住宅展示場は行かないほうがいい？メリット・デメリットと後悔しないためのポイントを徹底解説

住宅展示場は行かないほうがいいと言われる理由

まずは、住宅展示場に「行かないほうがいい」と言われる主な理由について、以下で解説します。

モデルハウスが豪華すぎて参考にならない

住宅展示場に立ち並ぶモデルハウスは豪華な仕様や最新設備が備わっており、実際に建築する住宅とはかけ離れているケースがほとんどです。どのハウスメーカーでも、オプション費用がかからない標準仕様で、モデルハウスのような住宅を叶えられることは滅多にありません。住宅展示場で見て「いいな」と思ったものを取り入れようとしても、理想を詰め込むほどすぐに予算オーバーとなってしまいます。容易にマネできないため、せっかく見学しても参考にならないと感じることもあるでしょう。

理想が高くなる

住宅展示場にあるモデルハウスは豪華な仕様の住宅になっているため、マイホームに求める理想が高くなってしまう可能性があります。予算に合わせた住宅を建てるとなると、現実はモデルハウスと比べてコンパクトで、設備やデザインが普通で地味に感じてしまうかもしれません。予算が限られている場合や、メリハリをつけて選択できない場合には注意が必要です。

営業トークに流されてしまう

住宅展示場では、営業担当者の案内のもとモデルハウスを見学します。さまざまな営業トークが繰り広げられるため、「とりあえず見るだけ」という気持ちで行ったとしても、営業担当者の案内に流されて契約・登録してしまうことも考えられるでしょう。見学することが、ストレスになったり後悔につながったりすることもあるため注意が必要です。

紹介制度や特典が使えなくなる可能性がある

事前予約や紹介なく住宅展示場に行くと、特典を受けられない可能性があります。特典の主な内容が値引きやオプションのサービスなどですが、ハウスメーカーごとに多様に用意されています。マイホームは高価な買い物なので、お得に建てるためにも事前に情報を集めてから住宅展示場に足を運ぶようにしましょう。

個人情報から値踏みされる

住宅展示場で回答するアンケートの内容によって、営業マンから値踏みされるケースがあります。アンケートのなかには、住宅購入に必要な年収などの個人情報を記載する項目があります。年収が低ければ相手にされず、年収が高ければ多くのオプションを提案されるなど、接客態度に露骨に現れることもあるでしょう。住宅展示場に限ったことではありませんが、個人情報で値踏みされて接客態度が変われば嫌な気持ちになるのは当然です。値踏みされる可能性は考慮しつつ、気になるハウスメーカー１社のみアンケートを回答するなど工夫しましょう。

実際に住宅展示場に行って後悔するケース

実際に住宅展示場へ行き、どのようなことで後悔するケースが多いのでしょうか。以下では、代表的な後悔しやすいポイントについて解説していきます。

理想が高くなりすぎて予算オーバーになる

モデルハウスに採用されている性能や設備、デザインなどはオプション仕様の豪華なものが多く、理想が高くなりがちです。そのため、実際に家づくりを始めたときに標準仕様では物足りず、オプション費用がかさんで予算オーバーとなってしまうケースがあります。

しつこい営業連絡に悩まされる

住宅展示場へ行くとアンケートの回答を求められ、電話番号やメールアドレスの記入項目があります。気軽な気持ちで見学に行ったにも関わらず、電話やメールで営業マンからのしつこい連絡が入ると、十分に時間をかけて検討できずストレスに感じることがあるでしょう。

他の選択肢を知らずに契約してしまう

家づくりが初めてで知識がない場合、営業担当者の説明を鵜呑みにしてしまう可能性があります。営業トークに流された結果、他の選択肢を知らないまま契約まで進んでしまうかもしれません。他のメーカーとの比較や、家づくりの注意点などについても把握しておくことが大切です。

それでも住宅展示場へ行ったほうがよい理由

住宅展示場へ行くと、家づくりの悩みが大きくなり「行かなければよかった」と後悔するパターンもありますが、住宅展示場に足を運ぶことでさまざまなメリットを享受できます。ここでは、住宅展示場へ行ったほうがよいポイントについて解説していきます。

