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注文住宅の外観の決め方を徹底解説!おしゃれなデザインや注意点も紹介

注文住宅の外観の決め方やデザインをご紹介します
注文住宅を建てる際、外観をどのように決めるべきなのかわからない方も多いのではないでしょうか。外観の決め方が定まっていなければ、ちぐはぐなデザインになってしまうこともあるかもしれません。

本記事では、注文住宅の外観の決め方を詳しく解説します。外観デザインの種類や決めるうえでのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしておしゃれな外観を実現しましょう。

注文住宅の外観の決め方

注文住宅の外観の決め方についてご紹介します
注文住宅の外観の決め方についてご紹介します

注文住宅の外観を決める際は、全体のテイストや色、窓の配置などを考慮しなければなりません。ここでは、外観をどのように決めていくべきなのかを見ていきましょう。

全体のテイスト

全体のテイストを明確にすることで、外観に統一感が生まれます。例えば、シンプルモダンや北欧風などのスタイルが挙げられ、それぞれで住まいの印象が大きく異なります。

テイストが決まっていなければ全体のバランスが悪くなり、まとまりのない外観になりがちです。SNSやハウスメーカーのWebサイトで気に入ったデザインがあれば保存しておき、ハウスメーカーのプランナーへ相談するとスムーズに進められます。

色のバランス

全体のテイストが明確になったら、色のバランスを決めていきましょう。

外観の色は3色まででまとめると、統一感やバランスを取りやすくなります。色を増やしすぎると、全体の一体感が損なわれるので注意しましょう。

まずはメインとなるベースカラーを明確にし、配色の主役となるメインカラーを決めます。3色でまとめる場合は、メインを引き立てる色としてアクセントカラーを選びましょう。

外壁サンプルは小さいため、実際の仕上がりをイメージしづらいデメリットがあります。可能な限りハウスメーカーのモデルハウスや完成見学会で仕上がりを確認しておいたほうがよいでしょう。

窓の配置・形状

窓の配置も外観の印象を大きく左右します。窓のラインをそろえると、モダンでスタイリッシュな印象になります。

異なる高さの窓を配置すると動きのあるデザインで個性を表現しやすいですが、雑多な印象を与えかねないのでうまくまとめるのが難しいかもしれません。

窓の形状もデザインに影響します。縦長のスリット窓やFIX窓を使用すると、シンプルでスタイリッシュな印象になります。機能性も重視する場合は、正面にシンプルな形状の窓を採用し、他の見えにくい面に引違い窓や掃き出し窓を配置するような間取りにすれば、外観がおしゃれになります。

外壁の素材

外壁は、素材によって質感や色の印象が変わります。耐久性もそれぞれ異なるため、バランスを考えて選ばなければなりません。

外壁に使われる5つの代表的な素材を解説するので、参考にしてください。

ガルバリウム

近年人気があるガルバリウム鋼板の外壁。都会的でモダンな印象を与えてくれます
近年人気があるガルバリウム鋼板の外壁。都会的でモダンな印象を与えてくれます

ガルバリウムは、アルミニウムと亜鉛の合金でメッキされた鋼板で、耐久性に優れた外壁です。スタイリッシュな外観のため、モダンなデザインが好みの場合は選択肢の1つになるでしょう。

サイディング

色や柄も豊富なので洋風の家にも和風の家にも合います
色や柄も豊富なので洋風の家にも和風の家にも合います

サイディングは外壁を仕上げるための板材で、主にセメント質や繊維質の原料を混ぜて作られています。窯業系サイディングが一般的で、デザインや色のバリエーションが豊富なため、さまざまなテイストに合わせられます。

モルタル

サイディングのように継ぎ目がないため、美しい仕上がりになります
サイディングのように継ぎ目がないため、美しい仕上がりになります

モルタルは、セメントや砂、水を混ぜて作られる素材で、自由なデザインが可能です。ひび割れや雨だれに注意しなければなりませんが、耐火性に優れており意匠性が高いことが特徴です。シンプルなスタイルの住宅にマッチします。

タイル

タイルの壁は、重厚感や高級感を与えてくれるためワンラックアップな外観にしてくれます
タイルの壁は、重厚感や高級感を与えてくれるためワンランクアップな外観にしてくれます

