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5人家族に適した間取りは?一戸建て・マンションに必要な広さや間取りタイプの特徴を解説

家族5人になり、子どもが成長していくうえで「そろそろ住み替えたいな」と考えた時に、間取りはもちろん、どれくらいの広さがあればいいのか悩みますよね。 特にマイホームの購入をお考えであれば、買ってしまったあとは気軽に引越しをするのも難しいですし、長い期間住み続けることを想定して住まい探しをおこなっていると思います。

そこで今回は、実際に5人家族のファミリーにアンケートを取り、住まいのリアルな実態を徹底リサーチ!その他、一戸建てとマンションの広さや価格の比較調査もしていますので、ぜひ物件選びでお悩みの際には参考にしてみてくださいね。

記事の目次

5人家族に必要な部屋の広さは?

国土交通省の「住生活基本計画」によると、5人家族に必要な広さは以下のとおりです。

  • 最低居住面積水準:60平米
  • 誘導居住面積水準(マンション):115平米
  • 誘導居住面積水準(一戸建て):150平米

最低居住面積水準とは、世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活を過ごすうえで必要不可欠な住宅の面積のことです。誘導居住面積水準とは、多様なライフスタイルに合わせ豊かな生活を過ごすことのできる住宅面積のことをいいます。

以前は広さに余裕があった部屋も、子どもが大きくなるにつれて手狭に感じてくるものです。そこで、子どもの年齢別に誘導居住面積水準を算出してみました。

 

子どもの年齢別・誘導居住面積水準
  6歳未満が3人 6~10歳未満が3人 10歳以上が3人
マンション 85平米 100平米 115平米
一戸建て 112.5平米 131.25平米 150平米

※6歳未満は0.5人、6歳以上10歳未満は0.75人として算定

子どもが6歳以上になるとマンションでは100平米、一戸建てでは131平米以上が理想のようです。ちなみに、「不動産情報サイト アットホーム」に掲載されている賃貸物件のなかで、23区内で100平米以上の物件を調べてみると、1,200件ほど該当しましたが、一戸建てが多く、家賃も高い傾向にありました。このような理由からも、5人家族の場合、マイホームの購入を検討している方も多いようです。

5人家族はどんな間取りに住んでいる?

お子さんが3人いる5人家族を対象に、現在どのような間取りに住んでいるのかアンケートを取ってみました。

(回答サンプル数:99人)

現在住んでいる間取りを選んだ理由は?

お子さんが3人いらっしゃる5人家族の方に現在どのような間取りにお住まいなのかアンケートをおこなってみました。

2LDKに住んでいる

5人家族で2LDKの間取りを選んだ理由を聞いてみました。

    みんなの声
  • 広いほうがいいと思ったから。(30代/男性)
  • 引越してきた当初は一人目妊娠中で、正直3人も子供ができると思わなかった。(30代/女性)
  • 元々夫が暮らしていた家なので。(30代/女性)

2LDKの物件に住んでいる5人家族は、30代のご夫婦でお子さんがまだ小さいご家庭が大半を占めました。乳幼児期なら子ども部屋はまだ必要ありませんし、家族みんながリビングで過ごす時間も多いので、2LDKでも事足りるでしょう。部屋数が少ない分、家賃も抑えやすく、貯金したい時期にもぴったりです。

3LDKに住んでいる

5人家族で3LDKの間取りを選んだ理由を聞いてみました。

    みんなの声
  • 賃貸のファミリー向け間取りです。(40代/男性)
  • 予算との兼ね合いでやむなく。(40代/男性)
  • 三人は予定していなかったから。(40代/女性)

3LDKは、個室が3つになるため、部屋割りに多少工夫が必要ですが、さまざまなパターンが考えられます。例えばお子さん3人の年齢が近く、まだ小さいうちであれば、遊びスペースに1部屋・子ども3人の寝室に1部屋・夫婦の寝室に1部屋といった割り振りもできるでしょう。また室内に間仕切りを作ってスペースを分けるなどの方法もあり、柔軟な使い方ができそうです。

