マイホームを建てる土地がなかなか決まらない理由は?後悔しないための土地探しのコツを解説!

この記事では、土地が決まらない主な原因と具体的な対処法、希望に近づくための探し方のコツまで、実践的な視点からわかりやすく解説します。
記事の目次
マイホームを建てる土地が決まらない理由と対処法は?

土地選びは理想の住まいを実現するために欠かせない重要なステップですが、いざ探し始めると、なかなか決まらない、選びきれないと悩む方も多いでしょう。特に注文住宅の場合は、建物のプランだけでなく周辺環境や法的条件など、土地そのものの条件が住まいの快適性を大きく左右します。
本章では、土地が決まらない主な5つの原因と、実践できる解決策をご紹介します。どれか1つでも当てはまるなら、土地探しのアプローチを見直すチャンスです。
希望条件が多すぎて整理できていない
理想のマイホームを思い描く時、多くの方は以下のさまざまな希望条件を挙げたくなるのではないでしょうか。
- 駅から徒歩10分以内
- 南向きで日当たり良好
- 学校・職場が近い
- 商業施設も徒歩圏内
しかし、条件が多すぎると、かえって土地選びの幅を狭めてしまい、どこを選んでも納得できない状態に陥ってしまいます。
このような場合は、希望条件をすべて書き出し、「絶対に譲れない条件」と「できれば叶えたい条件」に分けて整理しましょう。例えば、「通勤時間は譲れない」けれど、「商業施設までの距離は妥協できる」など。夫婦や家族で話し合い、それぞれの優先順位を確認してみましょう。
また、すべての条件を一つの土地で叶えようとするのではなく、今後の生活の変化も見据えて、どの条件を重視すべきかを考える視点も必要です。土地選びは、100点満点を探すよりも、自分たちにとっての最適解を見つけるプロセスと心得ましょう。
予算とエリアの相場にギャップがある
理想のエリアに住みたいと思っても、予算内で土地を見つけるのが難しいケースは多いです。特に人気の高い都市部や駅近のエリアでは、土地の価格が高騰しており、希望のエリアだと現実的な予算で買えないなどのギャップが生まれる場合があります。
このような場合は、まず自分たちの総予算と土地価格の相場を明確にしましょう。相場を把握せずに、「このエリアがいい」と希望だけを先行させてしまうと、なかなか予算に合った候補が出てこないまま時間だけが過ぎてしまうでしょう。
対処するには、エリアの希望を少し広げてみる方法がおすすめです。例えば、最寄り駅を1駅ずらす、徒歩圏を15分まで延ばす、周辺の市町村も視野に入れるなど、視点を柔軟にすると選択肢が広がります。
また、希望のエリアにこだわるなら、建物のコストを見直すなど、全体の資金計画を調整しましょう。相場を理解し、現実的なラインで条件を調整していくことが重要です。
情報源が限られていて選択肢が狭い
インターネットだけで土地を探していたり、1つの不動産会社しか利用していないなど、情報源が限られていると、選択肢そのものが狭くなってしまい、よい土地に出合うチャンスを逃している可能性があります。
土地は情報戦ともいわれており、特に人気エリアの優良物件は未公開のまま成約されるケースも珍しくありません。こうした物件は、不動産会社やハウスメーカーなどを通じて得られる独自のネットワークで流通している場合が多いです。
このケースでは、複数の情報源を活用するようにしましょう。ポータルサイトだけでなく、地元の不動産会社を訪問したり、ハウスメーカーに土地情報の提供を依頼したりすると、未公開や新着の情報を得られる可能性が高まります。また、実際に現地を歩いてみたり、空き地や古家付き物件などに注目することも有効です。
情報の幅を広げ、複数の経路から土地情報を得ると、これまで見つからなかった選択肢が見えてくるかもしれません。
決断を先送りしてタイミングを逃している
「もう少し探せばもっとよい土地が出てくるかも」と迷っているうちに、気になっていた土地が売れてしまう経験は、多くの方が一度はするものです。土地探しにはスピード感も重要で、購入の決断を先延ばしにしていると、タイミングを逃してしまい後悔する可能性が高まります。
もちろん、大きな買い物であるため慎重になるのは当然です。事前にしっかりと条件の整理や情報収集をしておけば、迷いも少なくなるでしょう。決断を早めるために、購入する際のチェックリストや避けたい条件を事前に明文化しておくことをおすすめします。
