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吹き抜けにすると固定資産税は下がる?仕組みやメリット・例外まで徹底解説

吹き抜けを設置した時の固定資産税を解説します
吹き抜けにすると床面積が少なくなるため、固定資産税は下がるという話を聞いたことがあるが、本当に下がるのか疑問に感じる方もいらっしゃるでしょう。
これから注文住宅を建てる方は、特に開放感やデザイン性に魅力を感じつつも、税金や維持費まで含めて後悔しない選択であるかどうかを知りたいはずです。

本記事では、吹き抜けと固定資産税の関係性を軸に、税額が下がる仕組みや例外となるケース、税金以外のメリット・デメリットを整理して解説します。制度を正しく理解すると、見た目だけでなくコスト面でも納得できる家づくりができるでしょう。後悔しない判断をするために、ぜひ最後までご覧ください。

記事の目次

吹き抜けにすると固定資産税が下がるのはなぜ?

吹き抜けにした時の固定資産税を解説します
吹き抜けにした時の固定資産税を解説します

前途のとおり、一般的に吹き抜けにすると固定資産税が下がると言われます。固定資産税は建物の評価額をもとに算定されますが、その重要な判断基準の一つが床面積です。吹き抜けは上下階をつなぐ空間のため、床とみなされない部分が生じます。その結果、床面積が小さくなるケースがあります。吹き抜けと固定資産税の関係性を整理しながら、固定資産税の基本的な計算式を解説します。

吹き抜けにするとなぜ固定資産税が下がるか

住宅の固定資産税は、家の広さが大きく関係している税金です。固定資産税は、家屋の評価額をもとに算定されますが、その評価の基準は一つではありません。建物の構造や用途、間取り、使用される建材のグレードや建築年数も関わりますが、そのうちの一つが登記簿に記載される床面積になります。そのため、床面積が大きくなると、建物の評価額は高くなり、固定資産税も増えるでしょう。

一方で、吹き抜けは上下階を貫く空間になっていて床がないため、一般的に床面積には算入されません。よって同じ120平米の家でも、吹き抜けの有無によって床面積が異なるため、吹き抜けのある家の方が評価額が抑えられる可能性があります。これが「吹き抜けにすると固定資産税が下がる」と言われる理由です。

固定資産税の概要と計算

固定資産税とは、土地や建物などの固定資産を所有している人に毎年課される地方税です。市区町村が課税主体となり、毎年1月1日時点で固定資産を所有している人が納税義務者になります。なお、住宅だけでなく、店舗、事務所、工場、さらには償却資産(事業用設備など)も課税対象になります。

固定資産税の税額は、各市区町村が算定する固定資産税評価額をもとに計算されます。評価額は、土地や建物の形状、構造、用途、床面積、建築年数などが基準です。原則、3年に一度見直され、一定ではありません。この評価額が課税標準額となり、そこに標準税率1.4%をかけた金額が、1年間に支払う固定資産税になります。固定資産税の基本的な計算式は以下です。

固定資産税 = 評価額(課税標準額)× 1.4%

例えば、床面積が広く評価額が2,000万円の住宅の場合、
2,000万円 × 0.014 = 28万円 が年間の固定資産税となります。

一方、吹き抜けを設けることで床面積が減り、評価額が1,800万円になった場合、
1,800万円 × 0.014 = 25万2,000円 となり、年間で約2万8,000円の差が生まれます。

都市計画税の概要と計算

もし住宅を建てた地域が、市街化区域内の場合には、固定資産税とあわせて都市計画税も課税されるでしょう。都市計画税とは、都市計画事業や土地区画整理事業の費用に充てるために課される地方税です。道路・公園・下水道など、都市の生活基盤を整備・維持する目的で使われ、固定資産税とあわせて市区町村が課税します。

東京23区をはじめとする多くの自治体では、税率の上限である0.3%が採用されています。都市計画税の計算式は以下の通りです。

都市計画税 = 評価額(課税標準額)× 0.3%

先ほどの例で計算すると、
2,000万円 × 0.003 = 6万円
1,800万円 × 0.003 = 5万4,000円

となり、こちらも評価額が下がると税額が軽減されます。

このように、床面積が広い住宅ほど固定資産税・都市計画税は高くなります。吹き抜けによって床面積を抑えると、税負担を軽くできることがわかるでしょう。吹き抜けは開放感や採光だけでなく、税金面でも影響を与える設計要素になります。ただし、次章で解説するように例外もあるため注意が必要です。

