家を建てるベストな年齢は何歳?後悔しないタイミングと年齢別のメリット・デメリットを徹底解説!

記事の目次
家を建てる人の平均年齢は?

家づくりを考える際に、周りの人は何歳で家を建てているか、気になる方も多いでしょう。住宅の購入は、人生のなかでも特に大きな決断の一つです。年齢でライフスタイルや資金計画も大きく変わるため、他の人がどのように判断しているかを知ると参考になります。本章では、最新のデータをもとに、家を建てる人の平均年齢やその背景を解説します。
家を建てる年齢の平均は30代
国土交通省の「令和5年度 住宅市場動向調査」によると、注文住宅における新築住宅取得者の平均年齢は以下のとおりでした。
年代 | 平均 年齢 |
30歳 未満 |
30代 | 40代 | 50代 | 60歳 以上 |
---|---|---|---|---|---|---|
令和 5年度 |
42.1歳 | 11.7% | 42.1% | 22.8% | 8.4% | 14.2% |
令和 4年度 |
41.1歳 | 14.1% | 41.7% | 23.5% | 9.4% | 11.1% |
令和 3年度 |
40.9歳 | 12.7% | 44.8% | 23.3% | 8.2% | 11.0% |
令和 2年度 |
40.4歳 | 13.1% | 45.8% | 21.4% | 9.9% | 9.9% |
令和 元年 |
40.9歳 | 12.2% | 45.4% | 23.6% | 7.2% | 11.4% |
調査によると、新築住宅取得者の平均年齢は42.1歳ですが、住宅取得者の割合が多い年代は、30代の42.1%でした。過去数年を見ても30代が4割以上を占めており、家を建てる中心層になっているとわかります。30代で住宅購入が増える理由は何でしょうか。
出典:国土交通省 住宅局「令和5年度 住宅市場動向調査」
30代で家を建てる人が多い理由
30代は、人生の節目が次々と訪れますが、そのうちの一つで家を建てる決断のタイミングでもあります。収入が安定し、結婚や出産など家族の形が見えてくるため、将来の暮らしを具体的に描きやすくなる年代ではないでしょうか。また、住宅ローンの借り入れもしやすく、長期的な返済計画を立てやすいため、実際に家を建てる人が多くみられます。ここからは、30代で家を建てる人が多い理由をみていきましょう。
収入が安定し、住宅ローンを利用しやすくなる
30代になると社会人のキャリアがある程度積み重なり、年収も安定してくる方が多くなります。安定した収入があると、住宅ローンの審査に通りやすくなることが、家を建てる決断をする理由になるでしょう。
住宅ローンを組む際には、金融機関が「返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)」をチェックします。年収に対して借入額が多いと、返済負担率が高すぎて借り入れが難しくなってしまいますが、反対に年収が高くなるほど借り入れできる金額が多くなります。
20代ではまだ収入が少なく、借りられる金額に限りが出てしまいます。しかし、30代で結婚している場合には、配偶者の収入も合わせて審査できる「収入合算」も可能になるため、より高額なローンを組みやすくなるかもしれません。こうした背景から、30代はマイホーム取得に向けた現実的なタイミングとして選ばれることが多いです。
家賃を払い続けるよりも資産にしたい意識が芽生える
結婚や出産を経て生活スタイルが変化する30代は、賃貸住宅に住み続けることへの疑問が生じやすいタイミングでもあります。賃貸物件は長く家賃を支払い続けても、自分の資産にはなりません。一方で、家を購入すれば資産として残るため、将来を見据え始める30代ごろに持ち家への関心が高まるのでしょう。なお、国立社会保障・人口問題研究所の「第16回出生動向基本調査」によると、男性の平均初婚年齢は30.7歳、女性の平均初婚年齢は29.1歳となっています。
特に、夫婦で新生活をスタートさせた際、最初は賃貸物件に住んでいても、子どもの誕生を機に広い住まいが必要になる場合があります。その時に、お金を出すなら家賃でなく、住宅ローンの返済に充てたほうがよいと考える人も多いでしょう。また、子どもがいる家庭では、引越しを繰り返すよりも、子どもの教育環境を安定させるためにも定住できる場所が望まれます。こうした点から、賃貸よりも購入を選び、家族の拠点をマイホームに求めるようになるでしょう。