また、決断できない理由は感情的な不安なのか、情報不足によるものなのかを見極める視点も大切です。必要ならば、家族や専門家に相談して不安を言語化すると、整理が進みます。あとから、「あの時買っておけばよかった」とならないよう、準備を万全にし、タイミングを逃さないための体制を整えておきましょう。
土地の見極めポイントを見落としている
一見条件がよさそうな土地でも、細かく見ていくと問題が潜んでいるケースがあります。例えば、道路付けが悪かったり、地盤が弱かったり、法的に建てられる建物が限られるなどです。土地には表面的な情報だけでは判断できない要素が多く含まれているでしょう。
こうしたポイントを見落とすと、建築段階に進んでから後悔する原因になりかねません。例えば、土地価格が安いと思ったら、造成費や外構工事に多くの費用がかかってしまうケースもあります。
見極めるためには、敷地調査や法的規制の確認を専門家に依頼するようにしましょう。ハウスメーカーや工務店の担当者に同行してもらって現地をチェックすると、建築可能なプランの有無や、隠れたリスクを把握できます。
土地選びでは、見た目や立地条件だけでなく、建築のしやすさ・費用負担・長期的な住みやすさなどの視点も忘れずに持つようにすれば、後悔しない選択になるでしょう。
スムーズにマイホームを建てる土地を決めるステップ

土地がなかなか決まらない理由とその対処法を理解したうえで、次に大切なことは、土地を決めたあとスムーズに手続きを進めるための準備です。正しい手順を把握し、自分に合った方法で情報を集めていきましょう。本章では、マイホーム用の土地をスムーズに決定するために知っておきたい基本的な流れと、代表的な土地の探し方をご紹介します。
ステップ1:土地探しの大まかな流れを把握する
土地探しは、やみくもに情報を集めるのではなく、一定のステップを踏んで進めるようにしましょう。最初にすべきは、自分たちの希望条件を整理する作業です。駅からの距離、学区、敷地の広さ、日当たり、周辺環境など、理想と現実のバランスを考えながら、譲れない条件と妥協できる点を明確にしましょう。
次に、全体の予算を把握します。土地だけでなく、建物、外構、諸費用を含めたトータルの予算から逆算し、土地にかけられる金額を算出することが重要です。そのうえで、情報収集と現地確認を並行して進めましょう。インターネット、不動産会社、ハウスメーカーなど複数のルートから情報を得るとともに、気になる土地が見つかったら現地へ足を運びます。周辺の環境や道路状況、日当たりなどをチェックしましょう。
最後に、候補を比較・検討しながら決断します。法的条件や地盤の状態など、素人では判断しづらいポイントは、専門家のアドバイスを受けると安心できるでしょう。段取りを理解しておけば、土地選びの迷いを減らして効率よく進められます。
ステップ2:土地を探す
土地探しにはさまざまな方法がありますが、それぞれにメリットと注意点があります。自分たちのライフスタイルや土地探しの優先事項に合った方法を選ぶと、効率よく理想の土地に出合えるでしょう。代表的な土地探しの手段は以下の4つです。特徴と活用のポイントもみていきましょう。
インターネットサイトを活用する
現代の土地探しで一般的な方法は、不動産ポータルサイトの利用です。「不動産情報サイト アットホーム」では、エリア・価格・面積・駅までの徒歩分数などの条件で絞り込んで検索でき、スマートフォン・PC1つで大量の情報にアクセスできます。
インターネットは、手軽さと情報の量が多い点がメリット。気になるエリアの相場感をつかむためにも、まずはポータルサイトを活用して複数の物件を見比べることが有効です。新着情報が頻繁に更新されるため、定期的にチェックすれば掘り出し物件に出合えるかもしれません。
一方で、インターネット上に掲載されている土地は、誰でも見られ人気が集中しやすいため、よい物件はすぐに売れてしまう傾向があります。また、ポータルサイトによっては詳細な情報が少なく、実際に見てみたら想像と違うケースも少なくありません。
インターネット検索をメインにする場合は、気になる物件を見つけたらすぐに問い合わせたり、情報の裏取りを現地でおこなうなど、スピード感と行動力が必要になります。土地探しの第一歩で、基礎情報を得るには有効な手段です。
地元の不動産会社に相談する
