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注文住宅でよくあるトラブル事例10選!解決手順や事前に防ぐ方法も紹介

注文住宅は建売住宅と違い、家族の理想を詰めこんだ自由度の高い家を建てられます。しかし、その分決めることが多くハウスメーカー・工務店とトラブルが起こるケースも見受けられます。「どのような場面でトラブルが起こりやすいのか」を知っておけば、スムーズに注文住宅を進められるでしょう。

この記事では、注文住宅で起こりやすいトラブル事例を10個紹介します。また、トラブルが起きてしまった場合の解決手順や相談先も解説します。注文住宅で失敗したくないと考えている方は、最後まで読んで参考にしてください。

記事の目次

注文住宅でよくあるトラブル事例10選

回答サンプル数:272
回答サンプル数:272

注文住宅を建てた経験のある人のなかで、約4割の方はなんらかのトラブルが起きたようです。
注文住宅を進めるなかで、よくあるトラブル事例を10個、実際の声とともに紹介します。

追加工事で予算オーバーになった

注文住宅でよくある一つ目のトラブルは、追加工事で予算オーバーになることです。追加工事を依頼すると、最初の見積もりよりも高額になってしまいます。
依頼した追加工事の内容を正確に把握できていない場合、思っていたよりも予算がかかりトラブルに発展するかもしれません。
また、物価高の影響により、想定していた費用よりも高くなってしまったケースもあるようです。
予算オーバーを防ぐためにも、事前にどのような場合に追加工事が必要になるのか把握したり、余裕を持った予算を計画しましょう。

    みんなの声
  • 外壁のオプション変更で、追加工事になり、予算を若干オーバーしてしまった。(30代/男性)
  • 追加工事や見積もりよりグレードを上げたことで予算オーバー。(70代/女性)
  • 物価高により予算がオーバーしてしまった。(70代/男性)

以下の記事では、注文住宅で予算オーバーになる原因や費用削減のコツを紹介しています。気になる方はあわせてご確認ください。

注文住宅の諸費用が用意できなかった

次は、諸費用が支払えなかったトラブルです。注文住宅で支払う費用のなかには、住宅ローンを利用しても現金で支払わなければならない諸費用があります。

  • 契約時の手付金
  • 工事の着工金
  • 印紙税や登録免許税などの各種税
  • 引越し費用

現金で用意するべき諸費用を「いつ支払うのか」「いくらかかるのか」を明確に把握しておかなければ、必要なタイミングで支払いができなかったなど、トラブルに発展してしまうので注意が必要です。注文住宅の諸費用が払えない方は、以下の記事を参考に対処方法を検討してみてください。

予定よりも工期・完成が遅れた

さまざまな要因により工期や完成が遅れることも。引越しや家具・家電の搬入にも影響する可能性があります
さまざまな要因により工期や完成が遅れることも。引越しや家具・家電の搬入にも影響する可能性があります

アンケートでは、工期・完成の遅れに関するトラブルがもっとも多く見られました。注文住宅では、悪天候や建築資材の調達スケジュールの影響で、予定していた工期より遅れることがあります。工期が大幅に遅れた場合、引越しのタイミングや新しい家具・家電の配送スケジュールなどを変更しなければいけません。

工期が遅れた場合の遅延損害金やコスト負担などは工事請負契約書に記載されているため、工期が遅れそうな場合は事前に確認しておくことが重要です。

    みんなの声
  • 予定通りにいかず、引越しのタイミングがよめなかった。(30代/女性)
  • 寒い日が続き、予定よりもコンクリートが乾かなくて、引き渡されたのに駐車場が使用できなかった。(30代/女性)
  • 外構工事が遅れた為、エアコンの室外機の搬入が遅れて暑い夏を扇風機のみで乗り切った。(30代/女性)
  • コロナ真っただ中だったので、建築資材が入荷せず工期が遅れた。(30代/女性)
  • 工期の遅れで引っ越しが12月ギリギリになり、登記が1月に延びたため、住宅完成と登記が別期扱いになり住宅減税が1年分減ることになった。(40代/男性)