タイルは粘土や石を高温で焼き固めた素材で、耐久性が高く汚れにくいことが特徴です。高級感がありデザイン性も豊かですが、施工に手間がかかりコストが高い傾向にあります。重厚な雰囲気の外観にしたい方におすすめです。

ALC

自然由来の素材で作られているため、環境に優しいエコ素材として注目されています
自然由来の素材で作られているため、環境に優しいエコ素材として注目されています

ALCは軽量気泡コンクリートで作られた外壁材で、断熱性や耐久性が高く、メンテナンス次第では長期間使用できます。遮音性も高く高性能ですが、価格が高めなのがデメリットです。シンプルなデザインが多いので、スタイリッシュで落ち着いた雰囲気を求める方におすすめします。

建物の形

建物の形は、住宅の外観全体に大きな影響を与えます。間取りとの兼ね合いもありますが、建物の形は全体のテイストに合わせて考えるべきです。

ここでは、建物の形状ごとにどのような印象になるのか見ていきましょう。

総2階建て

総2階建ては1階と2階の外壁面積がほぼ同じで、外周がそろったシンプルな形状の住宅です。シンプルなため、モダンでスタイリッシュな印象が作りやすいでしょう。

3階建て

3階建ての住宅は限られた敷地面積を有効活用でき、都市部に多く見られます。スリムで高さのある外観は単調になりやすいですが、窓の配置や配色にこだわることで個性を演出できます。

「L字型」や「コの字型」など角の多い家

角の多い住宅は外観に奥行き感が出て重厚な印象になり、個性を持たせやすいのが特徴です。配色を工夫すると、より個性を演出できるでしょう。

オーバーハング

オーバーハングは、下階よりも上階が張り出した形状の住宅です。例えば、2階のバルコニーや部屋が張り出した住宅などが挙げられます。張り出した部分とほかの部分の外壁を色や素材で貼り分けると、個性的な印象になります。

屋根の形

屋根の形も外観の印象を左右するため、全体のテイストや建物の形に合わせて選ぶべきです。ここでは、屋根の形状ごとの特徴や印象を紹介します。

切妻(きりづま)屋根

三角形のシンプルな形状のため、比較的メンテナンスしやすいのが特徴です
三角形のシンプルな形状のため、比較的メンテナンスしやすいのが特徴です

切妻屋根は両側が三角形に傾斜しているデザインで、一般的な形状です。シンプルなため、全体のシルエットや外壁、色などを工夫しなければ安っぽく見えてしまうこともあります。北欧風のような、やわらかい雰囲気の住宅にマッチします。

方形(ほうぎょう)屋根

全方位の外壁を保護し、劣化を防ぎやすい屋根です
全方位の外壁を保護し、劣化を防ぎやすい屋根です

方形屋根は4つの面が中央に向かって傾斜しているデザインで、ピラミッドのような形です。シンプルでどの角度から見てもバランスがよく、視覚的に安定感を与えます。重厚感もあり、和モダンや和風建築によく合う形状です。

片流れ(かたながれ)屋根

構造がシンプルなため、施工が比較的スムーズにおこなえます
構造がシンプルなため、施工が比較的スムーズにおこなえます

片流れ屋根は一方向にのみ傾斜があり、アシンメトリーなデザインが特徴的です。直線的でシンプルなラインが強調されるため、モダンな印象を与えます。総2階建ての家と相性がよく、スタイリッシュに仕上げられるでしょう。

寄棟(よせむね)屋根

傾斜面が切妻屋根よりも短いのが特徴です
傾斜面が切妻屋根よりも短いのが特徴です

寄棟屋根は中央に棟があり、四方に傾斜がある屋根です。日本の伝統的な建築に多く見られ、どっしりと安定感のある外観が特徴です。重厚な印象を与え、和風洋風問わずさまざまなスタイルに適応します。

外構

外構は住宅の周囲を取り囲む部分のため、外観全体の印象を大きく左右します。シンボルツリー(庭木)をはじめ植栽を取り入れると外観に自然な美しさが加えられるほか、アクセントとしても映えるでしょう。季節感や色彩も楽しめ、外観全体をやわらかい印象にできます。