地元に密着した不動産会社は、その地域の詳細な情報に精通しているため、ポータルサイトでは出合えない未公開物件の情報を得られる可能性があります。また、生活環境や将来の開発計画、治安、住民の雰囲気など、実際に住んでみないとわからないリアルな情報を教えてもらえる点も強みです。
相談の際には、自分たちの希望条件や予算、家を建てたい時期などをなるべく具体的に伝えることで、希望に近い土地を優先的に紹介してもらいやすくなります。信頼関係を築いておくと、一般公開前の新着物件を教えてもらえるかもしれません。
注意点は、不動産会社ごとに得意エリアや物件の種類が異なるため、1社だけでなく複数社を比較して見ることが大切です。また、なかには建売販売をメインとする会社もあるため、注文住宅用の土地を探していると明確に伝えるようにしましょう。地元の不動産会社は、地域に根差した視点でアドバイスをくれる心強いパートナーです。インターネット検索と併用すると、土地探しの幅を広げられるでしょう。
ハウスメーカー・工務店に頼る
家を建てるパートナーとして検討しているハウスメーカーや工務店に、土地探しも相談する方法もあります。大手のハウスメーカーでは、提携する不動産ネットワークを活用して土地情報を提供してくれるほか、土地と建物をセットで検討できるため、全体のバランスをとった家づくりがしやすいでしょう。
また、工務店や設計事務所のなかでは、地元に強いネットワークを持ち、一般に出回っていない情報を紹介してくれる場合もあります。敷地に合わせた間取り提案や法的な制限の確認なども、プロの視点でサポートしてくれる点が大きなメリットです。
一方で、土地情報が自社提携のものに限定される可能性があるため、選択肢が狭まるかもしれません。総予算のなかで土地と建物のバランスを見ながら相談できる点は、家づくり全体を考えるうえで大変効率的です。ハウスメーカーや工務店に、土地探しから手伝って欲しいと伝えると、よりスムーズに住宅計画を進められるでしょう。
実際に歩いてエリアを確認する
インターネットや不動産会社の情報だけでは見えてこない、土地の本当の空気感や生活環境を知るには、実際に現地を歩くと効果的です。例えば、駅から徒歩10分と書かれていても、実際に歩いてみると急な坂道があったり、夜道が暗く不安だったりする場合もあります。
現地を訪れると、周囲の雰囲気、交通量、近隣住民の様子、騒音、においなど、暮らしに直結する感覚的な情報を得られるでしょう。また、空き地や古家付き物件など、インターネットに掲載されていない、隠れた物件を見つけるチャンスにもなります。
現地を歩く際は、平日・休日、昼・夜など時間帯を変えて複数回訪れるようにしましょう。そうすると、その土地の本当の姿が見えてきます。近隣のコンビニエンスストアやスーパーマーケット、公園、学校までのルートも確認しておくと生活のイメージがしやすくなるでしょう。
さらに、近隣の不動産会社の張り紙や掲示板をチェックして、最新の土地情報が出ていないか探すこともおすすめです。実際に訪れる土地探しは時間と労力がかかりますが、その分具体的な理由をもとに納得できる判断材料になります。
希望に近い土地を見つけるコツ

マイホームの土地探しに時間がかかる原因の一つは、理想に近い土地がなかなか見つからないことです。情報を見てもピンとこない、条件に合わない、いいなと思ったらすぐ売れてしまうなどの経験を重ねている方も多いでしょう。
そのような悩みを少しでも減らすためには、土地探しの進め方を工夫する点が重要です。ただ探すだけでなく、具体的な視点や行動を取り入れると、希望により近い土地に出合える確率が高まります。本章では、土地探しの成功率を上げるためのコツをみていきましょう。
新着情報をいち早くチェックする
理想に近い土地を見つけるためには、スピードがカギです。人気エリアや条件のよい土地は、情報が出た直後に買い手が決まってしまうケースも珍しくありません。したがって、新着情報をいち早くキャッチすることは、よい土地を確保するための重要なポイントです。
まずは、主要な不動産ポータルサイトに新着通知やお気に入り条件でのメール通知を設定しておきましょう。希望エリアや価格帯を登録しておくと、新しい物件が出た際に自動でお知らせが届きます。また、SNSなどで最新情報を配信している不動産会社もあるため、こまめな確認もおすすめです。
