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【実例あり】注文住宅のおしゃれな外壁の選び方は?種類と選ぶポイントを徹底解説

快適な住まいの実現に重要なポイントである注文住宅の外壁は素材の種類も多く、色も含めて何通りも組み合わせがあるため悩んでしまう人は多いと思います。機能性や耐久性はもちろん、マイホームの印象を大きく左右するデザイン性にもこだわりたいですよね。
本記事では、おしゃれな外壁にするためのポイントや外壁そのものの基礎知識、外壁の選び方をわかりやすく解説します。実例も取り上げているので、具体的にイメージをふくらませたい人も参考にしてください。

注文住宅の外壁の役割とは?

注文住宅において外壁はどのような役割を担っているのでしょうか

まずは、注文住宅の外壁の役割について確認しましょう。

生活空間を守る

外壁を考える上でまず知っておきたいのは、「外壁は生活空間を守る存在である」ということです。外壁は風雨や紫外線から住む人を守り、家を長持ちさせてくれるでしょう。また、高い断熱性によって室内の暑さ寒さをやわらげる役割も持ちます。

外観・景観のイメージづくり

外壁は「注文住宅における外観の顔」とも呼ばれるほど、家の第一印象を大きく左右します。色はもちろん、デザインや材質によっても雰囲気がガラッと変わるものです。家のイメージだけでなく、街の景観の一部としてふさわしいかどうかといった観点も含め、しっかり吟味しましょう。

注文住宅の外壁の種類

注文住宅の外壁にはさまざまな種類があります

外壁は、大きく「乾式工法」と「湿式工法」という2種類の工法に分類されます。それぞれ、どういった工法なのか、使用される素材とともに解説します。

乾式工法

サイディングと呼ばれる工場で生産された既製の外装材を現場で水を使わずに施工するのが「乾式工法」です。パネル状の外装材を、ボトルや金具で固定するのが一般的で、比較的、施工が簡単で短い工期で済みます。また、補修やメンテナンスもスムーズで、安価なのもメリットとなるでしょう。一方、既製品を設置するだけのため、デザイン面での自由度はそこまで高くありません。

窯業(ようぎょう)系サイディング

乾式工法のサイディングのなかでも、窯業(ようぎょう)系サイディングは注文住宅でもっとも使用されている外壁の種類です
乾式工法のサイディングのなかでも、窯業(ようぎょう)系サイディングは注文住宅でもっとも使用されている外壁の種類です

窯業系サイディングとは、セメントと繊維質を混合して板状に焼き固めた材質のことです。注文住宅でもっとも広く使われている素材といわれています。窯業系サイディングはデザインの種類やカラーバリエーションが豊富で、洋風や和風、ナチュラルなど、さまざまなテイストにマッチするのも魅力です。

価格相場
(1平方メートルあたり)
約3,000円~8,000円
耐用年数 20年~40年
メンテナンス周期 7年〜15年
メリット ・初期費用が比較的安い
・耐震性と耐火性が高い
・色あせやひび割れが起こりにくい
・デザインが豊富
デメリット ・コーキング剤が劣化しやすい
・メンテナンスコストがかかりやすい

金属系サイディング

金属を板状に加工したものを金属系サイディングと呼びます。断熱材と一体化しているものが多く、断熱性や遮音性に優れているのが長所です。また、窯業系サイディングと比べて軽いため建物に負担をかけにくい素材でしょう。ただし、表面のコーティングが劣化するとサビやすくなるため注意してください。全体的に都会的な雰囲気があり、シャープでモダンな印象にしたい場合に向いているでしょう。

価格相場
(1平方メートルあたり)
約5,000円~9,000円
耐用年数 20年~40年
メンテナンス周期 10年〜15年
メリット ・断熱性、遮音性、防水性が高い
・軽量なので施工やメンテナンスがしやすい
デメリット
・サビたりへこんだりしやすい
・デザインが限られている
ガルバリウム鋼板
シンプルで他の素材とも組み合わせしやすいガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛の合金でメッキされた素材です
シンプルで他の素材とも組み合わせしやすいガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛の合金でメッキされた素材です

