【経験談】注文住宅のデザインの決め方は?コツや後悔しないためのポイントを徹底解説

本記事では、注文住宅を建てるときに採用されやすいデザインの特徴や、デザインを決める際のポイントについて解説します。アンケート結果もあわせて紹介しますので、注文住宅を検討している方はぜひ参考にしてください。
記事の目次
注文住宅で人気がある代表的なデザインは?
注文住宅で人気の高いデザインを7つご紹介します。
洋風

洋風デザインの家は「アーリーアメリカンスタイル」とも呼ばれ、板材を1枚ずつ重ね張りして仕上げるラップサイディングの外壁や窓配置、玄関ポーチなどが特徴的です。内装は高い天井や吹き抜けが採用され、広くゆとりのある印象を与えます。シンプルであり上品な洋風デザインは、日本でも人気の高いデザインの一つです。
純和風

純和風デザインの家は日本人にとってなじみ深い外観で、引き戸の玄関や和瓦の入母屋屋根によって風格のある佇まいを演出します。室内は畳の部屋があり、襖や障子が活用されるのが一般的です。柱や梁をそのまま見せる伝統的な工法である真壁造りは、日本の伝統的な美しさを感じられるだけでなく、調湿効果も持ちます。
北欧風

北欧風デザインは、凹凸の少ないシンプルな形状と大きな三角屋根、ツートンカラーの外壁が特徴的な外観です。白やベージュなどを基本とし、アースカラーやウッド調の素材と組み合わせているため明るく温かい印象を与えます。窓のサイズや配置に気を配り、室内にも自然素材を多く取り入れています。
南欧風

南欧風のデザインは、フランスやスペイン、イタリアなどの南ヨーロッパをイメージした住宅になります。明るい色の塗り壁やカラフルなタイル、レンガなどが人々の目を惹くほか、シンボルツリーなどの植栽も取り入れてナチュラルかつ涼しげな印象の外観です。内装は、大きな窓によって自然光が差し込み、明るい室内に仕上がります。
モダン

モダンのデザインは落ち着いた配色と直線を用いた形状のデザインが多く、スタイリッシュな雰囲気でほかの住宅との差別化が可能です。シンプルで全体的に統一感があり、周囲と溶け込みやすいのも魅力の一つ。室内もモノトーンかつシンプルなので、インテリアや設備の自由度が高いのも特徴です。
和モダン

幅広い年齢層に人気なのが和モダンのデザインです。純和風と比べて新しい印象を与え、日本の伝統的な要素と現代的なデザインが融合しています。木材や落ち着いた色使いで洗練された和の雰囲気を演出し、自然素材を使用したり統一感を持たせたりすることで、落ち着いた温かい空間をつくり出せるでしょう。
スタイリッシュ

スタイリッシュなデザインにするには、白や黒、グレーなどを基調とするのがポイントです。軒の出をなくして直線的な形状、落ち着いた色を使うことでスタイリッシュに仕上がります。また、内装も外観と合わせてシンプルにすることで、全体的にまとまりが出ます。天井を高くしたり視界を遮る仕切りや壁をなくしたりして開放感をプラスすると、都会的でおしゃれな空間を演出できるでしょう。
【アンケート】注文住宅のデザイン、どこにこだわった?
ここからは注文住宅のデザインでこだわった部分について、アンケート結果を紹介します。こだわった箇所のランキングはこちらです。
順位 | 場所 | 票数 |
---|---|---|
第1位 | 外観 | 29 |
第2位 | 外壁 | 20 |
第3位 | 内装 | 19 |
第4位 | 間取り | 18 |
第5位 | 外構 | 12 |
第5位 | 建具(窓・扉) | 12 |
第5位 | 屋根 | 12 |
第8位 | 建材 | 11 |
第9位 | 飾り棚・収納 | 9 |
第10位 | キッチン | 8 |
回答サンプル:139 (複数回答可)
ランキングによると、こだわった部分として住宅のイメージを決める外壁や外観などが上位にランクインしています。得票数こそ少ないものの建具や収納などにこだわった方もいらっしゃいました。以下からは、実際に注文住宅を建てた方の声とともにこだわったポイントを詳しくご紹介します。
外観
外観は、家を見た時に最初に目に入る場所となります。家の第一印象を決めるため、こだわりや好みを詰め込むことが多い箇所です。建材や色にこだわり、飽きの来ないデザインにすることをおすすめします。
- 形、少し個性的にした。(30代/女性)
- ロサンゼルスの戸建ての家が可愛く好きなのでよせて作ってもらいました。(40代/女性)
- 飽きのこないデザインで、陽の光が多く入るようにデザインしてもらいました。(50代/男性)
- 純国産の建材を使って、北米住宅のような外観にしました。(60代/男性)