4LDKに住んでいる

5人家族で4LDKの間取りを選んだ理由を聞いてみました。

    みんなの声
  • 各個人の部屋を確保するため。(20代/男性)
  • 今住んでいる場所で一軒家だと、だいたいこの間取りが限界だった。(30代/女性)
  • 子供3人希望していたので、建てる際に迷いましたが、上の子だけ年が離れていることもあったし、子供はいずれ巣立つので子供部屋は2部屋にしました。(40代/女性)

4LDKになれば、子ども3人に個室を割り振っても、きちんと夫婦の寝室用にも1部屋確保できます。部屋数が多くなる分、お互いのプライバシーも守りやすくなるため、お子さんの成長後を考えて4LDKにすることも多いでしょう。

5LDK以上に住んでいる

5人家族で5LDKの間取りを選んだ理由を聞いてみました。

    みんなの声
  • 子供部屋を3人に1部屋ずつ作ったから。(30代/女性)
  • LDKと子供部屋と寝室とペット部屋。(50代/男性)
  • 部屋数は将来的に一人一部屋を予定して。レイアウトは同線と使い勝手を考慮しました。(50代/男性)

5LDK以上になれば、家族全員分の個室が作れるため、家族それぞれの荷物や洋服が多い場合などにも便利でしょう。またコメントにもあるように、子ども1人ずつに部屋を割り振って、夫婦の寝室を1つにすれば、もう一部屋分は別の目的で使うことも可能。来客用や趣味部屋などにしてもいいかもしれませんね。

5人家族の理想のリビングの広さは?

(回答サンプル数:98人)

5人家族のリビングでは、20帖以上の広い部屋を希望するご家庭が半数以上を占めています。とくにお子さんが成長してくれば、狭いリビングだと窮屈に感じそうです。また、家族が普段からよく使うものを仮にリビングに置くとすれば、その分の収納スペースも必要となります。広めのリビングにしておいたほうが、何かと使い勝手はいいのかもしれませんね。

3人分の子ども部屋はどうしてる?

(回答サンプル数:124人)

子どもたちが各自で勉強したり友達を呼んだりする可能性を考えると、やはりそれぞれに部屋があったほうが便利でしょう。家族とはいえお互いにプライバシーもありますし、各自に個室を割り当てたいと感じるご夫婦は多いのかもしれません。

子ども部屋はまだない

子ども部屋をまだ用意していない親御さんはどのタイミングで子ども部屋を用意する予定なのか聞いてみました。

    みんなの声
  • 上の2人で一緒に使えるように一部屋ありますが、結局まだ使っていません。(30代/女性)
  • 小学校に入学したら、用意したいと考えています。(40代/女性)
  • まだ用意していないが、中学くらいからと思っている。(40代/男性)

「子ども部屋がない」との回答では、まだ必要なタイミングではないと感じているご夫婦が多いようです。そもそもお子さん自身が、さほど個室を求めていないケースも考えられます。特に小さいうちだと、親や兄弟のいるリビングで遊ぶケースもあるので、成長に合わせて子ども部屋を作っていくのもひとつの方法です。

3人で一部屋

どのようなタイミングで、3人に一部屋の子ども部屋を用意したのでしょうか。親御さんに聞いてみました。

    みんなの声
  • 家は第一子妊娠前に建てた。子ども部屋は遊び部屋として使っているので、まだ本格使用してない。(30代/男性)
  • 家を建てる際に子ども部屋もつくりました。今はまだ小さいので3人同じ部屋ですが、将来的には壁で仕切る予定です。(30代/女性)
  • 3人目が生まれてから、上2人のおもちゃ収納と寝るための部屋として用意しました。(40代/女性)