近年、注目度が上がっているガルバリウム鋼板は、金属系サイディングの1種で、従来の金属系の素材よりサビにくく耐久性が高い傾向にあります。デザインパターンがいくつかあり、木目調のガルバリウム鋼板はナチュラルな雰囲気で、和風にも洋風にもマッチする素材です。

木質系サイディング

メインの外壁にもアクセントにも使いやすい木質系サイディング
メインの外壁にもアクセントにも使いやすい木質系サイディング

天然の木材を加工して作られているものが、木質系サイディングです。ナチュラルで温かみのある風合いで、高級感のある外観にも仕上げやすい素材。和風にも洋風にもマッチしますし、北欧テイストの注文住宅との相性がいいです。
ただし工事費用が比較的高く、定期的な塗装も必要なのでメンテナンスのコストもかかりやすい点に気を付けましょう。

価格相場
(1平方メートルあたり)
約7,000円~12,000円
耐用年数 15年~35年
メンテナンス周期 3年〜10年
メリット ・断熱性が高い
・木ならではのぬくもりがある
デメリット
・吸水性が高くメンテナンス周期が短め
・防火性が低め
羽目板(板張り)
羽目板(板張り)では耐水性の高い、杉やひのきなどが使われることが多いです
羽目板(板張り)では耐水性の高い、杉やひのきなどが使われることが多いです

羽目板(板張り)とは、板状にした天然の木に溝を掘り、固定釘が見えないように連結させて仕上げるタイプです。
板の並べ方によってさまざまなテイストに仕上がるのも、羽目板の特徴です。横張りにすればナチュラルモダンな印象に、縦張りにすれば和モダンな雰囲気になります。また、斜め張りにすれば、個性を演出することも可能です。昔ながらの和風住宅やログハウス風などの住宅にしようと思っている、あるいは経年変化を楽しみたい人におすすめです。3年~5年ごとにしっかりとメンテナンスをすれば100年保てるともいわれ、耐用年数が長いのも魅力でしょう。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングとは、塩化ビニル樹脂を主原料とした外壁材でアメリカやカナダで主流のタイプです。重さは窯業系サイディングの約10分の1と非常に軽く、塗装が不要なためメンテナンス頻度が低いのが魅力。
ただし、日本のシェア率は約1%とそこまで広まっていません。そのため、施工できる会社が限られている点は難点といえるでしょう。樹脂系サイディングは、アメリカらしいカントリー調の雰囲気や、シンプルモダンなテイストにマッチします。

価格相場
(1平方メートルあたり)
約9,000円~20,000円
耐用年数 25年~30年
メンテナンス周期 10年〜30年
メリット ・防水性、耐震性が高い
・塩害・凍害に強い
・軽いため施工やメンテナンスをしやすい
デメリット ・防火性や遮音性が低め
・施工できる会社が少ない
・デザインのバリエーションが比較的少ない

ALC

軽くて耐久性や断熱性も兼ね揃えたALC
軽くて耐久性や断熱性も兼ね揃えたALC

ALCは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete」の略で、軽量気泡コンクリートを使用した、軽量かつ耐久性や断熱性が高い外壁材です。もともとは大型建築で使われていましたが、近年では一戸建て住宅でもよく採用されるようになりました。ただし、水分を吸水しやすく、内部に水が浸透すると、膨張やひび割れが起こる可能性があります。防水性を担保するためには、表面の塗装メンテナンスを定期的におこなう必要があります。ALCはデザインによっては重厚感があるものを選べるので、落ち着いた雰囲気や、無機質なテイストに仕上げたい場合にもおすすめです。

価格相場
(1平方メートルあたり)
約7,000円~15,000円
耐用年数 30年~50年
メンテナンス周期 8年〜10年
メリット ・軽い
・耐久性、耐熱性、耐火性が高い
・遮音性に優れている
デメリット ・防水性が低い