外壁
外観のなかで面積が大きいのが外壁です。外壁材や色などを自分好みにすることで、家全体の印象が決まります。パッと見たときにほかの住宅と差別化を図りやすい箇所にもなるため、こだわりの住宅を建てたい場合は外壁に着目してみましょう。
- 外壁をプレゼント包装みたいにしました。白地に紺の縦線を入れ、リボンぽく見えます。(30代/女性)
- 外壁をベルバーンにしたこと。(40代/男性)
- 全面タイル張りであること。(50代/男性)
- 外壁のタイルにこだわりました。家全体の印象が決まるので。(60代/女性)

内装
室内の印象を決めるのは内装デザインです。主な生活スペースとなるため、生活動線や収納スペースなど、ライフスタイルを考慮して決めていきましょう。また、自然光が入りやすくなるように窓のサイズや数、配置を考えて明るくしたり、吹き抜けをつくったりして開放感のある空間を演出する傾向にあります。
- 床や壁の色、ドアのデザイン。シンプルだけど可愛い要素を入れること。(20代/女性)
- ほぼ全てを細部までこだわりました。少しでも豪華に見せようと、広くみせようと抜け感にこだわりました。狭いところは大きめの鏡や窓を置いたり、クローゼットは扉を採光扉と扉正面に小窓を置き、廊下も含めて少しでも光が入るようにしています。(40代/男性)
- 壁の色。ナチュラルに見えるホワイトの壁になるよう意識した。(40代/女性)
- 外観も内装も和風のデザイン。(50代/女性)

間取り
間取りは、室内の暮らしやすさを決める大きな要素の一つです。建築会社の担当者と相談しながら、可能な限り家族の希望を実現する間取りにしましょう。部屋の広さや形の他、家事・生活動線を考慮した配置にすることも重要。室内のバランスを考えて間取りを決めるようにしましょう。
- 家事動線を考えた間取り、色合いにこだわった。(30代/女性)
- 玄関ポーチを広く天井を高くした。(50代/女性)
- 総二階を避けた。(60代/男性)
- 狭い土地なので広く感じるよう、一部屋の畳数を大きくした事。照明にはかなり凝った(60代/女性)

外構

外構とは、門や塀、駐車場・中庭などを指し、外観デザインを決める際に重要となるポイントの一つ。門や塀のデザイン次第で印象的な住宅にすることもできるでしょう。また、必要に応じてサンルームや中庭を設けることで、雨天時の洗濯に活用できたり、自然の光を取り込みやすくなります。最初から作りこまずに、あとからスロープを付けるなどライフスタイルの変化などに合わせて利用しやすい外構にしていくのもおすすめです。
- 中庭を作りました。季節感が味わえる木を選びました。(30代/男性)
- サンルーム 入って来る日差しが過度にならないように窓の角度を微妙に変えた。(40代/男性)
- 中庭を作る、家の中で開放感を味わいたかった。(40代/女性)

建具(窓・扉)
窓や扉などの建具は、家全体のアクセントになります。窓の大きさや位置で、外観の印象も、部屋への光の入り方も大きく変わります。窓枠や扉のデザインなども重要なポイントとなるでしょう。玄関の位置にこだわる方も多く、各居室の方角を意識することで全体のバランスを決めやすくなります。
- 窓縁取り 濃い緑で屋根に合わせた。(50代/男性)
- 玄関の扉。白木の木目調を選んだ。(60代/女性)
- 玄関の向きと大きさ、リビングの広さと色調に拘りました。(70代/男性)
- 窓や建具、畳などのサイズを京間にした。せせこましいのが好みではなかった。収納場所を多くした。(70代/女性)