3人で一部屋を使っているご家庭では、1人目のお子さんが産まれる(産まれた)段階で、すでに子ども部屋を用意している傾向にありました。まだ3人とも小さいうちは、子ども部屋というよりは、どちらかというと収納・予備部屋のようなイメージで用意している場合も多いようです。

3人で二部屋

どのようなタイミングで、3人に二部屋の子ども部屋を用意したのでしょうか。親御さんに聞いてみました。

    みんなの声
  • 小学生から性別で分けた。(30代/女性)
  • 受験のタイミングで。(50代/女性)
  • 新築時に長男には個室を用意した。妹2人にはプレイルームとして広めの部屋を用意した。(60代/女性)

3人で二部屋を使うパターンでは、お子さんがある程度大きくなってきた段階で、子ども部屋として分けている傾向にあります。子どもの成長段階によって部屋の使い方も変わってくるので、大きくなってきてから性別や年齢で分けることが多いようです。

それぞれに一部屋

どのようなタイミングで3人それぞれに子ども部屋を用意したのでしょうか。親御さんに聞いてみました。

    みんなの声
  • 本人たちが欲しいといったタイミングです。だいたい小5くらいでいい出しました。(40代/男性)
  • だいたい小学生高学年ぐらいから。(40代/女性)
  • 「一人で寝られるようになった」と子どもに宣言されたから。(40代/女性)
  • 中学校入学時に1人一部屋。(50代/女性)

3人全員に個室があるパターンでは、小学校や中学校に上がる時など、だんだん自分で物事を判断できるようなタイミングで用意している傾向にあります。完全に自分だけの空間ができるので、まだ自己管理が難しい小さいうちではなく、ある程度の年齢になってから子ども部屋を作りたいと感じるご家庭も多いようです。

子ども部屋を作る際に気を付けたポイントは?

続いて、子ども部屋を作る際に、どのような点に気を付けたのか聞いてみました。

 

順位 理由 票数
1 部屋の広さ 14
2 生活環境 12
3 鍵について 10
4 家族とコミュニケーションがとれる 9
5 家具のレイアウト 7
6 プライバシーの保護 6
7 公平性 5
7 収納や整理整頓を重視 5
9 部屋の色合い 4
10 防音 1

※複数回答可

部屋の広さ

「部屋の広さ」を重視した親御さんの意見は以下のとおりです。

    みんなの声
  • 兄弟が増えた時のために部屋を分けられるようにした。(30代/男性)
  • 二部屋分確保していて、将来仕切りで分けられるようにしているが、まだ仕切っていない。(30代/男性)
  • 大きい部屋を将来2つに分けられるような仕様にしていた。実際今年2つに分ける工事をした。(50代/女性)

ここまでにも出てきているように、お子さんたちが小学校に上がる前の段階では、子ども部屋の必要性はあまり高くないと考えているご家庭は少なくありません。そうなると最初から個室を作るのではなく、いずれ分けることを考えたうえで、部屋数よりも広さを取るパターンが多いようです。

生活環境

「生活環境」を重視した親御さんの意見は以下のとおりです。

    みんなの声
  • 二段ベッドにして窓にベッドがかからないようにしました。風通しもいいようにしてあります。(40代/女性)
  • 勉強しやすい環境にした。(40代/女性)
  • 日当たりや気持ちの持ちようという程度ですが子供部屋の位置関係、壁紙の色合い、間取りなど少し風水で調べ取り入れました。(40代/女性)

子どもが大きくなるにつれ、自室で過ごす時間は増えていきます。日中でも快適に過ごせる環境を重視しているご家庭も多く見られました。子ども部屋は寝室と異なり、勉強や趣味に集中するなど、長時間こもることも少なくないでしょう。暑さ・寒さ対策や換気のしやすさなど、健康でいられるためにも衛生的な面も重視したいですよね。

鍵について

「鍵について」を重視した親御さんの意見は以下のとおりです。

    みんなの声
  • 部屋に鍵はつけさせないです。(40代/女性)
  • 内側から鍵がかけられないようにした。(40代/女性)
  • 鍵を付けない。普段戸は開け放し。(60代/女性)

子ども部屋の鍵問題も、しっかり考えておきたいポイントです。やはり内側から鍵をして閉め切られてしまうと、有事の際にすぐ対処できませんし、子どもの行動を把握するのが困難になります。お子さんの教育のためにも、「鍵は付けない」という判断にするケースは多いようです。

自宅に和室はある?

