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ハウスメーカーの外構工事を断るとどうなる?損しないために知っておくべき点とトラブル防止策

ハウスメーカーの外構工事は断れるのでしょうか
マイホームの建築を進めていくと、外構工事もハウスメーカーに依頼すべきか悩む方もいるでしょう。「費用が高すぎるのではないか」、「もっと自由にデザインしたい」などといった疑問や不安があるかもしれません。もし、断った場合にどうなるのか、断ると何かトラブルにならないか、今後の関係に悪影響がないかなども気になるポイントでしょう。本記事では、ハウスメーカーの外構工事は断れるのか、断った際にどのようなメリットやデメリットがあるのか、注意点も含めて解説します。

記事の目次

ハウスメーカーの外構工事を断るとどうなる?

ハウスメーカーの外構工事を断るとどうなるでしょうか
ハウスメーカーの外構工事を断るとどうなるでしょうか

新築住宅を建てる際、建物本体の工事費に加え、土地に関する準備や各種手続き、設備にかかる費用など、さまざまな項目が見積もりに含まれます。建物本体の工事費(基礎・構造・内装・設備など)が主な費用ですが、他の費用で「外構工事費(外装工事)」が含まれるのを目にする場合もあるでしょう。外構工事とは、建物の外側、つまり門扉やフェンス、カーポート、庭、アプローチなどの外回りを整える工事を指します。

「外構工事を断る」とは、ハウスメーカーが見積もりや契約に含めて提案してきた外構部分をハウスメーカーには依頼せず、外部の専門会社などに別途依頼すること。これは、外構工事のデザインや価格に不満がある場合や、より専門性の高い会社に頼みたい場合によくおこなわれます。実際、外構工事はハウスメーカーとの契約から外せるため、工事を断っても法的に問題はありません。

ただし、断る場合は、外構と建物の境界部分(例えば玄関の段差や境界ブロックなど)の施工責任が曖昧にならないように、事前にしっかり調整する必要があります。断ると費用を抑えられ、希望どおりのデザインが実現しやすくなる一方で、建物との統一感や施工タイミングにズレが出る場合もあるため、注意しましょう。

ハウスメーカーに外構工事を頼むメリット

ハウスメーカーに外構工事を頼むとどのようなメリットがあるでしょうか
ハウスメーカーに外構工事を頼むとどのようなメリットがあるでしょうか

外構工事は断っても問題ないと解説しましたが、最終的にハウスメーカーに任せるべきなのか、専門の外構会社に自分で依頼するかの選択で迷う方も多いでしょう。どちらにすべきかを判断をするにあたって、それぞれのメリットやデメリットを検討する必要があります。本章ではまず、ハウスメーカーに外構工事を依頼する場合のメリットをみていきましょう。

手続きが一本化され手間が少なくなる

ハウスメーカーに外構工事も含めて任せると、建物と外構を別々に依頼する場合と比べて、契約や打ち合わせ、進行管理などの手間が減ります。通常、外構を別会社に頼む場合、施主自身が施工会社を探し、相見積もりを取り、複数の会社と調整しなければなりません。

しかし、ハウスメーカーが一括で請け負ってくれる場合は、窓口が一本にまとまり、やりとりもシンプルになります。設計段階から外構の計画を同時に進められるため、あとからの変更や調整も最小限で済むでしょう。家づくりにともなうストレスを減らしたい方や、忙しくて複数の会社とやりとりをする余裕がない方にとっては、効率的な選択肢となります。

ハウスメーカーと施工会社との連携がスムーズにできる

住宅と外構は、見た目だけでなく構造や設備面でも密接に関わっています。そのため、建物の施工と外構工事の間で、情報共有が十分におこなわれなければなりません。ハウスメーカーに外構も任せた場合、建築部門と外構担当が連携して動くため、設計の整合性や配線・配管の配置などにもズレが生じにくく、トラブルのリスクが低くなります。

例えば、電気の配線位置や排水の流れなどを外構に反映させる際も、社内での連絡が取りやすいためスムーズに対応できるでしょう。万が一、計画の途中で変更が生じても、責任の所在が明確で、施主が間に立って調整する必要もありません。結果、安心して外構まで任せられる環境が整います。

