【みんなの声】注文住宅、どこにこだわる?理想の家づくりに役立つこだわりポイント

本記事では、注文住宅でこだわりたいチェックポイントや、実際に注文住宅で家を建てた人たちがこだわった条件を紹介します。注文住宅の設計プランに迷っている方にとって重要な情報が詰まっていますので、ぜひ参考にしながら理想のマイホームがどのようなものか考えてみてください。
記事の目次
理想の注文住宅、「どこに」「どこまで」こだわる?

理想の注文住宅を手に入れるには、「どこに」「どこまで」こだわるのかを明確に決めておくことが大切です。住宅の外装・内装、設備、エクステリアなど、こだわりたいポイントはいくつもあることでしょう。しかし、すべての箇所についてこだわると、予算内で注文住宅を建築することが難しくなります。そのため、こだわる箇所を絞り込むことが重要です。
また、そもそもどのようなこだわりを持てばよいのかわからないという方もいるでしょう。そのような方は、注文住宅を実際に建築した人のこだわりポイントを参考にしてみることをおすすめします。
次の章から、注文住宅でこだわりたいチェックポイントと、注文住宅を実際に建てた人が実際にこだわったことを紹介いたします。
注文住宅のこだわりチェックポイント

理想の注文住宅を建てる時にこだわるべきポイントは、以下のとおりです。
- 生活や暮らす人にマッチしているか
- 手入れがしやすく、長く使えるか
- 暮らした際の快適さを意識できているか
- 設備はよく使う人の希望に沿っているか
以下で詳しく見ていきましょう。なお、注文住宅を建てる時の注意点が知りたいという人は、以下の記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。
生活や暮らす人にマッチしているか
こだわりポイントの1つ目は、「生活や暮らす人にマッチしているか」です。住まいに必要なのは、何よりも使い勝手がいいかです。いくらデザイン性を高めたとしても、不便な家では生活するなかでストレスが溜まるかもしれません。
自分たちがどのような生活を送りたいのか、どのように暮らしたいのかしっかりと考えれば、生活や暮らす人にマッチしているのかわかります。例えば、日当たりのいいリビングでゆったりしたいなら、窓の大きさや位置にこだわる必要があります。
また、現在の自分たちだけでなく、将来起こるライフステージの変化まで考慮しておくことが大切です。先まで見据えた住宅であれば、長く快適に住める家となります。
手入れしやすく、長く使えるか
こだわりポイントの2つ目は、「手入れしやすく、長く使えるか」です。設備や内装、構造にはデザイン性が高く、おしゃれでかっこいいものがあります。例えば、吹き抜けはおしゃれでかっこいい構造の代表例でもあり、設置したいと考える人もいるはずです。
しかし、吹き抜けの窓が汚れた時の清掃や、照明が切れた時はどのように交換するのでしょうか。このように、デザイン性の高いもののなかには、手入れがしにくいものが含まれます。住まいは数十年にわたって利用する建物であると認識し、手入れがしやすく、長年利用できるものにすることが大切です。
暮らした際の快適さを意識できているか
こだわりポイントの3つ目は、「暮らした際の快適さを意識できているか」です。住宅はすべて、夏は涼しくて冬は暖かい構造になっていると思う方もいるでしょう。しかし、実際は住宅によって断熱性の効果が異なり、例えば冬が思ったより寒く感じるケースもあります。これは、防音性も同じです。住宅によっては、2階の物音が1階に響いてしまうことがあるでしょう。
また、階段の上り下りのしやすさやキッチン・浴室の広さ、生活動線のよさなども快適な生活に影響をおよぼすため、しっかりと考慮しなければなりません。暮らしの快適さを意識した家は使い勝手がよく、ストレスの溜まりにくい日常が送れます。
設備はよく使う人の希望に沿っているか
こだわりポイントの4つ目は、「設備はよく使う人の希望に沿っているか」です。住宅の設備のなかには、特定の人がよく利用するものがあります。例えば、キッチンは調理担当が決まっているのであれば、その人の利用率がかなり高くなるはずです。よく利用する人の背の高さにあったシンク、手の届く位置にある吊戸棚などがあれば、使い勝手が大幅に向上します。特定の人がよく利用する設備がある場合、その設備は使う人のこだわりに合わせることが大切です。
注文住宅はここにこだわった!みんなのこだわり事例