子育てするのに和室があると便利だとよく聞きますが、皆さんのご自宅には、和室があるか聞いてみました。

(回答サンプル数:150人)

約8割の方が「和室がある」と回答。3LDK以上の間取りでは和室が設置されていることが多いことも理由のひとつかもしれません。

和室があってよかったと思うことは?

では、実際に和室があるとどのように便利なのでしょうか。和室があるご家庭に聞いてみました。

    みんなの声
  • おむつ交換をしたり、昼寝を一緒にしたりする時に、和室があってよかったなと思います。(30代/女性)
  • 子供が小さい時、ハイハイやつかまり立ち歩きの時に安心していられます。掃除も楽です。(60代/男性)
  • 畳の上で、遊びやオムツ替え、またお昼寝などすべてできるので安心です。和室には基本的にソファや高い机は置かないので広く使えてハイハイなどでも自由がききます。(60代/女性)

リビングとは別に和室もあったほうが、特に赤ちゃんの時期に便利というコメントが多く見られました。和室にはあまり家具や荷物は置かないご家庭も多く、広々と空間を使えるので、一緒に遊んだりおむつ換えをしたりもしやすいスペースです。

【5人家族】間取りを選ぶ際のポイントは?

実際に5人家族で間取りを考える場合、次のようなポイントから検討していくと、部屋数も計画的に決められます。いざ住みはじめてから後悔しないためにも、以下の点はしっかりと考慮しておきましょう。

夫婦の寝室はどうする?

夫婦の寝室を分けるのであれば、当然ながらその分の部屋数も用意する必要があります。また、子どもが小さい頃は、一部屋は赤ちゃんとお母さん、一部屋は上の子たちとお父さんなど、お子さんの成長段階に合わせて寝室を作るパターンも考えられるでしょう。家族でどのような寝方にするのか、あらかじめ決めておくと部屋数も決めやすくなります。

書斎や仕事部屋を設ける?

コロナ禍の影響でテレワークを実施している企業も増えたといいます。家で仕事をする場合には、書斎などの集中できる空間があったほうが、プライベートとの切り替えもしやすくなります。例えば書斎や仕事部屋をひとつ作っておき、お子さんが勉強したい時に使うスペースとして兼用するのもひとつの方法です。もし書斎や仕事部屋を作るのであれば、あらかじめ使い方も考えておくとよいでしょう。

子ども部屋はいくつ設ける?

子ども部屋を作るパターンとして、各自に1つずつ個室を与える他に、次のように考えていくケースもあります。

  • 子どもの性別を考える
  • 子どもの年齢差を考える

シンプルに男女で分ける方法もありますが、もし年齢差が大きいのであれば、一番上の子が独立したあとに下の2人に個室を設けることも可能。こうして計画していくと、無理に部屋数を多くしなくてもいい場合もあります。

収納スペースはどれくらい必要?

5人家族だと単純に人数が多くなるので、それぞれの荷物がしまえる分だけの収納が必要です。また各部屋の使い方や間取りによっても、収納スペースをどう設置するのか異なるので、実際のライフスタイルをイメージしながら決めていきましょう。

来客の頻度はどれくらい?

もし人を招く機会が多いのであれば、リビングの広さや部屋数も、来客用に準備しておくと便利です。例えば実家から親が上京したり、遠方の親族などが遊びに来た際にも、来客用の寝室があればいつでも泊まりにくることが可能です。
また「ホームパーティーや食事会をしたい」といった希望があれば、リビングは広めにしたほうが、人も招きやすくなります。

個室とリビングどちらを重視する?