統一感のある仕上がりになる

住宅と外構が調和していると、住まい全体の印象は大きく向上します。ハウスメーカーに外構も含めて依頼すると、建物のデザインやカラー、素材にマッチした外構計画を一緒に進められるでしょう。例えば、外壁の色に合わせた門柱や、建物の雰囲気に調和した植栽・照明計画など、プロが全体を見渡して提案してくれる点が大きな魅力です。

一方、外構だけ別会社に任せた場合、センスのミスマッチや、あと付け感が出てしまう可能性があります。一体感のある外観は見た目にも美しく、住宅の資産価値を高める要素となるでしょう。トータルでの完成度を重視したい場合は、ハウスメーカーに一括依頼することをおすすめします。

工程の管理や連絡がスムーズにできる

住宅と外構の工事を別々に進めると、スケジュールの調整や連絡の行き違いが生じやすく、思わぬ工期の遅れや引越しのタイミングがずれる原因になるかもしれません。ハウスメーカーが外構まで一括で担当してくれる場合、全体のスケジュール管理が一本化され、住宅の完成と外構の仕上がりが連動して進行します。例えば、引き渡し時点では駐車場がまだ使えないなどの事態も防ぎやすくなるでしょう。

また、建物の設計の段階からコミュニケーションがとれているため、細かな要望や変更が発生しても、社内で迅速な対応が可能です。施主自身が複数の会社間を行き来する必要がないため、やりとりのストレスも減り、家づくり全体が円滑に進みやすくなります。

外構費用も住宅ローンに組み入れられる

外構工事には思った以上に費用がかかるケースがあり、駐車場やフェンス、庭などを整えるだけで数十万円〜百万円以上の出費となる場合もめずらしくありません。ハウスメーカーに外構を含めて依頼する場合、この費用も住宅ローンに含められる点は大きなメリットです。一般的に、外構会社に個別に依頼すると、費用を現金で支払うよう求められるケースがあり、資金計画のうえで負担が大きくなる場合があります。

しかし、ローンに組み込められれば、初期費用を抑えつつ、家と外構を同時に計画・完成させられるでしょう。返済も一本化されるため、毎月の支出管理もしやすくなります。限られた予算内で理想の住まいを実現したい方には、特にうれしいポイントです。

ハウスメーカーに外構工事を頼むデメリット

ハウスメーカーに外構工事を頼むとどのようなデメリットがあるでしょうか
ハウスメーカーに外構工事を頼むとどのようなデメリットがあるでしょうか

ハウスメーカーに外構工事もあわせて依頼すれば、手間が減り、全体の統一感も出るなどのメリットがありますが、一方でデメリットも無視できません。費用や自由度、デザイン性、スケジュール面など、事前に理解しておくべきポイントがいくつか存在します。

特に、外構にこだわりたい方や、コストを抑えたいと考えている方には、ハウスメーカーへの一任が必ずしも最適とは限りません。本章では、ハウスメーカーに外構を依頼する際に生じやすいデメリットをご紹介します。

費用が高くなりやすい

ハウスメーカーを通じて外構を依頼すると、どうしてもコストが割高になる傾向があります。その理由は、中間マージンが発生するためです。ハウスメーカーが直接施工するわけではなく、外注先の会社に工事を委託する形になるため、そこに手数料が上乗せされます。

また、外構プランもパッケージ化されており、細かな仕様変更には追加費用が発生するでしょう。見積もり金額に対して、内容が本当に適正なのか判断しにくい点も問題です。専門的な知識がないと、相場との比較が難しく、知らない間に高額な外構費用になっていたと後悔するケースもあるため、注意しましょう。

施工会社や担当者を選べない

ハウスメーカー経由で外構工事を依頼した場合、自分で施工会社を選べません。基本的にはハウスメーカーと提携している会社が対応するため、提案力やセンス、対応力にバラつきがあっても、変更が難しいのが現実です。