着工後に近隣住民からクレームを受けた

注文住宅を着工したあとに近隣住民からクレームを受けることもあります。クレームの原因は、施工中の騒音や工事車両による通行の妨げ、施工中に発生するホコリなどが挙げられます。
近隣住民からのクレームは基本的に施工会社が対応しますが、場合によっては施主にもクレームが入る可能性があります。万が一、自分がクレームを受けてしまった際には、すぐに施工会社や担当者に相談しましょう。

近隣住民と工事に関してトラブルをおこさないためにも、着工前には近隣住民へ挨拶まわりをし、工事をおこなうことを事前に周知しておくことが大切です。場合によっては施工会社が挨拶まわりをおこなうこともあるため、事前に確認しておきましょう。

    みんなの声
  • 地鎮祭の時、業者の車を沢山置いていたら向かいの人が苦情に来た。(40代/女性)
  • 工事中に道路使用許可書などが掲示されていないのではないかとの苦情が隣家から警察に通報された。外構工事に追加で多くの費用が掛かった。(50代/女性)
  • もともとあった隣家との境の共有ブロック塀を低くしないと法律上着工できないことが分かり、お願いしてブロックの上部を取り壊させてもらったが、業者の仕上がりが雑すぎて隣家から苦情をいわれたので、すぐにやり直してもらった。(60代/女性)
  • 仮設トイレを建てず、近所でやはり工事をしていたお宅の仮設トイレを借りに行ったそうで、クレームが来た。(60代/女性)

設備の不具合・施工ミスがあった

施工会社による設備の不具合や施工ミスもよくあるトラブルの一つです。建具の建てつけが悪くて動作不良を起こしたり、雨漏りが起きたりする施工ミスが考えられます。

入居後に設備の不具合や施工ミスが発覚すると、施工会社への状況説明や、不具合を修理してもらう時間を取らなければならない手間がかかるでしょう。

    みんなの声
  • 一部の戸の建て付けが悪かった。(20代/女性)
  • 引越し直後にお風呂のシャワーを使用したら蛇口の水漏れが発生してすぐに工事になってお風呂がしばらく使えなかったこと。(30代/男性)
  • トイレに収納棚を付けてもらう予定だったのに、間取り変更を経て忘れられていたこと。引き渡し時に目地の間に隙間がある箇所、部屋の角の壁紙が少しあいている箇所かあり、後日補修にきてもらった。(40代/女性)
  • 冬になってキッチンの足元がスースーすると思ったら流し台側の壁に巾木をつけ忘れていた等々。(60代/男性)
  • 内装工事、建具屋さんの施工がひどかった。工期が遅れて仕事に支障が出た。浸透桝が上手く浸透せずあふれ出した。洗濯の排水が上手くいっていなかった。(60代/男性)

仕上がりが設計図・仕様書と違った

完成後の仕上がりが、設計図・仕様書と違ったトラブルも考えられます。注文住宅は基本的に設計図や仕様書に基づいて施工されますが、なかには勝手な判断で変更されるケースも。
施主が自ら現場へ足を運ばなかったり、営業担当者とのコミュニケーションが不足していたりする場合によく起こるトラブルのため、工事期間中も状況をよく確認しましょう。

    みんなの声
  • 玄関タイルが決めたものと違うものが施工されていた。その後直してもらった。(30代/女性)
  • 図面と違う作りで2か所施工されていた。ただ施工途中で自分で気づいたためすぐに修正してもらいました。(30代/男性)
  • 設計図と実物が違う勝手なアップグレード。(40代/女性)
  • 扉のサッシの色が違ったり、キッチン家具のサイズが違ったり、いろいろあった。多少はあるものと諦めたりもして、仕方ないとは思ったが、重なる対応の悪さも感じてはっきりクレームも伝えました。(40代/男性)

