【実例】注文住宅のキッチンはどう決める?おすすめの種類や後悔しないためのポイントを解説

本記事では、注文住宅のキッチンのレイアウトや種類を説明した上で、選び方や決める際の注意点について解説します。実例も取り上げているので、自分たちらしいキッチンがどういったものなのか、イメージをふくらませたい人もぜひ参考にしてください。
注文住宅のキッチンのレイアウトと相場

注文住宅におけるキッチンのレイアウトは、大きく6つに分類されます。それぞれの特徴を、相場とともに見ていきましょう。
アイランド型

アイランドは「島(Island)」の意味で、どの面も壁に接していない独立したタイプのため複数人で作業がしやすかったり、キッチンにいながらコミュニケーションを取りやすいレイアウト。また、周りをぐるりと回遊でき、開放感がありデザイン性の高いのが特徴。相場は約130万円〜300万円です。
ペニンシュラ型

キッチンの左右どちらかが壁に接しているタイプがペニンシュラ型です。ペニンシュラとは「半島(Peninsula)」という意味。また、ペニンシュラ型は1辺が壁に接しているため、アイランドキッチンと比べ省スペースで設置することが可能です。相場は約60万円〜280万円です。
I型

I型とはコンロとシンク、調理スペースが横一列に並んでいるタイプです。構造がシンプルなため相場は約50万円〜150万円と、比較的リーズナブルに導入できますが、作りによってはそれ以上になることもあります。
Ⅱ型(2列型)

コンロとシンクを分けて2列にしたタイプがⅡ型で、2列型やセパレート型とも呼ばれます。調理スペースを広くとることができ、さらにキャビネットが2つあるため収納スペースも比較的多く確保できるでしょう。相場は約150万円〜200万円です。
L型

Lの字になっているタイプがL型のレイアウトです。直角に当たる部分が作業台、左右にシンクまたはコンロが配置されています。L型のキッチンも作業スペースを広く確保できるメリットを持ちますが、ペニンシュラ型がI型と比べキッチンの面積が大きくなるでしょう。相場は約50万円〜180万円です。
コの字型(U字型)

キャビネットを上から見た時に「コ」の形になっているタイプがコの字型(U字型)です。コの字型のキッチンは「ワークトライアングル」が考慮されており家事動線がスムーズで、料理に集中しやすいレイアウト。1辺をダイニングテーブルとして使うこともできます。また、他のキッチンよりシンクやコンロ、調理台の位置の自由度が高いのも特徴です。相場は約100万円〜200万円です。
注文住宅のキッチンの種類
キッチンは、先述したレイアウトをどのような向きで設置するかによって種類を分けることができます。ここでは、注文住宅で採用されることの多い基本的なタイプを紹介します。
対面型キッチン

リビングやダイニングと対面する形でレイアウトしたものを、対面型キッチンと呼びます。対面型キッチンには「オープンタイプ」と「セミオープンタイプ」の2種類があります。オープンタイプはキッチンとリビングの間に壁がなく、空間全体を広く見せ、開放感が高いタイプです。一方、セミオープンタイプは、キッチンとリビングの間に腰壁や吊り棚などで仕切られています。手元が隠れるため、リビング側からシンクやコンロが見えにくい点がメリットでしょう。
【レイアウト例】
- アイランド型
- ペニンシュラ型
- I型
- Ⅱ型(2列型)
- L型
- コの字型(U字型)
さまざまなレイアウトタイプのキッチンを対面型として設置することができるので、好みや使い方に合わせたキッチンを選びやすいのが特徴です。
メリット
- 開放感がある
- 家族とコミュニケーションがとりやすい
- 配膳や片付けがしやすい
- レイアウトの種類が豊富
- 組み合わせの自由度が高い
対面型キッチンの最大の魅力は、リビングやダイニングの様子を眺められる点にあります。家族とコミュニケーションを取ったり、小さいお子さんの様子を見ながら料理ができるため、子育て世帯にも人気です。
デメリット
- リビングからキッチンの中が見えやすい
- におい・煙がリビングに広がりやすい
- 住空間とのバランスが難しい可能性がある
リビングやダイニングからキッチンの内部が見えやすいのは、対面型のデメリットの一つ。また、においや煙がリビングに広がりやすいため、対策が必要でしょう。対面型でも、コンロの前に壁を設置するセミオープンタイプなら、油跳ねや煙がオープンタイプより気になりにくかったり、シンクを見えにくくするなどもできるため、どのような見え方のキッチンにしたいのか、懸念点はあるのかなど工務店・ハウスメーカーに相談してみましょう。
壁付けキッチン

