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住宅ローン借り換えの必要書類を調査!注意点や審査に落ちた時の対処法も解説

住宅ローンの借り換えをする時の必要書類は何でしょうか
住宅ローンを組んだあとでもっと条件のよい住宅ローンを見つけると、借り換えがしたいと思う場合もあるでしょう。そのような時には、住宅ローンの借り換えができますが、実行するには改めて審査に通過しなければなりません。さらに住宅ローンの借り換え審査には必要書類が多くあります。では、必要な書類とはどのような書類でしょうか。

本記事では、住宅ローンの借り換えに必要な書類を紹介します。また、借り換え審査の流れと必要書類に関する注意点、審査に落ちてしまった時の対処法なども解説します。

住宅ローン借り換えの必要書類は?

住宅ローンを借り換える際の必要書類にはどのようなものがあるでしょうか
住宅ローンを借り換える際の必要書類にはどのようなものがあるでしょうか

住宅ローンの借り換えで必要になる主な書類は以下のとおりです。近年、必要書類の提出は持参・郵送以外に、書類を撮影しアップロードして提出するパターンもあります。

必要書類一覧

  • 本人確認書類
  • 収入証明書類
  • 物件審査に関する書類
  • その他の書類

本人確認書類

本人確認書類は、氏名、年齢、住所など個人情報を確認するために必要です。コピーを提出する際は、不鮮明にならないよう注意しましょう。顔が暗かったり、一部欠けていたりすると不備になってしまいます。本人確認書類として使用できるのは以下のものです。

使用
できるもの
備考
健康保険証 ・表裏どちらも提出する
・個人が特定できるような、記号番号、保険者番号、二次元コードは見えないよう黒塗りを指示される場合もある
運転免許証 ・表裏どちらも提出する
・本籍地が記載されている場合は黒塗りするのが一般的
パスポート
・顔写真と住所などが記載されているページを提出する
・2020年以降取得のものは、住所等記載のページがないため、本人確認書類として機能しない場合もあるので注意
マイナンバー
カード
・写真のない「マイナンバー通知カード」は使用不可
・個人番号が記載されている裏面は提出不要の場合があるので要確認
住民票 ・市区町村役場もしくはコンビニで写しを取得
・金融機関によって、マイナンバーの記載がないもの、発行後3カ月〜6カ月以内のものなど条件がある
・発行手数料は300円~400円
印鑑証明書 ・市区町村役場もしくはコンビニで写しを取得
・発行手数料は300円~400円
公共料金の
領収書
・電気、水道、ガス、固定電話などの領収書
・現住所や氏名が確認でき、発行から規定の期間内のもの

収入証明書類

収入証明書類は、勤め先や年収などを確認するために必要です。書類の種類によって入手先が異なるので注意しましょう。なお、給与所得者と個人事業主では提出書類が異なります。事前に確認して準備しましょう。収入証明書類として使用できる書類は以下のとおりです。

給与所得者の場合

給与所得者の方が必要になる書類と入手先は以下です。提出には、コピーの場合と原本が必要な場合があります。もし、原本を提出する場合には、自分でコピーを取っておくことをおすすめします。給与所得者の場合は、直近1年分の書類を提出します。

必要書類 入手経路
源泉徴収票 勤務先
住民税課税決定通知書 勤務先
住民税課税証明書 市区町村役場
所得税の納税証明書 税務署
確定申告書の控え

経営者・個人事業主の場合

経営者・個人事業主の方が必要になる書類と入手先は以下です。経営者や個人事業主の方が書類を提出する場合は、2~3年分の書類を提出します。

必要書類 入手経路
法人税の納税証明書 税務署
法人の決算報告書 会社
所得税の納税証明書 税務署
確定申告書の控え

物件審査に関する書類

物件を審査するにあたって必要な書類は以下のとおりです。通常、契約関連書類は2通作成してあるので、そのうちの1通は自分で持っているはずです。もし見つからない場合は、不動産会社に問い合わせてみましょう。

必要書類 備考
土地と建物の登記事項証明書 ・居住地の法務局
・1通は400円~600円
・一戸建てとマンションでは必要書類が異なるので注意
物件購入時の重要事項説明書 不動産会社の署名と捺印、契約日の記載があること
物件購入時の売買契約書 ・印紙を確認
・原則全ページコピーが必要
工事請負契約書 自分で保管しているもの

その他の書類

借り換えの審査では、住宅ローンの他に借り入れをしているローンの返済予定表なども提出する必要があります。すぐに用意できるよう、あらかじめ確認しておきましょう。

必要書類 備考
返済中の住宅ローンの
返済予定表
・各金融機関
・ネット完結型を利用の場合は該当箇所のコピー
住宅ローン以外の借り入れの
返済予定表
発行手数料が必要な場合もある
返済用口座の通帳 返済の健全性を確認するため
給与・賞与明細
(天引きで返済の場合)

以上が必要な書類の一覧です。なお、必要書類の種類や取得手数料など、取り扱いは金融機関によって異なります。実際に必要な書類は金融機関へ確認のうえ、確実に準備してください。

住宅ローン借り換えの必要書類に関する注意点は?