湿式工法

水とコンクリートやモルタル、漆喰などを現場で混ぜて施工するのが湿式工法です。サイディングのように既製品があるわけでなく、各材料を用いて職人が手作業で仕上げるため、細部までこだわりやすいでしょう。
しかし、塗る時間に加えて乾かす時間も必要になるため、乾式工法と比べると工期が長くなりがちです。また、手で塗る際は職人の技術力に左右されるため、仕上がりの品質が安定しない点もデメリットといえるかもしれません。
なお、湿式工法には職人が手で塗るのではなく、機械を用いて壁に吹き付ける「吹き付け」という手法もあります。吹き付けは、手作業よりもムラが少ないのが特徴です。建物そのものが大きい場合や、特定の模様を入れたい場合などに採用されます。

モルタル

仕上げ方によって異なる雰囲気になるモルタル。職人の手作業のため作業する人によっても風合いが変わります
仕上げ方によって異なる雰囲気になるモルタル。職人の手作業のため作業する人によっても風合いが変わります

セメントと砂、そして水を混ぜたものをモルタルといいます。モルタルは、サイディング外壁が普及する前に広く使われていました。
モルタルは職人が手作業で塗ることも多く、仕上げ方次第で風合いが変わるのも特徴です。細かい石や砂を吹き付ければシンプルモダンな雰囲気になりますし、厚みのある塗料を吹き付ければ重厚感ある佇まいになります。また、コテを使って手作業で模様を付ければ、南欧風や和モダンなどさまざまな印象に仕上がるでしょう。

価格相場
(1平方メートルあたり)
約1,500円~4,000円
耐用年数 20年~30年
メンテナンス周期 7年〜10年
メリット ・耐火性が高い
・汚れても掃除しやすい
デメリット ・ひび割れしやすい
・カビが発生しやすい
・ランニングコストがかかりやすい

漆喰(しっくい)

和モダン風とも相性のよい漆喰。趣のある雰囲気に仕上げることもできます
和モダン風とも相性のよい漆喰。趣のある雰囲気に仕上げることもできます

漆喰は、石灰を主成分とした塗り壁材です。日本では古くから使用されていた塗料で、環境にやさしい自然素材です。時間が経過すると味わいが増すのも魅力的でしょう。モルタルと同様、仕上げ方でも印象が変わります。難点は、ひび割れや傷が発生しやすい点と、水に弱い点です。特に雨量の多い地域では、防水処理が必要になることも。
漆喰は、和モダンな住宅にしたい人に特に向いています。白の漆喰と黒の木格子を組み合わせると、日本ならではのよさとともに、新しさを感じさせる上品なテイストになるでしょう。

価格相場
(1平方メートルあたり)
約7,000円~10,000円
耐用年数 30年~100年
メンテナンス周期 10年〜15年
メリット ・温かく高級感がある
・防火性が高い
デメリット ・ひび割れや傷が発生しやすい
・施工できる会社が少ない

タイル

色のバリエーションも豊富なので、テイストに合わせたものを選べます
色のバリエーションも豊富なので、テイストに合わせたものを選べます

タイルは、粘土や石を焼き固めて作ります。タイルの最大の魅力は耐久性の高さです。紫外線や雨風の影響を受けにくく、50年経っても美しさを保てるでしょう。そのため、基本的にメンテナンスは不要です。もともと焼成しているため、燃えにくい特性もあります。
レンガ調や石目調、フラットなタイプなどデザインのバリエーションが豊富なので、好みしだいでさまざまなテイストに仕上げられるのもポイントです。

価格相場
(1平方メートルあたり)
約13,000円~35,000円
耐用年数 20年~40年
メンテナンス周期 基本的にはメンテナンス不要
メリット ・高級感がある
・耐久性が高い
デメリット ・初期費用が高額になる

レンガ

レンガは南欧風のかわいらしい注文住宅にもおすすめです
レンガは南欧風のかわいらしい注文住宅にもおすすめです

レンガは粘土を焼き固めて作る素材で、欧米風でおしゃれな外観に仕上げることができます。レンガを外壁材として使う時は、本物のレンガを積み上げる「ブロックレンガ」と、薄いレンガを貼る「レンガタイル」の2種類に分類されます。レンガはタイルよりも耐久性が高く、100年以上もつともいわれることも。ただし、コストが高いのは難点となるでしょう。また、ブロックレンガはとても重くなるため家全体に負荷がかかり、地震の揺れに耐えられない可能性があり、日本ではスライスレンガを採用されることが多いです。しかし、温かみと重厚感を兼ね備えた、レンガは色味によっても家の印象が変わる味わい深い風合いがあります。