キッチンの正面が壁を向いているタイプを、壁付けキッチンと呼びます。
【レイアウト例】
- I型
- Ⅱ型(2列型)
- L型
- コの字型(U字型)
Ⅱ型やL型、コの字型のキャビネットも、メインとなる部分が壁に接していたら壁付けキッチンと定義されます。
メリット
- 作業に集中しやすい
- 収納量を確保しやすい
- におい・煙が広がりにくい
対面型と異なり、においや煙が部屋に広がりにくい特徴を持ちます。また、正面が壁のため、気が散りにくく比較的作業に集中しやすいでしょう。手の込んだ料理やお菓子を作るのが好きな人にはぴったりです。
デメリット
- 圧迫感がある
- 家族とコミュニケーションがとりにくい
- 配膳や片付けの効率が悪い
壁に向かっている分、対面型に比べて圧迫感を感じやすいかもしれません。また、リビングやダイニングに向いていないので、家族とコミュニケーションをとりにくい可能性があります。
独立型キッチン

独立型キッチンとは壁やドアなどで周りが囲まれている、個室型のキッチンを指します。
【レイアウト例】
- I型
- Ⅱ型(2列型)
- L型
- コの字型(U字型)
独立型キッチンはどうしても閉塞感が出やすいため、明るい雰囲気や開放感を求める人は工夫が必要になります。
メリット
- 作業に集中しやすい
- リビングに生活感が出ない
- 収納量を確保しやすい
- におい・煙が広がりにくい
キッチンスペースとリビング、ダイニングスペースをしっかり分けられており、居住空間に生活感が出にくい点が、独立型キッチンのメリット。また、キッチンが個室型になっているため、においや煙が広がる心配も少ないでしょう。
デメリット
- 個室の用意が必要
- 圧迫感がある
- 家族とコミュニケーションがとりにくい
- 配膳や片付けの効率が悪い
前提として個室が必要になるため、その分の広さが求められます。また、ダイニングへの配膳や片付けがしづらくなる点も、独立型キッチンのデメリットといえるでしょう。
注文住宅のキッチンの選び方

キッチンはキャビネットの形状もレイアウトの仕方もバリエーションが豊富なため、どのようにして決めればいいか迷ってしまう人は多いと思います。そんな時は、次のポイントを踏まえてキッチンを決めてみてはいかがでしょうか。
ライフスタイルにあわせて選ぶ
キッチンを検討するうえでもっとも大切なのは、キッチンでどのように使いたいのか、ライフスタイルを踏まえて考えるということです。例えば、家族と対話しながら料理をしたいのであれば対面型が向いているでしょう。あるいは、夫婦でキッチンに立つことが多いなら、複数人で作業しやすいアイランド型やⅡ型が合うかもしれません。効率重視で配膳のしやすさを優先するのなら、コの字型にして一部をダイニングテーブルとして使用するような方法もあります。
キッチンだけでなく、リビングでどのように過ごしたいかもキッチン選びのポイントになります。リビングで仕事をする人、あるいはアロマを焚いてリラックスタイムを満喫したい人は、キッチンのにおいが届きにくいタイプを選ぶのがいいでしょう。
素材・デザインで選ぶ
素材やデザインから、キッチンの形状やレイアウトを検討するのも一つの方法です。例えば、ワークトップの素材で一般的なのはステンレスですが、人工大理石やセラミック、タイルなどを採用することもできます。イメージしている内装や好みの素材、デザイン、機能性からキッチンの種類を選ぶと、自分たちに合ったレイアウト法も見えてくるかもしれません。
予算にあわせて選ぶ
注文住宅のキッチンは実に種類が豊富で、内容によって値段が大きく変わります。キッチンの予算があらかじめ決まっていると、金額に応じて選択肢が絞られるため選びやすくなるでしょう。また、オプションやグレードもさまざまあるので、優先順位を事前に決めておくと、予算内で理想のキッチンが決めやすくなります。
キッチンの施工方法で選ぶ
キッチンを選ぶ際は、施工方法から決めるという手もあります。キッチンの主な施工方法は次の3つです。
システムキッチン
システムキッチンは、メーカーが販売している既製品です。コンロやシンク、作業台、そして収納設備がワンセットになっているため、自由度が高すぎるのが苦手な人はシステムキッチンを選ぶと決めやすいでしょう。色や素材、設備は好みのものを選ぶことができるので、インテリアにあわせて機能性の高いものを選ぶことが可能。メーカーのショールームへ行くと、実物を見て検討できるのもメリットです。
造作キッチン
造作キッチンは、住宅建設会社の大工や設計士がオーダーメイドで設計してくれるものを指します。面材や部材、調理機器まで、間取りや住宅全体の雰囲気や作りに合わせて決めることができます。
オーダーキッチン
オーダーキッチンは、造作キッチンと同じく一から設計して作り上げる方法です。造作キッチンとは、住宅会社ではなくオーダーキッチン専門メーカーが手がける点が異なります。豊富な経験があるため、より自由度の高い理想的なキッチンに仕上げられるでしょう。
インテリア雑誌やWebサイトを見て気になるものを探す
なかなか具体的なイメージが湧かない場合は、インテリア雑誌やWebサイトを閲覧し、気になるキッチンを探すのもおすすめです。いくつか見つかったら、よいと思った点がどのようなところなのかと考えてみてください。素材や形状、雰囲気などから共通点を見出すと、自分好みのキッチンがどういったものなのかがわかってくるでしょう。
不動産情報サイト アットホームの「注文住宅コンテンツ」では工務店・ハウスメーカーの建築事例を探すことができます。どのようなキッチンにするか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてくださいね。
注文住宅のキッチンで後悔しないためのポイント