住宅ローン借り換えの必要書類に関する注意点を紹介します
住宅ローン借り換えの必要書類に関する注意点を紹介します

住宅ローンの借り換えに必要な書類はたくさんあるので、正確に揃えるのは大変です。本章では書類準備に関する注意点を挙げます。

書類の使用期限切れ

記入に間違いがあるなどの不備を出してしまうと、審査完了までに時間がかかってしまいます。その場合、必要書類の使用期限が切れてしまう可能性があります。

住宅ローンの借り換え審査には、多くの書類が必要になります。たくさんの書類を不備なく用意するのは大変です。住民票の写しや印鑑証明などは、使用期限が発行から3カ月以内となっています。通常、住宅ローンの借り換え手続きにかかる期間はおおむね1~2カ月です。不備なく審査が終われば心配ありませんが、書類の差し戻しなどで時間がかかってしまうと期限を超過する可能性も。期限切れになると再度取得し直さなければならないので、時間も手間も費用も余分にかかってしまいます。そうならないよう、不備なく審査が進むように心がけましょう。

金利が変更になってしまう

多くの場合、適用金利は融資実行月の金利が採用されます。審査が長引くと、当初想定していた金利が変わってしまう可能性があるので注意しましょう。

住宅ローンの金利は日々変動しています。金融機関は、日々の金利の動向をみて住宅ローンの利率を決定しています。適用金利は月ごとに決められるので、今月の金利が仮に1%とすると、来月には1.2%のように変更になる可能性があります。大幅な上昇は考えにくいですが、当初の検討していた金利と異なる可能性はあります。キャンペーンなどで金利が低くても、融資開始が遅くなったために適用外となるかもしれません。ローンの借り換え時に金利が変わって損をしないよう気をつけましょう。

住宅ローン借り換え審査の流れは?

住宅ローン借り換え審査の流れはどのようになっているのでしょうか
住宅ローン借り換え審査の流れはどのようになっているのでしょうか

借り換え先を決めて、住宅ローン借り替えの書類がそろったら、提出して審査が進みます。審査の流れはどのようになっているのでしょうか。書類提出後の流れは以下のとおりです。

  • STEP 1仮審査
  • STEP 2本審査
  • STEP 3本審査に通過したら、現在の借入先に連絡し、契約手続きをおこなう
  • STEP 4融資実行

借り換え審査の第一段階は、仮審査です。仮審査と本審査の2回実行する金融機関も多いですが、なかには仮審査を実施せず、初めから本審査をおこなう金融機関もあります。審査の内容は金融機関によって異なるので、どのような審査があるのか、時間がどれくらいかかるのかは事前に確認するようにしましょう。

仮審査に通過したら、次は本審査です。先に紹介した書類は、本審査で提出します。本審査は応募の混み具合によって変わりますが、早ければ1週間程度、通常1カ月ほどかかります。本審査に通過したら現在の借入先に連絡し、借り換えのため全額繰り上げ返済をします。日程や振込金額などを確認し、手続きをおこないましょう。その後、新しい住宅ローンの契約手続きをし、融資実行になります。

住宅ローン借り換え審査に落ちる可能性と対処法は?

住宅ローンの借り換え審査に落ちてしまったらどのようにすればよいのでしょうか
住宅ローンの借り換え審査に落ちてしまったらどのようにすればよいのでしょうか

住宅ローン借り換えの必要書類をきちんと準備したにも関わらず、審査に落ちてしまう可能性はあるのでしょうか。また、落ちたらどうすればよいのでしょうか。本章では、審査に落ちる場合とその対処法をまとめました。

借り換え審査に落ちる可能性はある

現在の住宅ローンの審査で通過したからといって、借り換えでも通過できるかといえばそうではありません。借り換えでも再度審査がおこなわれるため、基準を満たしていなければ融資の審査に落ちる可能性があります。例えば、以下の変化がある場合は要注意です。

  • 健康状態が悪化した
  • 収入が大幅に減った
  • 住宅ローン以外のローンが増えた
  • 共働きから片働きに変わった(ペアローンや収入合算を利用の場合)

現在の住宅ローン借り入れから、収入が変化したり健康状態が変化している場合、借り入れが困難になる可能性があります。また、住宅ローン以外のローンが増えた場合、ローンの返済比率が高くなると、希望の融資金額を受けられない場合があります。さらに、ローンを借り入れるにあたって延滞があるなど個人信用情報に傷がついていると、借り換え審査にも影響します。現在の借り入れ後、起こった変化によっては、審査に通過できない可能性が高くなるでしょう。

借り換え審査に落ちた時の対処法

借り換え審査に落ちてしまったら、以下の対処法を検討しましょう。

  • 借り換え先を変える
  • 自己資金を投じて借入額を減らす
  • 時期を改める

借り換え先を変える

一つの金融機関で審査に落ちたからといって、どこの金融機関でも審査が通らなくなるわけではありません。あらかじめ、審査は複数の金融機関に依頼しておき、一つがだめなら別の金融機関に依頼できる環境を整えておきましょう。そうすれば、どこかの金融機関で借り換えができる可能性があります。