吹き抜けで固定資産税が下がらない例外とは

吹き抜けでも固定資産税が下がらないのはどのようなケースでしょうか
吹き抜けでも固定資産税が下がらないのはどのようなケースでしょうか

吹き抜けは、開放感や採光性を高められるうえ、固定資産税も下がる点に魅力を感じる方も多いと思います。前途のとおり、吹き抜け部分は原則、床面積に含まれないため、その分の固定資産税評価額が抑えられるケースが多く見られます。しかし、条件によっては吹き抜けにしても固定資産税が下がらないことも。
あとで後悔しないためにも本章では、吹き抜けを設けても固定資産税が下がらないケースをご紹介します。

例外1: 渡り廊下を設けるケース

吹き抜け空間の上部に、2階部分をつなぐ渡り廊下を設置した場合、その廊下部分が床面積と扱われる可能性があります。渡り廊下は、部屋同士の移動をスムーズにするだけでなく、吹き抜け上部の照明交換や掃除がしやすくなるなど、実用面でのメリットも多い設備です。しかし、建築基準上、人が通行できる床と判断されると、吹き抜けではなく通常の床の評価になるかもしれません。結果、本来想定していた固定資産税の軽減効果が小さくなるケースも考えられます。デザイン性と利便性を優先するか、税負担を抑えるかは、設計段階で慎重に検討しなければなりません。

例外2:キャットウォークなどの通路を設置するケース

近年は、ペットと快適に暮らす住宅にするため、吹き抜け部分にキャットウォークを設ける家も増えています。猫が上下階を自由に行き来できるため、運動不足の解消やストレス軽減につながる点が魅力です。しかし、たとえ猫専用の通路であっても、一定の幅や強度があり、人が歩行できる構造と判断される場合には、床面積に算入される可能性がある点に注意しなければなりません。見た目には小さな設備でも、評価上は床とみなされる可能性があるため注意が必要です。固定資産税を抑えたい場合は、キャットウォークのサイズや設置方法を、事前に設計者へ確認しておくと安心でしょう。

例外3:吹き抜けに面した収納棚を設置するケース

吹き抜け空間を有効活用する方法で、大型の収納棚を設置するケースもあります。しかし、この収納が2階部分まで達している場合、吹き抜けではなく床がある空間と判断される可能性があるため注意が必要です。特に、上階から利用できる形状や、明確に物を置ける構造になっている場合、固定資産税評価上は床面積に含まれる可能性があるため注意しましょう。収納は利便性が高く、インテリア性も優れていますが、固定資産税の軽減を目的に吹き抜けを採用する場合には慎重な判断が求められます。デザインと税制の両立には、細かな設計確認が欠かせません。

吹き抜けで固定資産税が下がる以外のメリットは?

吹き抜けで固定資産税が下がる以外にはどのようなのメリットがあるでしょうか
吹き抜けで固定資産税が下がる以外にはどのようなのメリットがあるでしょうか

吹き抜けのある住まいは、デザイン性の高さから人気を集めていますが、その魅力は見た目の美しさだけではありません。本章では、吹き抜けのある家がもつ代表的なメリットを、暮らしの視点とコスト面の両方から整理して紹介します。

限られた床面積でも広さを感じられる

吹き抜けを設けると、上下階が一体となった立体的な空間が生まれ、実際の坪数以上に開放的な印象があります。天井が高くなるため視線が上へと抜け、圧迫感のないリビングを演出できる点が特徴です。また、高さを活かして大きな窓や高窓を設置すれば、自然光が奥まで届き、明るさも確保しやすくなるでしょう。床面積が限られている住宅でも、吹き抜けを取り入れると、狭さを感じにくい伸びやかな空間づくりが可能になります。

家族の気配を感じやすく会話が生まれやすい

吹き抜けは1階と2階を空間的につなぐため、家族の存在を自然に感じられる間取りになります。別々の階で過ごしていても声や生活音が届きやすく、ちょっとした会話が生まれやすい点が魅力です。さらに、吹き抜けに面した窓やスキップフロアなどを組み合わせることで、上下階にいながら目線が合う設計もできるでしょう。意識的に集まらなくても、日常のなかで家族同士のつながりを感じやすい住環境をつくれます。