貯金が増え、頭金や初期費用を用意しやすい
働き始めた20代と比べて、30代になると毎月の収支にも余裕が生まれ、着実に貯蓄をしている人が増えてきます。そのため、住宅購入に必要な頭金を用意しやすくなっていることも、30代で家を建てる人が多い理由の一つでしょう。
頭金をある程度出せれば、住宅ローンの借入額を抑え、月々の返済負担も軽減されます。また、手付金や契約時の諸費用、引越し代、家具・家電の買い替え費用なども想定すると、現金でカバーすべき出費は意外と多いです。30代はこうした出費に対応できる蓄えがある点から、住宅購入を現実的なものとして検討しやすくなるでしょう。さらに、金融機関により、頭金なしでローンを組めるフルローンもありますが、リスクを軽減する意味でも、頭金の存在は大きな安心材料となります。
ライフイベントに合わせて家を持ちたいと考える
30代は人生のさまざまな転機が訪れる年代です。結婚や出産、子どもの就学、両親の介護問題など、生活スタイルが大きく変わるタイミングが重なる場合も多いでしょう。こうしたライフステージの変化をきっかけに、そろそろ自分たちの家を持ちたいと考える方が増えてきます。
例えば、子どもが生まれる予定があれば、部屋数が多く安全性にも配慮された住まいが必要です。また、子育て環境の整ったエリアに定住したい思いから、購入を検討するケースも少なくありません。
このように、家族構成や将来の生活を見据えて、必要なタイミングで住宅を手に入れたいと考える方にとって、30代は合理的な選択です。家を建てると、家族全体の生活の土台になる意識が強まる年代が30代でしょう。
家を建てる年齢によるメリット・デメリット

「マイホームはいつ建てるべきか?」これは多くの人が一度は悩むテーマです。家を建てる年齢は、その後のローン返済計画やライフスタイル、資産形成に大きな影響を与えます。例えば、若いうちに家を建てれば長期の住宅ローンを活用しやすく、老後までに完済可能でしょう。一方で、ライフプランがまだ見えにくい時期に家を持つと、将来的な選択肢を狭めるリスクもあります。そこで本章では、家を建てる年齢別のメリット・デメリットをみていきましょう。
20代で建てる場合
20代で家を建てると、一般的に早い選択と見なされるかもしれませんが、実際にはその若さゆえの利点も多く存在します。結婚や出産など、ライフステージが大きく変化するタイミングと重なりやすいため、将来設計を含めた住まいづくりを早期にスタートできる点は魅力です。一方で、まだ収入やキャリアが安定していないため、慎重な判断と計画が必要になるでしょう。20代で家を建てるメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット:長期ローンが組め、資産形成を早くスタートできる
20代で家を建てるメリットは、長期間の住宅ローンを組める点です。住宅ローンは一般的に完済年齢の上限が定められているため、若いほど返済期間を長く設定でき、月々の返済額を抑えやすくなります。
例えば、25歳で35年ローンを組めば60歳で完済できますが、40歳で組んだ場合は完済が75歳となり、老後資金とのバランスが難しくなるでしょう。早い段階で資産形成を始められる点も魅力です。賃貸住宅に家賃を支払い続けるよりも、住宅ローンを返済すると資産になる持ち家が残るため、将来の資産価値や相続にもつながります。住宅購入が早いほど、将来的な買い替えや賃貸活用などの選択肢も広がるでしょう。
さらに、住宅購入をきっかけにライフプランをしっかり考えるようになり、家計管理や貯蓄への意識が高まります。若いうちから住宅を所有すれば、生活基盤を早く整えられ、子育てやキャリア形成との両立もしやすくなるでしょう。
デメリット:収入やライフプランが不安定である
20代で家を建てると、収入やライフプランが不安定なデメリットも存在します。20代はまだ年収が安定していない人も多く、将来的な転職や転勤、転居の可能性も高い時期です。そのため、今の勤務地やライフスタイルに合わせて建てた家が、数年後には使いにくくなるかもしれません。
また、結婚や出産などのライフイベントが、これから訪れる可能性が高く、必要な住まいの広さや場所も変わる可能性があります。将来の生活設計が固まっていない段階で家を建ててしまうと、思っていたより通勤が不便だったり、子育て環境が整っていないなどで、住環境に不満を感じるケースが出て来るかもしれません。
