建坪とは?読み方や意味、計算方法、延べ床面積との違いまで基本を解説
今回は、建坪の意味や計算方法、関連する用語、それぞれの面積が建坪に含まれるか否かの判断まで徹底解説します。土地の単価や税金に関するも内容にも触れますので、この機会に建坪に対する理解を深めておきましょう。
記事の目次
建坪(たてつぼ)とは?

はじめに、建坪の概要を解説します。また、詳しい計算方法を、具体例とともに解説します。
建坪の読み方と意味
建坪は「たてつぼ」と読みます。建物が建っている部分の面積を示す建築面積と、基本的には同じ意味で使われています。
ただし建坪は、建築基準法で定められている用語ではありません。建築業界や不動産業界で慣習的に使われることはあっても、一般的な法令用語ではなく、その定義はあいまいです。
不動産会社やハウスメーカーとの打ち合わせ時や資料で目にしたら、実際にはどのくらいの広さなのか確認するようにしましょう。
建坪の計算方法と例
敷地に対して、建坪がどのくらいになるのか計算したい時は「敷地面積(坪)×建ぺい率」で求めます。
例えば50坪の土地で、建ぺい率が40%の場合は、「50坪×40%=20坪」と計算します。したがってこの場合建坪の上限は、20坪です。
建坪の単位は坪のため、実際の広さをイメージしにくいと感じる方もいるでしょう。坪は日本で古くから使われてきた単位ですが、現在は登記簿など正式な書面には使えず、「平方メートル」に統一されています。
1坪は約3.3平方メートルに相当し、例えば20坪は、約66平方メートルです。逆に平方メートルを坪に換算する際は、0.3025を乗じて算出します。
20坪 × 3.3 = 約66平方メートル
66平方メートル × 0.3025 = 約19.96坪
坪数ごとに、平方メートルへ換算した値を表にまとめました。
| 坪 | 平方メートル |
|---|---|
| 20坪 | 約66平方メートル |
| 30坪 | 約99平方メートル |
| 40坪 | 約132平方メートル |
| 50坪 | 約165平方メートル |
| 60坪 | 約198平方メートル |
建坪と関連のある用語の違い

次に、建坪に関連のある用語とその意味、違いなどを解説します。
延べ床面積
延床面積とは、建物各階の床面積を、合計した総面積を意味します。例えば1階が80平方メートル、2階が40平方メートルであれば、延べ床面積は120平方メートルです。2階部分を含まない建坪は80平方メートルになります。
ちなみにバルコニーは、原則延べ床面積に含まれません。しかし、外壁から2mを超えた部分や、屋根や壁に囲まれたバルコニーは、延べ床面積に含まれるケースがあります。延床面積に含まれるか否かの判断基準は、後半で詳しく解説します。
床面積
床面積とは、建物の床部分の面積です。平屋であれば「建坪=床面積」になるケースもありますが、家の構造や条件によっては、必ずしも一致しません。
建築基準法と不動産登記法、さらには、不動産の種別で面積の求め方は異なります。建築基準法では、柱や壁の中心線で囲んだ内側の範囲を床面積とし、壁の中心線を起点とすることから「壁芯(へきしん)面積」とも呼ばれます。
不動産登記法では、区分所有建物であるマンションは、壁の内側部分の面積(内法面積)を床面積として登記し、登記簿上の面積は壁芯面積よりも少なくなるのが一般的です。
建築面積
建築面積とは、建物を真上から見た時に、柱や壁の中心線で囲まれた部分の面積です。2階部分が1階よりも大きい場合は、1階部分の面積が建築面積となり、2階のほうが大きければ、2階の面積が建築面積になります。
建物面積
建物面積は、延べ床面積とほぼ同義で使われています。各階の床面積を合計した面積で、バルコニーや玄関ポーチなど、壁で囲まれていない部分は含みません。
ビルトインガレージや地下室などがある家を不動産広告に掲載する場合は、建築面積に含まれている旨と、それぞれの面積を表記するように法令で定められています。
敷地面積
敷地面積とは、建物が建っている土地の面積、もしくは建物を建てるための土地面積です。駐車スペースや庭、玄関までのアプローチ(通路)など、建物が建っていない部分も敷地に含まれます。
土地の面積の正式な単位は平方メートルですが、土地の単位は「筆(ふで)」といい、1つの土地に見える土地も、複数の筆に分かれていることがあり、それぞれ異なる地番を持っています。
施工面積
施工面積とは、ハウスメーカーや工務店が工事をする範囲の面積です。壁に囲まれているか否かは関係なく、通常玄関ポーチやロフトなども面積に含みます。しかし施工面積に法律的な定義はなく、施工会社によって異なるケースがあります。
建坪と併せて知っておきたい言葉