周囲の視線を避けながら採光できる

住宅が密集するエリアでは、プライバシーを守るために窓を小さくしたり、カーテンを閉めざるを得ない場面が少なくありません。しかし、吹き抜けがあれば、上部に設けた高窓や天窓から光を取り込めるため、外からの視線を気にせず室内を明るく保てます。日中は照明に頼らずに過ごせる時間が増え、心地よい空間を演出できる点もメリットです。周囲の環境に左右されにくい採光計画ができるでしょう。

空気が循環しやすく快適な室内環境になる

吹き抜けは上下方向に空気が動きやすいため、室内の換気や通風を助ける役割も果たします。暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へと移動する性質があるため、窓の配置を工夫すれば自然な空気の流れが生まれるでしょう。特に気候がよい時期には、エアコンに頼らず快適に過ごせる可能性もあります。風通しのよさは、室内の湿気対策や空気のよどみ防止に効果的です。

吹き抜けのある家のデメリットは?

吹き抜けのある家のデメリットを紹介します
吹き抜けのある家のデメリットを紹介します

吹き抜けのある家は、明るく開放的な空間を演出できる一方で、住んでから不便さに気付くケースも少なくありません。特に固定資産税の軽減やデザイン性を重視して採用した場合、暮らしやすさへの配慮が欠け、こんなはずではなかったと後悔することも。吹き抜けは間取りや設備計画と密接に関係するため、メリットだけでなくデメリットも理解したうえで判断しなければなりません。そこで本章では、吹き抜けのある家でよく挙げられるデメリットを整理します。

冷暖房効率が下がりやすい

吹き抜けのある空間は天井が高く、室内の体積が大きくなるため、冷暖房の効きにくさを感じやすいでしょう。なぜなら、暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へ移動するため、足元が寒く感じたり、冷房が効くまでに時間がかかったりするためです。特に窓が大きい場合は外気の影響を受けやすく、光熱費が想定より高くなるケースもあるでしょう。断熱性能や空調計画を十分に考慮せずに吹き抜けを設けると、住宅の快適性を損なうため注意が必要です。

生活音が上下階に伝わりやすい

吹き抜けは空間を仕切らない構造のため、音が広がりやすい特徴があります。テレビの音や会話、キッチンの作業音などが2階まで届きやすく、生活リズムが異なる家族がいる場合はストレスになるかもしれません。家族の気配を感じられる点は魅力ですが、静かな環境を求める場面では不便に感じる可能性があります。防音対策や用途別の間取り計画を考慮しないと、暮らしにくくなる点がデメリットです。

においが広がりやすい

吹き抜けのあるリビングでは、空気の流れによってにおいが上下階へ広がりやすくなります。特にキッチンが近い場合、調理中のにおいが2階まで届きやすく、寝室や衣類への付着が気になるかもしれません。通常の間取りであれば壁や扉である程度抑えられるにおいも、吹き抜けでは拡散しやすくなります。換気設備の配置や空気の流れを考慮しないと、日常生活で不快に感じる要因になりやすい点に注意が必要です。

掃除やメンテナンスの負担が大きい

吹き抜けの高い天井や高所に設置された窓、照明は、日常的な掃除や電球交換が簡単ではありません。脚立やはしごが必要になる場合も多く、作業のたびに手間と危険がともないます。特にご年配の家族がいる場合や、小さな子どもがいる家庭では、安全面の不安も大きくなるでしょう。開放感を得られる反面、維持管理の負担が増える点は、長期的な視点で考慮すべきデメリットです。

転落リスクへの配慮が必要

吹き抜けは上下階がつながる構造のため、転落事故への備えが欠かせません。小さなお子さんや高齢者がいるご家庭では、特に慎重な安全対策が必要です。手すりの高さや隙間の設計次第では、思わぬ事故につながるかもしれません。日常的に注意していても、事故は起こりえます。デザイン性を優先しすぎると、安全性が後回しになる場合もあるため、設計段階から十分な対策が欠かせません。

2階の居住スペースが制限されやすい

吹き抜けを設けると、その分2階の床面積が減少します。結果、個室や収納スペースが想定より狭くなるケースも少なくありません。将来的に家族構成が変わった場合、部屋数や収納量が不足すると感じる場合もあります。吹き抜けによる開放感と、実際の使い勝手のバランスを考えずに計画すると、住み始めてから後悔することも。全体の間取りを確認して検討するようにしましょう。