注文住宅のキッチンをより満足度の高いものにするには、どのような点に気をつけるといいのでしょうか。キッチン作りで後悔しないためのポイントを確認しましょう。
全体の家事動線をシミュレーションする
キッチンを決める時に、キッチン内の利便性やキッチンでの過ごし方ばかりを考えがちです。しかし、炊事とその他の家事との動線もしっかりイメージしましょう。
例えば平日の忙しい朝、朝食を作りながら洗濯を済ませたいのに、洗濯機や物干し場所からの動線が長いとムダな時間が発生してしまいます。また、食事の配膳や片付けをスムーズにしたい人は、ダイニングとキッチン間で食器をどのように運ぶか具体的にイメージするといいでしょう。
注文住宅を建てた人の後悔ポイント
- 玄関からキッチンまでの動線が長いこと。買い物した荷物を運んだり、キッチンのごみを出すなど、生活してみると、往復が多い事に気づいた。(40代/女性)
料理動線と収納を考慮してレイアウト・サイズを決める
注文住宅のキッチンで後悔しないために、キッチン内の動線も具体的にシミュレーションしましょう。使いやすいキッチンになっているかをチェックするには、「ワークトライアングル」という考え方を用いるのが便利です。ワークトライアングルとは、キッチン内のシンク、コンロ、そして冷蔵庫の前側の中心点を結んだ三角形を指す言葉。それぞれの辺の長さが、一定におさまっていると使いやすいといわれています。

<キッチンの理想的なワークトライアングル>
- シンクとコンロの間:1m20cm〜1m80cm
- コンロと冷蔵庫の間:1m20cm〜2m70cm
- 冷蔵庫とシンクの間:1m20cm〜2m10cm
- 三辺の合計:3m60cm〜6m程度
また、キッチンのサイズは幅だけでなく奥行も考慮して決めるのがおすすめです。I型の場合、一戸建て住宅では幅2m55cm×奥行65cmが一般的なサイズとされています。多くのメーカーは15cm単位でサイズ展開しているため、仮に水切りかごを常用したい場合、その分、幅や奥行きを広げることで、キッチンが狭くて使いにくいという後悔を避けることも可能。
また、日常的に使う食器や調理器具がどのくらいあるのか事前に把握し、キッチンのどこにどのくらい収納するのか検討しておくと、過不足ない収納を実現できるでしょう。
注文住宅を建てた人の後悔ポイント
- キッチンが狭い。(40代/女性)
- 天井を10cm高く作ったのですが、キッチンの吊戸棚とレンジフードは下げるべきでした。(60代/女性)
- 台所です。洗った食器を置く場所を作ったら使いづらくて仕方がなかったこと。リフォームの際に撤去しました。(60代/男性)
通路幅を確保する
使いやすいキッチンにするためには、ある程度の通路幅が必要です。普段、同じタイミングでキッチンに何人立つかによっても、必要な通路幅は変わります。たとえ一人で利用することがメインであっても、先ほど紹介したワークトライアングルを踏まえると、90cmほどの通路幅は欲しいところです。二人以上で使うことがあるのなら、1m20cm程度確保すると効率的に動けるキッチンになるでしょう。
キッチンの高さを確認する
キッチンの作業台の高さも忘れてはならないポイントです。作業台の高さが合っていないと、調理中に肩や腰へ負担がかかってしまいます。ちょうどいい高さは「身長(cm)÷2+5cm」であるといわれていますので、よければ参考にしてください。
利き手を意識する