さらに、営業担当者が外構に関する知識をあまり持っていないケースも多く、的確なアドバイスをもらえない可能性もあります。そのため、こちらの要望をしっかり伝えられず、最終的にイメージと違う仕上がりになるかもしれません。理想の外構を実現するためには、相性のよい会社やデザイナーと直接やりとりできるほうが有利であるため、自由度の低さはデメリットになるでしょう。

時間をかけて検討しにくい

外構のプランをじっくり考えたいと思っても、ハウスメーカーのスケジュールに合わせて決定を迫られるケースが少なくありません。特に家本体の設計と同時進行で進められる場合が多く、外構に十分な時間を割けず、なんとなく決めてしまう施主も多いです。外構はあとでゆっくり考えたい場合でも、建物との調和を重視するため、早い段階である程度のプランが必要になります。

また、オプションの選定も急かされる場合があり、本当に必要かどうかをじっくり検討できず、無駄な出費が増えるかもしれません。納得のいく外構をつくりたい場合に、時間的な余裕が取りづらい点は大きなデメリットです。

デザイン性に欠ける場合がある

ハウスメーカーが提供する外構プランは、万人向けの無難なデザインにまとまりやすい傾向があります。あらかじめ用意されたカタログや標準仕様から選ぶスタイルが主流で、個性的なデザインや、トレンドを取り入れた洗練された外構にはなりにくいのが現状です。とりあえず形にはなっているけれど、なんだか物足りないと感じる方も少なくありません。

特にデザイン性にこだわる方や、植栽や照明、素材など細部までカスタマイズしたい方にとっては、自由度の低さが不満になる可能性があります。住まいの顔と考えて外構をこだわりたい方にとっては、仕上がりが平凡になってしまう可能性は大きな懸念材料です。

工事完了までに時間がかかる場合がある

ハウスメーカーに外構を頼むと、建物の完成後に外構工事が始まるケースも多く、結果全体の工期が長引いてしまう可能性があります。家が完成しても外構が未完成の状態では、引越し後の生活に支障が出る場合もあるでしょう。例えば、駐車場が整っておらず車を停められない、フェンスがないためプライバシーを確保できないなど、日常生活に影響する場面も少なくありません。

また、ハウスメーカー側の都合や天候などの理由でスケジュールが後ろ倒しになるケースもあります。引き渡しと同時にすべてを完成させたいと考えている方にとっては、この工期の長さがストレスの原因になるかもしれません。

外構部分の保証が充実しているとは限らない

ハウスメーカーに外構を依頼しても、必ずしも保証が手厚いとは限りません。建物本体には十分な保証制度が用意されていても、外構部分に関しては対象外だったり、保証期間が短かったりするケースもあります。

また、保証の内容も、施工不良のみを対象にする場合や、植栽や経年劣化は対象外になっている場合など、制限が多い可能性が高いです。そのため、万が一トラブルが起きた場合にどこまで対応してもらえるか、事前に確認しておかなければなりません。

外構専門会社のなかには、アフターサービスや保証が手厚いところも多いため、保証内容を重視する方にとっては、ハウスメーカー経由で依頼した場合の保証の弱さは注意すべきポイントとなります。

ハウスメーカーの外構工事を断る前に知っておきたいポイント

ハウスメーカーの外構工事を断る前に知っておくべきポイントを解説します
ハウスメーカーの外構工事を断る前に知っておくべきポイントを解説します

外構工事をハウスメーカーに任せるか、専門会社に依頼するか迷うケースは多いのではないでしょうか。いずれの場合も、事前に外構の範囲や保証の内容、断り方のタイミングなどを正しく理解しておく点は大切です。本章では、ハウスメーカーの外構工事を断る前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。

外構工事の範囲と内容を把握しておく

はじめに、ハウスメーカーがどこまでの外構工事を対応してくれるのかを確認しましょう。外構工事の定義や対応範囲は、どの会社でも同じとは限りません。一般的には、機能性重視の工事(舗装・排水・境界フェンスなど)は「外構」と呼ばれ、門柱やカーポート、植栽、照明などデザイン性を重視する部分は「エクステリア」として別扱いになる場合があります。

なかには、カーポートやウッドデッキが見積もりに含まれておらず、あとから追加費用が発生するケースもあるため注意が必要です。どの範囲が含まれているのか、何が別料金になるのかを事前に把握し、自分の希望と照らし合わせて検討するようにしましょう。