住宅をフェンスや塀で囲うと、堅牢で重厚感のある印象に仕上がります。一方で囲いがなければ、開放的な雰囲気の外観になります。

外構は後回しになりがちですが、住宅のテイストや形状を決める際に併せてデザインするとよいでしょう。

注文住宅の外観デザインの種類

注文住宅の外観のデザインについてご紹介します
注文住宅の外観のデザインについてご紹介します

注文住宅の外観を決める際、どのようなデザインの種類があるのかを把握しておくと、全体のテイストをどのようにしたいのかイメージしやすくなります。ここでは注文住宅の外観デザインを、種類ごとに解説していきます。

モダン

モダンデザインは、直線的なラインで洗練された印象を持つスタイルです。モダンデザインのなかでも、代表的な3つのスタイルを見ていきましょう。

シンプル

シンプルモダンは、直線的なラインを使い装飾をできる限りなくしたシンプルな形状の外観デザインです。モノトーンが主流で、白や黒、グレーなどが多く使われます。

複雑な形状ではないため、メンテナンスがしやすいのが魅力的です。シンプルなデザインは飽きがこず、周囲とも調和しやすいバランスの取れた印象を与えます。

ナチュラル

ナチュラルモダンはシンプルモダンの要素を持ちながら、木目調やレンガ調の自然を感じさせる素材を取り入れた温かみのあるスタイルです。ベージュやブラウンなどが使われ、落ち着いた印象を与えます。

周囲の自然と調和しやすいデザインのため、植栽との相性が抜群です。

和モダン

落ち着きのある純和風のスタイル 出典:(株)スタジオ・チッタ
落ち着きのある純和風のスタイル 出典:(株)スタジオ・チッタ

和モダンは日本の伝統的な建築の要素と、現代的なデザインを融合させたスタイルです。ベージュやブラウンのほか、グレーやネイビーの落ち着いた色合いが好まれます。

瓦や木材など日本の伝統的な素材を使いつつ、直線的でモダンなデザインにアレンジされており、周囲の景観に溶け込みながらも独自の存在感を放つ住宅デザインです。

和風

高級感を演出した外観が特徴 出典:(株)エースホーム
高級感を演出した外観が特徴 出典:(株)エースホーム

和風デザインは、日本の伝統的な建築様式をもとにしたスタイルです。木材や竹、和瓦の自然素材を多く使用し、落ち着きと温かみのある雰囲気を演出しています。

切妻屋根や寄棟屋根が一般的です。玄関引戸や縁側など、和の要素が取り入れられていることも特徴でしょう。

北欧風

北欧ならではの温かい雰囲気が魅力的な家出典:(株)アッシュホーム
北欧ならではの温かい雰囲気が魅力的な家 出典:(株)アッシュホーム

北欧風デザインは、シンプルで直線的なデザインと切妻屋根が大きな特徴です。白やアイボリー、淡いグリーン、ブルーのアースカラーが好まれ、明るくさわやかな印象を持ちます。

木材も使われるので、ナチュラルな雰囲気があります。シンプルですが温かみがあり、自然にも溶け込むデザインです。

アメリカン

ラップサイディングが特徴の家 出典:(株)イー・プランニング
ラップサイディングが特徴の家 出典:(株)イー・プランニング

アメリカンデザインは、カジュアルな雰囲気が特徴のスタイルです。切妻屋根やラップサイディング(板を重ねて仕上げた外壁材)が一般的で、白やブルーの明るい色を基調としたカリフォルニアスタイルが人気です。

ほかには、無機質な外壁と木目やレンガなどを合わせたインダストリアルな雰囲気のブルックリンスタイルも見られます。

プロバンス

アンティークな佇まいで可愛らしいお家 出典:Biscotti HOUSE (株)ディーワイプラン
アンティークな佇まいで可愛らしいお家 出典:Biscotti HOUSE (株)ディーワイプラン

フランス南部のプロバンス地方に見られ、南欧スタイルとも言われます。ホワイトやアイボリー、ベージュなどの色が使われ、明るく温かみのある外観が特徴です。

アーチ型の窓やバルコニーが一般的で、やわらかい雰囲気を演出します。外壁には塗り壁が使われ、一部にレンガや石材を使用することも多く、ナチュラルな印象も感じられます。