屋根
屋根は建物の耐震性に大きく関わる重要な要素です。性能以外にも、形状によってデザインや機能性が変わります。見栄えがよく特徴的な外観にするほか、雨水が溜まらないように考慮しましょう。
- ハウスメーカーの特徴のある形が好きだったので、そこで建てた。平らな屋根やバルコニーなど。(50代/男性)
- 屋根に飾りの小屋みたいなものを二つ付けました。(60代/男性)
- 防犯的に死角を作らない。雨漏りするような屋根形状にしない。飽きがこない。上品。庭や外構とマッチする。周囲から浮かない。(60代/女性)
- 屋根の形、外からの見栄えが良いように。(70代/男性)

建材
建材も、こだわることが多いポイントの一つです。建材とは、木材や鉄筋・コンクリートなど家の基盤を決めるものから、外壁材や内装材など家の外観に使用するものまで広く指します。安っぽくならないようなデザイン性や、耐久性・メンテナンス性なども考慮されるのが一般的です。外観の場合は汚れにくいもの、内装の場合は流行りのテイストや部屋の統一性に合わせたものなどが選ばれます。
- 限られた予算の中でいかにハリボテ感のない本物の素材を使っていくとどの様なテイストの家が1番いいかを特に考えました。(30代/女性)
- 外観を輸入住宅風にした。本物の輸入住宅にしたかったが、品質に不安を感じたのでデザインだけ取り入れた。(50代/女性)
- 外壁が安っぽい感じにならないように、またデザインだけではなく耐久性、メンテナンス性も考えて素材を選びました。(50代/女性)
- 当時流行りのガルバニウムを玄関に使いました。(60代/男性)

飾り棚・収納
収納の多さは住宅の広さを決める重要な要素の一つ。隠す収納にするか、見せる収納にするかや、どのようなタイプでどの程度の大きさが使いやすいかなど、こだわることのできるポイントは多いでしょう。見せる収納として階段・廊下などの壁に飾り棚をつくることで、生活感を出し過ぎず自然にアクセントを加える形を成立させます。隠す収納では地下室や屋根裏などを活用すると、季節ものの荷物や大きい収納物の整理・整頓に役立ちます。
- 収納多めに生活感があまり出ないように。(30代/女性)
- ダイニングにニッチ(アクセントクロス使用)を作ったところ。掛け時計やカレンダーがあってもすっきり見え、部屋のアクセントになるようにした。(40代/男性)
- 玄関 正面にアクセントクロスやニッチを造作 サイドに土間収納。(50代/女性)

キッチン
キッチンを頻繁に使う方にとって、こだわりたい場所の一つです。シンクの大きさや位置、コンロの数などはキッチンの利便性を決める大きな要素でしょう。さらに、壁付けのクローズドキッチンや、対面キッチンなどキッチンの種類も多岐にわたります。食材や調理用具を収納できるパントリーをつくるのもおすすめです。
- キッチン。見えない収納。(20代/女性)
- 至る所にアーチをつけました。あと、キッチンと背面のカップボード、洗面台は框デザインにして統一感を出しました。(30代/女性)
- キッチン 開放感があるアイランドキッチンにすること。(70代/男性)

注文住宅を建てるときに役立つポイントについては、以下の関連記事を参考にしてください。
外観のデザインを決める時のポイントは?