価格相場
(1平方メートルあたり)
約10,000円~30,000円
耐用年数 ブロックレンガ:100年以上
スライスレンガ:30年~50年
メンテナンス周期 基本的にはメンテナンス不要
(スライスレンガは30年に1度程度)
メリット ・おしゃれな雰囲気になる
・耐熱性や防音性に優れる
・経年劣化が起きにくい
・メンテナンスコストがかかりにくい
デメリット ・初期費用が高額になる
・工期が比較的長い
・リフォームしにくい

注文住宅の外壁を決めるポイント

注文住宅の外壁はどのように決めるべきでしょうか

外壁は、どういった点に気をつけて決めるといいのでしょうか。ここからは、外壁を決める際に軸とすべき考え方のポイントを解説します。

機能性

外壁だけに限ったことではありませんが、そもそも注文住宅でもっとも大切なのは、住む人にとっての快適性です。
外壁は種類ごとに機能性が異なります。快適に生活するために、ライフスタイルや住宅を建てるエリアの気候や環境などに合わせて種類を検討しましょう。例えば、雨量の多い地域であれば耐水性を重視するなど。また、昨今の夏の猛暑を考えると、耐熱性はどのエリアであっても、ある程度は考慮が必要になるでしょう。

価格

機能性を重視しつつも、予算の範囲内で外壁を検討しましょう。注文住宅は全体で大きな金額がかかるため、外壁の予算を上げたら、それ分だけ屋内の設備や外構など、他で何か我慢しなければならないケースも。
また建築費でなく、将来かかるメンテナンスのコストも想定しておくことが大切です。メンテナンスのコストが高くつき、結果的に高額になることもありますので、工務店や施工会社の担当者に相談をしながら最適なものを選んでください。

デザイン性

外壁は住宅の印象を左右する部分です。そのため、デザイン性にもこだわりましょう。例え同じ色でも、素材が変われば印象は変化します。どうすればおしゃれになるのか、ポイントは次の章で詳しく紹介します。

注文住宅をおしゃれにする外壁選びのコツ

おしゃれな外観の選ぶポイントを解説します

外観にはさまざまな種類やデザインがあり、おしゃれな注文住宅にするためには、どのようなことに気を付けながら選べばよいか迷ってしまうと思います。本章では、注文住宅をおしゃれにするための外壁選び方のコツを解説するので参考にしてください。

テイストを決める

まず大切なのは、注文住宅全体のテイストを決めることです。例えばモダンな雰囲気がいい、温かみのある雰囲気にしたいなど、漠然としていても構いませんので、希望のイメージを言語化してみてください。テイストを先に決めることで統一感のあるおしゃれな注文住宅に仕上げることができるでしょう。方向性がある程度見えてきたら、外壁の素材の特徴を振り返りながら、どのような素材が合いそうかを考えます。デザインテイストごとにおすすめの素材と色は以下のとおりです。

デザインテイスト おすすめの素材 おすすめの色
モダン・
スタイリッシュ
窯業系サイディング、金属系サイディング、ALC、タイル 白、黒、グレーなど
ナチュラル 窯業系サイディング、木質系サイディング、モルタル、タイル 白、アイボリー、ライトブラウンなど
和風 木質系サイディング、漆喰 アイボリー、グレー、ブラウンなど
北欧風 木質系サイディング、モルタル、レンガ 白、ベージュ、ライトブラウン、グリーンなど
エレガント 窯業系サイディング、漆喰、タイル、レンガ 白、黒、ブラウン、ネイビーなど

屋根・ドア・外構とのバランスを考慮する

デザインのテイストを決めたら、家全体の印象をチェックします。屋根や玄関、窓やサッシの色、そして素材と検討している外壁のバランスはどうでしょうか。外観全体で統一感があると、おしゃれな印象を作りやすくなります。