仕上がりが希望や打ち合わせ内容と違った

完成した家がイメージと異なる仕上がりだったというトラブルも考えられます
完成した家がイメージと異なる仕上がりだったというトラブルも考えられます

実際に完成した家が、住宅展示場や図面でイメージしていたものと違ったトラブルもよくあります。住宅展示場の家は建物面積が広く建てられていてオプションが付帯している場合が多いため、実際に建った家とのギャップを感じてしまうことが要因です。

打ち合わせ時にしっかりとイメージのすり合わせをおこない、細かい部分まで確認することで、ギャップを最小限におさえることができるでしょう。可能であれば平面の間取り図だけでなく立体のシミュレーションも確認できるとより安心です。

    みんなの声
  • 予定より引渡しが遅れたのと、仕上がりのイメージが異なり追加工事をしてもらって時間がかかったこと。(20代/女性)
  • 低身長だから身長に合わせてコンセントや物干し竿の位置を決める予定だったのに、忘れられていた。リビングにテレビのコンセントを絶対に付けない予定だったのに普通につけられていた。(30代/女性)
  • 事前に打ち合わせしたことが反映されていなかった。(40代/男性)
  • 和室の床の間の高さが、イメージと違っていた。交渉して無償で修正してもらった。(70代/男性)

住宅性能評価書の発行が間に合わなかった

住宅性能評価書の発行が遅れてトラブルに発展するケースもあります。住宅性能評価書とは、第三者評価機関が住宅の性能を評価して、その結果が記された書面です。

住宅性能評価書は、住宅ローン減税を申請する際に必要な書類の一つです。この書類がなければ、希望する時期から住宅ローン減税が受けられないことがあります。

    みんなの声
  • メーカーの申請忘れで長期優良住宅として市町村から認められず、固定資産税の減免を受けられる期間が短くなった(メーカーから補填済み)、 外構工事が遅れて家電(特にエアコン)が設置されてから外が整地され、室外機と地面の距離が短くなった、台風で工場が被災し工期が延びた。(40代/男性)

営業担当者とうまくコミュニケーションがとれなかった

営業担当者と円滑にコミュニケーションがとれていないためにトラブルが起きることも考えられます。営業担当者とうまく意思疎通ができていないと、設備や施工の要望がうまく伝わらず、イメージと違う家が完成する恐れがあるでしょう。
言った・言わないなどのトラブルや、打ち合わせで決めたことが反映されていないことが起きないよう、担当者と綿密なコミュニケーションをとり、口頭だけのやり取りにせず、メモや書面で残すことが重要です。

    みんなの声
  • 担当者が細かいところを勝手に決めてしまった。(50代/女性)
  • 地元の工務店と設計事務所がうまくいかず、竣工後にトラブルがありました。(60代/女性)
  • 室内の木枠の塗装を巡り業者と意見が合わなかった。(70代/女性)

十分なアフターサービスが受けられなかった

引き渡し後のアフターサービスが十分でないこともよくあるトラブルです。設備の不具合や施工ミスへの対応が適切におこなわれないことが原因として挙げられます。工事請負契約の前に、アフターサービスの内容をきちんと把握していない時に起こる可能性があります。

注文住宅でトラブルが起きた際の解決手順

実際に注文住宅トラブルが起きた時にどうすればよいのでしょうか?
実際に注文住宅トラブルが起きた時にどうすればよいのでしょうか?