実物を見て「暮らしのイメージ」が湧く

住宅展示場には複数のモデルハウスが建ち並んでおり、モデルハウスの中に入って家の広さや天井の高さ、内装デザインなどを確認することが可能です。カタログなどで見る施工事例だけでは具体的にイメージするのが難しいこともありますが、空間を体感することでリアルな暮らしをイメージしやすくなるでしょう。

最新の設備や間取りを体感できる

モデルハウスでは、その家での暮らしを一時的に体験できます。モデルハウスはハウスメーカーや工務店の工夫が詰まっており、最新設備が備わった住み心地を体感することが可能です。そのため、性能や設備について理解を深めたうえで、必要なものを判断しやすくなります。また、間取りや動線をチェックしやすく、重視するポイントが明確になり快適な家づくりの実現につながるでしょう。

複数のメーカーを一度に比較できる

住宅展示場には、複数のハウスメーカー・工務店のモデルハウスが建ち並んでいます。一度で複数のメーカーの家を同時に比較できるのは、住宅展示場の大きなメリットといえるでしょう。ただし、一日で見学できるモデルハウスの棟数は限られているため、あらかじめ気になるメーカーを押さえておくことが大切です。時間がない場合は、カタログや資料を持ち帰るなどして効率よく情報収集をおこないましょう。

家族で楽しめるイベントや体験がある

住宅展示場では、家族で楽しめるさまざまなイベントが用意されています。キッズスペースが設置されている他、子どもが参加しやすい体験コーナーなどもあり、週末の家族のお出かけ先としても重宝されます。日によってイベント内容が異なるため、事前にホームページを確認して目的に合わせて足を運ぶことで、子どもも飽きずに過ごせるでしょう。

質問や相談がその場でできる

住宅展示場では、営業担当者の案内のもと見学していくケースが一般的です。見学しながらメーカー独自の住宅の特徴や強み、設備等の説明を受けられる他、気になることがあればその場で質問することもできます。モデルハウスの仕様に限らず資金計画についても相談できるなど、家づくりの専門家から情報を得られる貴重な時間となるでしょう。

住宅展示場で後悔しないために準備しておくこと

ここでは、住宅展示場に行って後悔しないために、事前に準備しておくとよいポイントを解説していきます。

家づくりの目的と希望条件を整理する

住宅展示場を訪れる方の多くは、家づくりを目的としています。どのような住宅を建てたいのかが明確になっていると、見学の時間を有意義なものにできるでしょう。住宅を建てるエリアやデザインなどのイメージ、広さ、部屋数、設備などの希望条件を事前に家族で話し合って整理しておくことで、営業担当者から適切なアドバイスをもらうことも可能です。

予算感を明確にしておく

予算を明確に把握しておくと、どれくらいの住宅を建てられるかが具体的にイメージしやすくなります。注文住宅を建てる場合、土地代と建築費に加えて購入時の諸費用、設備をアップグレードした場合などにかかるオプション費用などがかかることを理解しておかなければなりません。住宅展示場では豪華な設備やデザインに魅力を感じますが、予算感がわかれば流されずに判断できるでしょう。

質問リストを作成する

見学の時間は限られているため、聞きたいことがあれば事前に質問事項をまとめてリストアップしておくことをおすすめします。インターネットで調べたらわかる内容は省き、直接確認しないとわからないことに絞って営業担当者へ投げかけましょう。質問事項をまとめておくと重要なことを聞き逃さずに済み、効率よく見学できます。

事前予約と下調べをしておく

住宅展示場へ行く際は、事前予約をしてから行くのがおすすめです。事前予約をすることで確実に見学の時間を確保できる他、イベントを開催している場合や事前予約をおこなうことで特典がもらえる可能性があり、目的の日程に合わせて行くことができます。また、住宅展示場には複数のハウスメーカー・工務店のモデルハウスが建っているため、気になるところを事前に下調べしておくと、当日比較しながら見学することが可能です。