保証やアフターサービスの違いを確認する

ハウスメーカーを通じて外構工事を依頼する場合、建物本体と同じようにアフターサービスが受けられると思ってしまいがちですが、実際には外構部分は保証対象外となっているケースも多く見られます。例えば、新築住宅に付いている10年保証や定期点検などは建物構造や水回りに適用され、外構のフェンスや舗装、植栽などは対象外の場合があるため注意しましょう。

外構専門会社のなかには、外構工事にも保証やメンテナンス体制を整えているところもあり、このような部分も比較ポイントになります。どの範囲まで保証が適用されるのか、施工後に不具合が出た際の対応はどうなるのかを、事前にハウスメーカーに確認しておくと安心です。

ハウスメーカーの外構を断る時の注意点

ハウスメーカーによる外構を断る時にはどのような点に注意すべきでしょうか
ハウスメーカーによる外構を断る時にはどのような点に注意すべきでしょうか

もし外構工事を別の会社に依頼したいと思った場合、ハウスメーカーに断りを入れなければなりません。しかし、たとえ正当な判断でも、断ることに申し訳ない気持ちになったり、言いづらいと感じてしまう方もいるでしょう。

とはいえ、曖昧な対応や遅いタイミングでの連絡は、余計な誤解やトラブルを招く原因になりかねません。気持ちよく家づくりを進めるためにも、断る際のマナーや伝え方には配慮が必要です。そこで本章では、ハウスメーカーによる外構工事を断る時に注意したいポイントを解説します。

断るタイミングはなるべく早くする

外構工事を断ると決めたら、できるだけ早めにハウスメーカーの担当者へ伝えましょう。なぜなら、外構の見積もり作成やプラン設計にも人手と時間がかかっており、ギリギリのタイミングで断ると、相手側の業務に支障をきたすためです。特に、建物の設計や工事と連動するような外構計画の場合、連絡が遅れると全体のスケジュールに悪影響が出る可能性もあります。

申し訳ないから言いにくいと感じるかもしれませんが、誠意を持って早めに伝えたほうが、結果的に信頼関係を損なわずに済むでしょう。断るタイミングは、外構の提案を受けた段階か、それ以前であればなお理想的です。

理由をはっきりと伝える

ハウスメーカーからの外構の提案を断る際には、なぜ断るのか理由をできるだけ明確に伝えるようにしましょう。コストを抑えたい、知人の紹介で信頼できる外構会社がいる、デザインの自由度を重視したかったなど、率直かつ具体的な理由を添えると、相手も納得しやすくなります。

曖昧な表現や言い回しだと、相手に無用な期待を持たせてしまう可能性があり、何度も連絡が来て気まずくなる場合もあるでしょう。はっきり伝えると、ハウスメーカー側も対応の切り替えがしやすくなり、お互いに無駄な時間を使わずに済みます。大切なのは、否定ではなく、選択の結果を伝える点です。

決めた外構会社の情報も伝える

どこの外構会社に依頼するかを決めている場合、その情報も正直にハウスメーカーに伝えるようにしましょう。もちろん義務ではありませんが、担当者も状況を正しく把握できるため、不要な営業やフォローの連絡が減り、双方にとって負担の少ないやりとりが可能になります。

また、今後万が一その会社とトラブルになった場合、ハウスメーカーに相談する必要が出てくる可能性もあるかもしれません。そのような場合に、事前に情報を共有しておくと対応もスムーズです。相手を責めるのではなく、「こういう理由でこちらに決めました」と伝えるようにしましょう。誠実な対応は、長い付き合いとなるハウスメーカーとの関係維持にもつながります。

感謝の気持ちを言葉で伝える

外構の提案に対して、「ありがとうございました」と感謝の言葉を添える点も忘れないようにしましょう。たとえ断る結果になっても、ハウスメーカー側は時間を割いてプランを作成し、施主の希望に応えようと努力してくれていたはずです。その労力に敬意を表し、感謝の気持ちを言葉で伝えると、断られる側も気持ちよく対応できます。