色選びは慎重におこなう

外壁の色は、好みだけでなく素材とのバランスや全体の統一感を踏まえて、慎重に選びましょう。また、近隣の家や景色になじむかといった観点も重要です。
色選びの方法にオンライン上のカラーシミュレーションが挙げられますが、これは参考程度にしましょう。パソコンやスマートフォンの画面は、モニターによって色が若干異なります。また、自然光なのか蛍光灯の下で確認するのかにもよって色味は変わって見えるためです。
正確に色を把握するためには、実物を見るのが一番でしょう。モデルハウスの外壁を見に行ったり、大きいサンプルを手に取らせてもらったりすると、イメージとのズレを減らせます。

色数を抑える

注文住宅の外壁をおしゃれな印象に仕上げるために、外壁の色数は多くても3色以内にとどめるとよいでしょう。色数が多いとまとまりがない印象になりかねません。2色、さらには1色でも、外壁をおしゃれにすることは可能です。ツートンカラーの場合、同系色でまとめると失敗が少ないでしょう。また、反対色にあたる組み合わせも、彩度を合わせることでバランスを取るという方法があります。
1色の場合は、外壁のアクセントとしてタイルやレンガを使うのも有効です。タイルやレンガは、全体にあしらうと総額が大きくなってしまいます。しかし、部分使いであれば予算内におさめやすくなるでしょう。

汚れ・日焼けの目立ち方も考慮する

外壁材の種類によって、経年にともなって味わいが増すものもあれば、汚れや日焼けが目立ちやすいものがあります。大気汚染や湿気で汚れることもあれば、カビやコケが発生する場合もあるので注意してください。日焼けは色あせやひび割れの原因になるため、外壁材は日の当たり方も考慮した上で選びましょう。汚れや日焼け対策には、セルフクリーニング機能や防カビ機能の付いたもの、フッ素コートなど機能性の高い塗料を施すといった方法もあります。
また、汚れの目立ち方は外壁の色によっても異なります。例えばベージュやオフホワイトは、雨だれ汚れが目立ちにくい色です。人気があるグレーも、排気ガスや土埃の汚れが目立ちにくいといわれています。

【実例8選】注文住宅のおしゃれな外壁

ここからは、おしゃれに仕上げた注文住宅の外壁の実例を紹介します。

【サイディング】スタイリッシュな和モダン風スタイル

グレーのサイディングと木目調のアクセントがシンプルにまとまっています 出典:(株)東栄住宅 ブルーミングクラフト
グレーのサイディングと木目調のアクセントがシンプルにまとまっています 出典:(株)東栄住宅 ブルーミングクラフト

グレーのサイディングでスタイリッシュな雰囲気を演出しつつ、アクセントに木目調のタイプを取り入れることで和風モダンも感じる印象に。1階の広いリビングの天井も木目調で、統一感のある和風テイストになっているそうです。

【サイディング】ホテルライクなカリフォルニアスタイル

深いグレイッシュネイビーが住宅の第一印象もおしゃれに 出典:(株)イー・プランニング
深いグレイッシュネイビーが住宅の第一印象もおしゃれに 出典:(株)イー・プランニング

外壁はグレイッシュネイビーでまとめ、窓枠や柱などにアクセントカラーとして白が取り入れられているアメリカンテイストの住宅。こちらの実例は、外壁でラップライディングという手法を使っているのもポイントです。ラップサイディングは海外で一般的な外壁材で、通常のサイディングよりも幅が狭い材質を重ねて張ります。段差ができるため独特の美しさが生まれ、個性の光るおしゃれな外観に仕上がりました。

【ガルバリウム】ツートーンのリゾートライクスタイル

ダークトーンのガルバリウム鋼板の外壁にレッドシダーのアクセントが映えます 出典:ディテールホーム 坂井建設(株)
ダークトーンのガルバリウム鋼板の外壁にレッドシダーのアクセントが映えます 出典:ディテールホーム 坂井建設(株)

暗めのトーンのガルバリウム鋼板と明るいレッドシダーのコントラストが効き、洗練された印象の外観です。暗いトーンの色味だと、どうしても重い印象になりがちですが、大きな高窓をレイアウトすることで閉塞感がない、調和の取れた雰囲気に。玄関前に植えられたパームツリーも、親しみやすさを演出する一要素です。リゾートライクな雰囲気と、モダンなデザインが融合した実例といえるでしょう。