住宅展示場を賢く活用する方法

住宅展示場の活用術を把握しておけば、家づくり初心者の方や住宅展示場に抵抗のある方でも、しっかりと家づくりに役立てられます。以下では、住宅展示場を賢く活用する方法について解説していきます。

完成見学会や施主宅訪問に行く

住宅展示場である程度メーカーが絞られた場合は、特定のメーカーが実施する完成見学会や施主宅訪問にも足を運ぶようにしましょう。モデルハウスとは異なり、より現実的な住宅を見学できるため、希望するメーカーで建てる場合の住宅を具体的にイメージしやすくなります。

紹介制度を使って相性のいい営業担当に会う

住宅展示場へ行く前に、周囲に注文住宅を建てたことがある人がいないか確認し、紹介してもらえないか相談してみるのも一つの方法です。住宅のデザインが好みの場合はどのメーカーかを聞き、営業担当者を紹介してもらうことである程度安心して任せられます。一度住宅展示場へ行くと紹介制度が使えなくなる可能性があるため、事前に確認しておくことが大切です。

展示場は「情報収集の場」と割り切る

先述のとおり、住宅展示場にあるモデルハウスは豪華な仕様のものがほとんどで、実際に建てる住宅とはかけ離れているケースが多いでしょう。そのため、「最新の設備にはどのようなものがあるのか」「どのような間取りの工夫をするとよいのか」「○帖とは実際どれくらいの広さなのか」など、情報収集の場と割り切って考えるとよいでしょう。部分的に取り入れることで、実際の家づくりでも実現可能です。

工務店・ハウスメーカーのモデルハウスに行くのも一つの手

住宅展示場は、複数の工務店・ハウスメーカーのモデルハウスが集結している施設のことを指します。そして、建築会社が異なる場で、展示用に建築した住宅がモデルハウスです。気に入ったデザインのメーカーが決まっていない場合など、複数のメーカーで比較検討したいのであれば、住宅展示場の見学をおすすめします。しかし、住宅展示場見学のハードルが高かったり、特定のメーカーに絞ってこだわりを知りたかったりする場合には、工務店やハウスメーカーが個別で展示するモデルハウスに行くのも一つの方法です。

不動産情報サイト アットホームでお気に入りの工務店・ハウスメーカーを探し、モデルハウスに足を運んでみるとよいでしょう。

まとめ

最後に、よくある質問について回答していきます。

住宅展示場は行かないほうがいいと言われる理由は？

住宅展示場にあるモデルハウスは豪華な仕様になっており、一般的な住宅を建てるにあたってそのまま参考にするのは難しいでしょう。また、常駐している営業マンの営業トークに流される傾向にあります。その他、回答したアンケート内容の個人情報から値踏みされるケースもあります。

実際に住宅展示場に行って後悔するケースは？

実際に住宅展示場へ行くと住宅に対する理想が高くなり、いざ家づくりを始めると予算オーバーになることが多いです。また、見学後のしつこい営業連絡に悩まされることもあるでしょう。営業マンの営業トークに流され、他と比較検討しないまま契約まで進んでしまう可能性がある点にも注意が必要です。

それでも住宅展示場へ行ったほうがよい理由は？

住宅展示場へ行くことで、ざっくりと考えていた家づくりのイメージをより具体化することが可能です。また、最新の設備や間取りを実際に体感でき、一度に複数のメーカーを比較検討できるなど、普段なかなか時間が取れない場合でも効率よく家づくりについて考える時間をつくれます。子どもが飽きないようにイベントが用意されていたり、家づくりのプロに直接質問できたりするなど、家族全員が充実した時間を過ごせるでしょう。

家づくりを検討している方にとって、住宅展示場見学はさまざまなメリットがあります。ただし、モデルハウスに対する考え方を間違えていたり、営業担当者との相性が悪かったりすると後悔する可能性があるため、事前に準備したうえで住宅展示場へ行き、家づくりに役立てましょう。