ここからは、注文住宅でトラブルが起きた場合の解決手順を3ステップに分けて解説します。

ハウスメーカー・工務店に連絡する

まずは、注文住宅の建築を依頼したハウスメーカーまたは工務店に連絡して、トラブルが起きたことを伝えます。ハウスメーカー・工務店によってはアフターサービス専用の連絡先があるため、トラブルが発生した場合は、できるだけ早めに連絡することを心がけましょう。

トラブルの状況や背景、原因を説明する

次に、ハウスメーカー・工務店に連絡した際に、発生したトラブルの詳細な状況を伝えます。

  • どのようなトラブルなのか
  • いつ起きたトラブルなのか
  • 原因は何なのか
  • どのように対処してほしいのか

状況をなるべく詳細に伝えることで、ハウスメーカー・工務店はスムーズに対応できます。必要に応じて、現場の写真を送るなどの対応も検討してみてください。

補修・交換・再作業などの対応をしてもらう

状況を説明すれば、ハウスメーカー・工務店に対応してもらいます。トラブル内容によって対応は変わりますが、ハウスメーカー・工務店による施工ミスの場合は、無償で補修・交換・再作業をおこなってもらえるでしょう。この時に、再発防止の対策や正しい使用方法を話し合うことが重要です。

ハウスメーカー・工務店の対応が不十分な時の解決手順

ハウスメーカーや工務店の対応が不十分な場合もあります。その時の解決手順を解説します
ハウスメーカーや工務店の対応が不十分な場合もあります。その時の解決手順を解説します

先述した手順で解決を試みてもハウスメーカー・工務店の対応が不十分な場合、ここから紹介する方法を試してみてください。

住宅瑕疵担保責任保険の有無を調べる

まず、住宅瑕疵担保責任保険の有無を調べましょう。住宅瑕疵担保責任保険とは、新築住宅に瑕疵(欠陥)が発生した場合に、補修をおこなった事業会社に保険金が支払われる制度です。

注文住宅を建てた際に住宅瑕疵担保責任保険に加入していれば、ハウスメーカー・工務店が対応してくれない場合に補修費用が補填されます。ハウスメーカー・工務店の対応が不十分な場合、住宅瑕疵担保責任保険の内容を確認してみてください。

弁護士・行政書士に相談する

住宅瑕疵担保責任保険を利用してもトラブルが解決しない場合は、弁護士や行政書士など法律の専門家へ相談しましょう。注文住宅のトラブルには法律が絡むことも多いため、解決に向けたアドバイスを受けられます。

ホームインスペクションを受ける

法律の専門家に相談した結果、ハウスメーカー・工務店に責任があると判断されたら、ホームインスペクションで家の不具合やその原因を調査しましょう。ホームインスペクションとは住宅診断のことで、住宅の劣化状況や欠陥の有無を第三者の専門家である住宅診断士が調査します。

ホームインスペクションで家の欠陥が見つかれば、住宅診断士が発行する報告書がハウスメーカー・工務店の責任を追求する証拠となります。

契約不適合責任を追及する

ホームインスペクションの結果をもとに、ハウスメーカー・工務店へ契約不適合責任を追及しましょう。契約不適合責任とは、引き渡された目的物が契約内容に適していない場合に、売主が買主に対して負う責任のことです。

ハウスメーカー・工務店への責任追及をおこなう際は、弁護士や行政書士のアドバイスを受けながら進めましょう。

注文住宅トラブルに関する主な相談先

注文住宅でトラブルが起きた時は、工務店・ハウスメーカー以外にも相談可能です
注文住宅でトラブルが起きた時は、工務店・ハウスメーカー以外にも相談可能です

実際に注文住宅でトラブルが起きた場合に、どこに相談すればよいのか迷うこともあるでしょう。ここでは、トラブルが起きた際の相談先を紹介します。

住まいるダイヤル

住まいるダイヤルは、公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターが運営している、国土交通省の指定を受けた住宅トラブルの相談窓口です。住宅の売買やリフォームなど、不動産に関する幅広い相談に対応しています。電話や対面、オンラインでも相談することが可能です。

法テラス

法テラスは、国によって設立された法的トラブルの解決をサポートする機関です。主に、無料法律相談や適切な相談窓口の案内、弁護士の紹介などをおこなっています。
注文住宅では、宅地建物取引業法や建築基準法の法律が関係します。法的なサポートを受けたい場合に、法テラスはおすすめの相談先です。