構造面への不安を感じやすい

吹き抜けは壁や床が少なくなるため、耐震性に問題はないかと不安を抱く方もいます。実際には構造計算をおこない、適切な工法で建てれば問題はありません。これは、施工会社の技術力によって差が出やすい部分でもあります。十分な説明がないまま設計が進むと、完成後も不安を感じ続けるかもしれません。安心して暮らすためには、構造への配慮を重視する施工会社選びを心がけましょう。

吹き抜けを作る時の後悔しないポイント

吹き抜けのある家にして後悔しないためのポイントを解説します
吹き抜けのある家にして後悔しないためのポイントを解説します

吹き抜けのある家にした場合、メリットだけではなくデメリットもある点もご理解いただけたと思います。そこで本章では、吹き抜けのある家を建てる際に押さえておきたい後悔しないための7つのポイントを解説します。

空調計画と断熱性能をセットで考える

吹き抜けは「冷暖房が効かない」と言われる場合もありますが、その原因は空間の広さではありません。屋根や外壁に十分な断熱材を入れ、窓には断熱性能の高い複層ガラスや樹脂サッシを採用して断熱性を高めれば、外気の影響を受けにくくなります。例えば、高気密・高断熱仕様の住宅では、吹き抜けがあってもエアコン1台でリビング全体を快適な温度に保てるケースも珍しくありません。さらに、天井の高い位置にシーリングファンを設置すれば、暖気と冷気を循環させ、室内の温度ムラを軽減できます。デザイン性の高いファンを選べば、空間のアクセントにもなり、機能性と意匠性の両立が可能です。

音の響きを想定した防音設計をおこなう

吹き抜けのあるリビングは、上下階がつながる分、生活音が伝わりやすい特徴があります。テレビの音や子どもの声が2階まで響くのを想定せずに建てると、思わぬストレスになるかもしれません。こうした問題は、設計段階で対策を講じましょう。例えば、天井や壁に吸音性のある素材を取り入れたり、床材に遮音性能の高いものを選んだりする方法があります。また、高気密・高断熱住宅は外部の音を遮る効果も高いため、防音対策にもなるでしょう。書斎や寝室を吹き抜けから少し離れた位置に配置するなど、間取りで音の伝わり方をコントロールする工夫も大切です。

キッチンは適度に区切り、においと生活感を抑える

吹き抜けリビングと一体化したキッチンは開放的ですが、料理のにおいが家全体に広がりやすい点には注意が必要です。特に揚げ物や焼き物が多いご家庭では、におい残りが気になるかもしれません。有効な対策は、キッチンを完全に閉じない「半個室」にする方法です。コンロ前に腰壁やガラスパネルを設けるだけでも、においの拡散を抑えられます。また、リビング側からキッチンの手元が見えにくくなるため、来客時に生活感が出るのを抑えられるでしょう。換気扇の性能や位置に気を配り、吹き抜け空間に適した強力な換気計画を立てると、快適さが向上します。

照明・窓のメンテナンス方法を事前に決めておく

吹き抜けのある家では、高い位置に設置した照明や窓の掃除が負担になりがちです。完成後に「手が届かない」と気付くケースも少なくありません。そのため、計画段階でメンテナンス方法まで想定しておきましょう。例えば、電動昇降式の照明を採用すれば、スイッチ操作で照明を手元まで下ろせるため、電球交換や掃除が簡単になるでしょう。また、定期的に高所清掃を依頼できる会社をあらかじめ探しておくと安心です。年に1回程度、プロに依頼して無理な作業を避け、安全性と美観を保っている家庭もあります。

転落事故を防ぐための安全対策を施す

吹き抜けは視線が抜ける分、手すりや柵のデザインによっては転落のリスクが生じます。特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、安全対策が欠かせません。例えば、手すりの隙間を狭く設定したり、落下しても割れにくい強化ガラスを使用したりする方法があります。一時的な対策としてネットを張るケースもありますが、最近ではインテリアに調和するデザイン性の高い転落防止ネットも登場しています。見た目と安全性を両立させることで、家族全員が安心して暮らせる空間になります。

2階の面積減少を前提に間取りを工夫する

吹き抜けを設けるとその分、2階の床面積が小さくなるため、限られた空間をどう使うかが重要です。例えば、リビング階段を採用し、廊下やホールを最小限にすると、居室に使える面積を確保できます。また、階段途中に踊り場を設けてスキップフロアをつくる方法もよいでしょう。子どもが小さいうちは遊び場とし、成長後はワークスペースや収納にして活用するなど、用途を変えられる点が魅力です。将来のライフスタイルを見据えた柔軟な間取りが、後悔を防ぐポイントになります。