利き手が左右どちらかによっても、使いやすいキッチンのレイアウトは変わります。もっとも理想的なのは、冷蔵庫→シンク→作業台→コンロの順に利き手方向に移動していく動線です。
例えば、右利きの人は右手で包丁を持って食材を切った後、左手でまな板を持って右手で食材を鍋やフライパンへ放る流れ。作業台の右手にコンロがあるほうが、スムーズに作業を進められるでしょう。実際、既製品のキッチンには右利き用(右勝手)と左利き用(左勝手)が存在します。
リビングからの見え方を考慮する
キッチンはサイズや動線に加えて、リビングやダイニングからの見え方も重要です。特にリビングはくつろぐための場所であり、キッチンが丸見えになるのを避けたい人は、どのように目隠しするかを考える必要があります。
手入れしやすい設備・素材にする
キッチンは毎日使うため、料理や食器洗いによる汚れが付きやすく、手入れのしやすい設備や素材を選ぶのも大事なポイントです。キッチンの手入れで厄介なものといえば、「レンジフードの内部の掃除」が思いつく人もいるのではないでしょうか。しかし、自動洗浄機能の付いたレンジフードを選べばファンを自動で洗浄してくれるので、長期間、自分で掃除しなくても問題ありません。
また、シンクの素材を手入れの楽さで選ぶのなら、人工大理石シンクがおすすめです。汚れが素材の内部まで浸透しにくく油汚れを落としやすいため、掃除の手間が減るでしょう。ステンレス素材やホーロー素材も、比較的汚れが落ちやすいといわれています。手入れの時間がない、手入れするのが億劫といった人は、素材までこだわると満足度をさらに高められるでしょう。
コンセントの数と配置を確認する
コンセントの数や配置も、具体的にイメージして決めましょう。それぞれの機器をどのように使うか、買い足すものがないかまで考えるのがポイントです。
【キッチンで使う家電例】
- 冷蔵庫
- 炊飯器
- 電子レンジ
- オーブントースター
- 電気ケトル
- コーヒーメーカー
- フードプロセッサー など
常時コンセントに挿しておく必要があるのか、使う時だけ一時的にコンセントを使うのかも考慮してコンセントの位置や数を検討しましょう。
注文住宅を建てた人の後悔ポイント
- キッチン前面にコンセントをつけ忘れた。(70代/男性)
- キッチンのコンセントが不足している。(70代/男性)
においや煙・汚れが広がらないようにする
特に独立型のキッチンでない場合は、においや煙、汚れが他のスペースへ広がりにくいように考慮しましょう。換気性能の高いレンジフードを選んだり、コンロの前面に壁を作ったり、対処法はいくつかあります。快適な動線やレイアウトを崩さずにできることがないか、工務店・ハウスメーカーに相談しながら決めてください。
内装含めてトータルコーディネートをする
毎日使う場所だからこそ、実用性もさることながらおしゃれさにもこだわりましょう。特に対面型や壁付け型キッチンの場合は、ダイニングやリビングの内装を踏まえてトータルでコーディネートするのが大事です。床や天井の雰囲気も踏まえて、キャビネットや調理機器の素材や色を選びます。
不必要なオプションは付けない
キッチンのオプションはそれぞれ魅力的で、どれもあったほうがいいような気になりがちです。しかし、あれもこれもとたくさん付けてしまうと、予算オーバーになることもあるので注意しましょう。
【オプション例】
- ワークトップの素材
- 吊戸棚の配置・サイズ
- IH・ガスコンロの選択
- パントリー
- ビルトイン食洗機
- タッチレス水栓
- ディスポーザー
なかには、必要なオプションもあるでしょう。しかし、機材を追加する場合は相応のスペースが必要になる場合もあることも忘れてはいけません。不要なものを付けることのないよう、しっかり吟味してください。
【種類別】注文住宅のおしゃれなキッチン実例
ここでは、注文住宅のおしゃれなキッチン実例を紹介します。キッチンの種類ごとに紹介していくので、イメージをふくらませましょう。
対面型キッチン
まずは、対面型キッチンを6つのパターンでご紹介します。
【アイランド型】グレーを基調としたモダンなアイランドキッチン