国民生活センター

国民生活センターは、消費者問題や生活全般の問題に取り組む独立行政法人です。消費者からの相談や苦情処理をおこなっています。商品を購入した消費者が相談することが多く、インターネット詐欺や健康食品の契約トラブルなど、多岐にわたる相談を受け付けています。
注文住宅では、金銭トラブルや契約上の問題があった際に利用してみましょう。

宅建協会不動産無料相談

宅建協会不動産無料相談は、不動産の専門団体である宅建協会が提供する不動産取引全般に関する相談窓口です。宅建協会の相談員が中立な立場で相談に応じており、不動産関連のことであれば基本的にどのようなことでも相談できます。
不動産の専門団体のため、不動産の知識が豊富な専門家による対応が特徴です。

東京都住宅政策本部

東京都住宅政策本部は、空き家対策や子育て世帯向けの補助事業など、住宅に関するさまざまな取り組みをおこなっている団体です。電話と面談による相談を受け付けており、ケースによっては弁護士や司法書士への無料相談もおこなっています。
不動産取引全般の相談に対応しているため、注文住宅で起きたトラブルも相談できます。

注文住宅のトラブルを事前に防ぐためのポイント

注文住宅でトラブルを防ぐためのポイントを見てみましょう
注文住宅でトラブルを防ぐためのポイントを見てみましょう

注文住宅では、トラブルを未然に防ぐことが重要です。ここからは、注文住宅のトラブルを事前に回避するためのポイントを紹介します。

資金計画を立てる

トラブルを未然に防ぐための一つ目のポイントは、資金計画を慎重に立てることです。用意できる自己資金額と無理のない毎月の住宅ローン返済額から全体の予算を算出しましょう。また、打ち合わせのなかで追加工事が発生した場合は、予算の許容範囲を見極めることが重要です。

事前にしっかりと資金計画を立てることで、注文住宅のトラブルを防げるでしょう。

信頼できる営業担当者・会社を選ぶ

信頼できるハウスメーカー・工務店や営業担当者を選ぶことも、トラブルを避けるための重要なポイントです。信頼できるかを見極めるためには、以下の点に気をつけてみてください。

  • アフターサービスの内容がよいか
  • 施主の目線になって話してくれるか
  • 住宅に関する知識は十分か
  • 着工後に変更は可能か

上記のポイントを意識してハウスメーカー・工務店や営業担当者を選ぶことで、トラブルが発生する可能性を最小限に抑えられるでしょう。

こまめに営業担当者とコミュニケーションをとる

営業担当者としっかりとコミュニケーションを取り、信頼関係を築くこともトラブルを防ぐためのポイントです。注文住宅で起きるトラブルの原因は、双方の勘違いによるものが多く見られます。営業担当者が当たり前に理解していることでも、施主からするとわからないこともあるでしょう。

そのため、些細な疑問でも必ず質問して、不明点を解消しておくことが重要です。営業担当者とこまめにコミュニケーションをとり、希望を明確に伝えることでトラブル回避につながります。

イメージは必ず図や写真で共有する

自分の理想や希望を伝える際、言葉ではなかなか伝わらないこともあるでしょう。そんな時は、図や写真を利用してイメージを共有することを心がけてみてください。

例えば、SNSで見つけた理想の外観を見せたり、希望の間取りを図に起こしたりすれば正しく伝わりやすいでしょう。注文住宅では、言葉よりも視覚的な情報を使うことを意識してみてください。

ハウスメーカー・工務店の標準仕様を念入りに確認する

注文住宅を建てる時にトラブルを回避するためには、ハウスメーカーや工務店が採用している標準仕様をしっかり確認することが大切なポイントです。設備や建築資材などの標準仕様は、各ハウスメーカーや工務店によって異なるためです。