家づくりするうえで、建坪以外に知っておきたい言葉を紹介します。
建ぺい率
建ぺい率とは、敷地に対する建築面積の割合です。建物を真上から見た時の面積(水平投影面積)で、建ぺい率(%)=建築面積÷敷地面積×100で算出します。用途地域ごとに建ぺい率や容積率が定められており、その範囲内で建物を建てなければなりません。
平方メートル
平方メートルとは、縦(1m)×横(1m)で算出した面積の単位です。不動産広告では、平方メートルと坪を併記するケースもありますが、不動産登記では広さを表す単位には、平方メートルを使うように定められています。
坪単価
坪単価とは、坪あたりの価格のことです。土地の価格を比較する際に、坪単価を用いることがありますが、家づくりでは、建築コストのことをいいます。
例えば、坪単価が80万円で、希望する延べ床面積が30坪の場合は、建築にかかる費用を2,400万円と計算できます。ただしハウスメーカーや工務店によって、建築費の範囲は異なります。
坪単価だけでなく、諸費用なども含めた総額を確認したうえで比較しましょう。
建坪に含まれる部分と含まれない部分

建坪に含まれる部分、もしくは含まれない部分になるかの判断基準を解説します。
建坪に含まれる部分
まず、建坪に含まれる部分を紹介します。
建物の外壁
建物外壁のうち、中心線の内側部分は、建築面積に含まれます。
吹き抜け空間
床のない吹き抜け部分は、延床面積には含まれませんが、建築面積には含まれます。
屋根のある空間
屋根のある部分は、建築面積に含まれます。外階段やバルコニーでも、屋根を設けてしまうと、建築面積に算入されるケースがあります。
1mを越えた部分の庇・軒・バルコニー
外壁から1m以上突き出ている庇や軒、バルコニーなどは、その突き出た先端から、1メートル後退したところまでが建築面積に含まれます。
建坪に含まれない部分
建坪に含まれない部分とするか否かの、判断基準を解説します。
一定条件の出窓
出窓は、いくつかの条件を満たす場合、建築面積(建坪)に算入されません。条件とは、以下のとおりです。
- 出窓の下端が、床面から30cm以上の高さである
- 出窓が、外壁面からの水平距離が50cm以上突き出ていない
- 出窓の見付け面積(床から1.35mの高さの垂直面積)の1/2以上が窓である
1m以下の庇・軒・バルコニー
庇や軒、バルコニーなど、突き出した部分が1m以下の場合は、建築面積に含まれません。ただし、屋根や壁で囲まれた部分は、原則建築面積に含まれます。
外部に開放された外階段
屋根や壁がなく、外部に開放された外階段は、建築面積に含まれません。外気にさらされている部分の長さが、階段の周長の1/2以上であるか否か、道路の境界線に面しているかどうか、などが判断基準になります。
ロフト・屋根裏収納
収納のために設けたロフトや屋根裏収納で、天井高が1.4m以下、かつ階下の床面積の1/2以下の広さの場合、建築面積に算入されません。
建坪と坪単価の関係
建築コストの坪単価は、延べ床面積1坪あたりの単価であり、建坪1坪あたりの単価ではありません。ハウスメーカーや工務店ごとに坪単価が異なり、本体価格以外の費用をどこまで含めるかも、会社によってさまざまです。コストを坪単価で比較したい時は、家を建てるのにかかる費用総額を、延床面積で割って坪単価を出してみましょう。
建坪と固定資産税の関係
固定資産税とは、土地や建物などの所有者に課される税金で、土地建物の評価額や大きさによって、納める税額も変動します。新築住宅に対しては軽減措置があり、2026年3月31日までに新築した住宅は、3年間(長期優良住宅は5年間)固定資産税が1/2に減額されます。
なお適用を受けるためには要件を満たす必要があり、床面積が50平方メートル以上280平方メートルの新築住宅が対象です。2階建てで建坪が40坪を超える時は、延床面積が280平方メートルを越えないように注意してください。
まとめ
最後に、建坪の概要その計算方法、建坪に含まれる部分をおさらいします。
建坪とは?
建坪とは、建物が建っている部分の面積を意味し、「建築面積」と基本的には同じと意味で使われています。建築業界や不動産業界で慣習的に使われていますが、建築基準法で定められている用語ではありません。
建坪の計算方法は?
敷地に対する建坪の上限は、「敷地面積(坪)×建ぺい率」で求められます。例えば50坪の土地で、建ぺい率が40%の場合、建坪の目安は以下のように計算します。
建坪:50坪 × 40% = 20坪
平方メートルに換算:20坪 × 3.3平方メートル = 約66平方メートル
建坪に含まれる部分は?
建坪に含まれるのは、建物の外壁や屋根のある部分、バルコニーなどで外壁から1mを超える部分です。一定の条件を満たした出窓や、1m以下の庇や軒、バルコニー、壁のない外階段などは含まれません。ただし判断が難しい要件も多いため、建坪の計算や判断は専門家へ相談するようにしてください。
建坪や延べ床面積、建築面積など、慣れない表現に苦労することもあるでしょう。しかし日常生活では、ほとんど使わない用語です。わかりにくいと感じたらそのまま聞き流すのではなく、トラブルを避けるためにも、担当者に説明してもらうようにしましょう。
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