ここからは、注文住宅の外観デザインを決める際のポイントについて解説します。外観は家全体のイメージを決める重要な部分となるので、以下のようなポイントを押さえてデザインを決めていきましょう。
建物と外構のデザインを統一する
家づくりの際、建物本体と庭などの外構部分を分けて考える方もいますが、デザインは分けずに統一するのがおすすめです。例えば、和風テイストにしたいのであれば、外構はアプローチ部分に石畳を敷いたり、格子や竹、木目を用いたりしてみましょう。
周りの雰囲気とのバランスを考える
注文住宅は好みのデザインで建てられるのも大きな魅力ですが、周辺環境とのバランスを考慮してデザインを決めることもおすすめです。例えば、純和風や和モダンな外観の住宅を建てたい場合。洋風や南欧風の住宅が並ぶ場所などでは、雰囲気が異なり魅力を生かせないかもしれません。好みのデザインで建てることを前提にしつつ、周りの住宅や環境とのバランスも考慮すればより素敵な住宅を建てることができるでしょう。
用途・過ごし方を考える
外観デザインは見た目だけでなく、使い方・過ごし方も考えたうえで決める必要があります。ゆっくり過ごせるウッドデッキや縁側、中庭の設置や、ガーデニングやバーベキューなどの趣味を楽しめるように、広くて使い勝手のよい庭をつくるなど、家族がどのように過ごしたいかを考えると必要なものが見えてくるでしょう。
車を停めたときの見え方を考える
外観デザインを決めるとき、駐車スペースは決めているものの、車の有無による見え方まで考慮してデザインを決める方は多くありません。車を停めたときにも外壁や外構のデザインが映え、また全体が美しく見えるように車のサイズや置き方とのバランスを考えると、まとまりのある印象を与えられます。
植栽を生かす
植栽を生かした外観の見せ方も、デザイン性の高い注文住宅をつくる際の重要なポイント。シンボルツリーを設置する場合はイメージに合う樹種や設置場所を考えたり、外構の一部分ではなくいたる所にバランスよく配置したりすることで、外壁の素材や色、雰囲気などに合わせた家づくりができるでしょう。
内装のデザインを決める時のポイントは?

次に、内装デザインを決めるときのポイントについて解説します。内装は生活スペースとしての過ごしやすさも考慮してデザインすることが大切です。あわせて以下のポイントも押さえておきましょう。
外観との統一感を意識する
内装のデザインは、外観との統一感を意識するようにしましょう。外観のテイストと異なると、ちぐはぐな印象になってしまいます。印象を変えたい場合は、リビングダイニングを除く一部の部屋に違うテイストを取り入れるのがおすすめです。
取り入れる色を絞る
壁紙や床、建具などの色を決めるときは、3色以内に抑えるのが一般的です。最も大きな面積を占めるベースカラー、デザインの中心となるメインカラー、アクセントを持たせるためのアクセントカラーの3色に分けられます。部屋全体で見たときに、ベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%の割合にするとバランスよくまとまるでしょう。
壁・床・家具をセットで考える
デザインを決める際は壁・床・家具をセットとしたトータルコーディネートを意識するとおしゃれに仕上がります。既存の家具を使う場合や新しく購入する家具が決まっている場合は、それに合わせて壁や床などのデザインを決めるとまとまりやすくなるでしょう。
照明・光の入り方を意識する
照明や光の取り入れ方によって、室内空間をさまざまな雰囲気に演出することが可能です。照明はダウンライトや間接照明など種類が豊富にあるほか、調光や角度調整ができるものもあります。インテリアに合わせて光の入れ方を工夫するとよいでしょう。
遠近感を意識する
間取りや色を決める際に、遠近感を意識することも重要なポイントとなります。奥行きや開放感を演出するには、明るい色を手前、濃い色を奥に配置したり、リビングの窓を大きめにして、リビングからそのまま続くようにウッドデッキを設置したりする方法が効果的です。
生活・家事動線を考える
生活動線や家事動線を考慮して内装を決めることも大切です。動線がしっかり確保できていないと、家事効率が下がったり部屋から部屋への移動に時間がかかったりと、生活しにくくなりストレスにつながってしまいます。生活・家事動線の確保は家事や移動の手間が省けるだけでなく、スッキリとした間取りに仕上がるでしょう。
おしゃれな注文住宅に仕上げるコツは、以下の関連記事も参考にしてください。
【アンケート】注文住宅のデザインで後悔した?
実際に注文住宅を建てた方々のなかで、デザインに関して後悔したと感じている方はどのくらいいるのでしょうか。