家族でリビングに集まっている時間が多いのであれば、個室の広さや数もさほど必要ないでしょう。もちろん家族それぞれのプライベート空間を重視したいなら、それなりの部屋数は取らなければなりません。家のなかで各自がどう過ごすのか次第で変わってくるため、家族としてのライフスタイルを一度しっかり想定してみまししょう。

トイレの数はどうする?

家族5人となると、トイレのタイミングが重なってしまう可能性も高くなるため、複数あったほうが便利です。ただし集合住宅など、トイレが1つしかない物件も多々あります。家族の人数が多い分、こうした設備面も考慮して物件を選んでいくと、あとから不便を感じることも防げるでしょう。

タイプ別にみる、5人家族におすすめの間取り

子どもが3人いると家のなかはいつもにぎやかです。集合住宅に住む場合は、しっかりと防音対策もおこないましょう

では以下からは、実際の間取り図も見ながら、5人家族での部屋の使い方の事例を見ていきましょう。

「2LDK」がおすすめの5人家族の特徴

  • 子どもがまだ幼い
  • 普段リビングで過ごすことが多い
  • 交通・生活利便を優先したい
  • しばらくはマンションに住みたい
  • いずれは一戸建てを購入したい
  • 荷物が少ない

もしお子さんがまだ小さく、今後さらに家族が増える場合、その時にもう少し部屋数が多い物件への引越しを検討する方法もあります。また2LDKであれば部屋数が少ない分、家賃を抑えつつも、別の条件をグレードアップすることも可能。将来に向けて節約したいファミリーには、特におすすめです。

【2LDK・84.6平米】間取りの実例

6歳以下のお子さんがいることを想定し、不動産情報サイト アットホームに掲載されている中古マンションのなかから、2LDK・84.6平米の間取りをピックアップしてみました。

間取り:2LDK(LDK21.3帖、洋室6.7帖、洋室5.5帖)
面積:84.6平米

都心部では2LDKの広さの平均は50~80平米が多い傾向にあります。こちらの物件はLDKが広いので、子どもが小さいうちはリビングの一角に作業用デスクを設けて、勉強スペースとして利用することもできます。バルコニーが広いうえサンルームもついているので、5人分の洗濯ものを干すのにも便利そうですね。

「3LDK」がおすすめの5人家族の特徴

  • 夫婦の寝室を確保したい
  • 子どもがある程度大きくなったらリフォームしたい
  • 普段はリビングで過ごすことが多い
  • 部屋数よりも広さを優先したい

お子さんが小学校に上がる前あたりまでは、3人まとめて遊べる部屋があれば、あまり個室数は必要ない場合も多いでしょう。3LDKで個室が3つあれば、夫婦それぞれで寝室を作っても、きちんと子ども用の部屋も確保できます。また3人とも大きくなってくると、試験や趣味などに向けて、自分の部屋が欲しくなることもあります。そうした時には、4LDKにリフォームする方法もあるので、将来的に間取りを柔軟に変えていきたい場合にも便利です。

【3LDK・111平米】間取りの実例

10歳以上のお子さんがいることを想定し、不動産情報サイト アットホームに掲載されている中古マンションのなかから、3LDK・111平米の間取りをピックアップしてみました。

間取り:3LDK(LDK17.9帖、洋室8.9帖、洋室8.9帖、洋室6.4帖)
面積:111平米

LDKが約18帖もあるので、子ども3人が室内で遊ぶにも困らなそうですね。子どもが小学生くらいまでは、リビングの隣の8.9帖の部屋を子ども部屋として使うとよさそうです。

「4LDK」がおすすめの5人家族の特徴

  • 夫婦の寝室を確保したい
  • 子ども部屋は個々に確保したい
  • 部屋の広さよりも数を優先したい

4LDKなら子ども3人分の個室が確保できるので、早いうちから子ども部屋を与えておきたい場合にはおすすめです。もしお子さんたちが独立した際にも、夫婦それぞれで寝室を作ったり、どこかを書斎や来客部屋にしたり、さまざまな活用方法が考えられますよ。