ここまでは、注文住宅の設計の際にこだわるべきポイントを紹介しました。それでは、実際に注文住宅で家を建てた人は、どのような点にこだわったのでしょうか。ここからは以下のように場所ごとに分け、こだわりポイントを紹介します。
- 外装に関するこだわり
- 内装・間取りに関するこだわり
- 玄関に関するこだわり
- リビングに関するこだわり
- キッチンに関するこだわり
- 風呂・トイレに関するこだわり
- 収納に関するこだわり
- 生活環境(採光・風通しなど)に関するこだわり
- その他のこだわり
どのような点にこだわればいいのか悩んでいる方は、以下で紹介する意見をぜひ参考にしてみてください。
外装に関するこだわり

外装は他人にも見られる場所であり、帰宅した際にすぐ目につくところでもあります。そのため、まずデザイン性の高さにこだわりたいと考える人も多いのではないでしょうか。
外装はサイディングといった外壁や、スレートといった屋根の材質や色によってデザイン性が大きく変わります。建物の形や窓の位置もデザイン性に影響するため、こだわりたいポイントです。また、外装は風雨にさらされる場所であるため、耐久性とデザイン性を兼ね備えた建築材料を選択するとなおよいでしょう。
【外装でこだわれるポイント】
- デザイン性
- 耐久性
- 屋根の種類や形
- 建物の形(コの字・L字)
- 窓の位置
以下は、アンケートに寄せられた「外装へのこだわり」です。
- 屋根、できるだけ多くの太陽光パネルを設置できるよう片流れにした。(60代/男性)
- 建物をコの字型にし、広いウッドデッキを設けたこと。(70代/男性)

内装・間取りに関するこだわり

内装・間取りは日々の生活と大きく関連しており、こだわって設計すれば快適に暮らせる家になります。内装・間取りは、家族の暮らしに合ったものにするのがおすすめです。例えば、家族の生活時間がバラバラであれば、深夜に帰宅した人がリビングにいても音がしないよう、離れた位置に寝室を設置するなどです。
また、内装は生活する場所に合わせた色彩のものを選ぶとよいでしょう。寝室なら落ち着いた色合い、リビングなら明るく見える白を基調とするなどです。日々の暮らしが快適になるかは、内装・間取りに大きな影響を受けるため、しっかりと考えましょう。
【内装・間取りでこだわれるポイント】
- 内装の色合い
- 床材の足触り
- 設備のデザイン性
- 各部屋の位置関係
- 畳スペース設置の有無
以下は、アンケートに寄せられた「内装・間取りへのこだわり」です。
- 一階を全て、シャッター付き壁付の駐車場と作業場にした。(60代/男性)
- 間取りにこだわった。二世帯住宅だったので親世帯とのほどよい距離を作りたかった。(60代/女性)
- 田舎だったので親戚の集まりが多いため、二間続きの和室(8畳と6畳)がどうしても欲しかった。(60代/女性)

玄関に関するこだわり

玄関はよく人が行き来する場所なのにもかかわらず、あまりこだわる人がいない場所です。玄関でもこだわれるポイントがいくつもあり、しっかりとどのようなスペースにするのか考慮すれば快適な場所になります。例えば、靴を脱ぎやすいように座れるスペースを用意する、大人数の靴を収納できる空間を設けておくなどです。玄関は他人に見られやすい場所でもあるため、どのようにしたいかあらかじめ考えておきましょう。
【玄関でこだわれるポイント】
- 広さ
- 玄関ドアの開閉方向
- シューズインクローゼット
- 段差
- 靴の履きやすさ
以下は、アンケートに寄せられた「玄関へのこだわり」です。
- ペットの玄関から脱走防止対策をしました。(50代/男性)
- 玄関で全てが完結できるように、学校関係、会社関係の物をまとめられる収納スペースを作った。(50代/女性)