「丁寧なご提案をいただき感謝しています」など、ひと言あるだけで印象は大きく変わるでしょう。今後の家のメンテナンスや保証など、ハウスメーカーとの関係は長く続きます。断る場面でも、丁寧な対応を心がけるようにしましょう。

明確かつ簡潔に、短時間で伝える

断る時は、なるべく明確で簡潔な表現を使い、長々と説明しすぎないように意識しましょう。「今回は見送らせていただきます」や、「他の会社に決めました」など、要点だけを短く伝えることが基本です。説明が長くなったり、言い回しが曖昧だったりすると、相手に誤解を与えてしまう場合もあります。

加えて、ただ断るだけではなく、言葉選びに少し気を配ると印象がやわらかくなるでしょう。例えば、「お世話になっておりますが、今回は」などのクッション言葉を添えると、角の立たない伝え方ができます。端的に、かつ丁寧に断るのが基本です。

ハウスメーカー以外で外構工事会社を選ぶコツ

ハウスメーカー以外で外構工事会社を選ぶコツを紹介します
ハウスメーカー以外で外構工事会社を選ぶコツを紹介します

ハウスメーカーの外構プランを断って、別の外構会社に依頼する場合、どのような基準で会社を選べばよいでしょうか。費用面やデザイン性、工期の柔軟さなど、理想の外構を実現するためには、信頼できる会社選びが欠かせません。そこで本章では、ハウスメーカー以外の外構会社を選ぶ際のコツをご紹介します。

実績が豊富で地域の事情に詳しい会社を選ぶ

外構工事を依頼するなら、施工経験が豊富で、地域の気候や土地条件に詳しい会社を選ぶと安心です。実績がある会社は、過去の経験を活かした提案力に優れ、施主の希望に合ったアイデアを柔軟に提供してくれます。

さらに、地元の風土や建築条件に慣れている会社なら、防犯性や排水計画など、機能面でもしっかりと対応してくれるでしょう。施工事例を多数公開している会社や、専門資格を持つスタッフが在籍している会社は信頼性が高く、打ち合わせもスムーズです。コンテスト受賞歴や顧客の口コミなども判断材料になります。地域密着型の会社なら、施工後のアフター対応も迅速なため、長く安心して任せられるでしょう。

見積もりは複数社から取る

外構工事の依頼を考える際、複数の会社から見積もりを取るようにしましょう。少なくとも3社程度から見積もりを集めると、それぞれの価格やプラン、サービス内容の違いを比較しやすくなります。1社だけの場合、費用が相場より高くても気付けず、損をしてしまうかもしれません。

反対に、相場に対して極端に安い場合は、工事内容や品質に不安が残る可能性もあるため注意が必要です。また、見積もりの内容を比較する過程で、自分の希望や優先順位がより明確になる場合もあります。ただし、あまり多くの会社に依頼すると選定に時間がかかってしまうため、最初は3〜4社程度に絞るようにしましょう。比較する際は、金額だけでなく提案力や対応の丁寧さも含めた判断が肝心です。

工期や着工時期をあらかじめ確認する

理想の外構会社が見つかっても、実際の工事スケジュールが合わなければ意味がありません。特にハウスメーカー以外の会社に依頼する場合、新築本体の完成後に工事が始まるパターンが多く、入居時に外構が未完成となる場合もあります。そのため、見積もりを依頼する段階で、いつ頃着工できるのか、工期はどのくらいかかるのかを確認しておきましょう。

繁忙期にあたると、職人の手配が難しく、工事開始までに数カ月待たなければならない場合もあります。特に小規模な会社では対応スタッフが限られているため、スケジュールがタイトになるかもしれません。希望の引越し日や使用開始日がある場合は、それに間に合うかどうかを事前に打ち合わせしておきましょう。

ハウスメーカーの外構工事を断る場合によくある質問

ハウスメーカーの外構工事を断る場合によくある質問をまとめました。

ハウスメーカーの外構工事を断るとどうなる?

結論、新築時にハウスメーカーの外構工事は断れます。自分で外構会社を探して施工できるため、費用やデザイン面では自由度が増すでしょう。ただし、建物との境界部分の施工責任や、統一感・工期の調整には注意が必要です。事前の確認と調整を怠らないようにしましょう。

ハウスメーカーに外構工事を頼むメリットは何?