省けるものを極力削ぎ落とした、引き算の美を感じさせるシンプルなアイランドキッチンです。グレーを基調とすることで、スタイリッシュな佇まいになっています。開放感にあふれ、空間全体がより広々とした印象になるのもポイントです。
【ペニンシュラ型】効率的な家事動線を叶えたオープンキッチン

木の温もりを感じさせるペニンシュラ型のキッチンです。最大の特徴は、キッチンとダイニングテーブルをひと続きにレイアウトしている点。仕上がるのと同時に料理をダイニングテーブルに並べられますし、食器の片付けもスムーズにおこなえるでしょう。そのため、子育て中の共働き家族など、家事にあまり時間をかけられない人におすすめです。
【I型】アクセントカラーがおしゃれなデザイン性の高いセミオープンキッチン

I型を対面型でレイアウトしたキッチンで、コンロの前面に壁を設け、シンクは手元がみえないようにするなどしてリビングダイニングからの目隠しにも配慮されています。床材の色に合わせ、吊戸は薄茶、背面のカップボードは薄いベージュと優しいカラーリングにこだわっているのも特徴的です。おしゃれでありながら、心和む雰囲気に仕上がっています。
【Ⅱ型(2列型)】木の温もりを感じるナチュラルモダンなオープンキッチン

Ⅱ型で作業スペースと収納をしっかり確保しつつも、ダイニングテーブルと接続させることで省スペースを実現させたキッチンです。また、スムーズな家事動線を作ることにも成功しています。吊戸や壁がないため開放感たっぷりで、家族の会話が弾みそうな雰囲気です。
【L字型】モノトーンでスタイリッシュなL字型キッチン

生活感のない雰囲気と機能性の高さが実現された、L字型キッチン。グレーで統一された外観に合わせ、キッチンで使われているのは白と黒の2色のみとなっています。キャビネット以外の収納を表に出さず、電化製品の置き場を引き戸で隠すことで、生活感を抑えたシンプルかつスタイリッシュな佇まいに仕上がっています。
【コの字型(U字型)】ゆとりのある作業スペースが使いやすいナチュラル風キッチン

作業台のスペースをたっぷり確保した、コの字型キッチンです。調理家電などを置いてもゆったりしていますし、夫婦や親子でキッチンに立っても狭さを感じることなく作業できそうです。
壁付けキッチン
続いて、壁付けキッチンの実例をご紹介します。
【I型】自然と家族が集まるダイニングテーブルに取り囲まれたナチュラル風キッチン

壁付けのI型キッチンを囲む形でダイニングテーブルを配した、ユニークな設計です。キッチンに立っている人と、ダイニングテーブルでくつろぐ人との距離感が近く、家族の一体感が生まれやすいでしょう。
【L型】ダイニングテーブルへの動線がスムーズな明るいキッチン

壁付けならではの調理に没頭できる雰囲気はありつつも、シンクの正面に窓を配すことで明るいキッチンに仕上がっています。ガスオーブンがキャビネット内に設置されているため、キッチン周りがスッキリしているのもポイントです。ダイニングスペースとの間に障害となるものがないため、配膳や片付けがスムーズにおこなえます。
独立型キッチン
最後に、独立型キッチンも見ていきましょう。
【I型】高い収納力を持つ機能性の高いナチュラル風キッチン

独立型のキッチンでありながら、窓を二面に配置し明るい色味で統一することで、閉塞感を感じさせないスペースが実現されています。個室空間を活かして、収納棚を豊富に設置しているのもポイントです。吊戸棚に家電収納、引出ユニットまであり、キッチン小物が多くてもしっかり収納できるでしょう。
まとめ
注文住宅でキッチンを依頼する際は、まずはキッチンのレイアウトや種類、そして相場を理解しましょう。具体的な検討ステップに入ったらライフスタイルを考慮し、素材やデザイン、予算、施工方法を足がかりにするとスムーズに検討を進められます。
満足度の高いキッチンを作るために、家事動線や料理中の動線をシミュレーションしたり、通路幅やキャビネットの高さも確認したり細部までこだわるのが重要です。注文住宅は自由度が高く、どのようなキッチンにするのがいいか迷うことがあるかもしれません。そんな時は、実例を参考にしながらイメージをふくらませ、プロと一緒に設計を進めていけば、きっと理想どおりのものを実現できるでしょう。
■アンケート概要
注文住宅でどんなことに後悔しましたか?理由も教えてください。
調査方法:インターネットリサーチ
回答サンプル数:228人
対象:10代~80代男女(全国)
調査時期:2024年4月
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