リビングに関するこだわり

リビングは家の中でも長時間ゆったりする場所であり、こだわって設計すれば快適な空間となります。快適な空間を実現するには、スペースを広く見せたり、採光・風通しなどに気をつけたりする必要があります。ただし、採光や風通しにこだわると窓が大きくなり、外から内部が見えやすくなってしまうため、プライバシー性の確保にもこだわらなければなりません。
また、リビングは生活の中心の場となるため、庭や各部屋に行きやすい間取りにすることも大切です。行き来しやすい間取りにしておけば、自然と人が集まるスペースになるでしょう。
【リビングでこだわれるポイント】
- 吹き抜け
- 庭や各部屋とのつながり
- 和室コーナー
- 採光や風通し
- プライバシー性の確保
以下は、アンケートに寄せられた「リビングへのこだわり」です。
- 仕切りが少なく天井を高めにしたリビング、多めの収納スペース。(50代/男性)
- 否定的な意見が多いですが我が家はリビング階段を取り入れました。子どもの動線も目が行き届くし猫たちも2階と1階を行き来しやすくて良かったです。(50代/女性)
- 二世帯住宅、共通リビングは広く、収納はたっぷり。(70代/女性)

キッチンに関するこだわり

キッチンは長時間立ちっぱなしで作業する場所です。そのため、使う人にとって体の負担にならないものを選択したほうがよいでしょう。例えば、吊戸棚を楽に使えるか、手の届く範囲にレンジや冷蔵庫を置けるかです。脚立を置かずとも楽に収納ができたり、調理場からダイニングまでの移動距離を短くしたりと、工夫できる箇所はできるだけこだわりたいですね。
また、ガスコンロやシンクは汚れやすく、簡単に手入れできるものだと清掃の負担も減ります。特に油汚れは落ちにくく、清掃が負担になるため、メンテナンスしやすいキッチンがおすすめです。
【キッチンでこだわれるポイント】
- L型・アイランド・ペニンシュラ・I型の形
- パントリー
- 家事動線
- メンテナンスのしやすさ
- 使いやすさ
以下は、アンケートに寄せられた「キッチンへのこだわり」です。
- キッチンを広くしました。(30代/女性)
- キッチンは自分の身長に合わせて使いやすい配置に変えました。(60代/女性)

風呂・トイレに関するこだわり

風呂やトイレの音は意外と響くため、設置する場所を考えるとよいでしょう。例えば夜遅くにシャワーを浴びても家族の睡眠の妨げにならないよう寝室から離したりするなど、工夫するとよいでしょう。
水回りを離すと家事動線が悪くなるうえに、上下水道の工事費用が高くなる傾向にあります。水回りの位置を決める際にはできる限り、風呂・トイレ・洗面所・キッチンを近づけるよう配慮しましょう。また、風呂については外から覗かれないよう防犯性を高めるほか、換気のしやすさも考慮しなければなりません。
【風呂・トイレでこだわれるポイント】
- 換気のしやすさ
- 水回りの位置をまとめる
- 防犯性
- 独立洗面所の設置
- 寝室・リビングから離す
以下は、アンケートに寄せられた「風呂・トイレへのこだわり」です。
- 水回りトイレ、洗面所、お風呂、洗濯機をまとめた。(40代/女性)
- トイレのバリアフリー。廊下は車椅子が通れる幅にした。(60代/女性)