アンケートによると、約6割の方が注文住宅のデザインに関して後悔してしまった点があるようです。では、具体的にはどのような点に後悔しているでしょうか。以下から詳しくご紹介します。
注文住宅のデザインで後悔した理由は?
注文住宅のデザインで後悔した理由として多いのは以下のとおりです。
順位 | 理由 | 票数 |
---|---|---|
第1位 | イメージと違った | 29 |
第2位 | 窓の大きさ・数・配置 | 12 |
第3位 | 無駄な構造物がある | 6 |
第3位 | 部屋が狭い | 6 |
第5位 | 吹き抜けにしなければよかった | 4 |
第5位 | コンセントの数・位置 | 4 |
第5位 | デザインを重視し過ぎた | 4 |
第5位 | 動線が悪い | 4 |
回答サンプル:69 (複数回答可)
もっとも多かったのは「イメージと違った」という声。第2位からは家の設備や間取りなどに対する後悔があるようです。それぞれの理由について以下で解説していきます。
イメージと違った
「イメージと違った」というケースは注文住宅で起こりがちです。素材や色を決める際はカタログやサンプルを見て選びますが、小さいサンプルで判断するため面積が大きくなったときの仕上がりがイメージしづらい場合があります。可能な限り実物を見たり、実際の使用例を確認することが重要です。また、施工会社の担当者と購入者の間で想像しているものに乖離があるケースも。理想に近いもののイラストや画像を用意して、お互いのイメージを一致させておきましょう。
- イメージしていたものと 実際に出来上がったものが少し違っていたこと。(20代/男性)
- 色々なテイストを混ぜてしまったこと。(30代/女性)
- 見本でみた色で想像していたイメージと実物の外壁の色がちょっと違った。(50代/女性)
- 部屋にハリが出ないように軽量鉄骨住宅で建てましたが、部屋にハリがなくてよかったですが、外観は重厚感がなくてがっかりしました。(60代/男性)
- 建屋の色が派手すぎた。(70代/男性)

窓の大きさ・数・配置
窓の大きさや数、配置の失敗も多い事例の一つです。具体的には、窓を大きくしたことでデザインや見栄えはよいものの、断熱性を考慮できておらず冬の室内が寒かったり、外から室内が見えやすくなったりしたことなどが挙げられます。
打ち合わせなどで施工会社の担当者に相談し、光の入り方や季節ごとの体感を確認しておきましょう。
- 窓が大きすぎた。(30代/女性)
- ツーバイフォーを選んでしまったため、開口部が少なく、どの部屋も暗くなってしまいました。在来工法にすれば良かったと悔やみました。(60代/男性)
- 窓の位置とか通風に考慮がない。(70代/男性)
- 夫の希望で窓や建具、畳を京間サイズにしたためメンテが特注サイズになり費用が割高になった。窓が大きいと冷暖房にお金がかかって継続的に非経済的。カーテンのサイズも特注になりコスパが悪い。変わったことをしないで普通にしておけば良かったと今も後悔。(70代/女性)

無駄な構造物がある
デザイン性を重視しすぎて失敗したと感じるケースも多いです。テイストに合わせて構造物をつくったものの、かえってメンテナンスの手間や費用が増えてしまったことで後悔につながります。
理想としているイメージを大切にしつつも、本当に必要なものなのか、慎重に判断することが重要でしょう。
- 入り口部分の天井をアーチにしたのですが、横までやらなくて良かったかなと思いました。隣の家とかぶって、そこまで見えないからです。(30代/女性)
- 実用性が備わっていない部分があった。(40代/男性)
- 外構工事の部分で郵便ポストを立てるための「壁」をかっこいいかなと思って設置したのですが、結果掃除が大変でスペースも狭くなり後悔してます。(50代/男性)

部屋が狭い
部屋の広さもイメージしづらい部分です。数字や間取りを参考に設計しても、実際に家具などを設置することで少し狭さを感じてしまいます。モデルハウスなどで実際の広さを体感して決めることをおすすめします。
- LDKにしたらよかったなぁと少し思います。(30代/女性)
- 思っていたよりスペースに余裕がなかった。図面の数字だけでは実際の広さが分からなかった。(40代/男性)
- 和室の床の間のサイズが想像よりも小さかった事です。(70代/男性)

吹き抜けにしなければよかった
吹き抜けはデザイン性の高い住宅にするために取り入れやすい間取りですが、あわせて寒さ対策が必要です。開放感を演出できるものの、冷暖房効率が下がりやすくなるため、十分な対策ができていない場合に後悔につながります。
- デザインというより、吹き抜けタイプにしなければ良かったとおもっています。エアコンの風が上に行くからか、リビングがなかなか温まらないからです。(30代/女性)
- 吹き抜けにしたが、冬はめちゃくちゃ寒かった。(40代/男性)