さらに、若いうちに高額な住宅ローンを背負うと、趣味や旅行、自己投資などのお金の使い方が制限される可能性もあります。急な収入減や支出増への対応力も限られ、家を手放す必要に迫られるケースがあるかもしれません。このように、20代で家を建てると、将来に向けた大きな一歩となる反面、計画性とリスク管理が求められます。
30代で建てる場合
30代は、多くの人が結婚や出産、転職などのライフイベントを経て、家族構成や生活の方向性が明確になってくる時期です。収入も比較的安定してくるため、住宅購入を現実的に検討する人が増えるでしょう。先述したように、住宅購入者の平均年齢は30代が中心となっており、家を建てる時期として選ばれやすいタイミングになります。30代で家を建てるメリット・デメリットは以下です。
メリット:収入が安定して子育てのタイミングと合う
30代で家を建てる大きなメリットは、収入が安定している点です。20代と比べて職場でのポジションが確立されていたり、昇進・昇給を経験していたりと、経済的な基盤が整いやすい時期でしょう。そのため、無理のない範囲で住宅ローンを組め、将来を見据えた資金計画も立てやすくなります。
また、子育てのタイミングと合うことも、30代で家を建てる大きな利点です。出産・育児が始まる時期と重なり、家を建てて、子どもにとって快適な住環境を早い段階で整えたいと思ったタイミングで、保育園や小学校の学区を考慮したエリア選びも可能になるでしょう。この時期なら子育て環境を優先した住まいの選定がしやすくなります。
加えて、30代はライフプランがある程度固まっているため、将来的な生活設計に合わせた間取りや立地の選定ができることもポイントです。例えば、リモートワークを想定した書斎の設置や、2人目・3人目の子どもを見越した部屋数の確保など、より実用的な住まいづくりが可能でしょう。
このように、30代での住宅購入は「安定した収入基盤」「明確なライフプラン」「子育てとの相性のよさ」など、多くの面でバランスが取れた選択となります。
デメリット:子どもの教育費とのバランスが難しい
30代で家を建てるデメリットは、子どもの教育費とのバランスに注意が必要な点です。特に30代後半で家を建てる場合、住宅ローンの返済が本格化する時期と、子どもが中学・高校・大学へと進学し、教育費が一気に増加する時期が重なってしまう可能性があります。
教育費は子どもの人数や進学先によって大きく異なりますが、私立進学や塾・習い事に通わせる場合には、年間数十万円〜100万円以上の出費になるかもしれません。このような状況で住宅ローンの返済額が高すぎると、家計を圧迫し、貯蓄や生活費にしわ寄せがくる恐れがあります。
さらに、マイホームにかかる費用は、住宅ローンだけではありません。固定資産税や修繕費、火災保険、住宅設備の更新など、ランニングコストが継続的に発生します。これらの支出と教育費が同時期に増えると、思わぬ家計の圧迫につながるかもしれません。
また、住宅ローンの返済を優先しすぎると、将来の老後資金の準備があと回しになり、長期的な資産形成が難しくなる可能性もあります。30代で家を建てる場合は、「教育費」「住宅ローン」「老後資金」の3つのバランスを意識した、綿密なライフプランの設計が重要です。
40代で建てる場合
40代での住宅購入は、人生経験や収入の安定、家族構成の確立など、多くの要素が整っている時期にあたります。子どもが成長し、教育の方向性も見えてくるため、将来を見据えた住まいづくりが可能でしょう。一方で、住宅ローンの返済期間が短くなるなど、資金計画には慎重な判断が求められます。では、40代で家を建てるメリット・デメリットをみていきましょう。
メリット:生活設計が明確で頭金を多く用意できる
40代で家を建てるメリットは、ライフプランが明確になっている点です。結婚や出産などの大きなライフイベントを経て、家族構成が固まっており、将来の生活設計を具体的に描ける時期でしょう。例えば、子どもがあと数年で独立する目安がついたり、夫婦でどこに住み続けたいかが見えてきたなど、目的に沿った家づくりがしやすくなります。そのため、無駄のない間取り設計や立地選びが可能で、満足度の高い住まいを実現しやすいです。
また、40代はこれまでの貯蓄や資産形成で、頭金を多く用意できる可能性が高いこともメリットになるでしょう。頭金を十分用意できると、ローンの借入額を抑えられ、月々の返済負担を軽減できます。