さらに、信頼できる不動産会社に希望条件を伝えておけば、一般公開前の物件情報を優先的に紹介してもらえる可能性があります。まだインターネット上には出ていない物件に出合えるチャンスも広がるかもしれません。土地情報は待つのでなく、取りに行く姿勢が大切です。理想の土地を逃さないためにも、日々のチェック体制を整え、迅速なアクションを心がけましょう。
建築条件や法規制も確認しておく
一見すると理想的に見える土地でも、実際には建築に制限があるケースがあります。購入後に希望の家が建てられないとなれば、手間も費用も余分にかかってしまうため、事前の確認が大変重要です。
代表的なケースは、建築条件付き土地でしょう。これは、指定された建築会社で家を建てる条件が付いている土地で、設計の自由度や選べるハウスメーカーに制限が出る可能性があります。自由設計を希望するなら、選択肢が狭まってしまう点に注意が必要です。
また、「建ぺい率」や「容積率」、「用途地域」などの都市計画法上の規制も確認しましょう。建ぺい率・容積率は建物の大きさに直結し、用途地域によっては店舗営業が近隣にあったり、工場が建てられたりする可能性もあります。その他、日影規制や斜線制限、高さ制限などの地域ごとのルールもあるため、事前に役所での確認や、不動産会社・設計士に相談すると安心です。
立地や広さだけでなく、何が建てられて、どのような暮らしができるかの視点でも、土地を選ぶと後悔がないでしょう。
視野を広げて変形地・古家付きも検討する
理想の土地を探す時、多くの方は四角く整った更地や駅からの距離が近いこと、南向きなど条件を絞りすぎてしまい、なかなか希望に合う土地が見つかっていないかもしれません。そのような時に有効な方法が、視野を広げて変形地や古家付き物件も検討する方法です。
変形地とは、三角形やL字型など、いわゆるきれいな四角形ではない土地を指します。一見使いにくそうに見えますが、そうとも限りません。設計の工夫次第で有効活用でき、価格が割安に設定されているケースも多く、費用対効果に優れています。注文住宅なら、土地の形状に合わせた自由な設計が可能なため、かえって個性的で機能的な住まいを実現できるかもしれません。
また、古家付き物件も選択肢に入れると、土地探しの幅が大きく広がります。古家があっても、建物を解体して更地にしたり、リノベーションして活用できるでしょう。築年数によっては固定資産税が安くなるなどのメリットもあるため、総予算内で希望の立地に住める可能性が高まります。変形地や古家付き物件も前向きに検討すると、条件に近い土地を見つけやすいです。
土地探しで失敗しないための注意点

マイホームを建てるための土地探しは、一生に一度の大きな買い物だからこそ、後悔のないよう慎重に進めたいものです。土地選びに失敗してしまうと、住み始めてから不便さを感じたり、思わぬ費用が発生するかもしれません。しかし、ポイントを押さえておけば、そうしたリスクを避けられるでしょう。
そこで本章では、土地探しでよくある失敗を防ぐために、特に注意したいポイントをご紹介します。なんとなくで選ぶのではなく、自分たちのライフスタイルや将来を見据えた選び方が重要です。
立地や日当たりなど譲れない条件を整理する
土地探しではまず、自分たちにとって譲れない条件を明確にしておきましょう。条件を整理せずに漠然と探し始めると、比較基準が曖昧なまま判断に迷い、結果的に納得のいかない選択をしかねません。
例えば、毎日の通勤・通学の利便性を重視したいのか、子育てに適した静かな住宅地を希望するのか、将来的な資産価値を意識した駅近の立地を狙うのかなどです。それぞれの家庭で重視するポイントは異なります。日当たりや道路との接道状況、近隣施設(スーパーマーケット、病院、学校など)の有無も重要な判断材料になるでしょう。
この時、すべての条件を、絶対譲れない条件としてしまうと、該当する土地はごくわずかしか見つからず、決断がどんどん難しくなります。条件は、必須と希望に分けて整理することがコツです。絶対に譲れない条件は3つ程度に絞り込むと、現実的な比較・検討がしやすくなるでしょう。希望条件に優先順位を付けると、選択肢を広げつつも納得感をもって土地探しを進められるようになります。
地盤・災害リスク・法規制にも目を向ける
土地を選ぶ際、見落とされがちな点が地盤の強さや災害リスク、法的な制限です。価格や立地条件ばかりに目がいってしまい、これらを確認せずに購入してしまうと、後悔するかもしれません。