ハウスメーカーに外構工事を依頼すると、外構の施工会社を探したり、別途打ち合わせをおこなうといった手間やストレスを減らしつつ、統一感のある住まいを効率的に完成させられる点がメリットです。ハウスメーカーに外構もまとめて依頼すると、手続きや打ち合わせが一本化され、家づくりの負担が軽減されます。住宅と外構の連携がスムーズになれば、設計上のトラブルや配線・配管のミスも防ぎやすくなるでしょう。

また、住宅と外構のデザインをトータルで整えられるため、統一感のある美しい外観が実現可能です。工事全体のスケジュールも一元管理されるため、引き渡し後すぐに快適に暮らせる環境が整います。さらに、外構費用も住宅ローンに含められ、資金計画も立てやすいでしょう。特に、時間に余裕がない人や全体の完成度を重視したい人には、大きなメリットです。

ハウスメーカーに外構工事を頼むデメリットは何?

ハウスメーカーに外構工事を頼むと、費用・自由度・デザイン性・工期・保証面でデメリットがあり、自分のこだわりを実現しづらくなる可能性があります。ハウスメーカーに外構工事を一括で依頼すると、手間が減る一方で、費用が割高になりやすい点に注意しましょう。これは中間マージンが発生するためです。

また、会社や担当者を選べず、自分の理想を叶えにくいケースもあります。スケジュールも住宅本体に合わせて決まるため、じっくり検討する時間が取れず、急かされて後悔するケースもあるかもしれません。さらに、標準的で無難なデザインになりやすく、外構にこだわりたい方には不満が残る可能性があります。建物完成後に外構工事が始まると生活に支障をきたす場合もあり、保証も建物ほど充実していないかもしれません。こだわりやコスト意識が高い方は、外構工事をハウスメーカーに依頼すると不満が残る可能性があるでしょう。

ハウスメーカーの外構工事を断る前に知っておくべきポイントは何?

工事の対応範囲と保証内容を事前に確認することです。外構には含まれない設備がある場合や、追加費用が発生するケースがあります。また、外構部分は建物のように十分な保証が付かない場合も多いため、施工後の対応も含めて比較・検討しましょう。

ハウスメーカーの外構工事を断る時の注意点は何?

ハウスメーカーの外構工事を断る際は、誠実かつ早めに、丁寧で明確な伝え方を心がけるようにしましょう。断る際は、曖昧な態度や遅い連絡を避け、外構の提案を受けた段階で早めに伝えるのが理想です。コスト面や他社を選んだなど具体的に理由伝え、無用な誤解を防ぎましょう。また、依頼予定の外構会社を伝えると、連絡の手間が減り、今後の相談もスムーズです。加えて、丁寧な提案への感謝も忘れず、簡潔で明確な言葉で伝えるようにして、良好な関係を保ちましょう。

ハウスメーカー以外で外構工事会社を選ぶコツは何?

実績・見積もり比較・スケジュール確認の3点が重要です。まず、施工実績が豊富で地域に詳しい会社を選ぶようにしましょう。すると、土地条件に合った提案や柔軟な対応が期待できます。次に、費用やサービスの違いを把握するため、複数社から見積もりを取り比較検討しましょう。さらに、工事の着工時期や工期を事前に確認し、引越しや使用開始に支障が出ないような調整が肝心です。

まとめ

本記事では、ハウスメーカーに外構工事を断る場合の影響や、損をしないために事前に知っておくべきポイントを詳しく解説しました。外構工事を断って発生する可能性のある追加費用、工期のズレ、保証の有無、トラブルのリスクなどを事前に把握し、冷静に対策を講じるようにしましょう。

結論、ハウスメーカーの外構工事は断っても大きな問題にならず、適切な判断と行動さえすれば自分に合った理想の外構を実現できます。ぜひ本記事を参考に、後悔のない判断と円滑なコミュニケーションを実現し、満足のいくマイホームづくりにお役立てください。

民辻 伸也

執筆者

民辻 伸也

宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

ライフマネー研究所
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