加えて、40代は仕事でも責任ある立場に就いている人が多く、収入面が安定している可能性が高いです。金融機関からの信用も高まり、住宅ローンの審査にも通りやすいでしょう。金利の低いプランを選べる可能性も広がり、資金調達がしやすくなります。このように、生活設計の明確さと資金面の余裕を活かせる40代は、理想の住まいを実現する好機になるでしょう。
デメリット:返済期間が短くなる
一方で、40代で家を建てる際に注意すべき点は、住宅ローンの返済期間が短くなる点です。多くの金融機関では、完済時年齢の上限を75歳~80歳に設定しています。そのため、40代半ばや後半でローンを組むと、返済期間が20~30代よりも自動的に短くなり、毎月の返済額が高くなることは避けられません。
返済期間が短いと、金利の総支払額は抑えられるものの、家計への月々の圧迫感は増します。特に、子どもが私立中学や高校、大学へと進学する時期と重なる場合、教育費と住宅ローンの支払いが同時進行で重くのしかかるでしょう。そのため、貯蓄や老後資金への積立が難しくなり、将来的な資金不足を招く可能性もあります。
住宅ローン控除などの優遇制度を受けるには、年齢制限や所得条件がある場合もあるため、事前に確認が必要です。40代でマイホームを考えるなら、定年までの年数や貯蓄計画、保険の見直しも含め、住宅購入を「ゴール」ではなく「通過点」ととらえるようにしましょう。
50代で建てる場合
50代で家を建てることは、一般的な住宅購入のタイミングよりやや遅めになります。しかし、人生経験を重ねたからこそ見えてくる「本当に必要な暮らし」や「老後を意識した住まい」が反映しやすい時期ととらえることもできるでしょう。今後の生活スタイルや家族構成がある程度固定されているため、無駄のない効率的な住まいを設計しやすくなります。一方で、ローンの返済期間や老後資金との兼ね合いなど、資金計画には十分な配慮が必要です。では、50代で家を建てるメリット・デメリットをみていきましょう。
メリット:理想の家を実現しやすい
50代で家を建てるメリットは、理想の家を実現しやすい点です。長年の生活経験や価値観の蓄積により、どのような家に住みたいか、どのような空間が快適か、イメージが明確になっているため、建てたあと「こうすればよかったのに」と後悔するリスクが低くなります。また、インテリアや間取りなど細部にもこだわれるなど、納得のいく家づくりが可能でしょう。
さらに、50代は子どもがすでに独立しているケースも多く、住まいの広さを最小限に抑えられる点も利点です。部屋数や面積が少なくて済むため、建築費用や土地代、税金・光熱費などの維持コストを抑えられます。結果、トータルでの負担が少なく、経済的なゆとりを保ちながら快適な生活を送れるでしょう。
他にも、50代はライフスタイルが安定しており、将来の大きな変化が起きにくい年代です。そのため、無理に可変性を持たせた設計をしなくてもよく、自分たちにとって住みやすい家をシンプルに設計できます。バリアフリーや平屋住宅など、老後を意識した設計も自然に取り入れやすく、将来を見据えた安心な暮らしが手に入るでしょう。
このように、50代での家づくりは、無駄なく・無理なく・満足度の高い住まいを手に入れられる、魅力的な選択肢になります。
デメリット:ローン審査が厳しくなる
一方で、50代で家を建てる際に注意すべきデメリットは、住宅ローンの審査が厳しくなる点です。多くの金融機関では、住宅ローンの完済年齢を75歳から80歳程度に設定しています。そのため、50代でローンを組む場合、返済期間が短くなり、月々の返済額を高くせざるをえません。収入が安定していても、年齢による制限が審査に影響するため、そもそも希望額の融資を受けられないケースもあります。
また、ローンを組めても、老後の資金計画に不安が残る点は見逃せません。60代を迎えると、年金生活や退職による収入の減少が現実となり、ローン返済と日々の生活費が重なって家計を圧迫する恐れがあります。退職金で返済すればいいと考えていても、医療費や生活費が予想以上にかかる可能性もあり、結果的に資金不足に陥る可能性もあるでしょう。
さらに、健康状態の変化や万一のリスクにも備える必要があります。病気やケガなどで収入が減少すれば、ローンの返済自体が困難になるかもしれません。若い世代に比べて、将来の不確実性が高い分、慎重なリスク管理が求められます。
こうしたデメリットを回避するためには、できるだけ頭金を多めに準備して住宅ローンの借入額を抑える、現実的な完済年齢に設定する、老後資金とあわせて総合的なライフプランを立てるなどの工夫が必要です。住宅購入が老後の安心を脅かすものにならないよう、資金計画と生活設計の両面からしっかりと対策を講じましょう。