【木製羽目板】杉を使ったシンプルモダンスタイル

杉の色味や味わいの変化を長く楽しめます 出典:(株)ユースフルハウス
杉の色味や味わいの変化を長く楽しめます 出典:(株)ユースフルハウス

木製羽目板と大きな二連窓で外壁を構成した注文住宅です。家そのものの形状はシンプルながら、新潟県産の魚沼杉が美しくいつまでも印象に残りそう。こだわりの杉は、時を経るほどに色や味わいが変わる様子を長く楽しめるのも魅力の一つです。

【漆喰】2色の漆喰がスタイリッシュなナチュラルスタイル

軒天にはアクセントに無垢板を使って抜け感を 出典:(株)中野建設 ハウジング事業本部
軒天にはアクセントに無垢板を使って抜け感を 出典:(株)中野建設 ハウジング事業本部

外壁は白とグレーの2色の漆喰を使ってスタイリッシュな雰囲気に。軒天のレッドシダーの無垢板がアクセントになっています。無垢板を取り入れることで、玄関扉やウッドデッキともバランスが取れてナチュラルなやわらかい雰囲気も感じますね。室内も白とグレーを中心とした配色によって統一感のあるおしゃれな注文住宅に仕上がっています。

【塗り壁】温かみを感じるグレージュのモダンスタイル

シンプルなグレージュの外壁は住宅をスタイリッシュな印象に 出典: (株)シムデザイン
シンプルなグレージュの外壁は住宅をスタイリッシュな印象に 出典: (株)シムデザイン

4つの箱がリズミカルに重なるような、ユニークな形状が印象的な注文住宅です。玄関周りを白でまとめアクセントカラーとしつつ、その他全体の外壁をグレージュの塗り壁で統一することで、家のフォルムの美しさが一段と際立っています。

【タイル】重厚感のあるシンプルスタイル

風格のある総タイル張り。門柱も同じタイルで統一感があります 出典:太平ホーム(株)
風格のある総タイル張り。門柱も同じタイルで統一感があります 出典:太平ホーム(株)

大きな片流れ屋根とタイル張りの、クラシックな雰囲気の二世帯住宅です。チャコールグレーと濃茶でスタイリッシュかつ重厚感な印象に仕上げ、世代を問わず好まれる落ち着いた外観を実現しています。タイル張りは、おしゃれな見た目はもちろん、のちのちのメンテナンス費用が少なく済む点も魅力。そのことも視野に入れながらセレクトされており、長きにわたり心地よく住める住宅の実例です。

【レンガ】エレガントなヨーロッパ風スタイル

マレーシアレンガを積み上げた外壁 出典:三陽不動産(株)
マレーシアレンガを積み上げた外壁 出典:三陽不動産(株)

西欧の美しい街並みに佇んでいそうな、クラシックかつエレガントな一軒家です。外壁には、角に丸みのあるやさしい風合いのマレーシアレンガを採用しました。その数は、12,000個におよぶそう。窓枠は白で統一されていることで、かわいらしい雰囲気も感じます。



まとめ

注文住宅で住宅の印象を大きく左右する外観。外壁を検討する際には、「機能性」「価格」「デザイン性」の3点を意識して選びましょう。おしゃれな注文住宅を実現するために、まず家全体のテイストの方向性を決めるのがポイントです。その上で、外壁を含めた外観全体を俯瞰してチェックし、将来的な汚れや日焼けの目立ち具合も考慮に入れながら色や素材を選ぶことをおすすめします。
今回ご紹介した内容を参考に、外観を検討しおしゃれな注文住宅を建ててくださいね。

執筆者

フジタミホ

企画編集・ライター・ブックライター/野菜ソムリエ

企画編集として15年以上経験を積み、現在は主にフリーライターとして活動。得意なジャンルは暮らしと食。“情報過多迷子”を救うべく、日常に取り入れたくなるわかりやすい情報発信に努める。趣味は水泳と太鼓。太鼓のプロ集団に入ることを目標に、娘とともに切磋琢磨中。

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