【4LDK・154平米】間取りの実例

10歳以上のお子さんがいることを想定し、不動産情報サイト アットホームに掲載されている中古一戸建てのなかから、4LDK・154平米の間取りをピックアップしてみました。

間取り:4LDK(LDK18帖、洋室15帖、洋室6帖、洋室6.5帖、和室8畳)
建物面積:154平米

3LDKに比べて、一部屋あたりの広さはやや狭くなりますが、家族一人ひとりのプライバシーを確保することが可能です。子どもが小学生くらいまでは15帖を3人の子ども部屋として使用するとよさそうですね。

「5LDK以上」がおすすめの5人家族の特徴

  • 夫婦の寝室を確保したい
  • 趣味部屋や仕事部屋を確保したい
  • 子ども部屋は個々に確保したい
  • 部屋の広さよりも数を優先したい
  • 来客用の部屋を確保したい

5LDKになると、3人の子ども部屋を作っても2つは個室が余るので、より間取りの使い方も幅広くなります。例えば夫婦の寝室は同じにして、もう1つは来客用や書斎にするなど。また荷物が多い場合にも、どこか一部屋を倉庫代わりにするといった活用方法もできておすすめです。

【5LDK・154平米】間取りの実例

10歳以上のお子さんがいることを想定し、不動産情報サイト アットホームに掲載されている中古一戸建てのなかから、4LDK・154平米の間取りをピックアップしてみました。

間取り:5LDK(LDK20帖、洋室12帖、洋室8.7帖、洋室6帖、洋室6帖、和室6畳)
建物面積:154平米

子ども一人ひとりに部屋を与えることもできるうえ、夫婦それぞれ寝室を別にすることも可能です。近年テレワークも増えたことから共働きのご夫婦の場合、仕事部屋も確保しておくと便利ですね。

5人家族で暮らすなら一戸建てとマンションのどちらを選ぶ?

一戸建てにもマンションにも、それぞれにメリット・デメリットはあるので、実際のところどちらか正解ともいい切れません。

一戸建てなら、2階以上が作れて部屋数を増やしやすい、柔軟に増改築がしやすい、といったメリットがあります。一方で、自分で建物や土地を管理したり、防犯対策をしたりする必要があることなどはデメリットとなるでしょう。

またマンションなら、建物のメンテナンスは管理会社に任せられる・家事の動線をコンパクトにしやすい、防犯面でも安心、といった利便性の高さにメリットがあります。ただし、騒音などの近隣トラブルの心配がある・修繕積立金などの管理費が必然的にかかるなどのデメリットもあります。

まずは双方の特性を見極めたうえで、どちらか自分の家族に適しているのか検討してみましょう。

一戸建てとマンションの平均住宅面積を比較してみる

2021年度の「フラット35利用者調査」によると、住宅面積の平均は以下のとおりです。

物件種目 平均住宅面積
新築一戸建て 101.8平米
中古一戸建て 113.1平米
注文住宅(土地別) 123.8平米
注文住宅(土地付き) 111.4平米
新築マンション 64.7平米
中古マンション 68.2平米

住宅面積(全国)比較(出典:2021年度の「フラット35利用者調査」

一戸建てにおいては、売戸建・注文住宅ともに平均住宅面積は100平米以上となりましたが、誘導居住面積水準の150平米にはやや足りないようでした。
しかし、一戸建ての場合、あとから増築することも可能なので、子どもの成長に合わせて部屋を増やすといいかもしれません。

マンションにおいては、平均住宅面積は、70平米以下という結果に。最低居住面積水準の60平米は満たしていますが、今後、子どもが成長するにあたりモノが増えていくことを考えると、80~100平米は欲しいところです。