コンセントの数・配置
コンセントの数や配置は、実際に住んでみないとわからないケースが多いでしょう。数が足りなかったり配置が適していなかったりすると、延長コードの使用で生活感が出てしまい、見栄えが悪くなってしまいます。設計打合せの時点で、どこまで具体的に生活をイメージできるかが重要です。
- 玄関にコンセントが欲しかった。(40代/男性)
- リビングとダイニングがL字につながっているが、L字型部分の角(折れ曲がっているところ)で、コンセントを十分付けられるのに付けていなかった。図面で見ても3Dで見ても窓と窓が隣接しているように見えた。Lの字の右上側は窓なのでコンセントが全くなく、かなり不便である。(40代/男性)

デザインを重視しすぎた
ほかの後悔した理由にもつながりますが、デザインを重視しすぎることで生活しづらくなることがあります。おしゃれなデザインを優先すると結果的に必要ないものになってしまうこともあるので、実用性・機能性も考慮したデザイン選びが大切です。
- デザインを重視しすぎて生活しにくい動線になってしまった。(50代/男性)
- 一部のデザインを重視した結果、実際に住んでみると凹凸が多くて掃除が難しかったりした。(60代/男性)

動線が悪い
生活を具体的にイメージせずに間取りを決めてしまうと、動線の悪い間取りになり、生活していてストレスを感じやすくなるでしょう。快適な動線にできれば、家事効率が上がったり、生活もしやすくなるでしょう。また、狭小住宅の場合でも十分な居住スペースを確保できます。
- 間取りの使い勝手が悪い。(30代/女性)
- 家の間取りが神社に従いすぎて、狭いし暮らしずらいです。(50代/男性)

注文住宅のデザインで後悔しないためには?

最後に、注文住宅のデザインで後悔しないために押さえておきたいポイントを紹介します。
たくさんの事例を見る
多数の施工事例を見ることで、どのような住宅を建てたいかをイメージしやすくなります。気になる建築会社のホームページやカタログ、モデルハウスなどを複数確認するとよいでしょう。
デザインの特徴を知る
外観も内装も、デザインの種類はさまざまです。デザインの特徴を知ることで選択肢が広がり、自分や家族にとって必要なデザインを選びやすくなります。
好みのデザインを定める
建築会社選びにも関わるポイントですが、好みのデザインを決めておきましょう。先述のとおり、複数の事例を見ることで好みが明確になります。
ライフスタイルを振り返る
ライフスタイルを振り返ると必要なデザイン選びが可能です。普段の生活や家での過ごし方を具体的にイメージしてみましょう。
周辺環境も考える
周辺環境も考慮することで、美観を保つデザインを選びやすくなります。その環境に適している建材・素材選びもできるため、失敗を減らせるでしょう。
施工会社との打ち合わせを入念にする
設計、建築の専門家である施工会社との打ち合わせを入念におこなうことで、後悔しない注文住宅に仕上げられます。施工会社の担当者はこれまでの経験からデザインの特徴も把握しているため、相談しながら決めることで最適なデザイン選びが可能です。
注文住宅の失敗事例や対策については、以下の関連記事を確認してください。
まとめ
注文住宅のデザインの決め方をご紹介しました。注文住宅は自由度が高く、好みのデザインを形にできるのが魅力。しかし自由度が高いために後悔してしまうことも少なくありません。今回ご紹介したデザインを決める際のコツやアンケートで集まったこだわりのポイントと後悔してしまった点も参考に、ぜひ理想の注文住宅を建ててくださいね。
<アンケート調査概要>
①注文住宅を建てる際、デザインにこだわった方に質問です!
注文住宅のデザインを決める際にこだわった点はどこですか?また、どのようにこだわりましたか?
対象/全国10〜80歳の男女
調査方法/インターネットリサーチ
回答サンプル/104
調査時期/2024年10月
②注文住宅を建てたことがある人に質問です。
注文住宅のデザインに関して後悔してしまった点はありますか?
後悔してしまった理由は何ですか?
対象/全国10〜80歳の男女
調査方法/インターネットリサーチ
回答サンプル/162
調査時期/2024年10月
注文住宅を建てる