家を建てる適切なタイミングの考え方

家を建てるタイミングは人それぞれですが、迷う人が多いのも事実です。年齢によって資金力や家族構成、ライフスタイルが変わるため、一概に何歳がベストとはいえません。
ですが、いくつかの視点から、自分たちにとって適切な時期を見極められます。本章では、家族計画や教育、ローン返済、老後の生活などの視点から、家を建てるタイミングの考え方を紹介します。
子どもができる(産まれた)予定から考える
これから子どもを授かる予定、またはすでに妊娠し、出産を控えている家庭にとって、家を建てるタイミングはとても重要です。育児スペースの確保やベビーカーの出入りがしやすい間取り、段差の少ない安全な設計など、出産後住まいに求められる条件は増えます。子どもが生まれてから引越しを考えるのは、体力的にも精神的にも大きな負担になるかもしれません。そこで家を建てて落ち着いた環境を先に整えておくと、安心して出産・育児に臨めるメリットがあります。さらに、子育てしやすい地域を選べば、保育園や児童館、公園なども身近に整っており、生活の質も高まるでしょう。
一方で、若いうちに家を建てると、将来のライフプラン変更に柔軟に対応できなくなる可能性もあります。例えば、転勤の可能性や、子どもが増えたために住まいが手狭になるケースなどです。これを防ぐためには、ある程度の将来設計と柔軟性を持たせた間取り、場所選びが重要でしょう。
子どもの進学に合わせる
家を建てるタイミングでよく選ばれるのが、子どもの進学に合わせた時期です。特に小学校入学を機に、学区を意識して引越しを検討する家庭は多く見られます。進学してからの引越しとなると、転校などで周辺環境も大きく変わり子どものストレスにつながってしまう可能性もあるためできるだけ就学前に落ち着いた環境を整えたいと願う親心からでしょう。
また、小学校・中学校までの通学距離や安全性、周辺の治安なども家選びの大切なポイントとなります。住環境が学力や生活習慣の形成にも影響すると言われており、教育に力を入れたい家庭にとって、進学タイミングでのマイホーム購入は合理的な選択でしょう。
さらに、進学に合わせた家づくりでは、子ども部屋の配置や学習環境にも配慮した間取りを設計できます。将来の成長を見据え、個室の確保や収納スペースなども考慮すれば、長く快適に住める家になるでしょう。
一方で、子どもの進学時期は教育費の負担が大きくなる時期でもあります。住宅ローンとのバランスを見誤ると、家計に大きな影響を及ぼしかねません。事前にしっかり資金計画を立てる必要があります。
ローン完済を逆算したタイミングにする
住宅ローンの完済時期を基準に、家を建てるタイミングを逆算する考え方も有効です。例えば35年ローンを組む場合、30歳で借りれば65歳で完済できますが、40歳で借りると75歳まで返済が続きます。定年退職を見越して返済が終わるように設定する見立ては、老後の生活資金を確保する意味でも欠かせません。
また、ローンの返済期間が長いほど月々の返済額は抑えられますが、総返済額は増える傾向にあります。反対に返済期間を短くすれば金利負担は軽減されますが、月々の返済負担が重くなるでしょう。自分たちの収入や将来の支出を見据えた返済計画が必要です。
さらに、年齢が高くなるほど、住宅ローンの審査も厳しくなる傾向にあります。健康状態や定年までの残り年数などが考慮されるため、若いうちにローンを組むほうが有利なケースも多いです。
一方で、あまりに早く家を建ててしまうと、将来のライフスタイルの変化に対応しづらくなるかもしれません。ローンの返済計画だけでなく、ライフプラン全体を見通したうえでの冷静な判断が求められます。
老後の暮らしから考える
老後を見据えた住まいづくりをする視点も、家を建てるタイミングを決めるうえで大切な考え方です。年齢が50代以降になると、定年後の暮らしを意識した設計や住環境を重視する傾向があります。バリアフリー設計、病院へのアクセス、買い物のしやすさなど、今よりもこれからの暮らしやすさを重視する傾向が強くなるでしょう。
また、子どもが独立しているケースが多いため、必要な部屋数も少なく、コンパクトで機能的な間取りにすると、建築コストや維持費を抑えられます。ライフスタイルが大きく変わる可能性が少なく、落ち着いた家づくりがしやすくなるでしょう。
