カラスがゴミを荒らした!専門家に聞く、自分でできるカラス対策や便利グッズをご紹介
カラスは人間の5~8歳児ほどの頭脳を持つと言われるように、荒らしやすかったゴミ置き場の位置を覚え、何度も被害に遭う可能性があります。ゴミを荒らされると道路の方まで散乱し、汚れやにおいに悩まされたり、近隣住人の間でトラブルになることも。
カラスの被害を解決するには、習性を理解し、対策を講じる必要があります。本記事では、カラスの習性や荒らされないようにする方法、対策に役立つグッズを紹介します。カラスの被害に悩んでいる方は、記事の内容を参考にして対策してください。
記事の目次
カラスってどんな鳥?

カラスは、日本国内で広域に生息しているスズメ目カラス科に分類される鳥類です。世界には約120種類のカラスがいると言われていますが、日本には7種類が生息しており、特によく見かけるのは以下の2種類です。
【カラスの種類】
| 種類 | ハシブトガラス | ハシボソガラス |
|---|---|---|
| 大きさ | ・体長:約56cm ・体重550~750g |
・体長:50cm ・体重:320~690g |
| 特徴 |
・くちばしが太くて湾曲している
・体の色は青みがかった黒い色
・ぴょんぴょん跳ねて歩く
・カーカー鳴く
|
・くちばしが細くて直線
・体の色は真っ黒
・2足を交互にして歩く
・ガーガー鳴く
|
| 生息地 |
・森林、繁華街、住宅街など
|
・農耕地、河川敷など
|
| 餌となるもの |
・果物、穀物、昆虫、動物の死骸、
生ゴミ、動物の餌など |
・果物、穀物、木の実など
|
よく見るカラスのなかで、特にゴミ荒らしの被害を発生させやすいのはハシブトガラスです。カラスの被害を防ぐには、まずハシブトガラスの生態や習慣を理解することが大切です。
カラスの生態や習慣
カラスは基本的に雑食性であり、果物や穀物、木の実など、さまざまな食物を食べます。特に、ハシブトガラスはこれらの食物に加え、生ゴミや動物の死骸なども食べるため、ゴミ置き場を荒らしやすい種類と言えるでしょう。
一般的に、カラスは日の出前の早朝から活動を開始し、日没近くになると巣に戻る習慣があります。ちょうどゴミ出しの時間に活動することから、ゴミは絶好の食事となります。また、カラスは学習能力や適応力が非常に高く、餌が豊富にある場所だと認識すると被害が大きくなるため注意が必要です。
カラスが活発に動く時期は?

カラスが活発に動く時期は、3月下旬~7月上旬の繁殖期です。繁殖期には巣作りやヒナの育成のために活動量が増え、餌探しの頻度が高くなります。通常以上に餌の量が必要となるため、ゴミ荒らしの被害に遭いやすくなります。
ただし、カラスは年間を通して活動する鳥類であり、繁殖期以外の時期に被害がなくなるわけではありません。注意すべき時期は、繁殖期だけではないと理解することが大切です。
カラスによる主な被害

カラスによる主な被害は、以下のとおりです。
| 被害例 | |
|---|---|
| ゴミの散乱 | ゴミ置き場周辺や道路が汚れる |
| 農作物の食害 | 農作物が商品にならなくなる |
| 糞尿による被害 | 糞尿により建物や車両が汚損される |
| 騒音 | 数百匹単位で鳴くと相当な音量となる |
| 人間や小動物への威嚇 | 繁殖期にはヒナを守るため 追い払い行動が増える |
カラスの被害は、ゴミ荒らしだけではありません。場合によってはケガや事故の危険性もあるため、早めの対処が必要となります。
カラスにゴミを荒らされないための方法