アジアンリゾート

アジアンリゾートデザインは、アジアのリゾート地の雰囲気を取り入れたスタイルです。自然を感じさせるアースカラーや明るめのトーンが好まれ、木材や石材の自然素材も多く使われます。

広いテラスやバルコニーが設けられており、開放的な雰囲気がありながらも立体的で重厚な印象を持ち、存在感のあるデザインです。

注文住宅の外観を決めるうえでのポイント・注意点

注文住宅の外観の決める際のポイントをおさえておきましょう
注文住宅の外観の決める際のポイントをおさえておきましょう

注文住宅の外観を決める際はデザインだけでなく、ハウスメーカーの選定やメンテナンス性も考慮しておくべきです。ここでは、外観を決めるうえでのポイントや注意点を4つ解説します。

ハウスメーカーを慎重に選定する

ハウスメーカーの選定は、外観デザインに大きく影響します。住宅展示場やモデルハウスの見学を通じて、各社の特徴や得意なスタイルを把握しておきましょう。

デザインの自由度やアフターサービスの内容も比較しておき、思い描く外観を実現できるかを相談しておくこともポイントです。

コンセプトを明確にする

外観の色や素材を決める前に、コンセプトを明確にしておきましょう。家全体のメインコンセプトが決まれば、一貫性のある外観デザインが実現できます。

コンセプトが明確になれば、色や素材が決めやすいほか、ほかの要素を加えてアレンジをしても、ちぐはぐしづらくなります。窓や玄関ドアのデザインもまとめやすいので、外観コンセプトを最初に決めておきましょう。

統一感や全体のバランスを重視する

外観の美しさは、色や素材の統一感や全体のバランスで決まります。窓の位置やサイズをそろえたり、外壁と屋根のデザインを調和させたりすると、バランスがよくなりやすいでしょう。

色使いが多すぎると雑多な印象を与えてしまいます。3色までに抑えて色の系統を合わせておくと、統一感のある外観になります。

防犯性・耐候性・メンテナンス性も考慮する

デザインだけでなく、防犯性や耐候性、メンテナンス性も考慮しておきましょう。窓の配置や大きさによっては外から確認しやすくなり、防犯面の不安が高まります。

また、長期的に美観を維持するためには、耐候性の高い素材を外観に使用するほうがよいでしょう。今後の維持費も含めて、総合的に考慮したうえで外観を決めましょう。

まとめ

それでは、注文住宅の外観の決め方をまとめていきます。

注文住宅の外観の決め方は?

注文住宅の外観を決める際は、シンプルモダンや北欧風など、まずは全体のテイストを明確にしましょう。テイストやカラーを明確にしてから窓の配置や玄関ドアのデザイン、外構の細かい部分を決めていくと、統一感のあるデザインに仕上げやすくなります。

注文住宅でおしゃれな外構デザインとは?

注文住宅の外観は、外構デザインにも大きく左右されます。植栽や照明を取り入れることで、やわらかな雰囲気や自然な美しさを加えられ、おしゃれな印象になります。フェンスやアプローチでも大きく印象が変わるため、全体のデザインを考慮しながら決めましょう。

注文住宅でおしゃれな外観デザインとは?

注文住宅の外観デザインにはモダンデザインを筆頭に、北欧風やアメリカンなどさまざまなスタイルがあります。それぞれのスタイルに合った形状や色、素材を選ぶことで、外観に統一感が生まれ、おしゃれなデザインを実現しやすくなります。

注文住宅の外観を決めるポイントは?

好みの外観を実現できるハウスメーカーを選定したうえで、まずはコンセプトを明確にしましょう。建物の形状や色、素材は全体のバランスや統一感を重視しながら決めるとまとまりやすくなります。外観を決める際はデザインだけでなく、防犯性や耐候性、メンテナンス性も考慮しておきましょう。

注文住宅の外観にはさまざまなスタイルがあり、決めなくてはならないことが多いですが、コンセプトさえ固まればまとまりのあるデザインを実現しやすいです。この記事を参考にして、素敵な外観を決められるようにしましょう。

新木 リョータ

執筆者

新木 リョータ

住宅専門ライター

住宅資材の専門商社および不動産会社にて営業職として9年間従事。現在は住宅ジャンルを専門とするWebライターとして活動し、実務経験を活かした専門性・独自性の高いコンテンツを提供している。

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