まず、地盤の強さは建物の安全性に直結します。軟弱な地盤だと地震の際に沈下する恐れがあるため、地盤改良が必要になるケースもあるかもしれません。これには数十万円〜百万円単位の追加費用が発生する可能性があるため、事前に地盤調査報告書の有無や周辺地域の地盤情報を確認しておくと安心です。
次に、ハザードマップで洪水・津波・土砂災害などのリスクも確認しておきましょう。災害リスクが高いエリアは、保険料が高くなったり、万一の際に避難や復旧が困難になったりする可能性があります。
「建ぺい率」「容積率」「用途地域」などの都市計画上の法規制も、土地選びに大きく関わるため確認しましょう。例えば、思っていたよりも建物の高さや面積に制限があり、希望の間取りを実現できない可能性もあります。土地に建物を建てる前提で見て、安全性・法律面の確認を怠らないようにしましょう。
100点の土地は存在しないと心得る
多くの方が土地探しでつまずく原因の一つが、完璧な土地を探し続けてしまう点です。希望条件にすべて合致し、立地も日当たりも文句なし、それでいて予算内の100点満点の土地は、現実にはほとんど存在しません。
条件が厳しくなるほど候補は限られ、よい物件を見逃してしまう可能性もあります。例えば、駅近で静かで広くて安い土地を探していても、どこかで妥協が必要になる場面が出るはずです。その際、何を優先するか、何を妥協できるかを自分たちで把握しておくようにしましょう。
また、さらにいい土地が出てくるかもと考えて決断を先延ばしにすると、タイミングを逃し、候補が売れてしまうケースも多いです。理想を追いすぎず、70点〜80点でもよいと考える柔軟な姿勢が、最終的には満足度の高い土地選びにつながります。
土地探しは、選ぶと同時に決断を下さなければなりません。ある程度の妥協点を持ちながら、総合的に見て納得できる土地に出合えた時は、勇気を持って前に進む姿勢を持ちましょう。
土地探しに疲れた時の対処法

マイホームの土地探しは、理想とのギャップや情報の多さに疲れてしまう場合も珍しくありません。なかなか条件に合う土地が見つからない、見学に行ったけれどピンとこない状態が続くと、楽しみだった家づくりがストレスに変わってしまいます。そのような時は、一度立ち止まって考え方や探し方を見直しましょう。
本章では、土地探しに疲れた時に気持ちを立て直し、視点を変えて再出発するための対処法を紹介します。前向きな気持ちで、土地探しを続けるためのヒントにしてください。
一度立ち止まり優先順位を見直す
土地探しに行き詰まりを感じた時は、いったん探す手を止めて、本当に大事にしたい条件を見直してみましょう。理想を追い求めるうちに、いつの間にか希望条件が増えすぎて、自分たちでも何を優先すべきかわからなくなってしまっている場合があります。
まずは紙やメモアプリなどに、希望する条件をすべて書き出し、絶対に譲れない条件とできれば満たしたい希望に分けてみましょう。例えば、通勤時間は30分以内や南向きで日当たり良好な土地、駅から徒歩10分以内や学区内など、思いつくままに書き出すことがコツです。そのうえで、どの条件が生活の質に直結するのか、どこなら妥協できるかを再確認します。
このように一度立ち止まって優先順位を見直すと、土地探しの軸が明確になり、完璧を求めすぎる気持ちが和らぐでしょう。また、条件の絞り直しは不動産会社やハウスメーカーに伝える際にも有効で、より具体的な提案がもらえるようになります。疲れた時こそ、今の探し方でいいのかと自分に問い直す時間を持つと、土地探しを前向きに進められるでしょう。
非公開物件や中古住宅の選択肢を検討する
多くの方が利用する不動産情報サイトでは、実は土地情報の一部しか掲載されていない場合があります。インターネットに出ていない非公開物件や水面下で動いている情報が存在し、それらにアクセスできると新たな選択肢が広がるでしょう。
なお、非公開物件とは、不動産会社が自社の顧客に優先的に紹介するために、あえてインターネット上に公開していない物件を指します。これらの情報を得るには、信頼できる不動産会社と直接コンタクトを取り、希望条件を丁寧に伝えておかなければなりません。まめに連絡を取ったり、面談に足を運んだりすると、優良な情報をいち早く紹介してもらえる可能性が高まります。