ただし、この時期に家を建てる場合、住宅ローンの選択肢は限られる可能性があります。年齢制限や返済期間の制約、団体信用生命保険への加入が難しくなり、現金での購入や多額の頭金の準備が必要になる場合もあるため注意が必要です。
老後資金の一部を住宅購入に充てると、将来の生活にゆとりがなくなるリスクがあるため注意しましょう。資金計画は老後のライフプラン全体と照らし合わせながら、慎重におこなう必要があります。
家を建てるのに適した年齢

統計的に見て、家を建てる人の多くは30代でマイホームを取得している点から考えると、30代が家を建てるのに適しているのでしょう。30代は結婚・出産・育児など、ライフステージが大きく動くタイミングです。その変化に合わせて、安定した住環境を整えたいと考える人が多いため、住宅購入に踏み切る傾向が見られたのでしょう。
また、30代は比較的収入が安定し始める時期であり、住宅ローンの審査にも通りやすく、長期間のローンを無理なく組める年齢でもあります。長期返済で月々の負担を軽くしつつ、退職までに完済できる可能性が高いため、資金計画も立てやすいです。
さらに、子どもが小さいうちにマイホームを構えると、子育て環境を整えやすく、学区の選定や地域との関係づくりもしやすくなるでしょう。保育園や学校、医療機関が充実した地域に住むことで、家族の暮らしやすさも向上します。
ただし、30代で家を建てるには、それまでにある程度の貯蓄や将来の見通しを立てておかなければなりません。準備不足で焦って購入すると、理想の間取りや立地を妥協する結果になる可能性があります。早い段階から情報収集を始め、自分たちのライフスタイルに合った家づくりを目指しましょう。
ただし、30代より早い段階、あるいは40代、50代になってから家を購入する方もいます。家族構成や収入、ライフスタイル、将来のビジョンなどで、それぞれの家庭に最適なタイミングは大きく異なるためです。平均年齢にとらわれすぎず、自分のペースで家づくりを進めるためのヒントをつかみましょう。
家を建てる年齢に関するよくある質問
家を建てる年齢に関するよくある質問をまとめました。
家を建てる人の平均年齢は何歳ですか?
新築で家を建てた平均年齢は42.1歳ですが、割合は30代が42.1%と一番多いです。その理由は、収入の安定により住宅ローンを組みやすくなる点、家賃を支払い続けるより資産としての家を持ちたい意識、頭金などの初期費用が用意しやすくなる点、そして結婚・出産などライフイベントの変化が持ち家の必要性を高める点などが挙げられます。
家を建てる年齢によりどんなメリット・デメリットがある?
20代はローン返済期間が長く資産形成を早くできますが、収入や将来設計が不安定です。30代は収入が安定し、計画を立てやすいですが、教育費との両立が課題となるでしょう。40代は生活設計が明確で、頭金も用意しやすいですが、返済期間が短縮される点に注意が必要です。50代は理想の家を建てやすいですが、ローン審査が厳しく老後資金との両立に注意が必要になります。総じて、家を建てる年齢によって、返済計画やライフスタイルに影響します。それぞれの年齢ごとに計画性とリスク管理が求められる点に留意しましょう。
家を建てるのに適切なのはいつ?
家を建てる適切な年齢は、一概には言えません。そこで、家族計画・子どもの進学・ローン返済・老後設計などで判断します。各ライフステージの変化や将来設計に応じて、無理のない資金計画と柔軟な住まいの設計をしましょう。
家は何歳に建てるといい?
統計的には、30代で家を建てる人が多いです。収入や家族構成が安定するためでしょう。子育て環境の整備やローン完済計画にも適していますが、準備不足には注意が必要です。しかし、家を建てる適齢期は人それぞれであるため、平均年齢にこだわらず、自分のライフプランに合った時期を見極めるようにしましょう。
まとめ
本記事では、家を建てる年齢の平均や、年齢ごとのメリット・デメリット、家を建てるタイミングの考え方などを紹介しました。紹介した内容は、家を建てる年齢を考える際の一つの目安としてご活用ください。一般的なライフプランや資金状況を踏まえた視点は、判断材料として有効です。ただし家づくりの適齢期は、年齢だけにとらわれず、ご自身のライフプランをよく見極め、準備と計画をおこたらないようにしましょう。不安や疑問は専門家に相談して進める家づくりをおすすめします。
注文住宅を建てる

執筆者
民辻 伸也
宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