一戸建てとマンションの平均価格相場を比較してみる

「不動産情報サイト アットホーム」に掲載されている3LDK以上の中古一戸建てと中古マンションの物件価格相場を調べてみたところ以下の結果となりました。(2022年11月時点)

 

  3LDK~4DK 4LDK~5DK 5LDK以上
東京都 中古一戸建て 6,009万円 6,512万円 10,920万円
中古マンション 5,993万円 5,984万円 7,051万円
神奈川県 中古一戸建て 3,906万円 4,418万円 5,676万円
中古マンション 3,372万円 3,695万円 4,365万円
千葉県 中古一戸建て 2,522万円 2,709万円 2,987万円
中古マンション 2,470万円 2,945万円 3,089万円
埼玉県 中古一戸建て 2,918万円 2,990万円 3,416万円
中古マンション 2,493万円 3,189万円 3,053万円
北海道 中古一戸建て 2,288万円 2,303万円 2,742万円
中古マンション 1,919万円 2,391万円 2,526万円
宮城県 中古一戸建て 2,557万円 2,652万円 2,254万円
中古マンション 2,209万円 2,567万円 3,082万円
愛知県 中古一戸建て 3,125万円 3,024万円 3,491万円
中古マンション 2,468万円 2,604万円 2,624万円
大阪府 中古一戸建て 2,522万円 2,682万円 3,318万円
中古マンション 3,210万円 3,081万円 3,592万円
広島県 中古一戸建て 2,090万円 2,188万円 1,974万円
中古マンション 2,348万円 2,508万円 2,726万円
福岡県 中古一戸建て 2,189万円 2,324万円 2,290万円
中古マンション 2,381万円 2,325万円 2,833万円

※「不動産情報サイト アットホーム」に公開されていた価格相場(2022年11月時点)

東京都や神奈川県では中古一戸建てのほうが、購入価格が高い傾向にありますが、千葉県、埼玉県では4LDK以上の物件は中古一戸建ての方が費用を抑えることができそうです。その他の県においても中古マンションよりも中古一戸建ての方が手に入りやすいことからマンションよりも一戸建てを中心に探すといいかもしれません。

住宅ローンを組むなら40歳までに家を購入しよう

国土交通省の「令和2年度 住宅市場動向調査」によると、住宅ローンの平均返済期間は以下となりました。

種目 平均返済期間
新築マンション 31.1年
中古マンション 25.3年
新築一戸建て 31年
中古一戸建て 27.2年
注文住宅(建築費) 32.4年
注文住宅(土地購入費) 34.2年

住宅ローンの審査では、借入時の年齢も大きく影響します。そもそも完済するのが前提となるため、住宅ローンの種類にもよりますが、65歳や75歳などの基準があります。さらに住宅ローンでは完済時の年齢も決められており、上限は80歳とされるのが一般的です。

こうした面から考えると、仮に35年ローンを組む場合には、少なくとも45歳までには返済をはじめる必要があります。また上記の表から見ていくと、返済期間の目安は25年~30年程度。ここから収入も考慮するのであれば、定年前後には完済できるように、40歳までには住宅ローンを開始するのが無難でしょう。

5人家族が子育てしやすい物件選びのポイントは?

まずは子育てしやすい条件のそろった物件を選ぶことが、快適な毎日を送るための第一歩。特に次のような住環境を整えていくと、家族みんなでより過ごしやすい空間にできます。

対面キッチンであること

対面キッチンなら、リビングに向いた状態で料理ができるので、家族とのコミュニケーションも取りやすい利点があります。お子さんの様子を見ながら家事も両立でき、もし子ども同士や1人で遊んでいる場合にも、きちんと安全面にも配慮しやすいですよ。

リビングが広い(20帖以上)

お子さんたちが大人に近い体格になってきて、あまりリビングに広さがないと、食事などの家族団らんの場としては手狭に感じてしまいます。実際のアンケート調査でも、「20帖以上が理想」との回答が圧倒的に多かったので、これを基準に考えていくのがおすすめです。