ゴミの状態を変えたり、ルールを決めたりすると、カラスの被害に遭いにくくなります。また、物理的にカラスの侵入を防ぐ方法も、被害を抑えるための効果的な方法です。
カラスにゴミを荒らされないようにするためにも、以下の方法をまずは試してみましょう。
生ゴミの量を減らす
生ゴミの量を減らせば、カラスに餌場として魅力的ではないと認識させることができます。カラスは生ゴミを主な餌とするため、そもそも生ゴミの量が少なければカラスが寄り付きにくくなります。
生ゴミの量を減らすには、調理の段階で食品ロスを少なくする、水分を抜いて体積を減らしてから捨てるなどの工夫が必要です。生ゴミが少なくなればカラスの被害を抑えやすくなるため、対策する際はまず量を減らすことから始めましょう。
生ゴミの水分を切る
生ゴミの水分を切ってから捨てれば、カラスに餌があると認識されにくくなります。水分の多い生ゴミは腐敗する速度が早く、すぐに強いにおいを発します。このにおいを察知したカラスが集まってくるため、腐敗が遅くなるように工夫すれば被害の防止が可能です。生ゴミの水分を切るには、ペーパータオルを活用する、ネットに入れて脱水するなどの方法が効果的です。
カラスは嗅覚が鈍いとされていますが、あまりにも強烈なにおいは感知される可能性があります。そのため、水分を切ってからゴミを捨てるようにしましょう。
生ゴミが見えないようにする
生ゴミが見えないようにすれば、袋の中に餌があると思われにくくなります。カラスは非常に優れた視覚を持ち、人間の5倍程度の視力があると言われています。そのため、遠くからでもゴミ袋の中身の認識が可能です。透明や半透明のゴミ袋だと中身を判別される可能性があるので、生ゴミは不透明の袋や新聞などで包んでからゴミ袋に捨てるようにしましょう。また、判別された時を考慮し、袋を二重にして破りにくく工夫するのも効果的な方法です。
ゴミを出す時間を守る
ゴミを出す時間を守れば、カラスに荒らされる時間が短くなり、被害が軽減されます。カラスは早朝から夕方にかけて活動するため、ゴミ出しを前日におこなうとゴミ置き場に長い時間置かれていることになり、荒らされる可能性が高くなるため注意が必要です。
ゴミ出しルールの徹底はカラスの被害を抑えるのに有効ですが、近隣住民との連携が不可欠です。ゴミ置き場にゴミ出しの日を明記した看板を置く、時間外のゴミ捨てをしないよう注意喚起するなどの工夫をおこなうとよいでしょう。
ゴミストッカーを設置する

ゴミストッカーを設置すれば、荒らされる可能性を大幅に低減できます。ゴミ置き場に蓋付きのゴミストッカー(ゴミ保管容器)を設置すれば、カラスには蓋を開けることはできないため、ゴミを長時間中に入れておいても荒らされません。
購入費や設置費用がかかるものの、一度設置すれば基本的に維持費はかからず、カラスの被害を防止できます。カラスの被害に悩まされているのであれば、自治会に相談してみるのもひとつの方法です。
カラス撃退におすすめのグッズ

カラスに荒らされない方法を実施したうえで、撃退におすすめのグッズを併用すれば、より被害に遭いにくくなるでしょう。以下で紹介するグッズは、ホームセンター等で簡単に手に入ります。
カラスよけネット
カラスよけネットを設置すれば、ネットの細かな編み目が、カラスのくちばしがゴミ袋まで到達するのを防ぐうえ、カラスによるゴミの散乱を防ぎやすくなります。さらに紫外線をカットする効果がある種類のカラスよけネットを設置すればカラスの色覚をかく乱させより高い効果が期待できます。自治体によってはネットの貸出しをおこなっているため、制度を利用するのもよいでしょう。
出典:江東区「ごみ散乱防止ネットの貸出し」
テグス・ワイヤー
テグスやワイヤーを不規則に張り巡らせれば、カラスがゴミ置き場に近づきにくくなります。透明な釣り糸のようなテグスやワイヤーをカラスの止まりやすい場所に張りましょう。カラスは羽に何かが触れるのを嫌がる性質があり、複数本のラインをうまく設置すると効果的です。
ただし、張りっぱなしだとカラスに学習されてしまいます。そのため、定期的に位置を変える必要があることや、人間やペットが引っかからないように配慮することが必要である点には注意が必要です。
忌避剤
ゴミ置き場周辺に忌避剤を散布すれば、カラスがゴミに近寄りにくくなります。忌避剤にはカラスが嫌がる成分が含まれており、この成分がカラスを不快にさせ、ゴミ置き場に寄せ付けないようにしてくれます。また、カラスの学習能力の高さを逆手に取り、不快な気分を学習させて回避行動を取らせることも可能です。忌避剤には持続時間に限りがあるため、定期的に散布してカラスを寄せ付けないようにすることが大切です。
天敵動物の模型
カラスの天敵動物の模型を設置すれば、ゴミ荒らしの被害を軽減できます。天敵動物の代表例は、オオタカやフクロウ、トンビなどの猛禽類です。オオタカはカラスを捕食することも。また、フクロウやトンビはカラスと餌場を争う存在であり、体格の違いからカラスが戦いに勝つのは困難な相手です。このような理由があり、カラスは猛禽類の形をしたものを避ける傾向にあります。
ただし、模型を吊りっぱなしにしていると、テグスやワイヤーと同様にカラスが慣れてしまうため、定期的に位置を変更する必要がある点には注意しましょう。
カラスは自分で駆除できる?