収納に関するこだわり

収納が少ないと家具を必要以上に設置しなければならず、空間が狭くなります。逆に、収納が多すぎても余計なスペースができ、家が大きくなって建築費が高くなるでしょう。そのため、どのくらいの荷物があるのか正確に把握し、適正量の収納スペースを設けることが大切です。
収納スペースを検討する際には、クローゼットだけでなくパントリーや靴置場なども必要か考えましょう。荷物の量を調査する際に、どのような種類のものが多いのか考えれば、設置すべき収納スペースも把握できます。
【収納でこだわれるポイント】
- シューズインクローゼット
- ウォークインクローゼット
- 階段下収納
- 床下収納
- パントリー
以下は、アンケートに寄せられた「収納へのこだわり」です。
- 収納スペースにはこだわりました。将来的に必ず物が増えるので、人目につかない収納スペースを至るところに配置しています。(30代/男性)
- 壁の部分を一部凹ませて飾り棚を作りました。また、見せる収納が嫌いなので収納にこだわり階段下等細かな所に収納を作りました。(30代/女性)
- 玄関土間とホールの2箇所から入れる納戸を設けた。食洗機を乗せるスペースを設け、下部を本棚にした。(40代/女性)
- 広さ優先。収納を多めには取らなかった。配置換えが多そうだから。(50代/女性)

生活環境(採光・風通しなど)に関するこだわり

採光や風通しは室内の過ごしやすさに直結するため、窓の位置や大きさ、数にはこだわる必要があります。設置する位置によって光の入り具合が変わり、室内の明るさ、温度に影響します。また、窓を設置しすぎると防犯面が低下したり、地震に弱くなったりとデメリットが発生するため注意しましょう。適切な量と数の窓を設置し、日当たりと風通しを確保することが大切です。
【生活環境でこだわれるポイント】
- 窓の方角や大きさ
- 窓の位置
- スリット窓
- 吹き抜け
- 風の通り道
以下は、アンケートに寄せられた「生活環境へのこだわり」です。
- 間取りと窓の位置と数 昼間は灯りをつけなくていい家に拘った。(40代/女性)
- 全館空調にしてエアコン1台で家中全ての空調を網羅するようにしました。そのため窓もすべてトリプルガラスにしました。(50代/女性)
- 窓が広く日当たりが良いこと。防音機能をしっかりすること。(70代/女性)

その他のこだわり

ここまで多くのこだわりポイントを紹介しましたが、その他にもまだまだこだわるべき場所があります。例えば、コンセントの位置や数です。住宅には多くの家電を設置しますが、コンセントの位置や数が足りていないと、適切な場所に置けず不便な生活になってしまいます。
また、将来のことを考えバリアフリー性能を高めるのも大切です。室内はもちろんのこと、駐車場から玄関までも段差なく入れるような設計にしておくとよいでしょう。
【その他の部分でこだわれるポイント】
- コンセントの位置や数
- バリアフリー性
- インターネット環境
- 眺望
- バーベキュースペース
以下は、アンケートに寄せられた「その他のこだわり」です。
- 子どもがコケないようにリビングなどの段差を極力なくす。(30代/男性)
- 手間とお金と時間はかかってもいいので、間取りから壁紙一枚まで家づくりのプロセスを楽しむこと。(50代/女性)

こだわりすぎは失敗のもと?要望を上手にまとめる方法
注文住宅を建築する際、設計にこだわるのは大切なことですが、こだわりすぎは失敗のもととなるため注意しましょう。こだわりが多くなると予算が高くなったり、結果的に中途半端になってしまいがちに。こだわった結果、理想の住まいのイメージから離れてしまうことも少なくありません。そのため、どうしてもこだわりたいところをいくつかピックアップし、優先順位をつけるとよいでしょう。なお、こだわりをまとめる方法を知りたい方は、以下の記事を参考にして優先順位をつけてみてください。
まとめ
注文住宅の設計を進める際、こだわりポイントを作っておけば理想の住まいが手に入ります。こだわるべきポイントはいくつかあり、以下の内容を考慮しましょう。
- 生活や暮らす人にマッチしているか
- 手入れしやすく、長く使えるか
- 暮らした際の快適さを意識できているか
- 設備はよく使う人の希望に沿っているか
もしどのようにこだわればよいのかわからない場合は、実際注文住宅で家を建てた人の声を確認しましょう。参考となる情報を得れば、注文住宅の設計がうまく進み、理想の住まいを手に入れられるはずです。
注文住宅を建てる