くずや洗剤カス、衣類の繊維や部屋のホコリが蓄積しやすく、放置すると悪臭や排水不良を起こしやすくなります。

洗濯機の排水口掃除で用意するもの

  • 重曹:120g
  • クエン酸:60g
  • お湯:200ml
  • 掃除ブラシ(細めのもの、または使い古しの歯ブラシ)
  • コップ
  • 雑巾または汚れても大丈夫なタオル

洗濯機の排水口掃除の手順

  • STEP 1安全を確保するためにまず電源を切り、蛇口を閉めます。
  • STEP 2床が濡れるのを防ぐため、床に雑巾または汚れても大丈夫なタオルを敷き、排水ホースを外します。
  • STEP 3外せる部品(L字型のエルボ、排水目皿、封水筒、泡防止パイプ、仕切り筒など)をすべて外します。
  • STEP 4外した部品はブラシで丁寧にこすり、目に見える汚れをしっかりと取り除きます。
  • STEP 5排水口に重曹(120g)を入れ、さらにクエン酸(60g)を振りかけます。
  • STEP 6コップに入れたお湯を優しく上から注ぎ、発泡させます。
  • STEP 710分程度時間を置きます。
  • STEP 8最後に、コップを使って丁寧にお湯で汚れを洗い流します。中の汚れが残っている場合は掃除ブラシでこすりながら優しくお湯をかけてください。
  • STEP 9部品をもとに戻し、電源のコンセントを入れたら完了です。

排水ホースを外した時、ホース内に残っていた水が床に流れてしまいやすいので、注意しながらおこないましょう。また、封水筒や仕切り筒を取り外した時にも水が溜まっている場合が多いので、雑巾または大き目のタオルをあらかじめ床に敷いておくと安心です。

洗濯機の排水口掃除をきれいに保つ方法

洗濯機の排水口を常に清潔に保つには、洗濯前に衣服のポケットをチェックしてゴミを取り除きましょう。糸くずフィルターは洗濯のたびに確認し、不要なゴミはこまめに捨てるよう習慣づけてください。また、洗濯機の排水口の上に貼ってホコリの蓄積を回避するフィルターが市販されているので、活用すると排水口が汚れにくくなります。

洗濯機の排水口掃除におすすめの頻度

洗濯機の排水口の掃除は、月に1回を目安におこなうのが理想的です。排水口掃除と一緒にホースの点検も合わせてすれば、さらに清潔な状態を保てるでしょう。

まとめ

排水口のお手入れは、普段の生活のなかでついつい忘れがちな部分です。本記事では、重曹とクエン酸を使った、自然に優しい排水口の掃除方法を場所別に紹介しました。排水口が詰まる原因は、キッチンでは油や食材のカス、洗面台や浴室では髪の毛や石鹸カス、洗濯機では洗剤カスや部屋のホコリが挙げられます。各場所にあった掃除方法を実践すれば排水口をスッキリと清潔に保てるので、定期的にケアをして快適なお住まいにしてください。

藤本ヒロミ

執筆者

藤本ヒロミ

フリーランスライター。
ハウスクリーニングアドバイザー・収納マイスター・整理収納インストラクターの資格を保有。家事代行サービス会社、ハウスクリーニング会社、住宅会社など複数の企業で住まいや清掃に関するコラム記事を執筆。埼玉県在住、2児の母。自宅は4LDKの建売一戸建て。

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