また、視点を変えて、中古住宅付きの土地も視野に入れてみるとよいでしょう。築年数によってはリノベーション前提で購入し、家づくりの自由度を保ちながら費用を抑えられるかもしれません。築浅の物件なら、すぐに住み始められるメリットもあります。土地だけにこだわるのではなく、選択肢を広げて視野を柔軟に持つと、行き詰まりから抜け出すためのヒントになるでしょう。
プロに相談してアドバイスをもらう
土地探しに行き詰まった時こそ、専門家の力を借りることが得策です。不動産会社だけでなく、ハウスメーカー、工務店、住宅相談カウンターなど、土地や家づくりに詳しいプロに相談すると、第三者の視点から的確なアドバイスをもらえます。
例えば、自分たちでは気付けなかった希望条件の矛盾や、エリア選定の甘さ、予算と現実のギャップなどを客観的に指摘してもらえるかもしれません。場合によっては、探し方自体を変えたほうがよいなどの提案も受けられるでしょう。
また、ハウスメーカーや工務店に相談するメリットは、建物とのトータルバランスで土地選びをアドバイスしてもらえる点です。建物とのセットプランや、敷地に合った家の配置提案など、建てたあとの生活を見据えたサポートを受けられます。さらに、地域密着の不動産会社は、インターネット上には出回らない地元特有の情報を持っている場合も多く、タイミング次第で掘り出し物に出合えるかもしれません。
プロに任せてみる選択肢も実は有効です。迷った時こそ、自分たちだけで抱え込まず、信頼できる専門家の力を借りて前に進んでいきましょう。
マイホームの土地に関するよくある質問
マイホームの土地に関するよくある質問をまとめました。
マイホームを建てる土地が決まらない理由と対処法は?
土地が決まらない主な理由は、希望条件の整理不足・予算とのギャップ・情報源の偏り・決断の遅れ・見極め不足です。対処法は、希望条件に優先順位を付け、相場に応じて柔軟に条件を見直すこと。さらに、複数の情報源を活用し、早めに判断できる準備を整えましょう。専門家の協力で土地のリスクを見抜く視点も大切です。
スムーズにマイホームを建てる土地を決めるにはどう進めればいい?
まず、希望条件や予算を整理し、譲れない点と妥協点を明確にしましょう。次に、インターネット・不動産会社・ハウスメーカー・現地訪問など複数の方法で情報を集め、現地確認を重ねながら比較検討します。専門家の助言も活用すると安心です。段取りを押さえると、土地探しの迷いや後悔を減らし、理想の住まいへの一歩を着実に進められるでしょう。
希望に近い土地を見つけるコツは?
視野を広げ柔軟に探すのがコツです。新着情報を素早くチェックし、建築条件や法規制も事前確認をおこないましょう。さらに、変形地や古家付き物件も前向きに検討すると、選択肢が広がり理想に近づけます。
土地探しで失敗しないためにはどこに注意すればいい?
完璧な土地は存在しないと心得て、優先順位を明確にし、災害リスクや法規制も確認しながら、柔軟に土地探しを進める点に注意が必要です。条件を整理し、妥協点を持つと、納得できる選択がしやすくなります。
土地探しに疲れた時どう対処すればいい?
土地探しに疲れた時は、建物から考える視点に切り替えると効果的です。先に建てたい家のイメージを明確にし、それに合う土地を探すと、選択肢が広がりやすいでしょう。変形地や条件が少し劣る土地でも、設計次第で理想の暮らしを実現できる可能性が見えてきます。また、専門家への相談も検討すれば、土地探しのヒントを得られるでしょう。
まとめ
本記事では、マイホームを建てるための土地が決まらない理由と、その対処法を中心に、土地選びを成功に導く考え方と手順を解説しました。決まらない理由は、希望条件の整理不足・予算とのギャップ・情報源の偏り・判断の遅れ・見極め力の不足などが挙げられます。対策としては、条件の優先順位付けや相場の理解、情報収集の多様化、専門家の活用が重要です。
条件を柔軟に考える視点が、希望の土地購入に近づくカギになるでしょう。土地探しは理想を詰め込むだけでは前に進めません。現実を理解し、正しい判断と段取りをもって行動すれば、きっと納得できる土地に出合えるはずです。焦らず、計画的に進めていきましょう。
注文住宅を建てる

執筆者
民辻 伸也
宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