日本では原則として、カラスを自由に捕獲・駆除することは認められていません。安易に駆除すると鳥獣保護法違反となり、1年未満の懲役または100万円以下の罰金と非常に重い罰則が課されます。カラスに威嚇された、鳴き声でうるさい程度では捕獲・駆除はできず、正当な理由を申告したうえで都道府県知事または市町村長の許可を得なければなりません。
なお、ハシブトガラスとハシボソガラスは狩猟鳥獣に指定されており、狩猟免許を持つ者であれば狩猟期間内に限り、定められた方法によって捕獲は可能です。
出典:e-Gov「鳥獣保護法」
巣から落ちた雛を見つけたらどうする?

巣から落ちたカラスのヒナを見つけた場合は、捕獲せずに自治体へ相談しましょう。ヒナであっても鳥獣保護法の観点から、勝手に捕獲するのはおすすめできません。
また、親鳥からヒナを奪われたと勘違いされる行動であり、威嚇行動を取られたり、場合によってはケガを負わされたりします。特に、繁殖期の親鳥の威嚇行動は強くなる傾向にあり危険です。このようなことから、自身で対処せず、自治体に任せることが大切です。
カラス駆除はプロに相談を

対策を講じても効果を得られない場合、カラス駆除をプロに相談しましょう。カラスは学習能力が高く、簡単にゴミ荒らしの被害は軽減できません。ただし、被害を軽減できないからといって、勝手に捕獲・駆除することもできません。
このような理由から、カラス被害を抑えるためには、カラス駆除のプロに依頼することをおすすめします。プロは鷹を利用してカラスを追い払ったり、カラスよけネットや剣山などのトラップを適切に設置したりしてくれます。地域の実情にあわせた対策を講じてくれるため、カラスの被害に悩んでいる場合はプロに相談して対応してもらいましょう。
まとめ
カラスによるゴミ荒らしは、多くの方を悩ませる原因となります。悩みを感じる前に、以下のようなカラスに関する知識を得てから、適切に対応しましょう。
カラスが街中に増える時期は?
カラスが街中に増える時期は、秋から冬にかけてです。カラスはそれぞれの群れを集合させ、ひとつのねぐらを形成し始めます。冬場は餌が少なくなることから餌場の情報を得るため、また、繁殖期を迎える前に繁殖相手を探しやすくするためなどと言われています。
カラスをゴミに寄せ付けない方法は?
カラスをゴミに寄せ付けない方法は、以下のとおりです。
- 生ゴミの量を減らす
- 生ゴミの水分を切る
- 生ゴミが見えないようにする
- ゴミを出す時間を守る
- ゴミストッカーを設置する
- カラス撃退グッズを活用する
カラス撃退にエアガンを使うと違法?
カラス撃退にエアガンを使うと、違法になる可能性があります。鳥獣保護法により、カラスを駆除するためには都道府県知事もしくは市町村長の許可が必要となります。罰則の対象となる可能性もあるため、安易な気持ちでエアガンを使用してはいけません。
カラスの被害は荒らされにくい環境を構築して撃退用のグッズを活用すれば、悩みを解消できる場合が多いですが、効果が得られない場合もあります。そのような際は、カラス撃退の専門家に相談して対策を講じましょう。被害に遭うと近隣トラブルに発展する場合もあるため、早めの対策が非常に重要だと言えるでしょう。
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