和室がある

和室の畳に使われる井草は、吸湿性や放湿性が高い性質があります。そのため大人より体温の高い子どもにとって、和室は夏場でも快適に過ごしやすいスペース。さらにフローリングに比べて、冬場なら畳のほうが冷たくなりにくく、お子さんたちのお昼寝などには和室があると便利です。

防音性がある

子どもが泣いたり騒いだりする声や足音など、特に集合住宅では、騒音によるご近所からのクレームにつながる可能性があります。近隣同士の生活音は、物件の構造によって異なるため、お子さんがいるご家庭では防音性の高い建物を選ぶのが無難です。鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションなら、防音性が高くておすすめです。

収納スペースが充実している

おもちゃや衣類など、子ども3人それぞれの荷物があるので、きちんと整理整頓できる機能性も重視するのがベストです。例えば各個室にクローゼットがあるなど、収納が充実していると、何かと便利でしょう。
なかでも、ウォークインクローゼットがあると、洋服を畳んでしまう必要もないため、制服やスーツなどを収納するのにおすすめです。

子ども部屋は3人共同で使うなら9帖以上

例えばロフトベッドなどの高機能家具を使うにしても、少なくとも1人あたり3帖は確保できないと、かなり窮屈な子ども部屋になってしまいます。もし3人共同にするのであれば、最低限9帖以上の部屋を使って、各自のパーソナルスペースが作れるようにしましょう。

リビングを通らないと子ども部屋に行けない

外から帰ってきて、そのまま自室に入れる状態になっていると、お子さんたちの様子を伺うのが難しくなります。特に思春期になってくると、顔を合わせる機会も減ってしまうので、できれば家族でコミュニケーションが取りやすい構造にしておくのがベター。なるべくリビングを通って子ども部屋に行ける間取りを選ぶとよいでしょう。

トイレが2つ以上ある

トイレが1つしかないと、特に朝の出かける時間帯など、取り合いになりやすいので要注意。通勤や通学の時間は被ることが多いため、外出前のトイレも重なりやすくなります。できれば2つはあったほうが、便利に使えておすすめです。

脱衣所が広い

特に子どもたちと一緒にお風呂に入る年齢の時期には、脱衣所の広さがあったほうが何かと便利です。一斉に何人も入ろうと思うと、ある程度の広さがなければ身動きも取りづらくなってしまいます。また脱衣所が広ければ、タオルや衣類などの荷物も置きやすくなるのもメリットの1つです。

玄関が広い

玄関には5人分の靴が並ぶことになるので、ある程度のスペースがないと、かなり窮屈に感じてしまいます。もちろんシューズクローゼットなどの収納も重要ですが、トイレと同じように、朝の出かける時間帯は玄関も混み合うもの。なるべく広めに取っておいたほうが、利便性も高くなります。
また、中学・高校で野球や、テニスなどの部活動をはじめると、スパイクやラケットなどの荷物を収納するスペースも確保しなければなりません。玄関周りにシューズクロークなどがあると便利ですよ。

まとめ

家族全員にとって居心地のいい住まいにするには、それぞれのライフスタイルに適した間取りや広さの物件を選ぶことが大切です。まずは家族5人でどのような生活をしていくのか、将来設計を明確にすることで、計画的な物件選びができます。特にマイホーム購入には今後の資金繰りも考える必要があるので、ぜひ本記事も参考に、ライフプランを固めることからはじめていきましょう。

<アンケート調査概要>
対象/全国20 歳〜65歳の5人暮らしのファミリー
調査方法/インターネットリサーチ
調査時期/2022年12月

執筆者

たけなつ

2019年よりフリーで活動しているWebライター。
広告会社でのコピーライターを経て、現在は幅広いジャンルのコラム記事などを執筆。 愛知・東京・北海道と各地を渡り歩き、19歳からの10年で7回引越しを繰り返す好奇心旺盛人。

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