吹き抜けに対応できる耐震性の高い構法を選ぶ

大きな空間を確保する吹き抜けでは、構造の強さも重要な検討事項です。一般的な木造住宅では制約が出やすい部分もありますが、耐震性能に優れた構法を採用すれば、安心して開放的な空間を実現できます。例えば、構造計算を前提としたSE構法では、木造でありながら高い強度を確保でき、柱や壁の少ない大空間を作れるでしょう。デザイン性と安全性の両立を重視する場合、構法選びにも気を配る必要があります。

吹き抜けの固定資産税に関するよくある質問

吹き抜けの固定資産税に関するよくある質問をまとめました。

吹き抜けにすると固定資産税が下がる理由は?

吹き抜けを設けると床面積が狭まり、建物の評価額が下がるためです。固定資産税は建物の評価額をもとに算定され、床面積が広いほど評価額が高くなり税額も増えます。一方、吹き抜け部分は床がない空間となり一般的に床面積に算入されません。そのため、同規模の住宅でも吹き抜けを設けると評価額が下がり、固定資産税や都市計画税の負担が軽減される可能性があります。ただし、設計内容によっては建物の評価額に含まれる例外もあるため注意が必要です。

吹き抜けで固定資産税が下がらない例外は?

吹き抜けは床面積が減るために固定資産税を抑えられる場合がありますが、すべてのケースで税額が下がるわけではありません。例えば、上部に渡り廊下やキャットウォークを設置したり、吹き抜けに面した大型収納を設けた場合は、床とみなされる可能性があります。利便性やデザイン性を高める工夫が、結果として固定資産税の軽減効果を小さくする場合もあるため注意が必要です。コスト面を重視する場合は、設計段階で施工会社に確認しながら進めていきましょう。

吹き抜けで固定資産税が下がる以外にどのようなメリットがありますか?

吹き抜けのある家は、固定資産税の軽減以外にも多くの魅力があります。限られた空間内で広さを感じられる点や、上下階がつながるために家族の気配を感じやすく、自然な会話が生まれやすい点です。また、高窓や天窓を活用すると、周囲の視線を避けながら十分な採光を確保できることも大きなメリットになるでしょう。さらに、上下方向に空気が流れやすく、換気や通風が促されると、快適な室内環境づくりにもつながります。吹き抜けはデザイン性だけでなく、暮らしやすさを高める工夫にもなるでしょう。

吹き抜けのある家にはどのようなデメリットがありますか?

吹き抜けのある家は明るく開放的な反面、暮らしのなかで不便さを感じやすい点もあります。他には、冷暖房効率の低下や生活音・においが上下階に広がりやすい点、掃除やメンテナンスの負担が増える点などが代表的なデメリットです。また、転落事故への安全対策や、2階の居住スペースが制限される点、構造面への不安も無視できません。吹き抜けを採用する際は、デザイン性だけで判断せず、間取り・設備・安全性・将来の暮らしやすさまで含めて総合的に検討すると、後悔しない家づくりになるでしょう。

まとめ

固定資産税の仕組みを理解したうえで吹き抜けを計画すれば、開放感や採光などの魅力を備えながら、税負担を抑えた住まいづくりが可能です。設計段階で注意点を押さえて、想定外の税額増加を防ぎ、コストと暮らしやすさの両立を実現しましょう。ただし、吹き抜けは必ず税金が下がるわけではなく、渡り廊下や収納などで床扱いになる例外があるので注意が必要です。デザイン・利便性・税制のバランスを意識し、設計段階で評価の考え方を確認して、納得感のある家づくりに役立ててください。

民辻 伸也

執筆者

民辻 伸也

宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学を卒業し、投資用不動産会社に4年勤務後、選択肢を広げて一人ひとりに合わせた資産形成をおこなうため、転職。プロバイダー企業と取引し、お客様が安心感を持って投資できる環境づくりに注力。不動産の仕入れや銀行対応もおこなっている。プライベートでも、自ら始めた不動産投資でマンション管理組合の理事長に立候補。お客様を徹底的にサポートできるよう、すべての経験をコンサルティングに活かしている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ

ライフマネー研究所
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