このページの一番上へ

住宅購入時は希望立地をよく考えよう

住宅購入時は希望立地をよく考えよう
憧れのマイホームの購入。それは多くの人にとって一生で最も高額な買い物かもしれません。それだけに、家の立地については大きな迷いが生じることもあります。どんな場所を選んでもメリットとデメリットが併存するだけに、ここがベストだという土地を選ぶのは、なかなか難しいことです。それでも、立地を決めるためのポイントはあります。いくつか候補地がある中で、「何を重視すれば自分にとって住みやすいのか」を明確にして、より良い選択をしましょう。

通勤・通学の利便性で考える

基本的に、永住することを前提に購入するのがマイホームでしょう。マイホームから毎日大人は通勤し、子供は通学します。それだけに、マイホーム選びでは通勤・通学の利便性を重視しましょう。

【ドア・ツー・ドアでかかる時間を考える】

まず、通勤・通学にかかる時間を考えます。マイホームを買ったのに会社への通勤が片道2時間以上もかかるようでは、快適な生活とは言えません。

子供は公立の小・中学校なら、大抵通学時間はそれほどかかりません。しかし私立の小・中学校や高校に通わせると、場所によっては随分と時間がかかるようになります。子供には大きな負担になってしまいますし、防犯面でも不安です。ドア・ツー・ドアで、通勤では最長1時間半、通学で1時間以内に収めるようにしましょう。

バスを利用する場合、バスは道路事情によって運行時間が左右されやすいので、利用時間帯の道路の混み具合と運行本数も確認しておくといいでしょう。

【環境や安全面を考慮する】

家から最寄り駅・バス停までの道のりとその様子についても考えます。駅から自宅まで距離が離れていて、夜は道が暗く人通りも少なくなるような場所だと、特に子供や女性にとっては不安が伴います。逆ににぎやかでも、繁華街では治安を気にする必要が出てくるかもしれません。

また、道のりの交通量や歩道・ガードレールの有無などは、特に子供の安全にとっては必須の確認事項です。

ライフスタイルに合った立地を選ぶ

ライフスタイルに合った立地を選ぶ

住宅を探すときには、「静かな所で暮らしたい」「便利で楽しい場所がいい」など、さまざまな理想があるでしょう。しかし、最も大切なのは、自分たちのライフスタイルに合わせた立地選びかもしれません。立地は一度選ぶと変えることができませんし、その場所で快適に生活できるかどうかは、住まいの満足度に直結するからです。

【どのように暮らしたいかを考える】

ライフスタイルは、家族の人数、年齢によってさまざまですから、家庭によって異なります。当然、ベストな立地もライフスタイルによって変わってくるでしょう。

例えば、一人暮らしの人は、とにかく利便性を重視するかもしれません。駅に近く、周囲に商店街や商業施設があれば、通勤にも買い物にもとても便利です。飲食店がたくさんあると、外食にも事欠きませんね。

家にいる間は喧騒を離れて静かに過ごしたいという人は、むしろ便利な環境からは遠めの郊外を好むかもしれません。車やバイクを主な交通手段としている人なら、公共交通路の便利さは必要性を感じないでしょう。

子供がいる家庭では、学校との位置関係、先に述べた通学路の安全性のほか、塾や習い事に通えるか、すぐに連れて行ける病院は診療科目ごとにそろっているか、安心して遊ばせられる公園はあるかといったことも関心事になるでしょう。

この他、趣味を主軸に考える場合もあるでしょう。本格的に菜園などをやりたいなら、広い土地が手に入る自然あふれる郊外。サーフィンなどのマリンスポーツをいつでもやりたいのなら、海の近く。また、都会でなければかなえられない趣味もたくさんあります。

このように、今どういう暮らしをしたいのかで、希望立地は大きく変わってきます。

周辺の環境や開発計画を見て考える

建物については、購入後に手を加えることでより住みやすくできますし、古くなったらリフォームやリノベーションで改善することもできます。しかし、立地は変更できません。それだけに、その周辺の環境、暮らしやすさがどうかということはとても大切です。さらに将来についても、家の立つ場所がどう発展し変わっていくのかをできる範囲で確認、予測しましょう。

【現在の住環境がどうなっているか】

まず考慮すべきは、その土地に住んだ後の生活の利便性です。マイホームを買って子供を育てていく上では、毎日の買い物や学校への通学、公共施設などの利便性は、暮らしの快適さや満足度に大きく影響します。

周辺に同じような家族構成の世帯が多く住んでいれば、子供に友達ができやすいですし、親同士も行動パターンや話題が重なるので、親しい間柄になりやすいです。これらは地域になじむことにつながりますので、そういった視点での生活のしやすさを見極めるために、購入を決める前にそのエリアを歩いてみるといいでしょう。できるなら、平日・休日の様子を確認することをおすすめします。

【先の開発計画がどうなるか】

住まいを買えば、その場所に10年20年と長く住むことになります。現状だけでなく、これから先そのエリアがどうなっていくのかをできるだけ知っておきましょう。

例えば、若者が少なくて過疎化の進行が予測される場所であれば、学校の閉校やショッピングセンターの閉店などの恐れがあります。生活の利便性は低下してしまうかもしれません。
逆に今後人口が増える可能性が高い場所に住まいを買えば、店や公共施設が充実し、生活の利便性がさらに高まることが予想されます。新駅の開業や他の鉄道路線への乗り入れが開始され、交通の便が格段に良くなることもあります。ただし、発展と引き換えに「閑静」や「落ち着き」が失われることがあることも念頭に入れておきましょう。

また、発展性のある場所は、資産価値の上昇が見込めます。将来的に自宅を売却して、そのときの希望の場所に住み替えることもできるかもしれません。

このように、住まいの購入を考えるときは、今の住みやすさはもちろんのこと、先々の環境の変化を考慮して、立地を選ぶことで、「買ってよかった」と思える住み替えを実現していただきたいと思います。

関連する記事を見る
住宅の購入を検討する際には、予算の範囲内でいくつもの希望条件を考え合わせて、住みたい家を探すことになります。あれこれ悩むのは仕方がないとしても、できるだけ早く確実に希望物件にたどり着くように、条件の整理方法を把握しておきましょう。
現代は家族のあり方も多様化しています。結婚しても子供をつくらない夫婦、そして一生独身で生活していくことを選ぶ人も増えました。もしも、住宅選びの際に自分と家族のライフスタイルに合わせた住まいを選ばなければ、単に不便な家になってしまいます。それぞれの世帯にとって、最適な住まいとはどのようなものかを考えてみましょう。
住まい選びは楽しいもの。ついつい現在の家族の状態だけを元に、この家だったら今の自分達が楽しく過ごせそうだ、便利に過ごせそうだと考えがちです。しかし、賃貸物件ならともかく、持ち家となれば10年、20年、あるいはそれ以上住み続けることが前提となるでしょう。その間に子供は成長し、やがて独立します。自分達夫婦は年を取ります。場合によっては、自分達の両親と一緒に住むこともあるかもしれません。住宅購入に際しては、これらの将来性まで考える視点が必要です。購入した後どのような変化が起こるのか、また変化に対応するためにはどんな家を購入すれば良いのかを考えてみましょう。
不動産お役立ち記事・ツールTOPへ戻る