自己資金を投じて借入額を減らす

希望の融資金額が高いことが理由で審査に落ちるケースも。その場合は、自己資金を加えて借入金額を減らして審査を通す方法もあります。借入金額が減ると、返済開始後の経済的負担も軽くなります。また、自己資金を加えると、返済能力があることも証明できるでしょう。

時期を改める

審査に通過できなかった理由は、自分で考えるしかありません。例えば、信用情報に傷がついている場合は、返済能力が低いと判断されることから、落ちる可能性が高いです。信用情報が登録されている5年間は何度申し込んでも審査の通過は難しいでしょう。他にも年収や他の借り入れ状況など、考えられる点はあります。
もし、心当たりがあるなら、よくなかった点を改善して、数年後に再度挑戦してみることも一つの方法です。

この記事のQ&A

Q:住宅ローン借り換え時に必要な書類は?

A:住宅ローン借り換えの必要書類一覧は以下です。なお、金融機関によって異なる場合があるので、借り換え希望の金融機関に直接問い合わせてください。

項目 内容
本人確認書類 ・健康保険証
・運転免許証
・パスポート
・マイナンバーカード
・住民票
・印鑑証明書
・公共料金の領収書
収入証明書類 【給与所得者】
・源泉徴収票
・住民税課税決定通知書
・住民税課税証明書
・所得税の納税証明書
・確定申告書の控え

【経営者・個人事業主】
・確定申告書の控え
・法人の決算報告書
・所得税の納税証明書
・法人税の納税証明書
物件審査に関する
書類
・土地と建物の登記事項証明書
・物件購入時の重要事項説明書
・物件購入時の売買契約書
・工事請負契約書
その他の書類 ・返済中の住宅ローンの返済予定表
・住宅ローン以外の借り入れの返済予定表
・返済用口座の通帳
・給与・賞与明細(天引きで返済の場合)

Q:住宅ローン借り換えの必要書類に関する注意点は?

A:住宅ローン借り換えに必要な書類に関する注意点は2つです。1つは書類の使用期限切れです。不備をだすと審査完了までに時間がかかります。住民票の写しや印鑑証明などは、使用期限が発行から3カ月以内となっています。不備があり、審査に時間がかかると期限を超過するかもしれません。期限切れになると再度取得し直さなければならないので、注意しましょう。
2つ目は金利が変わることです。これも審査が長引くことにより生じます。月をまたぐと当初想定していた金利と変わってしまい、損をする可能性があるので注意しましょう。

Q:住宅ローン借り換え審査の流れは?

A:必要書類提出後の流れは、まず仮審査をして本審査をします。金融機関によっては仮審査がない場合もあるでしょう。本審査に通過したら、現在の借入先に連絡し、借り換えのための全額繰り上げ返済を申請します。その後、次の金融機関で契約手続きをおこなったら融資実行です。通常は、1カ月から2カ月で手続きは完了します。

Q:住宅ローン借り換え審査に落ちる可能性と対処法は?

A:住宅ローン借り換えの必要書類をきちんと準備したにも関わらず、審査に落ちてしまう可能性はあります。例えば、ケガや入院など健康状態が悪くなったり、転職やボーナスの削減などで収入が大幅に減った場合は要注意です。また、住宅ローン以外のローンが増えた場合も審査に落ちる要因になります。ペアローンや収入合算を利用の場合は、離婚や産休などで共働きから片働きになるのも、借り換え審査で厳しくみられるでしょう。

借り換え審査に落ちてしまった要因に自覚があるなら、審査に通過できる可能性がある時期まで再審査を待つ方法もあります。他には、借り換え先を変えるのも有効です。他の金融機関にすれば審査に通過できる場合があります。もし、自己資金があるなら投下して、借入額を減らすのも選択肢になるでしょう。

まとめ

本記事では、住宅ローン借り換えに必要な書類を紹介しました。また、必要書類をそろえたあとの審査の流れと、必要書類に関する注意点を解説しました。書類を完備したのに、審査に落ちてしまった時にはどうすればよいか、対処法なども把握しておきましょう。
必要書類を把握して準備すれば、借り換え審査はスムーズでしょう。本記事の内容を、住宅ローンの借り換え審査を通過するのに役立ててください。

長谷川賢努

執筆者

長谷川賢努

AFP(日本FP協会認定)、宅地建物取引士

大学を卒業後、不動産会社に7年勤務、管理職を務めたが、ひとつの業界にとどまることなく、視野を拡げるため、生命保険会社に業界を超え転職。しかしながら、もっと多様な角度から金融商品を提案できるよう、再度転職を決意。今までの経験を活かし、生命保険代理業をおこなう不動産会社の企画室という部署の立ち上げに参画し、商品、セミナー、業務内容の改善を担う。現在は、個人の資産形成コンサルティング業務などもおこなっている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

ライフマネー研究所
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