注文住宅を依頼する前にかならず標準仕様を確認して、予算内で自分の理想が叶うかを判断しましょう。そうすることで、ハウスメーカー・工務店とトラブルを減らせます。

着工するまでに近隣住民へ挨拶をする

近隣住民からのクレームやトラブルを防ぐためには、着工前に挨拶をすることがおすすめです。着工の挨拶は施工会社のみでおこなうケースがほとんどですが、施主自身も挨拶をすることで近隣住民からの印象がよくなります。

着工前の挨拶を丁寧におこなえば、家の完成後に近隣住民とうまく付き合えることにもつながるでしょう。

着工後も建設現場に足を運ぶ

着工後も建設現場に足を運び、工事の進捗具合を確認することもトラブルを防ぐ重要なポイントです。建設現場に足を運ぶことで、自分たちの希望が正しく反映されているのかがチェックできます。また、現場の職人さんの気が引き締まり施工ミスの減少にもつながるでしょう。

完成後は隅々までチェックする

家の完成後は、ハウスメーカー・工務店とともに建物の最終確認をする、竣工検査がおこなわれます。トラブルを回避するためには、竣工検査で建物を隅々までチェックすることが重要です。

図面どおりに建てられているか、設備は正常に使えるか、壁や床に傷が付いていないかなどの点を入念にチェックしてください。もし気になる点があればすぐに営業担当者に伝えて、引き渡し前に改善してもらいましょう。確認漏れを防ぐためには、確認箇所を記載したチェックリストを作るのがおすすめです。

注文住宅のトラブルに関するまとめ

この記事では、注文住宅で起きるトラブル例や解決する手順、未然にトラブルを防ぐためのコツを紹介しました。最後に、注文住宅でよくあるトラブルについてまとめます。

注文住宅でよくあるトラブルは?

注文住宅では、以下のようなトラブル事例が発生する可能性があります。

  • 追加工事により予算がオーバーした
  • 予定よりも工期・完成が遅れた
  • 近隣住民からクレームを受けた
  • 設計図・仕様書と仕上がりが違った
  • アフターサービスが不十分だった

また、住宅性能評価書の発行が間に合わなかったり、営業担当者とうまくコミュニケーションがとれなかったりしてトラブルに発展するケースもあるでしょう。

注文住宅でトラブルが起きた際の解決手順は?

注文住宅でトラブルが起きた場合、まずハウスメーカー・工務店に連絡をしてトラブルの状況や背景、原因を説明します。その後、補修や交換・再作業などの対応をしてもらいましょう。

注文住宅トラブルに関する主な相談先は?

注文住宅でトラブルが起きた場合は、法テラスのような法律の専門団体、宅建協会不動産無料相談や東京都住宅政策本部などの不動産の専門団体に相談するとよいでしょう。

理想の住まいが叶えられる注文住宅ですが、ハウスメーカー・工務店とのコミュニケーション不足や見通しが甘い資金計画により、トラブルに発展することがあります。このような事態を回避するためには、施工会社選びや打ち合わせを慎重に進める必要があります。

今回の記事を参考に、トラブルを未然に防ぎ、理想の住まいを実現する注文住宅を目指しましょう。

■アンケート概要
注文住宅を建てる際、トラブルは起きましたか?どのようなトラブルが起きたか具体的に教えてください。
調査方法:インターネットリサーチ
回答サンプル数:272人
対象:10代~80代男女(全国)
調査時期:2024年11月

杉山 明熙

執筆者

杉山 明熙

不動産特化ライター

元不動産営業のWebライター。宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、賃貸不動産経営管理士。12年間の不動産営業を経験後、不動産特化ライターとして大手メディアや不動産会社のオウンドメディアで、住まいや不動産投資に関する記事を多く提供している。不動産業界経験者にしかわからないことを発信することで「実情がわかりにくい不動産業界をもっと身近に感じてもらいたい」をモットーに執筆活動を展開中。

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